2007年09月17日 (月)
おはようございます。
今日は、京都漢方シンポジウム第二日目です。
昨日も漢方の討論、大いに盛り上がりました。
今日のシンポジウムでは、「 糖質制限食」の最新のデータを
パワーポイント・スライドで、全国の漢方医の皆さんに紹介します。
さて今回は、ダルメシアンさんの質問にお答えします。
「私だけかもしれませんが、糖質制限食をしていると、どうしても肉などの動物性たんぱく質及び動物性脂肪を過剰に摂取してしまいがちになります。しかし、ガン経験者を初めとして多くの人達が肉食がガンの原因だと言って、玄米菜食をすすめていることも事実です。江部先生は、肉食とガンの関係についてはどう思われますか。」
ダルメシアンさんコメントありがとうございます。
以前comocomo さんからも同じ質問がありました。
『高タンパク、高脂肪食と発ガン?』
結構皆さんが素朴に持つ疑問のようですので、回答を一部再掲します。
「 糖質制限食を実践して動物性タンパク質や動物性脂肪を摂りすぎると、ガンの発病率が上がらないか?」という質問ですね。
動物タンパク質や動物性脂肪の摂取と発ガンに関しては諸説あるようですが、結局、本格的な疫学的研究が行われてないので、結論は出せないのが現状です。
ただ、
『生肉・生魚という高タンパク・高脂肪食が主食であるイヌイットの人々の疫学的研究においては、西洋人と比し特に発ガン性に差はなかったと報告されています。
そして、イヌイットさんに心筋梗塞、糖尿病、アレルギー疾患が少なかったことも報告されています。
Dyerberg.J :Scand J Clin Lab Invest Suppl. 1982;161:7-13. 』
それから過去の常識として、日本でも欧米でも心臓病、糖尿病、肥満・メタボリックシンドローム、ガンなどの元凶として、脂質が犯人とされてきました。
ところが、米国の大規模介入試験(5万人弱の閉経女性を対象に、対照群を置き、平均8年間にわたって追跡)において脂質熱量比率20%で強力に指導したグループは、対照群に比較して、意外なことに心血管疾患、乳がん、大腸がんリスクを下げないことがアメリカ医師会雑誌2006年2月8日号で報告されました。
つまり、従来のヘルシー食(糖質を中心に野菜をたっぷりと摂取)を徹底して脂質を減らしても、ガンも心筋梗塞も減らなかったという衝撃的な事実が明らかとなったわけです。
「5万人の8年間に及ぶ大規模介入試験」というのは巨額の研究費が必要で、日本では不可能な第一級の研究ですから、その意味はとても大きいのです。
江部康二
今日は、京都漢方シンポジウム第二日目です。
昨日も漢方の討論、大いに盛り上がりました。
今日のシンポジウムでは、「 糖質制限食」の最新のデータを
パワーポイント・スライドで、全国の漢方医の皆さんに紹介します。
さて今回は、ダルメシアンさんの質問にお答えします。
「私だけかもしれませんが、糖質制限食をしていると、どうしても肉などの動物性たんぱく質及び動物性脂肪を過剰に摂取してしまいがちになります。しかし、ガン経験者を初めとして多くの人達が肉食がガンの原因だと言って、玄米菜食をすすめていることも事実です。江部先生は、肉食とガンの関係についてはどう思われますか。」
ダルメシアンさんコメントありがとうございます。
以前comocomo さんからも同じ質問がありました。
『高タンパク、高脂肪食と発ガン?』
結構皆さんが素朴に持つ疑問のようですので、回答を一部再掲します。
「 糖質制限食を実践して動物性タンパク質や動物性脂肪を摂りすぎると、ガンの発病率が上がらないか?」という質問ですね。
動物タンパク質や動物性脂肪の摂取と発ガンに関しては諸説あるようですが、結局、本格的な疫学的研究が行われてないので、結論は出せないのが現状です。
ただ、
『生肉・生魚という高タンパク・高脂肪食が主食であるイヌイットの人々の疫学的研究においては、西洋人と比し特に発ガン性に差はなかったと報告されています。
そして、イヌイットさんに心筋梗塞、糖尿病、アレルギー疾患が少なかったことも報告されています。
