電子レンジで糖質オフの作りおき。宝島社。2016年10月刊行。
こんにちは。

新刊のご案内です。



2016年10月、刊行
電子レンジで糖質オフの作りおき
宝島社
江部 康二 (著), 村田 裕子 (料理)


電子レンジで簡単に調理ができる便利な作りおきレシピを料理家・管理栄養士の村田裕子さんに作成して頂きました。
鍋もフライパンも必要ありませんので忙しい現代人にぴったりです。
4品食べても糖質20g以下の109品が収載してあります。
糖質制限OKパンのレシピもあります。
本書が読者の皆さんのお役に立てれば幸いです。

江部康二



以下、出版社の内容紹介と著者略歴です。



電子レンジで糖質オフの作りおき
単行本 – 2016/10/13
江部 康二 (著), 村田 裕子 (料理)
宝島社


内容紹介

糖質制限の第一人者であり、自らも糖尿病発覚以降、糖質制限に力を入れている江部康二先生監修のレシピ本です。
炭水化物を減らしておかずを食べる糖質制限は、おかずを作ることが最大の手間でしたが、
本書では電子レンジで簡単に調理ができる便利な作りおきレシピを料理家・管理栄養士の村田裕子さんが公開。
さらに電子レンジ調理は、余計な油分をカットできるので、糖尿病・メタボ対策にも効果的です。

内容
作りおきだから続けられる!!チンするだけのラクやせレシピ。
鍋もフライパンも使わなくてOK!効果を高める献立方法が掲載!パンも作れて、おいしい!4品食べても糖質20g以下の109品。
糖質オフ歴14年の医師が太鼓判!

著者略歴

江部康二
財団法人高雄病院理事長・医師。1950年、京都府生まれ。1974年、京都大学医学部卒業。

1999年、高雄病院に糖質制限食を導入し、2001年から本格的に取り組む。2002年に自身の糖尿病が発覚。

3000を超える症例から肥満・メタボリックシンドローム・糖尿病などに対する糖質制限食の効果を証明。

2013年に一般社団法人日本糖質制限医療推進協会を設立し、糖質制限の普及に尽力している

村田裕子
管理栄養士・料理研究家。1983年、日本女子大学家政学部卒業。雑誌編集部に勤務したのち、料理を主体としたフリーランスの編集者となる。

その後、料理修業を経て「管理栄養士・料理研究家」として活動を開始。

健康的でおいしく手軽なレシピが人気を集めている。調理器具別のレシピ開発なども手がけ、

著書も多数


☆☆
以下は、「はじめに」です。

糖質オフは食べ過ぎている現代人にぴったりの食べ方

糖質オフでダイエットは、もはや常識!


 糖質は、血糖値を上げる唯一の栄養素です。
糖質を控えることで、食後高血糖による生活習慣病の予防になるだけでなく、太らない体づくりはもちろん、
片頭痛やアレルギー症状の緩和、毛髪が太く元気になったなどの報告もあります。
最近は、糖質を控えてダイエットをすることが世間一般的にも常識となりつつあり、糖質オフが健康的な食事法として世の中に認知されてきました。
医師として、とてもうれしいことです。
糖質オフは、まさに現代人に適した食事法です。
交通の便がよいため歩くことが昔に比べて大きく減り、パソコンの普及により仕事といえばデスクに向かって1日中座り続けている人も多いことでしょう。
当然、体を動かすことが昔よりも格段に減っているので、白いごはんをたくさん食べてお腹を満たしたり、多量のエネルギーを摂取したりする必要がありません。
糖質オフでは、メインとして肉や魚をよく食べます。
良質なたんぱく質をとることが、とても重要だからです。

基本ルールさえ守れば、食べても飲んでもOK!

