2009年03月12日 (木)
おはようございます。昨夜から、春だというのに寒いです。
昨夜の気温は、3度しかありませんでした。今朝も結構寒いです。まだパッチが離せませんね。
でも今年はどうやら、京都は一回も雪が積もらずに冬が終わったようです。
さて今回は、インスリンのお話しです。
インスリンには、24時間ずっとベースに少量分泌されている基礎分泌のインスリンと、食後に血糖値が上昇した時に大量に出る、追加分泌のインスリンがあります。
基礎分泌のインスリンは検査施設により少し差はありますが、基準値は例えば3~15μU/mlていどです。
一般的には、基礎分泌のインスリンが低下してくると、早朝空腹時血糖値が上昇してきます。一番多いパターンは、食後高血糖が数年続いたあとに、この状態になります。ですから、空腹時血糖での健康診断は、食後高血糖を見逃してしまうのであまり良くないのです。
一方、追加分泌のインスリンは、糖質を摂取したときは血糖値が急峻に上昇するので、正常人では50~100~150μU/mlレベルと基礎分泌の10倍~20以上出ます。
タンパク質摂取では、せいぜい2~3倍の追加分泌インスリンで、脂質摂取では、追加分泌インスリンはほとんどありません。追加分泌のインスリンには、即分泌される第1相と少し遅れて出る第2相があります。
さて、
2型糖尿病患者の非糖尿病の近親者を調べたら、追加分泌の第1相が低下・欠如している人が時々いるようです。
つまり、先天的に膵臓のベータ細胞の機能がよろしくない一群の人達がいて、当然糖尿病になりやすいというパターンが一つ存在するわけです。
正常の人は、血糖値が上昇し始めたら即インスリンが追加分泌されます。これは第1相反応と呼ばれ、もともとプールされていたインスリンが5~10分間分泌されて、糖質摂取時の急激な食後高血糖を防いでいます。
その後、膵臓のベータ細胞は、第2相反応と呼ばれるやや少なめの、持続するインスリン分泌を行います。これは、食事における糖質の残りをカバーしています。即ち、糖質を摂取している間は、第2相のインスリン分泌が持続します。
一方で、2型糖尿病患者の非糖尿病の近親者を調べたら、インスリン抵抗性が認められても、インスリンの第1相反応は保たれている場合があります。
このように、インスリン分泌低下とインスリン抵抗性(合わせてインスリンの作用不足)で糖尿病を発症しますが、日本人には分泌低下が主の糖尿人が多く、欧米人には抵抗性が主の糖尿人が多いとされています。
ともあれ糖尿人であっても血糖コントロールが良好なら、現状のインスリン分泌能力は保たれ、これ以上の糖尿病の進行も防げる可能性が高いと思います。
しかし一旦、高血糖になってしまうと、高血糖そのものがベータ細胞にダメージを与えてインスリン分泌低下になり、また高血糖そのものが、インスリン抵抗性を高めてしまいます。
<高血糖→インスリン分泌抑制とインスリン抵抗性増大→高血糖>
この悪循環のことを『糖毒』といいます。
糖質制限食で、糖毒の悪循環を断ち切ることが可能です。 (^_^)
一方、従来のカロリー制限食では、主食(糖質)を摂取するたびに、100%食後高血糖が生じ、糖尿病が進行していきます。
このため1988年に報告された英国の大規模な疫学的研究UKPDSに置いては、
「2型糖尿病はどんな治療を行ってもインスリン作用不足が進行する不治の病である。」
という恐るべき結論になってしまったのです。(T_T)
美味しく楽しく糖質制限食で
①空腹時血糖値126mg未満、理想的には110mg未満
②食後2時間血糖値180mg未満、理想的には140mg未満
③HbA1c6.5%未満、理想的には5.8%以下
を保っていけば、糖尿人ではなくて正常人ライフが全うできます。
当然、糖尿病の進行(インスリン作用不足の進行)も防げる可能性が高いと思いますよ。(^-^)v(^-^)v
江部康二
昨夜の気温は、3度しかありませんでした。今朝も結構寒いです。まだパッチが離せませんね。
でも今年はどうやら、京都は一回も雪が積もらずに冬が終わったようです。
さて今回は、インスリンのお話しです。
インスリンには、24時間ずっとベースに少量分泌されている基礎分泌のインスリンと、食後に血糖値が上昇した時に大量に出る、追加分泌のインスリンがあります。
基礎分泌のインスリンは検査施設により少し差はありますが、基準値は例えば3~15μU/mlていどです。