Dyerberg.J :Scand J Clin Lab Invest Suppl. 1982;161:7-13. 』
それから過去の常識として、日本でも欧米でも心臓病、糖尿病、肥満・メタボリックシンドローム、ガンなどの元凶として、脂質が犯人とされてきました。
ところが、米国の大規模介入試験(5万人弱の閉経女性を対象に、対照群を置き、平均8年間にわたって追跡)において脂質熱量比率20%で強力に指導したグループは、対照群に比較して、意外なことに心血管疾患、乳がん、大腸がんリスクを下げないことがアメリカ医師会雑誌2006年2月8日号で報告されました。
つまり、従来のヘルシー食(糖質を中心に野菜をたっぷりと摂取)を徹底して脂質を減らしても、ガンも心筋梗塞も減らなかったという衝撃的な事実が明らかとなったわけです。
「5万人の8年間に及ぶ大規模介入試験」というのは巨額の研究費が必要で、日本では不可能な第一級の研究ですから、その意味はとても大きいのです。
江部康二
2007年09月14日 (金)
こんばんは。
江部診療所から高雄病院に向かおうという午後2:20頃、いきなりの土砂降りで傘があってもびしょぬれになってしまいました。
すぐに雨があがったので、ピンポイントで移動中の大雨でした。
通常はいわゆる晴れ男なのですが・・・。
さて今回は、ミントさんからの質問にお答えします。
「こんばんは。
京都駅前診療所の開設おめでとうございます。
関西に住んでいれば、京都の環境のいいところで治療したいと思いますが、他県からいらっしゃる人には交通の便のいいところに診療所があるのは選択肢が増えて助かりますね。
ところで、今日はひとつ質問があります。
江部先生の『主食を抜けば糖尿病はよくなる!』で他の患者さんのデータを見ていたんですが、いくら糖質制限食とはいえ、食後の血糖値がかなり低い場合があるように見えるんです。
例えば、夕食前159/夕食後143、103/122などです。
一応摂取する糖質の目安としては、夕食で15-20gのはずなので、最低でも45-60は血糖値が上がってもいいはずなのに逆に下がっていることもありますよね。
私の場合、スーパー糖質制限をやっていますがやっぱりそれくらいはあがってしまいます。
で、次の食事までにやっと元に戻るとして、食事でまた同じくらい上がってしまうので本に書かれている患者さんの例ほど下がってくれないのです。
これは、食後の自前インスリンの効きが相当悪いか出が悪いということなのでしょうか?それとも糖質制限の方法に改善点がある可能性があるのでしょうか。
もし何かお気づきの点があればで構いませんので教えていただけると幸いです。
by: ミント * 2007/09/10 21:17」
ミントさん、鋭いご指摘ありがとうございました。
「主食を抜けば糖尿病は良くなる」に載っている患者さんのデータ、食後が確かに想定範囲より低いことがありますね。
一つの理由は、1gの糖質が3mg血糖値を上昇させるというのは、ピークの数値ということです。通常60分値がピークで120分は少し下がってくることが多いです。
例えば、私が10gのブドウ糖を飲んで実験してみたところ、吸収が非常に良いので、ものの30分でピークに達してすぐに下がってきました。
二つめは運動です。今まであまり意識していなかったのですが、食後2時間血糖値ですから、この間散歩でもしたら、結構血糖値が下がります。食後安静にしていた時と運動した時は、当然血糖値に差がでます。
血糖値の日内変動検査を実施する時は、安静が原則なのでしょうが、患者さん皆さん散歩とか行かれることもあります。
ある患者さんで、カロリー制限の糖尿病食で食後2時間血糖値が、朝食後150mg、昼食後160mg程度で、糖尿病というより境界領域なのかなと思いました。
ところが、夕食後は軽く210mgを超えてきて、やはり糖尿病だったのかと確認できました。
尋ねてみたところ、朝と昼は食後の散歩にいったけど、夕食後は安静にしていたとのことでした。このように運動で血糖値は結構下がります。