ただし、白いごはんをやめるので、その分おかずを増やして摂取エネルギーが減らないように気をつける必要があります。
糖質オフでは、メインを2品、サブおかずを2品用意するのが基本です。
肉と魚、両方をメインとして用意し、あとはサブおかずとして野菜やきのこ類、海藻をたっぷりとってください。
基本的なルールを守って食べていれば、糖質オフで健康になるのは間違いありません。
れっきとした2型糖尿病の私自身が実証しているのですから。
糖尿病とわかったのは14年前の52歳のときでした。この食事法を知らなければ、今頃は合併症が出ていた可能性が十分ありました。
しかし、糖質を1食あたり20g以下におさえた食事により、長年、糖尿病をコントロールできています。
糖尿病であっても、血糖値を制することができれば合併症のリスクなどみじんもありません。
それに、スタミナもつきました。
医師の仕事をバリバリやって、その合間をぬって本の原稿を書いたり、取材を受けたり、講演したり。
それなのに、疲れや衰えを感じることがありません。
病院内では、筋力を維持するために内線電話を使わずに歩いて話をしに行きます。
必ず階段を使って上ったり下ったり、1日中、けっこう体力を使っています。
仕事終わりともなれば、ストレス発散のために酒が飲みたいものです。
もちろん、酒を飲んでもかまいません。
ビールや日本酒は糖質がたっぷりですが、たとえばハイボールなら糖質ゼロですから、飲んでもOK。
いまや、市販の糖質オフのアルコール類も増えました。味もよく、ビール代わりに飲めるものがたくさんあります。
糖質オフでも食事は楽しめます。
食べ過ぎはダメですが、適した量のおいしい食事をして、ときには酒もたしなみながら、太った体をしぼり、スリムになって健康を維持してください。

高雄病院 理事長
江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
<糖質制限食に関するお知らせ・お願い・ご注意など> 2016年8月
【糖質制限食を実践される時のご注意】

糖質制限食実践によりリアルタイムに血糖値が改善します。

このため既に、経口血糖降下剤(オイグルコン、アマリールなど)の内服やインスリン注射をしておられる糖尿人は、減薬しないと低血糖の心配がありますので必ず主治医と相談して頂きたいと思います。

一方、薬を使用してない糖尿人やメタボ人は、低血糖の心配はほとんどないので、自力で糖質制限食を実践して糖尿病やメタボ改善を目指していただけば幸いです。

内服薬やインスリン注射なしの糖尿人が糖質制限食を実践すると、食後高血糖は改善しますが、低血糖にはなりません。

血糖値が正常範囲である程度下がると、肝臓でアミノ酸・乳酸・グリセロール(脂肪の分解物)などから、ブドウ糖を作るからです。

これを糖新生といいます。

診断基準を満たす膵炎がある場合、肝硬変の場合、そして長鎖脂肪酸代謝異常症は、糖質制限食は適応となりませんのでご注意ください。

糖質制限食は相対的に高脂肪食になるので、診断基準を満たしている膵炎の患者さんには適応とならないのです。

進行した肝硬変では、糖新生能力が低下しているため適応となりません。

長鎖脂肪酸代謝異常症では、肉や魚などに含まれる長鎖脂肪酸が上手く利用できないので、適応となりません。

腎機能に関して、日本腎臓病学会編「CKD診療ガイド2013」において、eGFR60ml/分以上あれば顕性たんぱく尿の段階でも、たんぱく質は過剰な摂取をしないという表現となっていて、制限という記載はなしです。

従いまして、糖尿病腎症第3期でも、eGFR60ml/分以上なら、糖質制限食OKです。

また、米国糖尿病学会(ADA)は

Position Statement on Nutrition Therapy(栄養療法に関する声明)
Diabetes Care 2013年10月9日オンライン版

