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人工甘味料の許容量や安全性は?
こんにちは。
人工甘味料に関してネガティブなことを書いているサイトが多くて、
気になっている人もおられると思います。
今回はゼロカロリー飲料水などに使用されている人工甘味料の許容量に関して、
考察してみます。

結論から言えば、
私は人工甘味料を、あまり気にしていません。

まず、人工甘味料は血糖値を上昇させませんし、インスリンも分泌させません。
現在、流通している人工甘味料には、
アスパルテーム、サッカリン、スクラロース、アセスルファムカリウム、ネオテーム、アドバンテーム
などがあります。
これらは米国食品医薬品庁(FDA)が認可しています。
ズルチン、チクロは使用禁止となっています。
まれな遺伝性疾患であるフェニルケトン尿症の患者さんは、
アスパルテームの成分であるフェニルアラニンの代謝困難になるので、アスパルテームの摂取を避けることが必要です。

http://www.ffcr.or.jp/shokuhin/upload/3f49dc74640c688e471ac1bcbf0c91b111a23406.pdf
各添加物の使用基準及び保存基準 (平成30年8月8日改正まで記載)
http://www.ffcr.or.jp/shokuhin/upload/3f49dc74640c688e471ac1bcbf0c91b111a23406.pdf (厚生省告示第370号 食品、添加物等の規格基準より抜粋)
各添加物の使用基準及び保存基準 (令和2年1月15日改正まで記載)
公益財団法人 日本食品化学研究振興財団
https://www.ffcr.or.jp/webupload/e3984852a08b38bffaa3d166a8176173c3916dd2.pdf
(厚生省告示第370号 食品、添加物等の規格基準より抜粋)


人工甘味料をはじめ添加物には使用基準と保存基準が決められています。

人工甘味料ではありませんが、
人工的に作る果糖ブドウ糖液化糖やブドウ糖果糖液化糖は異性化糖と呼ばれ、
血糖値も上げるし、インスリンも分泌させます。
安価なため、日本では清涼飲料水によく使用されており、
今では砂糖類の需要の40%程度となっています。
こちらは血糖値を上昇させますし、果糖はAGEsにブドウ糖の数十倍変わりやすいし、
これらの点に関して、果糖ブドウ糖液化糖など異性化糖は
人工甘味料よりはるかに危険がいっぱいです。

AGEsを考慮すれば、果糖ブドウ糖液化糖は、砂糖より危険と言えます。

人工甘味料のほうは、
使用基準と保存基準を守っていれば大丈夫と思います。

私自身も、サントリーオールフリーを時々飲んでいますが、
100mlあたり、エネルギーゼロ、糖質ゼロであり、糖質制限OK食品です。

オールフリーの栄養成分
麦芽、ホップ、香料、酸味料、糖類(糖化スターチ)、酸化防止剤(ビタミンC)、、
甘味料(アセスルファムK、スクラロース)

人工甘味料のアセスルファムKとスクラロースが含まれていますが、
オールフリー350ml缶を3本/日くらいなら、なんの問題もないと思います。
まあ私は、1日にせいぜい1本ですが・・・。

さて、安全性に関してですが、
まず人工の添加物に対する無毒性量という基準があります。
無毒性量というのは「これ以上食べると毒になる」という量の1/2の量のことです。
無毒性量を、さらに安全係数100で割ったものが1日許容摂取量(ADI)です。

日本人の人工甘味料の一日摂取量について調べてみました。
JECFA 又は内閣府食品安全委員会において設定された
一日摂取許容量(ADI)に対する占有率(以下「対 ADI 比」という。)
をみると
どの年齢層においても ADI を大きく下回っています。
すなわち日本人の人工甘味料の摂取量については安全性上、
特段の問題はないと考えられます。


種々の添加物の安全性に関しては、
食品添加物のFAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)による安全性評価
https://www.ffcr.or.jp/tenka/secure/post-20.html


を見ると、あいうえお順で、
人工甘味料を始めとしてほとんどの添加物が記載されています。

なお、ラカントSの主成分である
糖アルコールのエリスリトール
JECFA(FAO/WHO合同食品添加物専門委員会)により、1999年、
『安全性が十分に高いので、1日摂取許容量は定める必要がない(ADI not specified)』
との評価を受けており、その安全性は世界的にも認証されています。