主食(糖質)摂取後30分で、30分ぐらい歩くと、血糖値が50〜60mg下がります。一番高率のいい運動です。
江部康二
江部診療所から高雄病院に向かおうという午後2:20頃、いきなりの土砂降りで傘があってもびしょぬれになってしまいました。
すぐに雨があがったので、ピンポイントで移動中の大雨でした。
通常はいわゆる晴れ男なのですが・・・。
さて今回は、ミントさんからの質問にお答えします。
「こんばんは。
京都駅前診療所の開設おめでとうございます。
関西に住んでいれば、京都の環境のいいところで治療したいと思いますが、他県からいらっしゃる人には交通の便のいいところに診療所があるのは選択肢が増えて助かりますね。
ところで、今日はひとつ質問があります。
江部先生の『主食を抜けば糖尿病はよくなる!』で他の患者さんのデータを見ていたんですが、いくら糖質制限食とはいえ、食後の血糖値がかなり低い場合があるように見えるんです。
例えば、夕食前159/夕食後143、103/122などです。
一応摂取する糖質の目安としては、夕食で15-20gのはずなので、最低でも45-60は血糖値が上がってもいいはずなのに逆に下がっていることもありますよね。
私の場合、スーパー糖質制限をやっていますがやっぱりそれくらいはあがってしまいます。
で、次の食事までにやっと元に戻るとして、食事でまた同じくらい上がってしまうので本に書かれている患者さんの例ほど下がってくれないのです。
これは、食後の自前インスリンの効きが相当悪いか出が悪いということなのでしょうか?それとも糖質制限の方法に改善点がある可能性があるのでしょうか。
もし何かお気づきの点があればで構いませんので教えていただけると幸いです。
by: ミント * 2007/09/10 21:17」
ミントさん、鋭いご指摘ありがとうございました。
「主食を抜けば糖尿病は良くなる」に載っている患者さんのデータ、食後が確かに想定範囲より低いことがありますね。
一つの理由は、1gの糖質が3mg血糖値を上昇させるというのは、ピークの数値ということです。通常60分値がピークで120分は少し下がってくることが多いです。
例えば、私が10gのブドウ糖を飲んで実験してみたところ、吸収が非常に良いので、ものの30分でピークに達してすぐに下がってきました。
二つめは運動です。今まであまり意識していなかったのですが、食後2時間血糖値ですから、この間散歩でもしたら、結構血糖値が下がります。食後安静にしていた時と運動した時は、当然血糖値に差がでます。
血糖値の日内変動検査を実施する時は、安静が原則なのでしょうが、患者さん皆さん散歩とか行かれることもあります。
ある患者さんで、カロリー制限の糖尿病食で食後2時間血糖値が、朝食後150mg、昼食後160mg程度で、糖尿病というより境界領域なのかなと思いました。
ところが、夕食後は軽く210mgを超えてきて、やはり糖尿病だったのかと確認できました。
尋ねてみたところ、朝と昼は食後の散歩にいったけど、夕食後は安静にしていたとのことでした。このように運動で血糖値は結構下がります。
主食(糖質)摂取後30分で、30分ぐらい歩くと、血糖値が50〜60mg下がります。一番高率のいい運動です。
江部康二
2007年09月11日 (火)
こんばんは。めっきり秋らしくなった京都です。
夜診が終わって帰ろうとしたら、しとしと雨が降ってました。
結構涼しいです。
さて今日は、ももかんさんの質問にお答えします。
「ももかん 2007/09/05(水) 02:42
私は先日、20キロのダイエットに成功しました!体脂肪も15%減りました。今まで何度もダイエットに失敗して、凄く辛い思いをしましたが、江部先生の著書とこのブログと糖質制限食に出会って、今までのダイエットが嘘のように、体重が減っていき、血糖も下がり、血液検査の結果も非常に良好です!本当に良かったと思っております。まだまだ肥満気味なので、頑張ります。ひとつ疑問に思う事があるのですが、糖質制限食を実行してから、尿酸値が少し高めになりました。蛋白質のとりすぎだと高くなると聞いた事があるのですが、本当なんでしょうか?」