において、糖尿病腎症患者に対する蛋白質制限の意義を明確に否定しました。

根拠はランク(A)ですので、信頼度の高いRCT研究論文に基づく見解です。

今後は、糖尿病腎症第3期以降で、eGFRが60ml/分未満の場合も、患者さんとよく相談して、糖質制限食を実践するか否か、個別に対応することとなります。


なお、機能性低血糖症の場合、炭水化物依存症レベルが重症のとき、糖新生能力が低下していることがあり、まれに低血糖症を生じますので注意が必要です。

また、どのような食事療法でも合う合わないがあります。

糖質制限食もその一つですので、合わないとご自分で判断されたら中止していただけば幸いです。


【糖質制限食とは】

米国糖尿病協会(ADA)の患者教育用のテキストブックLife With Diabetes(2004年版)には、以下の記載があります。

「摂取後直接血糖に影響を与えるのは糖質のみである。
糖質は速やかに吸収され、直接100%血糖に変わり、ほぼ120分以内に吸収は終了する。
蛋白質・脂質は、摂取後、直接血糖に影響を及ぼすことはない。
『炭水化物・タンパク質・脂肪はカロリーを含有している。
炭水化物だけが、血糖値に直接影響を及ぼす。』」


これらは含有エネルギーとは無関係な三大栄養素の生理学的特質です。 

1997年版のLife With Diabetes(ADA刊行)では、

「タンパク質は約半分が血糖に変わり、脂質は10%未満が血糖に変わる」

という記載がありましたが、2004年版以降は変更されています。

このように糖質、脂質、タンパク質のうち糖質だけが直接、血糖値を上昇させます。

従って、糖質を摂取した時にはインスリンが大量に追加分泌されます。

脂質を摂取しても、インスリンの追加分泌はありません。

タンパク質はごく少量のインスリンを追加分泌させます。

現在糖尿病において、食後の急激な高血糖(グルコーススパイク)が大きな問題として注目されています。

食後高血糖が、心筋梗塞や脳梗塞などの合併症を起こす危険因子として確立されたからです。

また一日における、食前・食後・空腹時など血糖値の変動幅(平均血糖変動幅)が大きいほど、酸化ストレスが増強し動脈硬化のリスクとなることがわかってきました。

そして、食後高血糖と平均血糖変動幅増大を起こすのは、三大栄養素のなかで糖質だけなのです。

1gの糖質が、体重64kgの2型糖尿病の人の血糖値を約3mg上昇させます。

炊いた白ご飯茶碗1杯150g(252kcal)には、55.3gの糖質が含まれており、血糖値を166mg上昇させます。

一方、和牛サーロインステーキ(脂身つき)を200g(約1000キロカロリー)食べても、糖質含有量は1gもないので、食後血糖は3mg未満の上昇しかないのです。 

なお、1gの糖質が体重64kgの1型糖尿病の人の血糖値を5mg上昇させます。

糖質制限食の基本的な考え方は、上述のような生理学的事実をベースに、できるだけ糖質の摂取を低く抑えて、食後高血糖を防ぐというものです。

簡単に言えば、主食を抜いておかずばかり食べるというイメージになります。

抜く必要がある主食とは 、米飯・めん類・パンなどの米・麦製品や芋類など糖質が主成分のものです。

3食主食抜きのスーパー糖質制限食(糖質12%、タンパク質32%、脂質56%)なら、薬に頼ることなく速やかにリアルタイムで良好な血糖コントロールが可能です。

一方、上述の白ご飯とステーキの例でも明らかなように、カロリー計算に基づいて血糖値をコントロールすることは理論的に不可能です。

従って、現行の日本糖尿病学会推薦の糖尿病食(糖質60%、タンパク質20%、脂質20%)を実践する限りは、一日の摂取カロリーを1200キロカロリーと低く抑えたとしても、食後高血糖が必ず生じるのです。

糖尿病の改善には、カロリー制限より糖質制限ということがおわかりいただけたと思います。


なお糖質制限食は、カロリー無制限ということではありません。

日本糖尿病学会「糖尿病治療ガイド2014-2015」の

男性1400~2000kcal
女性1200~1800kcal

ほど厳しいカロリー制限は必要ありませんが、

「日本人の食事摂取基準」(2015年、厚生労働省)
に示す推定エネルギー必要量の範囲、
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/0000041955.pdf