ステビア甘味料に関しては、2008年6月の第69回JECFAで評価し、ADIが設定されました。
さらに2010年4月、EFSA(欧州食品安全機関)でも安全性に問題がないことが確認されました。 

江部康二
『内臓脂肪がストンと落ちる食事術』 オーディオブック刊行。
こんばんは。
 
『内臓脂肪がストンと落ちる食事術』のオーディオブックが
2020年2月28日、販売開始となりました。
以下のサイトでご購入頂けます。
『内臓脂肪がストンと落ちる食事術』
https://audiobook.jp/product/247317

 
オーディオブックというと、
視覚障害のある方のためのアイテムという印象があります。
勿論、それはおおいに役に立って欲しいのですが、
近年はビジネスパーソンにおいて、
通勤中の電車の中で聴かれている割合が結構多いのです。
 
また書籍を購入しても読み切れなかった方が、
オーディオブックで再挑戦してみるようなケースもあります。
通勤時間が一定ある場合は、オーディオブックは強い味方といえます。
 
そして、お風呂に時間をかけて入るタイプの人は
湯船につかってリラックスしているときに
じっくりオーディオブックを聞くという選択肢もあります。
 
オーディオブック『内臓脂肪がストンと落ちる食事術』
様々な方に、様々な場面で臨機応変に活用して頂ければ大変嬉しいです。
 
 

2019/6/21(金)の金スマで放映された『最強のやせる食事術』において
「内臓脂肪がストン!と落ちる食事術」(ダイヤモンド社、2019)
https://www.amazon.co.jp/dp/4478106487/  
 
book.jpg
 
をしっかり紹介して頂きました。
 
出演者の杉田かおるさんが、2週間で4kg減量に成功。
66.1⇒62.1kg
体脂肪率⇒38.3⇒36.5%
内臓脂肪137⇒110㎠。
内蔵脂肪が27㎠  低下⇒2週間で約2割内臓脂肪が減っていました。
 
出演者のみやぞんの相方の、あらぽん(芸人さん)さんは、
1週間で5kg減量に成功。

1週間で122.2⇒117.3kg
体脂肪率38.8⇒37.1%
内臓脂肪239⇒181㎠。
58㎠ 低下⇒ 1週間で、24%内臓脂肪が減っていました。
 
内臓脂肪はおもに腸間膜に蓄積される脂肪です。
内臓脂肪がたまるとお腹がポコッと出てきますが、
その腹囲がメタボリックシンドロームの診断基準の一つになっています。
 
メタボリックシンドロームでは、
脂質異常症・高血圧・糖尿病があって動脈硬化が進行しますので、
そこに血栓のできやすい状態が加われば、心筋梗塞や脳梗塞の危険が高まります。
内臓脂肪が蓄積すると、このようなこわいリスクが増加するので
間に合う内にキッチリ、何とかせねばなりません。
 
 
江部康二
食後血糖値について
こんばんは。
今回は食後血糖値について考察してみます。

食後血糖値の評価ですが、案外わかりにくくて
スッキリ理解するのに苦労します。
私も例に漏れませんので検討してみました。

食後高血糖が、大血管疾患、認知症、癌などのリスクになることは、
2007年と2011年の国際糖尿病連合「食後血糖値の管理に関するガイドライン」
において、多くのエビデンス(信頼度の高い英文研究論文)に則って、明示されています。


国際糖尿病連合(International Diabetes Federation:IDF)2007年
「食後血糖値の管理に関するガイドライン」


・ 食後および負荷後高血糖は大血管疾患の独立した危険因子である。
・ 糖負荷(GL*)の低い食事は食後血糖値のコントロールに有益である。
・ 食後血糖値をコントロールするためには、食事療法および薬物療法を考慮すべきである。
・ 食後高血糖は糖尿病網膜症と関係する。
・ 食後高血糖はIMT肥厚と関係する。
・ 食後高血糖は、酸化ストレスを生じ、血管内皮を障害する。
・ 食後高血糖は認知障害にも関係する。
・ 食後高血糖は癌発症リスク上昇と関連する。
・ 食後血糖と空腹時血糖を共にターゲットにすることは、
  血糖コントロール達成の最善の戦略である。
・ HbA1cは6.5%未満が目標。
・ 空腹時血糖値は100mg/dl未満をめざす。
・ 食後2時間血糖値は140mg/dLを超えないようにする。