一般的には、基礎分泌のインスリンが低下してくると、早朝空腹時血糖値が上昇してきます。一番多いパターンは、食後高血糖が数年続いたあとに、この状態になります。ですから、空腹時血糖での健康診断は、食後高血糖を見逃してしまうのであまり良くないのです。
一方、追加分泌のインスリンは、糖質を摂取したときは血糖値が急峻に上昇するので、正常人では50~100~150μU/mlレベルと基礎分泌の10倍~20以上出ます。
タンパク質摂取では、せいぜい2~3倍の追加分泌インスリンで、脂質摂取では、追加分泌インスリンはほとんどありません。追加分泌のインスリンには、即分泌される第1相と少し遅れて出る第2相があります。
さて、
2型糖尿病患者の非糖尿病の近親者を調べたら、追加分泌の第1相が低下・欠如している人が時々いるようです。
つまり、先天的に膵臓のベータ細胞の機能がよろしくない一群の人達がいて、当然糖尿病になりやすいというパターンが一つ存在するわけです。
正常の人は、血糖値が上昇し始めたら即インスリンが追加分泌されます。これは第1相反応と呼ばれ、もともとプールされていたインスリンが5~10分間分泌されて、糖質摂取時の急激な食後高血糖を防いでいます。
その後、膵臓のベータ細胞は、第2相反応と呼ばれるやや少なめの、持続するインスリン分泌を行います。これは、食事における糖質の残りをカバーしています。即ち、糖質を摂取している間は、第2相のインスリン分泌が持続します。
一方で、2型糖尿病患者の非糖尿病の近親者を調べたら、インスリン抵抗性が認められても、インスリンの第1相反応は保たれている場合があります。
このように、インスリン分泌低下とインスリン抵抗性(合わせてインスリンの作用不足)で糖尿病を発症しますが、日本人には分泌低下が主の糖尿人が多く、欧米人には抵抗性が主の糖尿人が多いとされています。
ともあれ糖尿人であっても血糖コントロールが良好なら、現状のインスリン分泌能力は保たれ、これ以上の糖尿病の進行も防げる可能性が高いと思います。
しかし一旦、高血糖になってしまうと、高血糖そのものがベータ細胞にダメージを与えてインスリン分泌低下になり、また高血糖そのものが、インスリン抵抗性を高めてしまいます。
<高血糖→インスリン分泌抑制とインスリン抵抗性増大→高血糖>
この悪循環のことを『糖毒』といいます。
糖質制限食で、糖毒の悪循環を断ち切ることが可能です。 (^_^)
一方、従来のカロリー制限食では、主食(糖質)を摂取するたびに、100%食後高血糖が生じ、糖尿病が進行していきます。
このため1988年に報告された英国の大規模な疫学的研究UKPDSに置いては、
「2型糖尿病はどんな治療を行ってもインスリン作用不足が進行する不治の病である。」
という恐るべき結論になってしまったのです。(T_T)
美味しく楽しく糖質制限食で
①空腹時血糖値126mg未満、理想的には110mg未満
②食後2時間血糖値180mg未満、理想的には140mg未満
③HbA1c6.5%未満、理想的には5.8%以下
を保っていけば、糖尿人ではなくて正常人ライフが全うできます。
当然、糖尿病の進行(インスリン作用不足の進行)も防げる可能性が高いと思いますよ。(^-^)v(^-^)v
江部康二
おはようございます。
いつも江部先生のブログを拝読して、色々と勉強させて頂いております。
当方、去年の5月に糖質制限食に出会うことができ、即実行したお陰でHbA1cも去年3月は9.1%もあったのが、今年1月には4.4%と超正常な値にまで下げることができました。
これもひとえに江部先生のお陰です。
どうも有難うございます<(_ _)>
そこで質問があるのですが、私は今、スーパー糖質制限食を実行しております。
主食を摂らない食事にも慣れてきていますので、普段はさほどつらさは感じません。
それどころか、大好きなお肉をバンバン食べれることに幸せを感じております♪
でも、時には普通の小麦粉のパンも食べてみたくなったりして。。。
今日のブログの本文中にある
①空腹時血糖値 110mg未満
②食後2時間血糖値 140mg未満
③HbA1c 5.8%未満
を保っていけば正常人ライフが全うできる
という部分を読んで先生にお訊ねしたいことが湧いたんですが、小麦粉じゃなくても、ライ麦粉の配合率をギリギリまで高くした自作のパンをちょこっと食べるだけでもいいんですけど、月に何度かはこのパンを少量だけ食べてみても大丈夫でしょうか?
