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高血圧、糖尿病、動脈硬化、慢性炎症。糖質制限食。運動。
【23/01/27 倉田
質問ですが、よろしくお願いします。
糖尿病との関連で、心筋梗塞又は脳梗塞について質問させて頂きます。
よろしくお願いいたします。
血管の梗塞要因として、糖尿病、高血圧があげられますが、
糖尿病は食事療法(糖質制限)によりコントロールできることが証明されています。
しかし、高血圧の要因や改善方法がよく分かりません。
私は、一つの要因としては、糖尿病などで血管が傷ついて動脈硬化が起こり、
そのために高血圧になると理解しています。

つまり、高血圧が先ではなく、動脈硬化が先にあるのではないか、ということです。
そうだとすると、動脈硬化を改善することによって、
高血圧が改善されるという理屈になります。
であれば、高血圧を改善するには、硬化した血管を柔軟化や拡張する、
あるいは血液を「さらさら」にする、という方法により血圧が下がると考えられます。
医師の多くは、高血圧の治療として降圧剤を処方すると思いますが、
降圧剤は、そのような作用がある薬なのでしょうか。

血管の柔軟化や拡張については、薬ではなく体操で可能とする説(医師より整体師に多い)を見かけます。
この説は証拠があるのか疑わしいと思っていますが、
降圧剤は血管を柔軟化や拡張できる薬でしようか。
それとも、降圧剤は血液を「さらさら」にする薬だとすると、
血液を「さらさら」にすると言われている食品があります。

そのような食品を食べることによって高血圧を改善できれば、
これも薬がいらないことになりますが、その点はどうお考えでしょうか。
以上、私の認識に間違いがあるかもしれませんが、
それも含めて、江部先生のお考え聞かせ願えれば幸いです。】


こんにちは。
倉田さんから、コメント・質問を頂きました。

倉田 さん

「高血圧の要因や改善方法がよく分かりません。
私は、一つの要因としては、糖尿病などで血管が傷ついて動脈硬化が起こり、そのために高血圧になると理解しています。」


一般的な高血圧は「本態性高血圧」が正式名称です。
本態性というくらいですから、原因はよくわからないということです。
喫煙や肥満、運動不足、塩分摂取過多、睡眠不足、加齢ストレスなど
様々な要因が合わさって発症すると考えられます。

動脈硬化(どうみゃくこうか)は、
動脈の血管が硬くなって弾力性が失われた状態です。
内腔にプラークがついたり血栓が生じたりして血管が詰まりやすくなります。
動脈硬化は、喫煙・コレステロール・高血圧・糖尿病・肥満・運動不足などの危険因子が重なることによって発症しやすくなります。

従って、高血圧や糖尿病と動脈硬化は相互に関連していると言えます。

糖質制限食や運動によって、糖尿病はもちろんですが、高血圧も改善することがあります。
一方、一旦成立した動脈硬化は、改善は困難と思います。
動脈硬化は加齢も大きく関与しています。
誰でも、20歳の時にに比べれば、40歳、50歳、60歳、70歳・・・と年齢と共に
動脈硬化が進んでいきます。

以下に降圧剤の代表的な種類と一覧を示します。
【高血圧の治療薬について】種類一覧・値段・副作用など総まとめ
カルシウム拮抗薬
ACE阻害薬(アンジオテンシン変換酵素阻害薬)
ARB(アンジオテンシンII受容体拮抗薬)
利尿剤
α1(アルファワン)遮断薬
β(ベータ)遮断薬
中枢性交感神経抑制薬(中枢性α2アゴニスト)


一旦生じた動脈硬化を治す薬はありませんので
降圧剤は対症療法となります。


近年、慢性炎症という概念が注目されています。
すなわち、動脈硬化、高血圧、糖尿病など生活習慣病も
ベースに慢性炎症があるという考え方です。

炎症には急性炎症と慢性炎症があります。
 
<炎症>

炎症はその経過によって、急性炎症と慢性炎症に分けられます。
経過がすみやかで早期に終息する炎症を急性炎症といいます。
 
<急性炎症>

急性炎症の徴候として、古くから、ケルススの 4 徴と呼ばれる
発赤(赤くなる)・発熱(熱が出る)・疼痛(痛い)・腫脹(腫れる) が知られています。
外因性因子としては細菌、ウイルス、外傷、熱、紫外線、強酸、毒物などがあり、内因性因子としては免疫反応があります。
 
<慢性炎症>

一方、組織障害が長期にわたる場合や、原因となる病原がなかなか処理されない場合には炎症が長引きます。
4 週間以上、長引く炎症を慢性炎症といいます。.
 