推定エネルギー必要量(一日あたり)
              男性                  女性
15-17才        2500 2850 3150           2050 2300 2550kcal
18-29才        2300 2650  3050          1650  1950   2200
30-49才        2300 2650  3050            1750  2000  2300
50-69才        2100 2450  2800           1650  1900 2200 
70才          1850 2200  2500            1500  1750 2000

身体活動レベル    低い 普通 高い         低い  普通  高い

くらいが目安です。


そして2013年に糖尿病食事療法に関して画期的な変化がありました。

米国糖尿病学会が、
2013年10月発表の『栄養療法に関する声明』において、全ての糖尿病患者に適した唯一無二の治療食は存在しないと明記したのです。

これはそのまま、1969年の食品交換表第2版以降一貫して、糖尿病治療食として、唯一無二の「カロリー制限・高糖質食」を推奨し続けている日本糖尿病学会への痛烈な批判となっています。

さらに、米国糖尿病学会は『栄養療法に関する声明2013』において地中海食、ベジタリアン食、DASH食、低脂質食などと共に
「糖質制限食」も正式に受容しました。
このことは糖質制限食を推進する私達にとって、大変大きな追い風となりました。

なお、門脇孝日本糖尿病学会理事長によれば
東大病院では、2015年4月から、糖質40%の糖質制限食を供給しているそうです。
また門脇孝東大糖尿病・代謝内科教授ご自身も、緩やかな糖質制限食を実践されているとのことです。
2016/7/1(金)
東洋経済オンライン 
http://toyokeizai.net/articles/-/125237

【本ブログのコメント・質問・記事に関するお願い】

ブログ読者の皆さんには、いつもコメントいただき、ありがとうございます。

糖質制限食に関する質問についてですが、実際に高雄病院や江部診療所に来院されて診察した患者さんに対しては、医師としての責任・債務がありますので、個別に説明もしっかりさせて頂いていますし、フォローもしております。

一方、ブログ読者の皆さんの質問に関しては、糖質制限食に詳しい医師として、ボランティアで回答させていただいています。

診察もしておりませんしフォローもできませんので、責任もとれません。

私の回答は、あくまでも一般論としての参考意見とお考え頂けば幸いです。

また、ブログ記事や本に関しても同様に、糖質制限食に関する一般論としての参考意見とお考え下さい。

従いまして、読者の皆さんが私の参考意見を読まれて、どのように利用されるかは、自己責任でよろしくお願い申し上げます。m(_ _)m

そして読者の皆さんからもご意見いただきましたが、普通のお医者さんに相談可能な個人的な内容の質問は、ご自分の主治医にご相談頂けば助かります。

またネットで簡単に検索可能なことは、ご自分でお調べください。

質問が増えてきましたので、糖質制限食と関わりがないと判断した質問にはお答えできない場合もありますので、ご了承ください。m(_ _)m

普通のお医者さんでは解答不能の、糖質制限食に関わる質問は、何でもどんどんしていただけば嬉しいです。 (^_^)

掲載OKの質問に関して、読者の皆さんに共有していただきたい情報の場合は、ブログ本文記事にて、できるだけ順番にお答えしたいと思います。

質問によってはコメント欄でお早めにお答えする場合もありますのでご了承ください。

一方、質問がかなり増えてきていますので、なかなか即、お答えすることが困難となってきています。

糖質制限食に関わりのある全ての質問に、本文かコメントでお答えするようできるだけ努力はしていますが、できないときはご容赦願います。m(_ _)m

それから、「管理人のみ閲覧できる」「匿名希望」などの質問に関しては、コメント欄にお答えするか、一般的な話題に置き換えてブログに記載するようにしていますので、よろしくお願い申し上げます。


