FC2ブログ
ゴーヤと血糖値とインスリン
こんにちは。

たいへん長らくお待たせいたしました。m(._.)m

かおるさんから、いただいたゴーヤに関するコメント・質問への回答です。

「食品の摂取について
先生

教えてください。

ゴーヤーに含まれる、チャランチンが膵臓のβ細胞に働きかけてインスリンの分泌を促し、血糖を下げるのではないか、と言われていますが、同時にチャランチンは、β細胞の修復を助ける効果もあるのでは、と期待されているようです。

お伺いしたいのは2点です。
・糖質制限食を行っている際、サプリにしろゴーヤそのものにしろ、「インスリンの分泌を促す食品」というのを摂るのは、問題ありませんか?

というのは、糖質制限食は、私の理解だとインスリンをあまり分泌しなくても良いようにβ細胞をお休みさせるためのもののような気がしているので、薬ではないにしろ、分泌を促すものを摂取するのが良いのかどうか、という点について

もう一点は、ゴーヤの効果があるかどうかは別として、
・「分泌を促す」ということと、「β細胞の修復を助ける」ことは矛盾はしないのでしょうか?

以前から夏はよく、ゴーヤを味付けて炒めておいたものを常備菜的に摂取しているのですが、血糖値が高い事がわかった今、毎日ゴーヤを摂っても大丈夫なのかどうか、と思っています。
2009/06/20(Sat) 11:06 | URL | かおる」


かおるさん。
コメントありがとうございます。

どうやらゴーヤは、血糖値をあるていど下げる効果を持っているようです。

早速インターネットで調べてみました。そうすると、人体実験をした人がいました。

知識の宝庫!目がテン!ライブラリー  日本テレビ(2001/09/23放送) 

「4人の人にまずは、ブドウ糖溶液を100グラム飲んでもらいました。すると通常の状態での血糖値は平均約94だったのが、ブトウ糖溶液を飲むと、30分後の血糖値は200を超えました。次にゴーヤージュースとブドウ糖溶液を飲んで血糖値を測定してみると、30分後血糖値は約145とかなり低い値になりました。」

今時のテレビでどこまで信用できるかわかりませんが、何やら期待できそうです。

ゴーヤは、独特の苦味が特徴ですが、その苦味成分はモモルデシンチャランチンといい、インターネット的には血糖値を下げる効果がありそうですが確定とはいえません。

一方、ゴーヤにはコロソリン酸も含まれています。コロソリン酸は、別名、植物インスリンと言われています。この成分は、インスリンに似たタンパク質です。通常のインスリン注射では、時に低血糖が生じることがありますが、ゴーヤーに含まれる植物インスリンの場合は、血糖値を安定させますが低血糖は起こさないようです。

コロソリン酸に関しては、

①広島大学医学部総合薬学科活性構造学講座の山崎和男名誉教授が、インスリンと同じようにグルコースを細胞内に速やかに吸収させること、即ちグルコーストランスポーター(糖輸送体)を活性化させることを見出しました。

②鈴鹿医療科学大学医療栄養学科の三浦俊宏講師は、コロソリン酸を用いた動物実験の結果を第46回日本糖尿病学会年次学術集会で発表し、「コロソリン酸投与後4時間に血糖低下作用を示し、インスリン値の低下も見られた。また、筋肉GLUT4タンパク発現の増加が見られた。」と報告しました。

③京都大学医学部糖尿病・栄養内科学の福島光夫助手は日本糖尿病学会近畿地方大会で、コロソリン酸が経口糖負荷時の血糖値を低下させることを報告しました。

①②③を考慮すれば、ゴーヤはかなりの信憑性をもって、血糖値を下げる効果があるようです。
また、SU剤のように膵臓のβ細胞を鞭打ってインスリンを分泌させるといった側面もありませんので、糖尿人も安心して食べられる食材ですね。 (^_^)

私も外食時、そのお店のメニューにあればたいてい「ゴーヤチャンプルー」食べておりますよ。

ご質問の件ですが

『糖質制限食を行っている際、サプリにしろゴーヤそのものにしろ、「インスリンの分泌を促す食品」というのを摂るのは、問題ありませんか? 』

本当にSU剤のようにインスリンの分泌を促すなら、ゴーヤによる低血糖症が頻発してもおかしくありませんが、実際には聞いたことがありませんね。上述の如く、理論的にもそのようなことはありませんのでご安心下さい。

『「分泌を促す」ということと、「β細胞の修復を助ける」ことは矛盾はしないのでしょうか?』

β細胞の修復を助けるかどうか、医学的には定かではありませんが、上述の如く、インスリン分泌促進ということはありません。①の研究によれば、内因性のインスリン値は低下するようですね。