近年この「慢性炎症」が注目されています。
慢性炎症を伴う病気として
ぜんそくやアトピー性皮膚炎などのアレルギー性疾患、関節リウマチなどの自己免疫疾患が良く知られています。 最近の研究によって、これまで慢性炎症との関連についてはほとんど顧みられなかった病気でも、
実は慢性炎症が関わっていることがわかってきました。
加齢とともに増加するがん、動脈硬化、糖尿病、高血圧、肥満、アルツハイマー病などの種々の疾患、さらには老化そのものも、慢性的な炎症性の変化によって症状が進行するのではないかと考えられる証拠が見つかってきたのです。
糖化酸化が慢性炎症の要因となっているのです。
 
<慢性炎症に対する糖質制限食の意義>

糖化ストレス酸化ストレスの蓄積により慢性炎症を生じます。
そして、その延長上に老化やがんを始めとして、
様々な生活習慣病(糖尿病、動脈硬化、高血圧、パーキンソン病、アルツハイマー病など)の発症があります。
糖質を摂取すると血糖値が上昇し、血糖値が高いほどAGEsがたくさん蓄積していき糖化ストレスとなっていきます。
すなわち、三大栄養素のうち、糖化ストレスを生じるのは糖質だけであり、
脂質・タンパク質では生じません。
 
糖質制限食を実践すれば、糖化ストレスを大幅に減らすことができるので
老化やがんや慢性炎症を予防することが可能となります。
また、『食後高血糖』『血糖変動幅増大』『インスリン過剰分泌』
活性酸素を発生させて、酸化ストレスの元となります。
糖質制限食なら、食後高血糖、血糖変動幅増大、インスリン過剰分泌を、
防ぐことが可能です。
 
このように、糖質制限食なら、糖化ストレスも酸化ストレスも慢性炎症も
最小限
ですみますので、がん、老化、生活習慣病を予防・改善できる可能性が高いのです。
 

<糖質制限食 + 有酸素運動>
で、
①内服薬なしで、糖尿病・高血圧ともにコントロール良好という患者さんもおられます。
②糖尿病はコントロール良好ですが、降圧剤併用の患者さんもおられます。
③経口糖尿病薬と降圧剤が必要な患者さんもおられます。



ブログ読者の皆さん、是非、美味しく楽しく末長く糖質制限食実践で、
がん、老化、慢性炎症、生活習慣病を予防し、健康長寿を目指しましょう。
 
 
江部康二
HbA1c値と季節変動。夏と冬の血糖値。エビデンスと個人。
【あまいミカン
寒いですね、おはようございます。
いつもお世話になります。
去年健康診断で早朝血糖値が126あり要検査を言い渡されました。
その後自分でお医者様に行き検査しても問題なし(OGTT)は受けていません。
自分で安物の血糖検査キットを買って測っていますが、
夏ごろは平均90前後で推移していましたが冬に入ると70前後で推移しています。
冬には血糖値は下がるものなのでしょうか?】


こんばんは。
甘いミカンさんから、夏と冬の血糖値検査データの差異について、
コメント・質問を頂きました。
甘いミカンさん、ともあれ
早朝空腹時血糖値が126mg/dlだったのが、
90mg/dlとか70mg/dlと改善しているので
良かったです。
糖質制限食を実践しておられるのですね。


まず、以下の緑文字の米国の糖尿病退役軍人285,705人の研究で、
A1c値は冬に高く、夏に低く、0.22の差がありました。
HbA1cは過去1~2ヶ月の平均血糖値の指標です。

つまり28万人という大規模な研究では、
平均血糖値は冬に高く、夏に低い
ということとなります。

『毎月のヘモグロビンA1c値の季節的パターン
American Journal of Epidemiology, Volume 161, Issue 6, 15 March 2005, Pages 565-574,
要約
この研究の目的は、米国の糖尿病退役軍人における2年間(1998年10月から2000年9月まで)の月間ヘモグロビンA1c(A1c)値の季節変動を調査することでした。
研究コホートには、856,181回のA1c検査を受けた285,705人の退役軍人が含まれていました。
著者らは、全例および年齢、性別、人種、インスリン使用、および気候地域によって定義された亜集団の月平均A1c値を計算しました。
A1c値は冬に高く、夏に低く、0.22の差がありました。・・・ 以下略 』



このように、米国の大規模研究では
『血糖値は、冬に高く、夏に低い』
という結果(エビデンス)がでています。

しかし甘いミカンさんの場合は
『血糖値は、夏に高く、冬に低い』
という結果がでています。

エビデンスということで、論じれば
『血糖値は、冬に高く、夏に低い』
となりますが、
甘いミカンさんの場合は真逆であり
『血糖値は、夏に高く、冬に低い』
という結果です。