ももかんさん、20キロのダイエット成功、おめでとうございます。
今まで他のダイエットが上手くいかなかったとのことですので、糖質制限食の面目躍如で私もとても嬉しいですね。
糖質制限食で血糖値や中性脂肪は下がって正常になり、HDL−コレステロールは上昇します。即ち、代謝全てが安定していきます。
総コレステロールとLDL−コレステロールは人により差があり、一定しませんが、真の悪玉の小粒子LDLや酸化LDLは減少しますので、問題はありません。
尿酸も個人差があり一定しません。
ちなみに、江部康二はスーパー糖質制限食ですから、タンパク質摂取は総カロリーの32%ていどとかなり食べていますが尿酸値は2.4〜2.7mg/dl(7以下)と低めです。私の兄も同様です。
尿酸値は、従来、肉の摂りすぎやビールの飲み過ぎということが常識だったのですが、食事由来の尿酸は約100mgで、一日に生産される総量約700mgに比し、かなり少ないということが判明しました。(7.24、25のブログ参照してくださいね)
つまり尿酸値に関しては、食事より体質やストレスや肥満のほうが大きな要因になります。ももかんさんも、このまま糖質制限食で様子をみていただいてよいと思います。
糖質制限食で、一旦尿酸値は上昇することもありますが、その内落ち着くことも多いです。ももかんさんも肥満がさらに改善すれば、尿酸値に関しても未来は明るいとおもいますよ。
江部康二
夜診が終わって帰ろうとしたら、しとしと雨が降ってました。
結構涼しいです。
さて今日は、ももかんさんの質問にお答えします。
「ももかん 2007/09/05(水) 02:42
私は先日、20キロのダイエットに成功しました!体脂肪も15%減りました。今まで何度もダイエットに失敗して、凄く辛い思いをしましたが、江部先生の著書とこのブログと糖質制限食に出会って、今までのダイエットが嘘のように、体重が減っていき、血糖も下がり、血液検査の結果も非常に良好です!本当に良かったと思っております。まだまだ肥満気味なので、頑張ります。ひとつ疑問に思う事があるのですが、糖質制限食を実行してから、尿酸値が少し高めになりました。蛋白質のとりすぎだと高くなると聞いた事があるのですが、本当なんでしょうか?」
ももかんさん、20キロのダイエット成功、おめでとうございます。
今まで他のダイエットが上手くいかなかったとのことですので、糖質制限食の面目躍如で私もとても嬉しいですね。
糖質制限食で血糖値や中性脂肪は下がって正常になり、HDL−コレステロールは上昇します。即ち、代謝全てが安定していきます。
総コレステロールとLDL−コレステロールは人により差があり、一定しませんが、真の悪玉の小粒子LDLや酸化LDLは減少しますので、問題はありません。
尿酸も個人差があり一定しません。
ちなみに、江部康二はスーパー糖質制限食ですから、タンパク質摂取は総カロリーの32%ていどとかなり食べていますが尿酸値は2.4〜2.7mg/dl(7以下)と低めです。私の兄も同様です。
尿酸値は、従来、肉の摂りすぎやビールの飲み過ぎということが常識だったのですが、食事由来の尿酸は約100mgで、一日に生産される総量約700mgに比し、かなり少ないということが判明しました。(7.24、25のブログ参照してくださいね)
つまり尿酸値に関しては、食事より体質やストレスや肥満のほうが大きな要因になります。ももかんさんも、このまま糖質制限食で様子をみていただいてよいと思います。
糖質制限食で、一旦尿酸値は上昇することもありますが、その内落ち着くことも多いです。ももかんさんも肥満がさらに改善すれば、尿酸値に関しても未来は明るいとおもいますよ。
江部康二
2007年09月10日 (月)
こんばんは。
久しぶりのテニスで、一夜明けて、若干筋肉痛のある江部康二です。
今日はラッキー太郎さんの質問にお答えします。
遅くなって申し訳ありませんでした。
「ラッキー太郎 2007/08/09(木) 06:12
件名 : また糖質制限始めました!