*GL(glycemic lord)
GI値を100で割り、その食品1食分に含まれる糖質のグラム数をかけた数値。
GIよりGLのほうが、実際に食事をするときの参考になりやすい。
GL値10以下の食品が、低GL食品。 


国際糖尿病連合(International Diabetes Federation:IDF)2011年
「食後血糖値の管理に関するガイドライン」


2007年に比べて、それほど大きな変化はないように思います。
いずれも食後高血糖のリスクを、列挙して明示しています。
違いですが、私の発見したところでは、

*SMBG(血糖自己測定)を、食後高血糖チェックに一押しで推奨。
*食後血糖値は、食後1~2時間で測定されるべきで、
 160mg/dl未満が目標というのが追加。
*食後高血糖は心筋の血液量と血流を減らすと新たに言及。
*CGMが普及してきて、薬、食事、ストレス、運動など
 様々な要素が血糖に影響を与えるのをチェックできる。


これらが、2007年版に追加で、2011年版に加わりました。



ⅠとⅡとを、合わせて考慮すれば、
1時間値でも2時間値でも、ピークで160mg/dlを超える食後血糖値は、

大血管疾患
糖尿病網膜症
IMT肥厚
酸化ストレス→血管内皮障害
認知症


のリスクとなります。
大血管疾患には「脳血管障害、冠動脈疾患、末梢動脈疾患」が含まれ、
IMT肥厚や血管内皮障害があると、動脈硬化を発症します。
さらに、心筋の血液量と血流が減れば、冠動脈疾患のリスクとなります。



熊本スタディー(Kumamoto Study)

<細小血管合併症予防>のための目標
HbA1c:6.9%未満
空腹時血糖値:110mg/dl未満
食後2時間血糖値:180mg/dl未満
改訂第7版 糖尿病専門医研修ガイドブック 19、20ページ


*熊本スタディー
Shichiri M, et al. Diabetes Care 2000; 23: B21-B29.
2型糖尿病患者を対象に、
強化インスリン療法による厳格な血糖コントロールによって
細小血管障害が抑制できるかを検討した前向き試験で、110名を8年間追跡。
1987 年から 1997 年までの 10 年間、熊本大学の代謝内科で実施


熊本スタディーは、Diabetes Careという一流英文医学雑誌に掲載された
日本発の信頼度の高いエビデンスと言えます。
細小血管合併症には、糖尿病腎症・網膜症・神経障害があり、
糖尿病の三大合併症と呼ばれています。



日本糖尿病学会 熊本宣言2013

合併症予防のための目標
HbA1c7.0%未満
食後2時間血糖値180mg/dl未満
空腹時血糖値130mg/dl未満


食後2時間血糖値180mg/dl未満というのは、
国際糖尿病連合(IDF)の160mg/dl未満に比べて、やや緩いです。


結論

Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ、Ⅴを合わせて考慮すれば、
糖尿病合併症予防のためには、
①食後2時間血糖値は、180mg/dl未満を、
 理想的には食後1時間値は160mg/dl、2時間値は140mg/dl未満を目指す。
②空腹時血糖値は、130mg/dl未満を、理想的には100mg/dl未満を目指す。
③HbA1cは、7.0%未満を、理想的には6.5%未満を目指す。
ということとなります。

江部康二
キング醸造「MCTオイル100% 和風ドレッシング」。糖質制限OK。
こんばんは。
私が理事長を務める日本糖質制限医療推進協会の賛助団体会員で、
「日の出みりん」でお馴染みの、キング醸造株式会社さんによる
新しい低糖質食品「MCTオイル100% 和風ドレッシング」のご紹介です。

