2009年08月11日 (火)
おはようございます。
今日は1型糖尿人のたま猫さんからコーヒー、アルコールと血糖値についてコメント・質問をいただきました。
「たま猫よりの質問
コーヒーやアルコールなど刺激物の大量摂取は、血糖値にどのような影響を与えますか?
糖尿病(1型)で、スーパー糖質制限食をしていますが、ブラックコーヒーを1日ひっきりなしにトータル2リットルほど飲むと、血糖値の上り下がりに影響しますか。
アルコール(蒸留酒)の呑み過ぎは、血糖値にはどのような影響があるでしょうか。
コーヒーを飲んだあとの手の震えや蒸留酒を呑み過ぎた翌朝の立ちくらみや冷や汗は、低血糖を起こしているのでしょうか。」
たま猫さん。
コメントありがとうございます。
私もよくブラックコーヒー、あるいは生クリームを入れて飲みます。
五訂日本食品標準成分表によると
「コーヒー・浸出液100g中に
エネルギー(kcal) 4.0
たんぱく質(g) 0.2
脂質(g) 0.0
炭水化物(g) 0.7
※食物繊維(g) 0.0
カフェイン60mg 」
が含まれています。
従って、2リットルのむと、糖質が14gが含まれています。1日に何回にも分けて飲むとすれば、1回の糖質量はしれていますので血糖値への影響は少ないです。
しかし、コーヒーにはカフェインが含まれています。カフェインを1日200~300mg以上摂取した場合は 個人差はありますが、不眠・動悸・いらいら・頭痛・振戦・神経過敏などのカフェイン過剰症状がでることがあります。
2リットルのコーヒーなら1200mgですから、これはいくら何でも多すぎます。これだけ飲めばほとんどの人に上述のカフェインの副作用がでるでしょう。手の震えはカフェインの副作用の可能性があります。
コーヒー100ml×4回/日くらいまでにとどめたいですね。 (^_^)
2008年08月18日 (月) のブログ「カフェインと血糖値」もご参照ください。
「アルコール(蒸留酒)の呑み過ぎは、血糖値にはどのような影響があるでしょうか。
蒸留酒を呑み過ぎた翌朝の立ちくらみや冷や汗は、低血糖を起こしているのでしょうか。」
アルコールそのものは、1gが約7キロカロリーの燃焼エネルギーをもっていますが、摂取時の利用効率は約70%です。
エネルギー源としては、<アルコール→糖質→脂質→タンパク質>の順で利用されます。
またアルコールは、糖質や脂質と違って摂取しても体重増加作用がありませんし、血糖値も上昇させませんし、ビタミンやミネラルにも乏しいので、「empty calory 」と言われています。
焼酎、ウィスキーなど蒸留酒には糖質は含まれていないので、血糖は全く上昇しません。
しかし、アルコールを摂取すると、人体に対する毒物とみなされて優先的に肝臓で分解されますので、その間、同じ補酵素を使う糖新生がブロックされてしまいます。
従って、アルコールを摂取すると結果として、肝臓の糖新生を抑制することとなります。一定量以上のアルコールを摂取すれば、肝臓の夜間糖新生はブロックされ、翌朝の早朝空腹時血糖値は、下がる可能性が高いです。
蒸留酒を呑み過ぎた翌朝の立ちくらみや冷や汗は、仰有る通り低血糖の可能性が高いです。
呑み過ぎには充分注意して下さいね。(^^)
江部康二
☆☆☆
なおビール、日本酒、ワインなど醸造酒には糖質が含まれているので、その分血糖値は上昇します。
今日は1型糖尿人のたま猫さんからコーヒー、アルコールと血糖値についてコメント・質問をいただきました。
「たま猫よりの質問
コーヒーやアルコールなど刺激物の大量摂取は、血糖値にどのような影響を与えますか?