初めて投稿させていただきます。
主食を抜けばの著書は一年程前に購入しまた最近読み直しています
やはり糖質を制限すれば血糖値の上昇は抑えられますが・・・
長期的な体への影響と馬力不足(笑)を感じます。
無投薬、自己血糖測定しながら食事療法と運動で血糖値の上昇を抑えています!今朝早朝は110でした!上昇と戦っています」
ラッキー太郎さん、糖質制限食で血糖値改善、よかったですね。
まずはおめでとうございます。
さて糖質制限食と馬力不足ですが、これはありえます。二つの要因が考えられます。
一つは、年配で小食の人に多いのですが、結果として低カロリーになっていて『血糖値は下がったけど元気が出ない、体力がおちた、痩せた』などと仰ることがあります。
この場合は、おかずをしっかり食べていただき、カロリー不足にならないようにすればいいですね。
もう一つは、 糖質制限食により、筋肉中のグリコーゲンの貯蔵が、高糖質食に比べて減少する可能性があるのです。
元プロボクサーの、あらてつさんのブログに下記の記事が載っています。
『運動時に最大出力の持続時間が短くなったとのことですが、これは、糖質の摂取量と関係があるのでは?と考えております。
長距離を走ったり泳いだりなんかは、脂肪をエネルギーとするので糖質制限食中でも問題ないですし、脂質を代謝する体になっているので、かえってスタミナがついていたりします。
ところが、短距離走など短時間に出力の大きい運動をするときは、糖質をエネルギーとするので、糖質制限食をしているとガス欠になっちゃう時があるんですね。
ボクシングも、短時間で最大出力を繰り返す競技の代表みたいなもんで、この傾向が顕著に現れます。』
即ち、急激に激しい運動を繰り返したときに、筋肉中のグリコーゲンが一定量以下になると、ガス欠でヘロヘロになり動けなくなります。
これだけは 糖質制限食の欠点と言えるかもしれません。
日常生活やマラソン・ジョギング・水泳など有酸素運動には影響はないか、あらてつさんの仰る如く、かえってスタミナがつくかもしれません。
長期的な身体への影響に関しては、 糖質制限食で代謝全てが改善しますので動脈硬化もふくめ生活習慣病の改善・予防に役に立ちますのでご心配なく。
久しぶりのテニスで、一夜明けて、若干筋肉痛のある江部康二です。
今日はラッキー太郎さんの質問にお答えします。
遅くなって申し訳ありませんでした。
「ラッキー太郎 2007/08/09(木) 06:12
件名 : また糖質制限始めました!
