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太った人の方が痩せた人より長生き?
おはようございます。

今回は甘いみかんさんから「太った人の方が痩せた人より長生き?」というコメント・質問をいただきました。

それでネットで調べて「2009年6月10日 読売新聞」の記事に辿り着きました。

「09/10/12 甘いみかん
お久しぶりです
今日のニュースで、太った人と痩せた人では太っている方が六年寿命が長いという統計が出たと言ってましたが・・・
糖質制限食とは一線をかくしたデーターと見なしていいのでしょうか?
メタボは肯定されてしまいます (>_<)  」



『太り気味、やせ形より7年長生き…厚労省5万人調査
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/kyousei_news/20090610-OYT8T00634.htm

40歳時点の体格によってその後の余命に大きな差があり、太り気味の人が最も長命であることが、厚生労働省の研究班(研究代表者=辻一郎東北大教授)の大規模調査で分かった。

最も短命なのはやせた人で、太り気味の人より6~7歳早く死ぬという、衝撃的な結果になった。「メタボ」対策が世の中を席巻する中、行きすぎたダイエットにも警鐘を鳴らすものといえそうだ。

研究では、宮城県内の40歳以上の住民約5万人を対象に12年間、健康状態などを調査した。過去の体格も調べ、体の太さの指標となるBMI(ボディー・マス・インデックス)ごとに40歳時点の平均余命を分析した結果、普通体重(BMIが18・5以上25未満)が男性39・94年、女性47・97年なのに対し、太り気味(同25以上30未満)は男性が41・64年、女性が48・05年と長命だった。しかし、さらに太って「肥満」(同30以上)に分類された人は男性が39・41年、女性が46・02年だった。

一方、やせた人(同18・5未満)は男性34・54年、女性41・79年にとどまった。病気でやせている例などを統計から排除しても傾向は変わらなかった。やせた人に喫煙者が多いほか、やせていると感染症にかかりやすいという説もあり、様々な原因が考えられるという。

体格と寿命の因果関係は、はっきり分かっていない。このため、太り気味の人が長命という今回の結果について、研究を担当した東北大の栗山進一准教授は「無理に太れば寿命が延びるというものではない」とくぎを刺す。

同じ研究で、医療費の負担は太っているほど重くなることも分かった。肥満の人が40歳以降にかかる医療費の総額は男性が平均1521万円、女性が同1860万円。どちらもやせた人の1・3倍かかっていたという。太っていると、生活習慣病などで治療が長期にわたる例が多く、高額な医療費がかかる脳卒中などを発症する頻度も高い可能性があるという。

(2009年6月10日 読売新聞)』


甘いみかんさん。
お久しぶりです。コメントありがとうございます。

「太り気味、やせ形より7年長生き」というこの研究も含めて過去の疫学研究は全て、3食糖質を摂取している人のものです。

糖質、脂質、蛋白質のうち、糖質が最も太りやすい栄養素です。健康な成人が、現代のように運動不足で糖質中心の食生活をおくっていれば、基礎代謝が低下してくる中年あたりから小太りになると思われます。

例えば神奈川県伊勢原市の住民(男性9494人、女性13605人)を平均7年間追跡した結果でも、
BMI25.0~26.9の人の死亡率が一番低いです。*

さして運動もしてなくて、糖質中心に摂取していても痩せている中高年の人は、病気とは言えない程度の何らかの吸収障害があるか、隠れた慢性基礎疾患がある可能性があります。

また記事の如く喫煙者も痩せています。或いは生来食の細い人、風邪をひきやすい人、いわゆる虚弱体質の人です。

痩せていても健康度の高い中高年は、糖質制限食をしている人、スポーツを継続的に一定量・回数こなしている人などです。

痩せていて健康度の高い人は、血中アルブミン値が正常~正常高値で、HDLコレステロール値も正常~あるていど正常高値で、LDL-コレステロロール値も100以上はある人です。この条件が満たされていれば、肺炎など感染症にもかかりにくいです。

例えば江部康二は、痩せ形で結構忙しくしていますが、1974年に医師になって以来、ひどい風邪やインフルエンザなどで外来を休んだことは1度もありません。

また2002年に糖質制限食を始めてからは、風邪もほとんどひきません。せいぜい0~1回/年です。

甘いみかんさんもやせ形でも、血中アルブミン、HDL-C、LDL-Cが上記条件を満たしていれば、健康で免疫力も高いと思いますよ。

☆☆☆
江部康二検査データ:2009.6.12
身長167cm 体重56kg BMI20.1
空腹時採血血糖値93mg
HbA1c:5.3%
ケトン体:945μM/L(26~122) 糖質制限食中は生理的で正常値
尿酸:3.6(3.4~7.0)
TC:238
TG:55
HDL-C:113.5
LDL-C:113
アルブミン:4.9(3.8-5.3)
BUN:18.7(8~20)
クレアチニン:0.64(0.6~1.1)
シスタチンC:0.57(0.53~0.95)
IRI:2.2(3~15μU/ml)
NT-ProBNP:15pg/ml(125以下)
γGTP:39

尿中アルブミン:18.6mg/g・c(30.0未満)
尿蛋白:陰性
尿糖:陰性
尿中アセトン体:陰性


*大櫛陽一 「ちょいメタ」でも大丈夫 PHP 2008年


江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
個人検査データーです
町の定期健診ですので、大したものではないですが、書き込んでおきます