パンパーニッケルも買ってみてはいるんですけども、ふんわりしたパンが食べたくなるんです。。。
毎日お忙しくされてるのに恐縮ですが、江部先生のお手すきの時にでもお答え頂ければ幸いです。
どうぞ宜しくお願い致します。
いつも江部先生のブログを拝読して、色々と勉強させて頂いております。
当方、去年の5月に糖質制限食に出会うことができ、即実行したお陰でHbA1cも去年3月は9.1%もあったのが、今年1月には4.4%と超正常な値にまで下げることができました。
これもひとえに江部先生のお陰です。
どうも有難うございます<(_ _)>
そこで質問があるのですが、私は今、スーパー糖質制限食を実行しております。
主食を摂らない食事にも慣れてきていますので、普段はさほどつらさは感じません。
それどころか、大好きなお肉をバンバン食べれることに幸せを感じております♪
でも、時には普通の小麦粉のパンも食べてみたくなったりして。。。
今日のブログの本文中にある
①空腹時血糖値 110mg未満
②食後2時間血糖値 140mg未満
③HbA1c 5.8%未満
を保っていけば正常人ライフが全うできる
という部分を読んで先生にお訊ねしたいことが湧いたんですが、小麦粉じゃなくても、ライ麦粉の配合率をギリギリまで高くした自作のパンをちょこっと食べるだけでもいいんですけど、月に何度かはこのパンを少量だけ食べてみても大丈夫でしょうか?
パンパーニッケルも買ってみてはいるんですけども、ふんわりしたパンが食べたくなるんです。。。
毎日お忙しくされてるのに恐縮ですが、江部先生のお手すきの時にでもお答え頂ければ幸いです。
どうぞ宜しくお願い致します。
2009/03/12(Thu) 08:57 | URL | yesican | 【編集】
yesican さん。
「小麦粉じゃなくても、ライ麦粉の配合率をギリギリまで高くした自作のパンをちょこっと食べるだけでもいいんですけど、月に何度かはこのパンを少量だけ食べてみても大丈夫でしょうか?」
4.4%と超正常な値ですので、試してみられたらよろしいと思います。
②食後2時間血糖値 140mg未満 なら大丈夫です。
「小麦粉じゃなくても、ライ麦粉の配合率をギリギリまで高くした自作のパンをちょこっと食べるだけでもいいんですけど、月に何度かはこのパンを少量だけ食べてみても大丈夫でしょうか?」
4.4%と超正常な値ですので、試してみられたらよろしいと思います。
②食後2時間血糖値 140mg未満 なら大丈夫です。
2009/03/12(Thu) 18:12 | URL | 江部康二 | 【編集】
今日定期検診で主治医から 糖質制限食はお勧めできないと言われました。
他に何で摂るの?と。。。
高タンパクはダメだと。。。
私自身の腎機能が良くないからなのですが
ゆるゆるではあるけれど制限食を実行してみて3週間 HBA1Cが先月9.9 今日は8.1でまだ高いものの少しは改善出来たかと思っています。
食後血糖値も200超えはみなくなりました。
血液検査結果を聞いてきました。
クレアチニン0.56
BUN 23.1 先月は18.5
尿酸が今回上がっていたので
ザイロリック錠100が追加されました。
確かに制限食前まで足がむくんだり痛かったりしてましたが、最近そのようなことも減っています。
腎機能のステージでいくと
5段階の3ステージA だろうと言うことでした。
私には糖質制限食は無理なんでしょうか?
他に何で摂るの?と。。。
高タンパクはダメだと。。。
私自身の腎機能が良くないからなのですが
ゆるゆるではあるけれど制限食を実行してみて3週間 HBA1Cが先月9.9 今日は8.1でまだ高いものの少しは改善出来たかと思っています。
食後血糖値も200超えはみなくなりました。
血液検査結果を聞いてきました。
クレアチニン0.56
BUN 23.1 先月は18.5
尿酸が今回上がっていたので
ザイロリック錠100が追加されました。
確かに制限食前まで足がむくんだり痛かったりしてましたが、最近そのようなことも減っています。
腎機能のステージでいくと
5段階の3ステージA だろうと言うことでした。
私には糖質制限食は無理なんでしょうか?