江部康二

テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
3ヶ月ぐらい前からラフィノースオリゴ糖 [栄養成分100g中炭水化物85g]を便秘対策として就寝前に7gぐらい飲んでます。2月の血液検査でHbA1c6.0だったのが6月には8.2になっておりました。オリゴ糖は血糖値をあげないので安心といわれてますが、これが数値が上がった原因の一つになってはいないかと心配です。よろしくお願いいたします。
2009/06/25(Thu) 14:57 | URL | 柏木典子 | 【編集
はじめまして!
美紀といいます。
この度ブログを始めたので挨拶で
コメントさせて頂きました。

私のブログは競艇やギャンブルが主になっちゃうと
思いますが日常の事もいろいろ書いていくので
よかったらコメントください☆

http://ameblo.jp/boat-gals/
2009/06/25(Thu) 16:46 | URL | みき | 【編集
一般人の血糖値上昇について
1型糖尿病のイトーです。
この前はケトンについての質問に答えていただき有り難うございました。
毎度毎度質問で申し訳ないのですが今回も質問させてください。

上記の記事を読んでいて疑問に思ったのですが、
糖尿病では無く、境界型で無い人でも、
血糖値が200以上になることはあるのでしょうか?
以前、糖尿病では無い人は、どんなに食べても血糖値は180にすらならない
というようなことが書いてあったものを読んだ記憶があります。
(本当に曖昧な記憶なので、私の記憶違いかもしれません)
正常型の人でもジュースを大量に飲んだりすれば
一時的にでも200ぐらいに血糖値が上がることはあるのでしょうか?
普通の食事を採った時のデータならよく見るのですが。

私は正常型と同じ血糖値変動にしようと思い、
速攻型インスリンを増やして食後30分の血糖値を100にしてみましたが
食後1時間後は見事に低血糖になってしまいました。
インスリン1単位の微妙な加減が難しいです。
2009/06/25(Thu) 17:44 | URL | イトー | 【編集
どうもありがとうございます
先生、ご丁寧な回答を、どうもありがとうございます!!
膵臓が疲れない食べ物であるようなので、安心して食べられます♪

作りだめして、毎日ちょっとずつ、常備菜にしますね。

どうもありがとうございました!
2009/06/25(Thu) 19:54 | URL | かおる | 【編集
飽和脂肪酸とインスリンの働き
江部先生

いつも質問ばかりで申し訳ありません。
食品つながりということで、また1つ質問させてください。

「トランス脂肪酸や飽和脂肪酸はインスリンの働きを悪くする」、という話を聞きました。

糖質制限食では脂肪の摂取が増えますが、お肉や乳製品には飽和脂肪酸が含まれますので、出きるだけ摂らないようにした方がよいのでしょうか。

マーガリンなど、人工的なトランス脂肪酸については、いかにも体に悪そうなので避けるようにしています。
2009/06/26(Fri) 04:56 | URL | うさぎ | 【編集
Metforminについて
はじめまして。当方NZに在住している夫婦です。6月当初の血液検査で夫の高血糖がわかりました。HbA1cが12.1%で、GPにあわてて呼び出されました。そこで処方されたのが、Metformin500mgです。しかしいきなり服薬するのに抵抗があります。
 それでインターネットで先生のブログに出会えました。これこそ地獄で仏に会えたようなものです。情報をいただけるだけでも有難いのに、患者でない者の質問にまで答えて下さるなんて感謝してもしきれないほどの気持ちです。
 2週間前からスーパーローカーボにしまして、初めからどんどん下がりだし、10日後には起床時血糖値が正常値まで下がり、大喜びしました。
 しかしその後また又上がりだし、境界型あたりをうろうろ。原因はストレスで交感神経が張り詰めた状態が続いているとしか考えられません。これは彼のキャラクターでもあり、ダイエットだけでは間に合わないのではないかと思うようになりました。
 まだ2週間なので、このまま続けて膵臓が回復するのを待ちたい処ですが、200mgを超えてしまうのも良くないですよね?
 そこでGPに処方された薬のことも検討してみたくなりました。日本ではあまり糖尿病に使われないのか、ネットでは、排卵を誘発するのに使われている、インスリンの感受性を高める、肝臓の新生糖を抑える、血糖の筋肉への取り込みを増やす、位の情報しか得られませんでした。
 そこで彼の場合、血糖値が高めの時だけに飲んでみるのはどうでしょうか。この薬を時々だけ飲んでも良いものかどうか、またスーパーローカーボダイエットをしながら服薬すると低血糖の危険はあるかについて教えていただけないでしょうか。GPより、やはり先生のご意見を賜りたく質問させていただきました。どうぞよろしくおねがいします。
2009/06/26(Fri) 15:59 | URL | 小山愛子 | 【編集
Re: 飽和脂肪酸とインスリンの働き
うさぎさん。

トランス脂肪酸、飽和脂肪酸そのうち記事にしますので。
とりあえず、人工的トランス脂肪酸は摂らない方がいいです。

飽和脂肪酸(S):一価不飽和脂肪酸(M):多価不飽和脂肪酸(P)          
厚生労働省は S:M:P=3:4:3 を推奨しています。
2009/06/27(Sat) 07:32 | URL | 江部康二 | 【編集
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
 
トラックバック
この記事へのトラックバック