結論としては、エビデンスを無視することはできませんが、
それぞれの個人においては、エビデンスに当てはまらないことが
あり得るということです。
この場合は、エビデンスよりも個人のデータを優先することになります。
つまりエビデンスに縛られる必要はないのです。
甘いミカンさんの場合も、個人のデータを優先して頂ければよいと思います。


江部康二
大寒波襲来 2
こんばんは。
昨夜(1/25水曜日)、江部診療所の夜診を終えて帰宅するとき
いつもの北大路を西進していたら、道路が凍結していて
車が滑ってかなり危険な状況でした。
ちなみに私の車は普通のタイヤです。

慌てて南下して、丸太町通りまで出ると、凍結はなくて走りやすく
無事、右京区嵯峨広沢の自宅に辿り着きました。

北大路通りと丸太町通りで、凍結度合いは全く違いました。
わずかな温度差(1度くらい)なのでしょうが、大きな差がありました。

今朝(1/26木曜日)は、道路凍結を見越して、
車での通勤はあきらめて、歩いて高雄病院に出勤しました。

私の記憶が確かなら、過去一回だけ、歩いて出勤したことがありますが、
今回は、気象庁によれば10年に1度の大寒波ということなので、
頻度としてはこんなものかと思います。

京都市右京区の10月26日(木)の気温は
午前1時 2時 3時 4時  5時 6時 7時 8時 9時 10時
-1.0  -2.0 -2.0 -2.5   -3.5 -4.0  -3.4 -2.2 -0.5 1.8℃


午前9時まで氷点下で、午前6時は-4.0℃とは
半端ない寒さです。
私の記憶が確かなら、氷点下4℃なんて知らないぞと思ったら、
私の記憶は確かではなくて、どうやら40~60年前は、
もっともっと寒かったようです。

京都の最低気温ランキング01月25日時点
年月日 気温
1 1963年01月25日 -8.1℃
2 1963年01月24日 -7.2℃
3 1977年02月16日 -7℃
4 1963年01月26日 -6.8℃
5 1981年02月27日 -6.7℃


京都市では1月24日(火)夕方から、急に雪が強くなり始めました。
市内では、わずか45分ほどで道路が真っ白になり、
積雪15センチを記録しました。
高雄病院は山沿いなので、積雪20~30cmでした。
積雪に関しても、こんなに積もったのは知らないぞと思ったら、
やはり他にもありました。

京都市中京区で61年ぶり20センチ超える積雪 観測史上3位タイの22センチ
2015/1/3 のニュース 産経WEST

 京都市内も2015年3日未明にかけて大雪に見舞われた。京都地方気象台によると、京都市中京区で3日午前1時、昭和29年(1954年)に41センチを観測して以来、61年ぶりに20センチを超える22センチを記録。京都市内で観測史上3位タイとなる積雪となった。


過去、一回だけ歩いて出勤したと言いましたが、
どうやらこの記事の2015年1月3日の翌日の4日のできごとだったのかもしれません。

今回、歩いて出勤と書きましたが、正解でした。
そもそも走っている車は、普段の5分の1以下で極めて少なかったです。
山越通りは、案の定凍結していて、走行危険状態でした。
とくに小高くなっている地点では「ツルツル」状態でした。

歩道を歩いていても凍結していて、よく滑りました。
家をでたとき、普段の靴では滑るので、もどって
オムニコート用のテニスシューズに履き替えました。

雪用の靴ではありませんが、普段の靴よりかなりましでした。
普段の靴は「メレル」です。
とにかく、履きやすいのが利点であり、靴ベラも全く必要ありませんし
歩きやすいし疲れにくいしなかなかの優れものなのです。
でも、雪道ではよく滑りました。

今日は、朝からとても寒かったのですが、救いは晴れていたことです。
氷点下の気温でも、日光が差していれば、凍結は解消してくれます。
日陰ではいつまでも凍結が持続しますので、太陽様々です。

まだまだ、しばらく寒い日々が続くようですが
ブログ読者の皆さん、しっかり防寒して乗り切って頂ければ幸いです。


江部康二

大寒波襲来
昨日(2023/1/24、火曜日)は夜診担当でした。
診療時間帯は、17時~20時までです。
夜診開始前くらいから雪が降り始めて、みるみるうちにつもっていきました。
結局、キャンセルが相次ぎ、32名の予約患者さんのうち
たどり着けたのは5名だけでした。
 
山越え通りも福王子交差点からの国道162号線(周山街道)も積雪で
通常の車では通行が困難な状態でした。
4WDの車で来た人が2人で、あとは、福王子から歩いてきたひとが3人でした。
 
高雄病院は、京都市の西北にあり、山の麓に建っているので、
下界というか京都駅のあたりと比べると、2度くらい気温が低いです。
大寒波、かなりこたえました。
積雪量も市内よりはかなり多いです。
最低気温は-4度くらいいってました。
積雪も、高雄病院の駐車場に泊まっている車の屋根だと30cmくらいは
積もっていました。
 
