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甘味と人類と糖尿病
甘みシリーズの最後は、甘味料の歴史を振り返ってみつつ、砂糖の意外に知られていないことも簡単に説明です。

紀元前6000年頃に描かれた、スペインのアラーニャの洞窟の壁画に、はちみつを採集する人の姿が描かれています。このように、人類が初めて口にした甘味は、天然の蜂蜜といわれています。

その後、サトウキビの搾り汁を煮詰めて精製結晶「白砂糖」を作り出すのに成功したのは、紀元前のインド人です。インド砂糖は、アレクサンダー東征により西方へも伝わりましたが、庶民には高嶺の花、かなりの貴重品だったと考えられます。長らく西洋では、日常の甘味料としては、蜂蜜が唯一のものでした。

中国では玄奘(三蔵法師)のインド行きがきっかけで、製糖法が伝わり、7世紀以降砂糖生産が始まったとされています。
砂糖が日本に伝わったのは、奈良時代後期に鑑真和尚が唐から渡来した折りと言われています。

ずっと貴重品だった砂糖は、産業革命を経て多量にかつ安価に生産できるようになり、現在では、その過剰摂取が肥満や糖尿病のもとと問題になっています。
 
砂糖の主成分がショ糖(スクロース)です。砂糖きび(甘蔗)と砂糖大根(甜菜)を原料として作ります。ショ糖はブドウ糖と果糖が結合したものです。ショ糖の純度の高いのがグラニュー糖(99.95%)や氷砂糖(99.98%)です。

家庭で最もポピュラーな上白糖は、独特のしっとりした感じを持たせるために、ショ糖の結晶に濃厚な転化糖液(ビスコといいます)を少量ふりかけてありますので純度は97.80%です。「転化糖」とは、ショ糖の分解(加水分解)によってできたブドウ糖と果糖の混合物で、ショ糖より甘みが強いです。

ちなみに蜂蜜の糖分(糖質)は、果糖(約40%)とブドウ糖(約35%)とショ糖(数%)で構成されています。またビタミンやミネラルも多く、その中には18種を越える有機酸が含まれ、pH値は約3.7前後です。

蜂が集めてきた花蜜(主にショ糖)は、働き蜂の唾液腺から分泌される転化酵素の働きによってショ糖からブドウ糖及び果糖へと変化するので、蜂蜜は水分20%までに濃縮された天然の転化糖(ビスコ)でもあります。

なお意外かもしれませんが、ショ糖は大豆にも少量含まれているのです。大豆フィナンシェの成分分析表に、砂糖は一切使用していないのに、1本30gあたり約0.5gのショ糖があって、アレレと思ったのですが、実は原材料由来だったのです。( ̄△ ̄)

「ショ糖含有率が高い大豆がおいしい大豆」と言われたりしているようです。ウーム!

ショ糖が多い大豆に夏場のえだまめ品種があり、茶かおりや紫ダダチャマメはショ糖を4.3g / 100gも含んでるので、茹でたえだまめはかなり甘いのですね。

まあ、えだまめ200gまとめて食べる人はあまりいませんから 糖質制限食的には枝豆はOK食品にしていますが・・・。

また大根、白菜、ねぎ、ほうれん草などにも少量のショ糖は含まれています。

江部康二
テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
勉強になります!
甘味料についてのお話、難しいですがとても勉強になりました。
甘味料は奥が深いですね。
2007/05/31(Thu) 23:40 | URL | ナオナオ | 【編集
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