糖尿病(1型)で、スーパー糖質制限食をしていますが、ブラックコーヒーを1日ひっきりなしにトータル2リットルほど飲むと、血糖値の上り下がりに影響しますか。
アルコール(蒸留酒)の呑み過ぎは、血糖値にはどのような影響があるでしょうか。
コーヒーを飲んだあとの手の震えや蒸留酒を呑み過ぎた翌朝の立ちくらみや冷や汗は、低血糖を起こしているのでしょうか。」
たま猫さん。
コメントありがとうございます。
私もよくブラックコーヒー、あるいは生クリームを入れて飲みます。
五訂日本食品標準成分表によると
「コーヒー・浸出液100g中に
エネルギー(kcal) 4.0
たんぱく質(g) 0.2
脂質(g) 0.0
炭水化物(g) 0.7
※食物繊維(g) 0.0
カフェイン60mg 」
が含まれています。
従って、2リットルのむと、糖質が14gが含まれています。1日に何回にも分けて飲むとすれば、1回の糖質量はしれていますので血糖値への影響は少ないです。
しかし、コーヒーにはカフェインが含まれています。カフェインを1日200~300mg以上摂取した場合は 個人差はありますが、不眠・動悸・いらいら・頭痛・振戦・神経過敏などのカフェイン過剰症状がでることがあります。
2リットルのコーヒーなら1200mgですから、これはいくら何でも多すぎます。これだけ飲めばほとんどの人に上述のカフェインの副作用がでるでしょう。手の震えはカフェインの副作用の可能性があります。
コーヒー100ml×4回/日くらいまでにとどめたいですね。 (^_^)
2008年08月18日 (月) のブログ「カフェインと血糖値」もご参照ください。
「アルコール(蒸留酒)の呑み過ぎは、血糖値にはどのような影響があるでしょうか。
蒸留酒を呑み過ぎた翌朝の立ちくらみや冷や汗は、低血糖を起こしているのでしょうか。」
アルコールそのものは、1gが約7キロカロリーの燃焼エネルギーをもっていますが、摂取時の利用効率は約70%です。
エネルギー源としては、<アルコール→糖質→脂質→タンパク質>の順で利用されます。
またアルコールは、糖質や脂質と違って摂取しても体重増加作用がありませんし、血糖値も上昇させませんし、ビタミンやミネラルにも乏しいので、「empty calory 」と言われています。
焼酎、ウィスキーなど蒸留酒には糖質は含まれていないので、血糖は全く上昇しません。
しかし、アルコールを摂取すると、人体に対する毒物とみなされて優先的に肝臓で分解されますので、その間、同じ補酵素を使う糖新生がブロックされてしまいます。
従って、アルコールを摂取すると結果として、肝臓の糖新生を抑制することとなります。一定量以上のアルコールを摂取すれば、肝臓の夜間糖新生はブロックされ、翌朝の早朝空腹時血糖値は、下がる可能性が高いです。
蒸留酒を呑み過ぎた翌朝の立ちくらみや冷や汗は、仰有る通り低血糖の可能性が高いです。
呑み過ぎには充分注意して下さいね。(^^)
江部康二
☆☆☆
なおビール、日本酒、ワインなど醸造酒には糖質が含まれているので、その分血糖値は上昇します。
昨日の日記のコメントでコレステロールについて質問させていただきました。早速のご回答ありがとうございます。
もう少しお伺いしたいのですが、私のLDLが高いのは糖質制限を始める前からずっとです。
糖質制限をしている今と比べても、LDLやHDLなどコレステロール値はほとんど変わっていません。
だから、糖質制限による影響LDLが上がっているわけではないと思うのです。
クレストールにプラスでゼチーアを飲むと効果がある可能性があるのでしょうか?
このまま下がらずにLDLが175もあると将来危険ですか?
もう少しお伺いしたいのですが、私のLDLが高いのは糖質制限を始める前からずっとです。
糖質制限をしている今と比べても、LDLやHDLなどコレステロール値はほとんど変わっていません。
だから、糖質制限による影響LDLが上がっているわけではないと思うのです。
クレストールにプラスでゼチーアを飲むと効果がある可能性があるのでしょうか?
このまま下がらずにLDLが175もあると将来危険ですか?
2009/08/11(Tue) 10:59 | URL | ゆうな | 【編集】
ゆうなさん。
ゆうなさんの場合、米国基準で
LDL160mgが目安となります。
2009年06月03日 (水) のブログ「糖質制限食実践とコレステロール値」をご参照ください。
糖質制限食を実践すれば相対的にコレステロールが多い食材となるので、ゼチーアの有効性は高いと思います。
ゆうなさんの場合、米国基準で
LDL160mgが目安となります。
2009年06月03日 (水) のブログ「糖質制限食実践とコレステロール値」をご参照ください。
糖質制限食を実践すれば相対的にコレステロールが多い食材となるので、ゼチーアの有効性は高いと思います。
2009/08/11(Tue) 11:31 | URL | 江部康二 | 【編集】
ベィビィさん。
こむぎふすま、100g中に炭水化物60g。
炭水化物の内食物繊維がどのくらいかがポイントです。
「炭水化物-繊維=糖質」
です。
同じふすまでも、メーカーにより、糖質含有量が違いますので
確認してみてください。
こむぎふすま、100g中に炭水化物60g。
炭水化物の内食物繊維がどのくらいかがポイントです。
「炭水化物-繊維=糖質」
です。
同じふすまでも、メーカーにより、糖質含有量が違いますので
確認してみてください。
2009/08/11(Tue) 12:32 | URL | 江部康二 | 【編集】
こんにちは。情報になればと思って報告します。
蒸留酒と赤ワインはOKというのを読んで、3回試してみました。
一回目、赤ワイン100ml(ティニャネッロ、イタリアの赤ワインです)。夕食時に飲用。
おかずはガーリックステーキとサラダ。サラダはオリーブオイルと塩で頂きました。
食後二時間血糖値166mg/dl ⇒ 翌朝起床直後、空腹時血糖221mg/dl。
二回目キンミヤ焼酎(甲種)のロック。お酒自体は90ml。
おかずはブリカマの塩焼きと、小松菜の煮浸し。もちろん砂糖の類は一切使ってありません。
食後二時間血糖値144mg/dl ⇒ 翌朝起床直後、空腹時血糖207mg/dl。
三回目もキンミヤ焼酎(甲種)のロック。お酒自体は90ml。
おかずは刺身いろいろ+きゅうりともずくの酢の物。当然砂糖抜きです。
食後二時間血糖値170mg/dl ⇒ 翌朝起床直後、空腹時血糖242mg/dl。
普段の起床時の血糖値は、多少暁現象があって、だいたい120~150mg/dlです。
それと、上記で使用したワインと焼酎は料理用に使われる運命となりました。
焼酎はまだ使っていませんが、ワインをふんだんにぶち込んだラタトゥーユをがつがつ食っても血糖値は変動しません。
もしかして、私はアルコールに弱いので、アルコールで肝臓が刺激されて糖新生のメカニズムがバカになったのでしょうか。
原因はわかりませんが、こんなデータもあると言うことでお知らせします。
蒸留酒と赤ワインはOKというのを読んで、3回試してみました。
一回目、赤ワイン100ml(ティニャネッロ、イタリアの赤ワインです)。夕食時に飲用。
おかずはガーリックステーキとサラダ。サラダはオリーブオイルと塩で頂きました。
食後二時間血糖値166mg/dl ⇒ 翌朝起床直後、空腹時血糖221mg/dl。
二回目キンミヤ焼酎(甲種)のロック。お酒自体は90ml。
おかずはブリカマの塩焼きと、小松菜の煮浸し。もちろん砂糖の類は一切使ってありません。
食後二時間血糖値144mg/dl ⇒ 翌朝起床直後、空腹時血糖207mg/dl。
三回目もキンミヤ焼酎(甲種)のロック。お酒自体は90ml。
おかずは刺身いろいろ+きゅうりともずくの酢の物。当然砂糖抜きです。
食後二時間血糖値170mg/dl ⇒ 翌朝起床直後、空腹時血糖242mg/dl。
普段の起床時の血糖値は、多少暁現象があって、だいたい120~150mg/dlです。
それと、上記で使用したワインと焼酎は料理用に使われる運命となりました。
焼酎はまだ使っていませんが、ワインをふんだんにぶち込んだラタトゥーユをがつがつ食っても血糖値は変動しません。
もしかして、私はアルコールに弱いので、アルコールで肝臓が刺激されて糖新生のメカニズムがバカになったのでしょうか。
原因はわかりませんが、こんなデータもあると言うことでお知らせします。
2009/08/12(Wed) 11:24 | URL | 飯山忍 | 【編集】
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