みほちゅさん。
蛋白尿が陽性ですと
糖尿病腎症第3期A(顕性腎症前期)となります。
通常は低タンパク食が推奨されます。
しかし、HBA1Cが先月9.9というコントロール不良状態が続けば、そのために腎機能がどんどん悪化します。
幸いクレアチニンが0.56と正常ですので
糖質制限食は可能です。
血糖コントロールが良くなれば腎機能の悪化をくい止める可能性があります。
蛋白尿が陽性ですと
糖尿病腎症第3期A(顕性腎症前期)となります。
通常は低タンパク食が推奨されます。
しかし、HBA1Cが先月9.9というコントロール不良状態が続けば、そのために腎機能がどんどん悪化します。
幸いクレアチニンが0.56と正常ですので
糖質制限食は可能です。
血糖コントロールが良くなれば腎機能の悪化をくい止める可能性があります。
2009/03/12(Thu) 19:35 | URL | 江部康二 | 【編集】
ご多忙の中、早速のご返答有難うございました。
家族の者向けに作っているライ麦粉のパンを、今度無性に食べたくなってしまったら、その時に思い切って食べてみます。
先生のご返答の内容を読んで、また食の楽しみが増えました♪
家族の者向けに作っているライ麦粉のパンを、今度無性に食べたくなってしまったら、その時に思い切って食べてみます。
先生のご返答の内容を読んで、また食の楽しみが増えました♪
2009/03/12(Thu) 23:10 | URL | yesican | 【編集】
江部先生 お忙しい中 ご返答ありがとうございます。
昨日の検診後にはものすごく落ち込んでしまいました。ステージ3から2にすることはとっても努力がいることだともいわれましたしね。
でも 先生からの回答で決めようと思っていました。
先生の本はまだ一冊しかありませんけど他のレシピ本も参考に糖質制限を頑張ります。
ありがとうございました。
昨日の検診後にはものすごく落ち込んでしまいました。ステージ3から2にすることはとっても努力がいることだともいわれましたしね。
でも 先生からの回答で決めようと思っていました。
先生の本はまだ一冊しかありませんけど他のレシピ本も参考に糖質制限を頑張ります。
ありがとうございました。
こんばんは、何度もすみません。
毎日先生のブログで勉強させていただいています。
私の現在の状態ですが、スーパー糖質制限食で空腹時(60台)、昼食2時間血糖値は80台前後で良い状態ですが夕食前60台とかなり下がっています。
夕食前にはまた60台となります。これは、インスリンが遅延していて血糖値を下げてしまう状態でしょうか。(以前検査でインスリンの出るのが遅れていると言われました。)
そうなると、食後2時間よりどんどん下がってしまい低血糖になる可能性が強いのではないでしょうか。
この対策としては、食後3時間とか就寝前に少し糖分を補給して低血糖を防ぐことができる?(60台だと少し動悸、手の振るえを感じるので)
勉強不足で素人考えしかうかばず失礼な質問、毎晩の書き込みですみません。よろしくお願い致します。
毎日先生のブログで勉強させていただいています。
私の現在の状態ですが、スーパー糖質制限食で空腹時(60台)、昼食2時間血糖値は80台前後で良い状態ですが夕食前60台とかなり下がっています。
夕食前にはまた60台となります。これは、インスリンが遅延していて血糖値を下げてしまう状態でしょうか。(以前検査でインスリンの出るのが遅れていると言われました。)
そうなると、食後2時間よりどんどん下がってしまい低血糖になる可能性が強いのではないでしょうか。
この対策としては、食後3時間とか就寝前に少し糖分を補給して低血糖を防ぐことができる?(60台だと少し動悸、手の振るえを感じるので)
勉強不足で素人考えしかうかばず失礼な質問、毎晩の書き込みですみません。よろしくお願い致します。
2010/06/09(Wed) 21:18 | URL | おどりこ | 【編集】
おどりこさん。
グルコースミニスパイクを起こすと3~4時間後に
遷延したインスリンで低血糖になりやすいです。
適量の果物やナッツ類の間食ならミニスパイクにならないので追加分泌インスリが少ないので
大丈夫と思いますよ。
グルコースミニスパイクを起こすと3~4時間後に
遷延したインスリンで低血糖になりやすいです。
適量の果物やナッツ類の間食ならミニスパイクにならないので追加分泌インスリが少ないので
大丈夫と思いますよ。
2010/06/10(Thu) 08:24 | URL | ドクター江部 | 【編集】
早々のご回答ありがとうございます。
数値的には低血糖とはいえないようですが