<江部康二著 参考図書>


理論
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!糖質制限食のすすめ」2005年
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!実践編」2008年
「我ら糖尿人、元気なのには理由がある。」2009年 宮本輝先生との対談本
「やせる食べ方」2010年
「うちの母は糖尿人」2010年 監修:江部康二 著:伊藤きのと
(東洋経済新報社)
「糖尿病がどんどんよくなる糖質制限食」2010年(ナツメ社)
腹いっぱい食べて楽々痩せる『満腹ダイエット』 (ソフトバンク新書)2011年
「主食をやめると健康になる」(ダイヤモンド社)2011年
「血糖コントロールの新常識! 糖質制限 完全ガイド」 (別冊宝島)2012年
「食品別糖質量ハンドブック」2012年(洋泉社)、
「糖質オフ!健康法」(PHP文庫)2012年
「主食を抜けば糖尿病はよくなる!糖質制限食のすすめ」(文春文庫)2012年
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!実践編」(文春文庫)2012年
「女性のための糖質制限ダイエットハンドブック」2012年(洋泉社)
「糖尿病治療のための!糖質制限食パーフェクトガイド」2013年(東洋経済新報社)
「医療の巨大転換を加速する」糖質制限食と湿潤療法のインパクト
 2013年(東洋経済新報社) 夏井睦先生との対談本
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!糖質制限食のすすめ 新版」2014年(東洋経済新報社)
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!2 実践編 新版」2014年(東洋経済新報社)
「炭水化物の食べ過ぎで早死にしてはいけません」2014年(東洋経済新報社)
一生太らない「やせる! 食べ方」2014年 (PHP文庫)
江部先生、「糖質制限は危ない」って本当ですか?2015年(洋泉社)
「なぜ糖質制限をすると糖尿病が良くなるのか」2015年(ナツメ社)
「糖質制限の教科書」2015年(洋泉社)監修
「人類最強の糖質制限論」2016年(SB新書)
「ハンディ版糖質制限の教科書」2016年(洋泉社)
「増補新版食品別糖質量ハンドブック」2016年(洋泉社)
など多数。

レシピ
「糖尿病が良くなるごちそうレシピ」2006年(東洋経済新報社)
「糖質オフ」ごちそうごはん2009年(アスペクト)
dancyuプレジデントムック 「満腹ダイエット 」 2009年(プレジデント社)
「血糖値を上げない!健康おつまみ109」2010年(東洋経済新報社)
「やせる食べ方レシピ集」 2010年(東洋経済新報社)
「糖質オフダイエット 」2011年(レタスクラブ、角川マーケティング)
「誰もがストレスなくやせられる!糖質制限ダイエット」2011年(講談社)
「主食を抜けば糖尿病はよくなる」レシピ集2011年(東洋経済新報社)
高雄病院の「糖質制限」給食2012年(講談社)
糖尿病がどんどんよくなる「糖質制限食」おすすめレシピ集2012年(ナツメ社)
糖質制限の「主食もどき」レシピ2013年(東洋経済新報社)
高雄病院Dr江部が食べている「糖質制限」ダイエット2013年(講談社)
糖質オフのダイエット弁当2013年(家の光協会)
高雄病院「糖質制限給食」朝 昼 夕 14日間完全プログラム
糖尿病・肥満改善が自宅でできる! 2013年(講談社)
2週間チャレンジ! 糖質制限の太らない生活 2014年(洋泉社mook)

DVD「糖質制限食を語る」http://www.yaserutabekata.com/shop/dvd.php 2011年



江部康二
NHKクローズアップ現代と糖質制限食、2012年と2016年放送。
【16/07/23 OgTomo

NHKは2012年にも同じような番組を作っていました

カルピンチョ先生のブログを見ていたら次のような2012年の記事がありました。NHKって何年たっても全く進歩のない局ですね。あきれてしまいます。(クローズアップ現代のディレクターが同じ人なのかな?)