Hba1c   4.6
γ-GTP 11
GPT    16
GOT 24
LDL 145
HDL 71
中性脂肪 51
かまいけ式と江部さんの中間程度の糖質制限です
2009/10/15(Thu) 10:56 | URL | 甘いみかん | 【編集
 江部先生、はじめまして。
いつも拝見して勇気をいただいております。
”ももにぃ”と申します。
 今月一日に健康診断を受信したところ、
空腹時血糖がなんと121!
昨年までは105程度でしたので、当日の心境は
これぞまさしく青天の霹靂でした。
(今になって思えばたぶん食後はかなりあがっていたのでしょうが)
 即座にいろいろ調べ周り先生のサイトを発見し、
本日まで「スタンダード糖質制限食」に励んでおります。
一日一万歩を目安に愛犬と散歩をし(これだと夜道でも怪しまれなくてすみます)
週に三回程度中強度の筋トレをしています。
その成果として体重が二週間で79キロ→75キロまで落ちましたが、
特に空腹等を感じることもなく快適に生活しております。ありがとうございます。

 ひとつお聞きしたいのですが、大豆製品はほぼ優秀な食材かと思うのですが、
”おから”はいかがでしょうか?
成分的にはやや等質が多いような感じがしますが・・・。

 まだ精密検査は受診していないので(恐)細かいことは不明ですが、
これからも「楽しくおいしく元気に」続けていきたいと思います。
お体に気をつけてますますのご活躍を祈念しております。
2009/10/15(Thu) 11:10 | URL | ももにぃ | 【編集
おから
ももにぃさん。

おからは100g中糖質は2.3gで
糖質制限OK食品です。
安心してどうぞ。
2009/10/15(Thu) 16:29 | URL | 江部康二 | 【編集
Re: 個人検査データーです
甘いみかんさん。

このデータならまず心配ありません。
2009/10/15(Thu) 16:30 | URL | 江部康二 | 【編集
前立腺炎と糖質制限
拍手の欄におじゃましました
私は約30年間精神科医師をし去年から老健施設で1年半勤め今は退職しています。
精神科では前立腺炎という病気になり痛さのあまりに退職しました。ユリーフ(αブロッカー)で痛みは消えましたが鼻詰まりのため不眠となり薬を中断、今年の5月に検診にて高脂血症、中性脂肪の高値を指摘され江部先生の本と出合うことになりました。1日約90gの炭水化物として糖質制限をはじめて数日で痛みはとれ、3か月で7kgの体重減少、今はすっきりしています。先生のおかげだと感謝してます。腹部の脂肪がとれて血流の改善があったものと考えています。
 施設での医療にもかなりの症例で糖質制限(主食2分の1)を応用し成功例も多いのですが個人情報もあり報告はできません。ただ嚥下性肺炎に応用すると回復は良好でその後の再発例も少なく、肺炎と糖質制限は関係があるなあとという印象でした。
 話はとびますが新型インフルエンザでは重症例が問題になっています。日本では熱が出ればおかゆという習慣があるようです。炭水化物はサイトカインストームを起こす可能性もあるし、ウイルスの増殖や免疫の低下に関係しているのかもしれないと考えるようになりました。米やイモが多かった時代には結核が蔓延しスペイン風邪の猛威もありました。炭水化物と肺の感染症の関係に疑問を抱いています。どこかで調べてくれたらとは思うんですが・・・大学も医療崩壊ぎみで研究どころではないようです。困ったものですねえ。
 日本人は炭水化物のとりすぎです。糖尿病予備軍2000万人は日本を滅ぼすでしょう。糖質制限は糖尿病以外にもいろんな効果をもたらすと考えています。
2009/10/16(Fri) 14:30 | URL | chiederando | 【編集
Re: 前立腺炎と糖質制限
chiederandoさん。

前立腺炎の改善、良かったですね。
また肺炎と糖質制限食、参考になります。
高雄病院でも検討してみます。
ありがとうございました。

2009/10/16(Fri) 16:38 | URL | 江部康二 | 【編集
はじめまして。いきなりもうしわけございません。
一昨年に糖尿病の検査をして境界線?ぎりぎりだったので先生のスーパー糖質制限食で何とか落ち着いていたのですが最近になってまた急に甘いものが食べたくなったり疲れたり頭痛がしたりします。自分に甘えてしまった事に後悔しながらまた糖質制限食をはじめました。そこで先生にお聞きしたいのですが先生に見て頂きたく予約を入れたのですがちょっと先になるようです。右足の親指も今日しびれている感じがします。糖質制限食をしていますのでなるべく先生に見て頂きたいのですがその前に近くのお医者様で血糖値の検査をした方がよろしいでしょうか?お忙しいのに申し訳ございませんがお答頂けたら幸いです。
よろしくお願いいたします。
2009/11/04(Wed) 00:06 | URL | かすみ | 【編集
Re: タイトルなし
かすみ さん。

予約が1.2ヶ月先になるようでしたら
近くで検査してみてください。

1ヶ月以内なら大丈夫と思います。
2009/11/04(Wed) 12:54 | URL | 江部康二 | 【編集
Re: タイトルなし
鈴木さん。

空腹時血糖が136ということは、糖尿病型です。
インスリン基礎分泌が不足気味です。

「体重は65.6→57.5と8㎏も痩せ、中性脂肪も215→115になった」
あるていど上手に糖質制限食ができていると思います。

「血糖値は136→137で、HdA1cは6.4で不変」
というのは不思議ですね。

スーパー糖質制限食で1~2ヶ月後再検査してみては如何でしょう?
2009/11/04(Wed) 22:45 | URL | 江部康二 | 【編集
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