初めて投稿させていただきます。
主食を抜けばの著書は一年程前に購入しまた最近読み直しています
やはり糖質を制限すれば血糖値の上昇は抑えられますが・・・
長期的な体への影響と馬力不足(笑)を感じます。
無投薬、自己血糖測定しながら食事療法と運動で血糖値の上昇を抑えています!今朝早朝は110でした!上昇と戦っています」
ラッキー太郎さん、糖質制限食で血糖値改善、よかったですね。
まずはおめでとうございます。
さて糖質制限食と馬力不足ですが、これはありえます。二つの要因が考えられます。
一つは、年配で小食の人に多いのですが、結果として低カロリーになっていて『血糖値は下がったけど元気が出ない、体力がおちた、痩せた』などと仰ることがあります。
この場合は、おかずをしっかり食べていただき、カロリー不足にならないようにすればいいですね。
もう一つは、 糖質制限食により、筋肉中のグリコーゲンの貯蔵が、高糖質食に比べて減少する可能性があるのです。
元プロボクサーの、あらてつさんのブログに下記の記事が載っています。
『運動時に最大出力の持続時間が短くなったとのことですが、これは、糖質の摂取量と関係があるのでは?と考えております。
長距離を走ったり泳いだりなんかは、脂肪をエネルギーとするので糖質制限食中でも問題ないですし、脂質を代謝する体になっているので、かえってスタミナがついていたりします。
ところが、短距離走など短時間に出力の大きい運動をするときは、糖質をエネルギーとするので、糖質制限食をしているとガス欠になっちゃう時があるんですね。
ボクシングも、短時間で最大出力を繰り返す競技の代表みたいなもんで、この傾向が顕著に現れます。』
即ち、急激に激しい運動を繰り返したときに、筋肉中のグリコーゲンが一定量以下になると、ガス欠でヘロヘロになり動けなくなります。
これだけは 糖質制限食の欠点と言えるかもしれません。
日常生活やマラソン・ジョギング・水泳など有酸素運動には影響はないか、あらてつさんの仰る如く、かえってスタミナがつくかもしれません。
長期的な身体への影響に関しては、 糖質制限食で代謝全てが改善しますので動脈硬化もふくめ生活習慣病の改善・予防に役に立ちますのでご心配なく。
2007年08月27日 (月)
こんばんは。
8.26日曜日、守口市の関西医大で開催された
「第90回ホリスティックフォーラム大阪」
約50名の参加で、質疑応答も活発で熱気の溢れる会でした。
スライドプロジェクターの不調で開始しばらくパワーポイントスライドが使えずやや戸惑いましたが、途中で回復して無事終了で良かったです。
講演終了後の懇親会には、大豆フィナンシェ、大豆クッキー、蒸し大豆を持っていって食べてもらいましたが、糖尿人、正常人、老若男女・・・評判が良くって面目確保で嬉しい思いでした。
さてミントさんから、糖質摂取量に関する質問です。
「こんばんは。ミントです。
今日はひとつ質問させていただきたいのですが、スーパー糖質制限食の場合、一日に摂取する糖質の量として一般的な値はあるのでしょうか?
江部先生の「糖質制限食夏のレシピ」に載っている食品糖質量の表を見ていて思ったんですが、OKとされている野菜の中にも意外と糖質が多いものがありませんか?
たとえば、なす、トマト、にんにくの芽などです。
こうした野菜を同時に使ってしまうと糖質も結構高くなってしまうので、一日の糖質摂取量の目安などあれば教えて頂けると幸いです。
by: ミント * 2007/08/26 01:07」
ミントさん、コメント・質問ありがとうございます。
自ら1型の糖尿病で、厳格な糖質制限食を実践して本も書いておられるバーンスタイン先生は、朝食6g、昼食12g、夕食12gまでで一日合計30gまでの糖質摂取が原則です。
「バーンスタイン医師の糖尿病の解決」(メディカルトリビューン)はなかなか参考になることが多く、ミントさんも興味がおありなら手に入れてみてください。
2型の糖尿人はここまで厳しくなくてもよいと思います。高雄病院推奨のスーパー 糖質制限食で糖質は朝食12〜15g、昼食18〜22g、夕食18〜23gていどです。一日合計48〜60gです。
1600キロカロリー/日として、総摂取カロリーに対する糖質の比率は12〜15%になります。