やはり長年のグルコースミニスパイクで
体が反応しているようです。
それに加え精神的にもまいっていて
気分も落ち込み状態でした。
さらに糖質を気にしてカロリー不足だと
思います。
食事に気を使い進めていくことにします。
2週間前60、8キロ 体脂肪31、1
本日 57、1キロ 体脂肪28、8
また質問させてください。ありがとうございました。
数値的には低血糖とはいえないようですが
やはり長年のグルコースミニスパイクで
体が反応しているようです。
それに加え精神的にもまいっていて
気分も落ち込み状態でした。
さらに糖質を気にしてカロリー不足だと
思います。
食事に気を使い進めていくことにします。
2週間前60、8キロ 体脂肪31、1
本日 57、1キロ 体脂肪28、8
また質問させてください。ありがとうございました。
{人の一生でインスリン分泌量はある程度決まっている}と糖尿病療養
指導士から説明を受けましたが・・・・?自分ではインスリンはβ細胞から分泌されるもので、そのβ細胞が何らかの原因で枯渇し、インスリン分泌量が少なくなる事は解りますが{分泌量が決まっていて一定量使用してしまうと分泌されなくなる}と言うのはどうも納得出来ないのですが・・・・江部先生の御指導を宜しく御願い致します。
指導士から説明を受けましたが・・・・?自分ではインスリンはβ細胞から分泌されるもので、そのβ細胞が何らかの原因で枯渇し、インスリン分泌量が少なくなる事は解りますが{分泌量が決まっていて一定量使用してしまうと分泌されなくなる}と言うのはどうも納得出来ないのですが・・・・江部先生の御指導を宜しく御願い致します。
ホンダ オサム さん。
私も、ホンダさんと同じ意見です。
膵臓のβ細胞が生存していれば、インスリン分泌能はありますので。
私も、ホンダさんと同じ意見です。
膵臓のβ細胞が生存していれば、インスリン分泌能はありますので。
2011/01/06(Thu) 18:07 | URL | ドクター江部 | 【編集】
はじめまして。
低血糖と思われる症状が出るため、病院で糖尿病の検査を受けたものです。
結果は、糖尿病ではないと診断され、低血糖をさける食事療法として「1日5、6回にわける少量頻回食」と「水分を少なくするように」と言われました。
糖負荷検査の結果として気になったのは、基礎インスリンの量が2.44と少なかったことです。診断ではなにも触れられなかったのですが基礎インスリンの量が少ないと、低血糖になりやすいということはあるのでしょうか。
診断が腑に落ちず、つねに体がだるい状態なので、かくれ糖尿病ではないかと思っていたのですが。。
また、食事の回数を増やすのが本当にいいのか、不安です。基礎インスリンの量が少ないからこそ、先生の論のように、食事の回数は減らしたほうがいいのでは、と思ったからです。
お忙しいところ恐れ入りますが、何か見解、アドバイスをいただけないでしょうか。
低血糖と思われる症状が出るため、病院で糖尿病の検査を受けたものです。
結果は、糖尿病ではないと診断され、低血糖をさける食事療法として「1日5、6回にわける少量頻回食」と「水分を少なくするように」と言われました。
糖負荷検査の結果として気になったのは、基礎インスリンの量が2.44と少なかったことです。診断ではなにも触れられなかったのですが基礎インスリンの量が少ないと、低血糖になりやすいということはあるのでしょうか。
診断が腑に落ちず、つねに体がだるい状態なので、かくれ糖尿病ではないかと思っていたのですが。。
また、食事の回数を増やすのが本当にいいのか、不安です。基礎インスリンの量が少ないからこそ、先生の論のように、食事の回数は減らしたほうがいいのでは、と思ったからです。
お忙しいところ恐れ入りますが、何か見解、アドバイスをいただけないでしょうか。
2014/07/10(Thu) 16:09 | URL | るう | 【編集】
先生 こんにちは。
いつも勉強させていただいています。
私は3月下旬からスーパー糖質制限食を実践しています。おかげさまで、4月初めに11.8あったヘモグロビンが、5月初旬に8.5、6月初旬に7.3、そして先日、7月初旬には6.6まで下がりました。
3か月前は恐怖でいっぱいでしたが、この食事法で、とにかく、今、ここまで下げられたこと、本当にありがたく思っています。
ところで、基礎分泌インスリン(空腹時のIRIのことでよろしいのですよね?)についてお尋ねしたいのですが・・・。
先月、初めて測ってもらいましたら、基準値1.5~12のところ、2.1とのことでした。
① この程度の分泌でも、運動の効果はあるのでしょうか?