「クローズアップ現代で紹介された糖質制限で悪影響が出たケースは栄養失調」
http://xn--oqqx32i2ck.com/review/cat26/post_88.html

「クローズアップ現代で放送された糖質制限について」
http://xn--oqqx32i2ck.com/review/cat26/post_89.html



おはようございます。

OgTomo さんから、NHKクローズアップ現代、2012年8月30日放送に関するコメントを頂きました。

OgTomo さん、情報をありがとうございます。

ブログ読者の皆さん、詳しくは、カルピンチョ先生のブログを見て頂けば幸いです。

http://xn--oqqx32i2ck.com/review/cat26/post_88.html
http://xn--oqqx32i2ck.com/review/cat26/post_89.html

カルピンチョ先生、いつも理論的で詳細な検討を加えた糖質制限なブログ、ありがとうございます。  m(_ _)m

NHKクローズアップ現代、2012年8月30日放送では、まず最初に糖質制限食成功例の女性が登場したのです。

従来の糖尿病食(カロリー制限・高糖質食食)では全く上手くいかなかったのが3月間の糖質制限食で20kgの減量に成功です。

85kgから65kgへの大変化ですが、

http://xn--oqqx32i2ck.com/review/cat26/post_89.html

にて衝撃の改善映像(糖質制限前→糖質制限後)を
見ることができます。ヾ(゜▽゜)

糖尿病はHbA1c7.6%だったのが、1ヶ月にはコントロール良好に改善したそうです。

この成功例の女性、その後私は直接お会いする機会があり、いろいろお話しすることができましたが、とてもチャーミングで素敵な方でしたよ。

そのあと失敗例の男性が登場ですが、この方も糖質制限といいつつ、 実態は今回(2016年7月20日のNHKクローズアップ現代)と同様『極端なカロリー制限』でした。

ヘロヘロになり階段を登るのも困難になったのですが、 この男性、それまでの摂取カロリーの1/3のカロリーしか摂取していなかったそうです。

今回(2016年7月20日)の放送でも、普通食における糖質、脂質、たんぱく質の摂取比率の円グラフをまず示し、その後、糖質制限食の説明では、円グラフの糖質分を全部カットして、それを脂質、たんぱく質を増やして補わない欠けたパターンで説明していました。

これでは、日頃摂取していたカロリーのうち糖質分60%カットですから、まさしく『極端なカロリ-制限食』にならざるを得ません。

極めてアンフェアな説明でした。

高雄病院のスーパー糖質制限食は、糖質を制限した分、脂質とたんぱく質は充分量摂取して、厚生労働省の言う「推定エネルギー必要量」を目安に摂取しますので決してカロリー不足にはなりません。


ともあれ、NHKクローズアップ現代、2012年8月30日放送では、成功例と失敗例という構図でしたが、今回(2016年7月20日放送)は失敗例だけでしたから、NHKさん進歩どころか退化してますね。 (-_-;)



江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
一旦診断された糖尿病は治るか?治らないか?
こんにちは。

一旦診断された糖尿病は、治るのでしょうか?治らないのでしょうか?

一般には、「一旦糖尿病になったら決して治らない。」というのが定説ですが、本当のところはどうなのでしょう。

それではまず、どのようにして糖尿病が発症するのかを考えてみます。

日本人の糖尿病発症は、食後高血糖が数年間続いているのを見逃しているうちに、遂に空腹時血糖値が上昇してきて、健康診断で発見されたというパターンが多いです。

即ち、糖尿病備軍になる前は食後高血糖にならないように、糖質を摂取したあと膵臓のβ細胞がインスリン追加分泌を頑張って大量に出し続けていきます。

インスリン(肥満ホルモン)の大量分泌が一定期間続くと肥満を生じます。

肥満があるとインスリン抵抗性(効きが悪くなる)が出現します。

そして長年β細胞が頑ばり続けた結果、β細胞が一部壊れて、とうとうインスリン分泌が追いつかなくなり、食後高血糖の段階に至ります。

この段階では、インスリン追加分泌の軽度の不足があり、食後2時間血糖値値が140~199mgの境界型レベルになりますが、まだ基礎分泌は保たれていて早朝空腹時血糖値は、110mg/dl未満で正常範囲を保つことがほとんどです。
 
食後高血糖の段階になると、高血糖そのものが膵臓のβ細胞を障害します。

この境界型レベル(食後高血糖)でも、β細胞はあるていど壊れてしまっています。

食後高血糖が180mgを超えてくると、β細胞への直接のダメージでインスリン分泌不足を悪化させ、また筋肉細胞のインスリン抵抗性も増してきて、糖毒と呼ばれる悪循環を生じます。