KIMG2260.jpg

私もサンプルをいただいたので、試食してみました。
普通のドレッシングと同じように使えて味も遜色ありません。
糖質を大幅にカットして、100gあたりで1.87gで、この味は優れものです。
大さじ1杯(15ml)当たりの糖質0.28gです。

素早く消化・吸収され、
すぐにエネルギーになりやすい「MCT(中鎖脂肪酸)オイル」を
100%使用した和風ドレッシングです。
玉ねぎ・かつお・昆布の旨みを引き立たせながら糖質を大幅にカットして、
コク深い味わいに仕立てられています。
サラダはもちろん、サラダチキンや焼き魚などの料理にかけてもよく合います。
糖質セイゲニストにとって、とても心強い味方ですね。

原材料
MCT(中鎖脂肪酸油)(マレーシア製造)、しょうゆ(本醸造)(小麦・大豆を含む)、醸造酢、かつお節エキス、
食塩、昆布エキス、玉ねぎエキス、たんぱく加水分解物/調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、甘味料(ステビア)


栄養成分(大さじ1杯 15ml当たり)
エネルギー:45kcl
たんぱく質:0.28g
脂質:4.6g
炭水化物:0.28g
- 糖質:0.28g
- 食物繊維:0g
食塩相当量:0.58g


キング醸造さんとは、
日の出みりん『低糖質メニュー料理教室 in 神戸北野ホテル』
での講演会を主催して頂いたご縁があります。
その場で、神戸北野ホテルの総支配人・総料理長の山口浩さんと私の
糖質制限なトークショーを、2回ほど行いました。
神戸北野ホテルは「世界一の朝食」で有名ですね。

以下は補足情報です。

3月4日から公式オンラインストア限定で販売しておられます。
・原材料、糖質量などの商品の詳細情報はこちらです。
https://hinode-mirin.co.jp/products/zero_carbohydrate/mct-dressing/

・公式オンラインストアはこちらです。
https://www.happysun-hinode.com/?pid=148984425

・糖質ゼロ・オフシリーズのラインナップはこちらです。https://hinode-mirin.co.jp/products/zero_carbohydrate/


江部康二

『スーパー糖質制限食』と『緩やかな糖質制限食』と糖尿病。
【20/03/17 れいくたうん
『糖質制限食と耐糖能』に関しての考察
江部先生、お世話になります。

「『糖質制限食と耐糖能』に関しての考察。」
読ませていただきました。
特にコメント欄のロカボに関する点、
>1.糖尿病発症者はスーパー糖質制限食実行
>2.境界人ならば、穏やかな糖質制限食でも効果あり

私としてはかなりショックです。
合併症の恐怖から逃げるには、スーパー糖質制限食しかないでしょうか?。
かかりつけ病院の管理栄養士が、山田悟先生のロカボを推薦されていて、
その管理栄養士から、
栄養バランス的に「フルグラ糖質カット」は引き続き食べてくださいね、
と言われてしまっています。
栄養バランスを考えた食事って、ほんと~に難しいですね。
プリントアウトしましたので、何度も読み返したいと思います。】



こんにちは。
れいくたうんさんから、
『スーパー糖質制限食』と『緩やかな糖質制限食』と糖尿病について
コメント、質問を頂きました。
ありがとうございます。

1.糖尿病発症者はスーパー糖質制限食実行
糖尿病と診断された人はスーパー糖質制限食が必要です。
緩やかな糖質制限だと食後血糖値が、
160mg/dl、180mg/dlを超えて上昇するので合併症が防げません。
体重64kgの糖尿人で、1gの糖質が3mg血糖値を上昇させます。
30gの糖質なら、ピーク90mg上昇で、
40gの糖質ならピーク120mgの上昇です。

2.境界人ならば、穏やかな糖質制限食でも効果あり

新潟労災病院消化器内科部長前川智先生の論文
「耐糖能異常に対する低炭水化物食の効果に関する後ろ向き研究」
Diabetes, Metabolic syndrome, Obesity, Target and Therapy
(ニュージーランドの英文雑誌)
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4063858/  → ここで全文が閲覧可能です。
において報告されています。
緩やかな糖質制限食実践により、
境界型糖尿病の耐糖能が、69%の人で正常型に改善しています。