② 「糖尿病の人は、この値は下がっていく」と主治医に言われました。ヘモグロビン7%以下を保っていても、やはり下がっていってしまうのでしょうか?
③ 検査施設によって基準値に少し差があるとのことで、私の場合も3~15ではなく1.5~12なのですが、HOMA-βの計算式は、同じものを使ってよいのでしょうか?
それから、これはインスリン分泌とは無関係なのですが、先生は毎日のお食事で、主食のようなもの、例えば低糖質のパンやパスタなどを摂っていらっしゃいますか? それとも時々でしょうか?
ご回答いただけましたら幸いです。
いつも勉強させていただいています。
私は3月下旬からスーパー糖質制限食を実践しています。おかげさまで、4月初めに11.8あったヘモグロビンが、5月初旬に8.5、6月初旬に7.3、そして先日、7月初旬には6.6まで下がりました。
3か月前は恐怖でいっぱいでしたが、この食事法で、とにかく、今、ここまで下げられたこと、本当にありがたく思っています。
ところで、基礎分泌インスリン(空腹時のIRIのことでよろしいのですよね?)についてお尋ねしたいのですが・・・。
先月、初めて測ってもらいましたら、基準値1.5~12のところ、2.1とのことでした。
① この程度の分泌でも、運動の効果はあるのでしょうか?
② 「糖尿病の人は、この値は下がっていく」と主治医に言われました。ヘモグロビン7%以下を保っていても、やはり下がっていってしまうのでしょうか?
③ 検査施設によって基準値に少し差があるとのことで、私の場合も3~15ではなく1.5~12なのですが、HOMA-βの計算式は、同じものを使ってよいのでしょうか?
それから、これはインスリン分泌とは無関係なのですが、先生は毎日のお食事で、主食のようなもの、例えば低糖質のパンやパスタなどを摂っていらっしゃいますか? それとも時々でしょうか?
ご回答いただけましたら幸いです。
2014/07/11(Fri) 14:42 | URL | chouchou | 【編集】
るう さん
基礎分泌インスリンが、2.44と基準値よりやや少なめですが、
空腹時血糖値が正常なら、全く問題はありません。
2014年06月30日 (月)の本ブログ記事
「インスリン分泌指数、HOMA-β。インスリン分泌指標の考察。」
をご参照ください。
機能性低血糖の可能性がありますが、それなら糖質制限食で
だるさ、眠気、いらいら、動悸など低血糖関連の症状が良くなります。
食事の回数は2~3回でOKです。
扉ページのカテゴリー、「機能性低血糖」の項もご参照ください。
基礎分泌インスリンが、2.44と基準値よりやや少なめですが、
空腹時血糖値が正常なら、全く問題はありません。
2014年06月30日 (月)の本ブログ記事
「インスリン分泌指数、HOMA-β。インスリン分泌指標の考察。」
をご参照ください。
機能性低血糖の可能性がありますが、それなら糖質制限食で
だるさ、眠気、いらいら、動悸など低血糖関連の症状が良くなります。
食事の回数は2~3回でOKです。
扉ページのカテゴリー、「機能性低血糖」の項もご参照ください。
2014/07/11(Fri) 18:49 | URL | ドクター江部 | 【編集】
chouchou さん
HbA1cが3ヶ月で、11.8%から6.6%、素晴らしい改善です。
① この程度の分泌でも、運動の効果はあるのでしょうか?
基準値内のインスリン分泌ですので問題ないです。
② 「糖尿病の人は、この値は下がっていく」と主治医に言われました。ヘモグロビン7%以下を保っていても、やはり下がっていってしまうのでしょうか?