食後高血糖が数年間続くと、膵臓のβ細胞はさらに壊れていき、インスリン追加分泌の不足に加えて、インスリン基礎分泌不足となり、とうとう早朝空腹時血糖値が高値となるのです。

空腹時血糖値が126mg/dl以上
随時血糖値が200mg/dl以上

で糖尿病型と診断されます。

糖毒状態が1日の中でも長時間続くようになれば、急速に糖尿病が悪化していきます。

糖尿病は、「インスリン分泌不足」と「インスリン抵抗性」が合わさって発症しますが、日本人は、インスリン分泌不足が主で、欧米人は、インスリン抵抗性が主とされています。

インスリン分泌不足とインスリン抵抗性を合わせて、「インスリン作用不足」と言います。

A)<インスリン分泌不足が主の糖尿病>

インスリン分泌不足が主の場合、糖尿病と診断された時点で、報告によりばらつきますが、インスリンを作っている膵臓のランゲルハンス島のβ細胞の39%~65%が壊れているとされています。
残りのβ細胞は疲弊した状態と考えられます。

一般に、糖尿病が治らないと言われるのは、既に壊れてしまったβ細胞は、決して元に戻らないと言う意味です。

しかし、糖質制限食を実践して、膵臓が充分休養できれば、疲弊していたβ細胞が、正常に回復することが期待できます。

実際、入院時の空腹時血糖値が200mg近かった方が、糖質制限食実践1~2週間で、110mg/dlを切ってくることもあります。

特に糖尿病の罹病期間が短い場合は、回復が早いです。

食後高血糖の期間・年数が長いほど、β細胞がダメージを受けている割合が徐々に増えていき、ダメージが大きい細胞は、回復しにくくなっていくということになります。

次にインスリン抵抗性が主の糖尿病を考えてみます。

B)<インスリン抵抗性が主の糖尿病>

この場合、インスリン分泌能力はあるていど保たれていることが多いのです。

日本人でもこのタイプが少し増えてきています。

例えば、高度肥満や脂肪肝がありインスリン抵抗性が高まれば、インスリンは分泌されていても、糖尿病を発症することがあります。

このとき何らかの方法で肥満や脂肪肝が改善すれば、インスリン抵抗性が減少します。

そうすると、適量のインスリンで筋肉細胞や脂肪細胞内にブドウ糖を取り込むことが可能となり、元々インスリン分泌不足は、ほとんどないので血糖値は正常化し、糖尿病が治ることになります。

治るという言い方に語弊があるなら、インスリン作用不足が改善し健常のパターンに戻るということです。

実際、そういう患者さんを数名経験しました。

例えば、

「空腹時血糖値218mg/dl、HbA1c11.7%、163cm、72kg、BMI:27.1」

だった女性が、内服薬なしでスーパー糖質制限食を1年間続けて、60kg(BMI:22.6)と肥満が解消し、HbA1cは5.5%前後で保てるようになりました。

そうすると糖質を普通に摂取しても食後2時間血糖値が140mg/dl未満となり、正常型となりました。

勿論、空腹時血糖値も正常範囲です。

血液検査のデータでは、診断基準上は正常人としかいいようがありませんので、糖尿病のレッテルも消えました。

現段階なら、この患者さんが糖尿病専門医を受診して、いろいろ血液検査をされたとしても「糖尿病ではありません。診断基準からみて正常です。」という診断となるでしょう。

一方、β細胞があるていど壊れていれば、現在HbA1c:5.5%で、空腹時血糖値もインスリン値も正常でも、普通に糖質を食べたら、食後血糖値は180~200mg/dlを超えてきます。

江部康二の場合は、インスリン分泌不足が主でインスリン抵抗性が従の糖尿病でして、スーパー 糖質制限食を続けているかぎりは正常人ですが、糖質を摂取すれば残念ながら食後時間血糖値は200mgを超えて、立派な糖尿人です。