夜診が結果として暇だったのは仕方ないとして、
兵庫県でアルバイトのあと、当直にくるはずであった医師が、
電車が止まってこれなくなり、他に誰もいなかったので
やむをえず、私が当直することとなりました。
 
職員の方々も、道路の積雪と凍結で、帰宅困難になった人がいて、
結局3人が、泊まり込みとなりました。
いやはやご苦労様でした。
へき地手当が必要かと思いました。
 
新型コロナウイルス感染症では、
高雄病院は一応京都市内ではありますが、
一般的京都市からは、ほぼ隔離状態なので、
発熱患者さんは極めて少なくてすみました。
 
今回の大寒波では、この立地条件が、
交通の便という意味では、かなり苦労することとなりました。
 
1/25(水)、お昼前に一旦、帰宅しましたが、
山越え通り(上り下りの山道)は避けて、
福王子交差点まで迂回して、右折して観光道路に入り
広沢池から左折して、自宅を目指しました。
幸い、朝から結構日が照ってくれたので、ごく一部雪は溶けていましたが
日陰は雪と凍結があり注意が必要でした。
 
以前、三菱パジェロに乗っていたとき、同じような積雪・凍結があった年がありましたが、4WDなので、全く問題なしでした。
日頃は「車は、雨がしのげて、動けばいい」などと言って、
洗車や掃除も一切したことのない私ですが、
今後、4WDの車に買い換えようかとも思っています。


江部康二
 
ワクチン公平分配、霧散 アフリカ接種率28%止まり.
こんにちは。
2023年1月24日(火)毎日新聞、朝刊に

https://mainichi.jp/articles/20230124/ddm/012/040/109000c
コロナ・3年の光景
ワクチン公平分配、霧散 アフリカ接種率28%止まり 
獲得競争や貧弱な医療体制


という記事が掲載されました。
記事の趣旨は、

『先進国がワクチンを先に接種していったため、
資金力のないアフリカの国々の接種率が28%しかなかった。
貧富の差で新型コロナワクチン接種率に差がでないように、 
世界保健機関(WHO)などが作った枠組み「COVAX(コバックス)」は、
一定の成果をあげたが、現実にはアフリカ接種率は28%止まりであった。』


ということで、アフリカ諸国の接種率の低さを強調して嘆いたものでした。


毎日新聞 2023年1月24日の記事
https://mainichi.jp/articles/20230124/ddm/012/040/109000c
ワクチン接種完了者の割合(2023年1月11日)
アフリカ:28%
欧州:67%
北米:66%
アジア:72%
南米:78%

人口10万人あたり感染者数

日本経済新聞 2023年1月22日時点の統計
https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/coronavirus-chart-list/
韓国:57914人
イタリア:43050
英国:36279
米国:30153
日本:25870
ブラジル:17053
ロシア:14915
インド:3153

人口10万人あたり感染者数
2023年1月22日時点の統計
コンゴ:99.4人
タンザニア:67人
カメルーン:456人
エチオピア:415人


しかしながら、上記の数字データで明らかなように、
ワクチン接種完了者の割合が、欧州、北米、アジア、南米の半分以下しかない
アフリカの人口10万人あたりの累積感染者数が、
欧州、北米、アジア、南米に比べて40分の1~800分の1以下しかありません。

これはワクチンを接種したほうが、
新型コロナウイルスに感染しやすかったという動かぬ証拠
と言えます。
その理由は
『新型コロナワクチンがヒトの自然免疫を低下させた』
ためと考えられます。

毎日新聞の記事では、貧困国のワクチン接種率が極めて低くて
不公平で問題であるとしていますが、
結果として、ワクチンを打たなかったほうが、感染者数が圧倒的に少なくてすんだわけで、
いやはや、極めて皮肉な結果となったと言えます。

近畿大学医学部皮膚科学教室の大塚篤司主任教授が
「私が近畿大学で患者さんを診ている限りでは、去年(2021年)の春から夏にかけては、
帯状疱疹の患者さんが非常に多く増えた印象があります。
だいたい1.5倍~2倍くらい患者さんを診た印象はあります」

と述べておられます。

帯状疱疹の患者さんが2倍に増えたのは、
『新型コロナワクチンがヒトの自然免疫を低下させた』
ためと考えられます。

以下の本ブログ記事をご参照頂ければ幸いです。
「帯状ほう疹」患者が急増 3回目接種後に発症した男性(20代)の場合は…
2022年04月06日 (水)
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-5928.html


勿論、私・江部康二は、新型コロナワクチンは1回も接種していません。


江部康二