以下の本ブログ記事をご参照頂けば幸いです。
2017年11月06日 (月)
境界型糖尿病は治る?
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-4381.html


境界型(IGT)では、体重64kgの人で、
1gの糖質が約2mg/dlくらい血糖値を上げます。



A)スーパー糖質制限食(3食主食なし)

スーパー糖質制限食では、1回の食事の糖質量は20g以下が目安です。
間食は、1日に1~2回で、1回の糖質量は5g以下が目安です。


B)山田悟先生の緩やかな糖質制限食(3食主食あり)
1回の食事の糖質量30~40g。
最近は、1回の食事の糖質量20~40gで3食食べ、
それとは別に間食を1日あたり10
g。

『スーパー糖質制限食』と『緩やかな糖質制限食』とでは、
1回の糖質摂取量設定に違いがあります。
それでは、二つの糖質制限食のスタンスはどう違うのでしょうか?
A)B)について検討してみます。


1)継続し易さと普及に関する配慮
継続し易さ、普及という面からは、普通に考えてB)が一番楽です。
A)はB)よりは厳しい糖質制限ですが、カロリー制限はないので
満足・満腹するまで食べることができて、それなりに続けやすいです。


2)食後高血糖改善効果

食後高血糖改善効果はA)が高いです。
B)はかなり劣ります。

A)は、臨床的に合併症予防ができるレベル、
  食後1時間血糖値180mg/dl未満、食後2時間血糖値140mg/dl未満達成を
  目指していて、ほとんどの場合それが可能です。
  国際糖尿病連合の目標食後1時間値、2時間値ともに160mg/dl未満も
  ほとんどの場合、達成できます。

B)は食後1時間血糖値180mg/dl未満、
  食後2時間血糖値140mg/dl未満を達成することは、
  困難な糖尿人が多いと思いますが、従来の糖尿病食(高糖質食)よりはましです。
  国際糖尿病連合の目標食後1時間値、2時間値ともに160mg/dl未満は、
  ほぼ達成困難です。
  従って、糖尿病合併症予防効果は、あまり期待できません。

3)追加分泌インスリン

A)は耐糖能正常型の人の場合でもインスリン追加分泌は2~3倍レベルですみます。
B)は耐糖能正常型なら、追加分泌インスリンは10倍~20倍レベルでます。

インスリンは人体に絶対必要であり、基礎分泌インスリンがなければヒトは死にます。
しかし、過剰インスリンには発ガン・アルツハイマー病・老化などのリスクがあるので、
少量ですむにこしたことはないのです。

従って、B)の場合は、野放しの高糖質食に比べればましですが、
インスリン過剰のリスクがあるていどあることになります。

A)の場合は、人類700万年間の狩猟・採集時代に、
野生の果物、ナッツ類、根茎類を食べたレベルと同程度の追加分泌インスリンなので
許容範囲と思います。

4)問題点

B)は、インスリン分泌が多いこと以外にも、
食後高血糖と平均血糖変動幅増大という酸化ストレスリスクに関しては、
効果が弱いので問題と言えます。
従って、糖尿病合併症予防効果は、あまり期待できません。
A)は、人によっては、実践するのにハードルが高いかもしれません。

5)考察

A)の場合、殆どの糖尿人において、
合併症予防という観点からは、問題ないと思われます。
体重減少効果も同様であり、「継続し易さ」「普及」「治療効果」において
バランスのとれた食事療法と言えます。

B)は、「継続し易さ」「普及」は優れていますが、肝腎の治療効果が劣ることと、
食後高血糖と平均血糖変動幅増大と糖尿病合併症という問題点を抱えています。

結論として、自画自賛になりますが、
高雄病院のスーパー糖質制限食がバランスがいいのかなと思います。(^^) 

一方、山田悟先生の緩い糖質制限食も、
役割分担という視点に立てば、対立するというよりも、
一人一人の嗜好やニーズに応じて、相補的なものと思います。

A)B)ともに、
日本糖尿病学会推奨の従来の糖尿病食(高糖質食)に比べれば
治療効果ははるかに高いのですから。


江部康二