1gの糖質が、1型糖尿病の人の血糖値を5mg、2型糖尿病の人の血糖値を3mg上昇させます。これは、勿論個人差もありますし、体重によって差も出ますので、あくまでも一応の目安です。
それで、食前血糖値が110mg未満、食後2時間血糖値が140mg未満が正常ですから、糖尿人としても理想的には正常を目指します。
一方、食後2時間血糖値が180未満であれば、合併症の発症が少ないことが疫学的研究でわかっていますので、とりあえずの数値目標は、食後2時間血糖値180mg未満です。
なす100g中に糖質2.9g、トマト100g中に糖質3.7g、ニンニクの芽100g中糖質6.8gですね。確かにニンニクの芽など糖質含有量がやや多いですが、常用量を考慮すれば、しれていますね。
ニンジンも100gあたりの糖質含有量は6.3gとやや多めですが、サラダに彩りを添えるとか、筑前煮に少々入るとかは問題にならないと思います。
結論です。
糖質制限食は、面倒なカロリー計算は不要ですが、1回の食事の糖質のグラム数だけおおよそのチェックをして、食後2時間血糖値が180mg未満を目指しましょう。
江部康二
8.26日曜日、守口市の関西医大で開催された
「第90回ホリスティックフォーラム大阪」
約50名の参加で、質疑応答も活発で熱気の溢れる会でした。
スライドプロジェクターの不調で開始しばらくパワーポイントスライドが使えずやや戸惑いましたが、途中で回復して無事終了で良かったです。
講演終了後の懇親会には、大豆フィナンシェ、大豆クッキー、蒸し大豆を持っていって食べてもらいましたが、糖尿人、正常人、老若男女・・・評判が良くって面目確保で嬉しい思いでした。
さてミントさんから、糖質摂取量に関する質問です。
「こんばんは。ミントです。
今日はひとつ質問させていただきたいのですが、スーパー糖質制限食の場合、一日に摂取する糖質の量として一般的な値はあるのでしょうか?
江部先生の「糖質制限食夏のレシピ」に載っている食品糖質量の表を見ていて思ったんですが、OKとされている野菜の中にも意外と糖質が多いものがありませんか?
たとえば、なす、トマト、にんにくの芽などです。
こうした野菜を同時に使ってしまうと糖質も結構高くなってしまうので、一日の糖質摂取量の目安などあれば教えて頂けると幸いです。
by: ミント * 2007/08/26 01:07」
ミントさん、コメント・質問ありがとうございます。
自ら1型の糖尿病で、厳格な糖質制限食を実践して本も書いておられるバーンスタイン先生は、朝食6g、昼食12g、夕食12gまでで一日合計30gまでの糖質摂取が原則です。
「バーンスタイン医師の糖尿病の解決」(メディカルトリビューン)はなかなか参考になることが多く、ミントさんも興味がおありなら手に入れてみてください。
2型の糖尿人はここまで厳しくなくてもよいと思います。高雄病院推奨のスーパー 糖質制限食で糖質は朝食12〜15g、昼食18〜22g、夕食18〜23gていどです。一日合計48〜60gです。
1600キロカロリー/日として、総摂取カロリーに対する糖質の比率は12〜15%になります。
1gの糖質が、1型糖尿病の人の血糖値を5mg、2型糖尿病の人の血糖値を3mg上昇させます。これは、勿論個人差もありますし、体重によって差も出ますので、あくまでも一応の目安です。
それで、食前血糖値が110mg未満、食後2時間血糖値が140mg未満が正常ですから、糖尿人としても理想的には正常を目指します。
一方、食後2時間血糖値が180未満であれば、合併症の発症が少ないことが疫学的研究でわかっていますので、とりあえずの数値目標は、食後2時間血糖値180mg未満です。
なす100g中に糖質2.9g、トマト100g中に糖質3.7g、ニンニクの芽100g中糖質6.8gですね。確かにニンニクの芽など糖質含有量がやや多いですが、常用量を考慮すれば、しれていますね。
ニンジンも100gあたりの糖質含有量は6.3gとやや多めですが、サラダに彩りを添えるとか、筑前煮に少々入るとかは問題にならないと思います。
結論です。
糖質制限食は、面倒なカロリー計算は不要ですが、1回の食事の糖質のグラム数だけおおよそのチェックをして、食後2時間血糖値が180mg未満を目指しましょう。
江部康二