β細胞が既にかなり壊れていて、決して治らないパターンですね。(+_+)

結論です。

「インスリン抵抗性が主の糖尿病なら、抵抗性が改善すれば、糖代謝が正常人のパターンに戻る人も時にいる。」ということですね。



江部康二
テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
映画「あまくない砂糖の話」。トークショー(6/26、日曜日)。ご案内。
こんにちは。

映画「あまくない砂糖の話」
監督・脚本・出演:デイモン・ガモー
ドキュメンタリー映画


2016年3月から、日本全国で順次公開開始しています。

私も、興味があってネットで、ちょこっと情報を見たりしていましたが、今回、事務局から、上映会のあとのトークショーの依頼が舞い込みましたので、軽いのりで引き受けました。(^^)

2016/6/26(日)トークショーの司会者兼お相手は、田辺ユウキさんです。

「あまくない砂糖の話」のDVDが送られてきたので鑑賞しました。

この映画は、俳優のデイモン・ガモーが、普通のオーストラリア人は、普段1日に平均するとスプーン40杯相当分の砂糖を摂取していることを知って企画したものです。

デイモン・ガモーが自分自身で人体実験をして、心身共に不調になっていく課程を描くドキュメンタリー映画です。

砂糖といっても、実物の砂糖のことではありません。

実は、ごく普通の健康食品の中に成分として、これまたごく普通に砂糖が含まれているのです。

朝食シリアル、低脂肪ヨーグルト、穀物バー、フルーツジュースといった一般的には健康食品とされているものの中には、実は大量の砂糖が含まれているのです。

「あまくない砂糖の話」は、

『健康食品と思って、安心して普通に食べていると不健康になる』

ことを人体実験で証明していく60日間の課程を描いています。

人体実験のルールは5つだけです。
1)1日にスプーン40杯分相当の砂糖を摂取する。
2)アイスクリーム、清涼飲料水、菓子類、チョコレートなどは避ける。
3)朝食シリアル、低脂肪ヨーグルト、穀物バーなど「健康食品」から摂る。
4)必ず、低脂肪食品を選ぶ。
5)ジョギングや筋トレは今までどおり続ける。

この実験を通じ、砂糖が心身にもたらす悪影響や、健康食品に含まれている砂糖の危険性などの問題が明らかになっていきます。

デイモン・ガモーは、開始前までは、実は糖質セイゲニストでして糖質摂取比率は24%でした。

健康な糖質セイゲニストが、砂糖だけではなくて、『糖質たっぷり食』を食べて、心身共に崩壊していく物語でもあります。

一見の価値はあると思いますので、時間のある方は是非、ご鑑賞いただけば幸いです。

トークショーも、お付き合い頂ければ嬉しいです。



江部康二



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あまくない砂糖の話
フェイス ブック
https://www.facebook.com/amakunaisugar/


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以下事務局からのご案内です。

映画「あまくない砂糖の話」
6月18日(土)より関西地区にて公開

料金(前売):1,500円 【公開初日前日まで販売】
料金(当日): 一般 1,800円/専門・大学生 1,500円
        シニア 1,100円/中学・高校生 1,000円/小人 700円
        ナナゲイ会員料金1,000円

劇場:第七藝術劇場
〒532-0024 大阪市淀川区十三本町1-7-27サンポードシティ6F
TEL:06-6302-2073  HP:www.nanagei.com

スケジュール
6月18日(土)~6月24日(金)14:30(1日1回上映)
6月25日(土)~7月1日(金)12:15(1日1回上映)
7月2日(土)~7月8日(金)18:25(1日1回上映)
★7月9日(土)以降調整中。

6月26日(日)12:15の回上映後は糖質オフの第一人者、
高雄病院江部先生のトークショーあり

当日9:40の開館時より入場整理券を配布。
前売券をお持ちの方は引き換えで当日券ご購入時にお渡しします。
96席立ち見を含めて定員140人です。
なお、 上映開始後の途中入場は出来ません。


テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット