米国のホームドクターと糖質制限食
こんにちは。

今回は、米国の糖尿病食事療法について、糖尿東京人 さんからコメントいただきました。以前、うさぎさんからも、米国の妊娠糖尿病食事療法についてコメントいただきました。わずか2例の報告ですが、米国の糖尿病食事療法と糖質制限食に関して興味深く参考になると思いましたので記事にしました。


「アメリカでの診療
江部先生、こんにちは
糖尿発覚後初のアメリカ出張中です。
以前駐在していた頃のホームドクターに報告がてら 診察していただきました。

検査等の流れは同じですが、食事指導は 徹底した糖質制限でしたが少し気になったことが ありました。

1 糖質のうち急激に血糖値を上げるグループは食べない(high GI)
2 血糖値の上がり方がゆっくりなグループは量を 計算してたべる(low GI)
3 血糖値に影響のない食品については制限なし

糖質は身体に必要な栄養素なのに血糖値上昇と 天秤にかけて制限しているので、比較的影響の少ない糖質ならば ピーク血糖値150以下に抑える範囲で 積極的にとるよう言われました。

先住民とアジア系は糖尿の割合が多く 食事内容の変化なのか、量なのか不明だそうです。
日本の糖尿治療で糖質を制限しないことも 知られているそうで、医療先進国なのに 「政府がこれ以上平均寿命を延ばしたくないのでは」 と皮肉を言っていました。

いま通っている病院を本格的に変えたいほどの衝撃でした。
2009/08/04(Tue) 15:32 | URL | 糖尿東京人 」



糖尿東京人さん。貴重な情報ありがとうございます。

「糖尿発覚後初のアメリカ出張中です。
以前駐在していた頃のホームドクターに報告がてら 診察していただきました。
検査等の流れは同じですが、食事指導は 徹底した糖質制限でした 。」


うーむ、米国では、ごく普通のホームドクターが、ごく普通に糖尿病には糖質制限食指導なのですね。

2009.03.24の、米国出張中のうさぎさんのコメントでも、

「一番印象的なお話としては、妊娠糖尿病になった方が、直ちに炭水化物(糖質)を制限するように指導され、無事に元気な赤ちゃんを出産されてました。ごく一般的な病院で指導されたそうです。米国では妊婦さんでも腎臓などに問題が無ければ糖質制限食は安全という認識なのだと理解しました。 日・米で大きな差を感じた出張になりました。」

やはり、米国では日本に比べて、かなり医療現場で糖質制限食が普及しているようですね。

「1 糖質のうち急激に血糖値を上げるグループは食べない(high GI)
 2 血糖値の上がり方がゆっくりなグループは量を 計算してたべる(low GI)
 3 血糖値に影響のない食品については制限なし

糖質は身体に必要な栄養素なのに血糖値上昇と 天秤にかけて制限しているので、比較的影響の少ない糖質ならば ピーク血糖値150以下に抑える範囲で積極的にとるよう言われました。」


1 精製炭水化物や清涼飲料水などのhigh GI食品は、当然NGですね。
2 未精製穀物などlow GI食品は、ピーク150mg/dl以下に抑える範囲で、積極的に摂取・・・
これは日本人のようにインスリン分泌不足が主で糖尿病を発症している場合は、
  血糖値150mg以下というのは、かなり少量摂取でないと達成できないですね。
  白人の糖尿病はインスリン抵抗性が主で、インスリン分泌能力は残っているので
  low GI食品ならあるていどの量の穀物摂取可能なのでしょうかね?
  計算して食べるというのは糖質管理食の流れもあるのですね。
3 脂質やタンパク質は血糖値を上昇させないのでOKです。

「 糖質は身体に必要な栄養素なのに血糖値上昇と 天秤にかけて制限している 」

正確には、ブドウ糖しか利用できないのは、細胞内にミトコンドリアを持っていない、赤血球、網膜、角膜、水晶体だけです。脳を始めとしてそれ以外の細胞はミトコンドリアを持っているので、脂肪酸−ケトン体をいつでも利用できます。

「先住民とアジア系は糖尿の割合が多く 食事内容の変化なのか、量なのか不明だそうです。」

インスリン分泌能力そのものが、先住民やアジア人(モンゴロイド)は、欧米白人に比し低いと言われています。長年の精製炭水化物摂取でβ細胞を酷使するわけですが、疲弊して分泌能力が落ちるのが、モンゴロイドは白人に比べて早いということになります。

「日本の糖尿治療で糖質を制限しないことも 知られているそうで、医療先進国なのに 『政府がこれ以上平均寿命を延ばしたくないのでは』 と皮肉を言っていました。」

皮肉まで言うほどですから、私たちが日本で知り得る情報以上に、米国医療現場では糖質制限食が浸透しているのでしょうか?

米国ホームドクター、当然、日本糖尿病学会が糖尿病治療に糖質制限食を無視し、糖質管理食でさえもガイドラインでふれていないことを変と思っておられるのですね。

日本糖尿病学会の食事療法ガイドラインに糖質制限食が載るのはいつの日のことでしょうね?


江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
江部先生お久しぶりです!『おりおのび〜る』です。m(__)m
本日はますますの発展及び成功を報告しにまいりました。あまりにも現在入院している病院が「旧態前」としているため、独自に『糖質制限』(あまり良い事では無いのでしょうが、なにぶん私の健康がかかっているもので…w)をした結果、本日朝一の空腹時血糖値が…ジャジャ〜ン♪なんとなんと83になっちゃいました!パチパチパチ!w
もはやこうなると私の性格上、『リンダ山本』状態になり〜もう、どうにも止まらない♪〜…ってな感じになっちゃいます(爆)
…ホント〜困っちゃうなぁ〜♪な性格です(;^_^A
週明け、いよいよ江部先生の本が2冊届きます。すっごく楽しみです!(o^-’)b
…閑話休題…
しかし話は変わりますが、なぜ欧米は患者の立場に立ち素早く新しい療法を(ガンの重粒子線療法なんかも)確立したり取り入れたりするのに、日本ではそういったことが、後手後手に回るのでしょうか?
自身が2型に罹患し、ネットで調べていくうちに激しい憤りを禁じえませんでした。
従来療法で悪化していく方々、心なき医師の一言で鬱病になる方々…(-_-;)
…こうなるともはや『病』と言うより、一種の『人災』と考えるのは私だけでは無いと思います。(;□;)!!
江部先生、今後ともご自身を含む我々糖尿人の為にも益々のご活躍よろしく御願い致します。m(__)m
2009/08/08(Sat) 13:15 | URL | おりおのび〜る | 【編集
うつ、と食後高血糖
江部先生、さっそく札幌のクリニックをご案内いただきありがとうございました。

ところで、私、以前「パニック障害」と診断され、専門医にて治療した経験があります。現在は発作もなく比較的安定しておりセロトニン再吸収阻害薬も服用していません。
以前先生のブログで、食後血糖値の急上昇とうつの関連について触れられていたことがあったと思うのですが、今思うと私のパニック障害の症状と食後の高血糖とがリンクしていたのではないかとにらんでいます。実際、糖質制限食に切り替えてからというもの、多少二日酔い気味であっても、パニック障害特有の予期不安のような状態が発生しなくなっています。

パニック障害やうつの発生要因となるセロトニンの代謝異常は、高血糖値と関係あるんじゃないでしょうか。

2009/08/08(Sat) 13:18 | URL | メディメディ | 【編集
ありがとうございます
江部先生
ホームドクターの件をブログにとりあげていただき
ありがとうございます。

アメリカではType 2の糖尿が急激に増えていて
ダイエットと糖質コントロールがうまくいっている
患者さんは、年一回眼科検査を受ける以外は
ホームドクターにお世話になっているようです。

糖尿病の食事についてはほとんど江部先生の
おっしゃている内容と同じで、糖質コントロールが
すべての第一前提、カロリーコントロールはダイエットには良いが
血糖値には関係ない、糖尿患者の多くが肥満なので
ダイエットと血糖値が混同していると言い切っていました。

成分のほとんどが糖質の食べ物(白米、パン、シリアル等)は
避ける、脂肪やタンパク質を多く含む糖質食品は
吸収が遅いので計算しながら食べるようです。
パスタは油を使ったり、パンや甘いものは種類豊富な
ローカーボ、シュガーフリーを使うことでした。
食後血糖値が高くなる人はこれらも避けて
野菜等に含まれる糖質程度に抑えるようです。

糖質コントロールをすれば適度のアルコールは
問題ないというのも先生と同じ指導でした。

アメリカ糖尿協会american diabetes association発行の
ダイアベティックガイドとDiabetic livingという雑誌をいただき
定期購読をすすめられました。
www.diabeticlivingonline.com

とても親しみやすい雑誌でレシピや新発売のローカーボ食品、
普段の生活のまめ知識が載って見た目も趣味雑誌のよう。
レシピの欄も料理名と糖質量が目次になっていて
糖質コントロールが浸透していることがわかります。

日本で糖質コントロールが指導されていない件の皮肉ですが、
医療界が保守的なのか食品、製薬業界との絡みなのか
わからないとかなり強い口調で批判していました。
白米が食事の中心になる日本と韓国は糖尿が多く
同じDNAでも食生活の欧米化した日系や韓系アメリカ人では相当高いと。
保護区を離れアメリカに同化したエスキモーとインディアンに至っては
約半数が糖尿を発症するそうです。
アメリカでは早期から糖質コントロールすることで
糖尿患者にかかる医療費と薬代はかなり減った
そうですが、合併症の発生率と寿命の変化については
糖尿協会が長期的な調査をしているそうです。

以上すべてカリフォルニア州の一般的ホームドクターから
一回の診察で教えていただいた内容です。
大学病院糖尿病内科の5分診察でご飯を毎食150グラム食べるように
指導されている自分にとっては高雄病院分院を日本全国に
建てていただきたい気分です(笑)。
私の父親も糖尿歴20年、医者に言われるまま
カロリーを計算しながら白米を食べていました。
自分が糖尿になって父に糖質コントロールを
始めさせられたことが親孝行かもしれません。
これほど容易に血糖コントロールができる食事法が
ネットや海外に縁がなく糖質制限を
知るすべがない糖尿人たちにも身近になる日が
くるといいのですが。

長文コメントで失礼しました。





2009/08/08(Sat) 13:49 | URL | 糖尿東京人 | 【編集
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