血糖コントロール良好を保てば、β細胞も維持されるので、下がらないと思います。
③ 検査施設によって基準値に少し差があるとのことで、私の場合も3~15ではなく1.5~12なのですが、HOMA-βの計算式は、同じものを使ってよいのでしょうか?
同じ式でよいと思います。
糖質制限パンや糖質制限パスタは、時々摂取です。
焼酎や糖質ゼロ発泡酒を飲みますので、おかずばかりでも全然OKなのです。
HbA1cが3ヶ月で、11.8%から6.6%、素晴らしい改善です。
① この程度の分泌でも、運動の効果はあるのでしょうか?
基準値内のインスリン分泌ですので問題ないです。
② 「糖尿病の人は、この値は下がっていく」と主治医に言われました。ヘモグロビン7%以下を保っていても、やはり下がっていってしまうのでしょうか?
血糖コントロール良好を保てば、β細胞も維持されるので、下がらないと思います。
③ 検査施設によって基準値に少し差があるとのことで、私の場合も3~15ではなく1.5~12なのですが、HOMA-βの計算式は、同じものを使ってよいのでしょうか?
同じ式でよいと思います。
糖質制限パンや糖質制限パスタは、時々摂取です。
焼酎や糖質ゼロ発泡酒を飲みますので、おかずばかりでも全然OKなのです。
2014/07/11(Fri) 19:08 | URL | ドクター江部 | 【編集】
御返信いただきありがとうございます。
空腹時の血糖値は80だったため、計算式によると、かなりのインスリン分泌不足だとわかりました。
また、その検査時とは別で空腹時の血糖値をはかったところ、65でした。それでも低血糖になりやすかったり、疲れやすいですが、普通に生きています。
これまで、いくつも病院にかかりましたが、異常はないと言われてきたので、機能性低血糖との可能性をしてきいただいて、おかしな話ですが、安心しました。
検査後、気になったのは、血中phが6.0であることです。ネットで調べると異常?と出てきたので心配ですが、普通に生活できているので、体質なんでしょうか。
空腹時の血糖値は80だったため、計算式によると、かなりのインスリン分泌不足だとわかりました。
また、その検査時とは別で空腹時の血糖値をはかったところ、65でした。それでも低血糖になりやすかったり、疲れやすいですが、普通に生きています。
これまで、いくつも病院にかかりましたが、異常はないと言われてきたので、機能性低血糖との可能性をしてきいただいて、おかしな話ですが、安心しました。
検査後、気になったのは、血中phが6.0であることです。ネットで調べると異常?と出てきたので心配ですが、普通に生活できているので、体質なんでしょうか。
2014/07/18(Fri) 16:36 | URL | るう | 【編集】
るう さん
HOMA-βもHOMA-Rも、正常値ですね。
まったく問題ないと思います。
2014年06月30日 (月)の本ブログ記事
「インスリン分泌指数、HOMA-β。インスリン分泌指標の考察。」
をご参照ください。
血中ではなく尿中phのことですね。
尿中のphは健常者でもpH4.5~8.0の間で変動します。
全く問題ないです。
HOMA-βもHOMA-Rも、正常値ですね。
まったく問題ないと思います。
2014年06月30日 (月)の本ブログ記事
「インスリン分泌指数、HOMA-β。インスリン分泌指標の考察。」
をご参照ください。
血中ではなく尿中phのことですね。
尿中のphは健常者でもpH4.5~8.0の間で変動します。
全く問題ないです。
2014/07/18(Fri) 17:03 | URL | ドクター江部 | 【編集】
すみません。見直すと、入力ミスでした。
空腹時血糖値88で、HOMAβが35で、平均よりちょっと少ないというけとですね。
お忙しいなか、何度も返信いただき、感謝です。
ありがとうございました。
空腹時血糖値88で、HOMAβが35で、平均よりちょっと少ないというけとですね。
お忙しいなか、何度も返信いただき、感謝です。
ありがとうございました。
2014/07/19(Sat) 08:57 | URL | るう | 【編集】
江部先生,はじめてご質問させていただきます.
精査はしてませんが糖尿病境界型と自分でおもっている大阪のDr(外科)です.暁現象を改善しようと筋トレで筋肉量を増加させようとおもっています.
糖質制限反対の方の意見が以下のような論理でありましたので,先生はどうお考えになるかお聞きしたくなりました.
筋肉増大のためにはトレーニング前後に糖質をある程度とらないと,運動中に筋のグリコーゲンがすぐに枯渇し,トレーニング終了後もその補充のために筋肉のタンパク質分解が逆に起こってしまって,筋肉増大など無理である.肝臓での糖新生量は微々たるものだからからトレーニング時に使用する筋グリコーゲンの補充は無理である.筋肉トレーニングは筋グリコーゲンを分解する無酸素運動であるからケトン体をではエネルギーを賄えない.
たしかにスーパー糖質制限をしながら筋トレすると,筋肉痛が数日つづき,ダンベルを上げられる回数もとても少ないです.しかし,糖質を30g(カロリーメイトとか牛乳+プロテインで)くらい摂取して筋トレすると,筋肉痛は1日くらいで,ダンベルを上げれる回数も増加する気がします.
私の状況としましては以下のとおりです.
43歳.男.身長176,体重61,体脂肪率15%.
3ヶ月前に空腹時血糖値が100,A1cが5.6でだったので,やせ体型の境界型DMを懸念してスーパー糖質制限(MEC食も参考にしました)を始めました.本日採血結果は,空腹時血糖値が113,A1cが5.6でした.その他の数値は以下のとおりです.
総コレステロール217→270
LDL140→160(計算法ではなぜか190)
HDL50→62
中性脂肪114→57
UN11→18
Cr0.91→0.8
先生のブログや著書をお読みしつつ糖質制限をしっかりしたつもりだったので,空腹時血糖が逆に高くなっていて,A1cも変化なかったのがかなり残念で,今後どうすればいいかわからなくなってしまいました.
3月にぎっくり腰となった後に,慢性の腰痛持ちとなってしまったのでランニングはできない状況ですので,筋トレを続けようと思うのですが,糖質をもっと制限してするのがいいのでしょうか?
精査はしてませんが糖尿病境界型と自分でおもっている大阪のDr(外科)です.暁現象を改善しようと筋トレで筋肉量を増加させようとおもっています.
糖質制限反対の方の意見が以下のような論理でありましたので,先生はどうお考えになるかお聞きしたくなりました.
筋肉増大のためにはトレーニング前後に糖質をある程度とらないと,運動中に筋のグリコーゲンがすぐに枯渇し,トレーニング終了後もその補充のために筋肉のタンパク質分解が逆に起こってしまって,筋肉増大など無理である.肝臓での糖新生量は微々たるものだからからトレーニング時に使用する筋グリコーゲンの補充は無理である.筋肉トレーニングは筋グリコーゲンを分解する無酸素運動であるからケトン体をではエネルギーを賄えない.
たしかにスーパー糖質制限をしながら筋トレすると,筋肉痛が数日つづき,ダンベルを上げられる回数もとても少ないです.しかし,糖質を30g(カロリーメイトとか牛乳+プロテインで)くらい摂取して筋トレすると,筋肉痛は1日くらいで,ダンベルを上げれる回数も増加する気がします.
私の状況としましては以下のとおりです.
43歳.男.身長176,体重61,体脂肪率15%.
3ヶ月前に空腹時血糖値が100,A1cが5.6でだったので,やせ体型の境界型DMを懸念してスーパー糖質制限(MEC食も参考にしました)を始めました.本日採血結果は,空腹時血糖値が113,A1cが5.6でした.その他の数値は以下のとおりです.
総コレステロール217→270
LDL140→160(計算法ではなぜか190)
HDL50→62
中性脂肪114→57
UN11→18
Cr0.91→0.8
先生のブログや著書をお読みしつつ糖質制限をしっかりしたつもりだったので,空腹時血糖が逆に高くなっていて,A1cも変化なかったのがかなり残念で,今後どうすればいいかわからなくなってしまいました.
3月にぎっくり腰となった後に,慢性の腰痛持ちとなってしまったのでランニングはできない状況ですので,筋トレを続けようと思うのですが,糖質をもっと制限してするのがいいのでしょうか?
kmizo さん
2014年07月16日 (水)のブログ記事
「ケトン食で、オフロード自転車競技者の運動能力が向上」
で書きましたように、持久力、低~中強度の運動に関しては、ケトン食のほうが優位です。
一方、高強度の運動では糖質ありの普通食の方が優位です。
筋肉増大に関しては、「高蛋白食+抵抗運動」が効果があるという論文があります。
ここらへんに関しては一度記事にして考察したいと思います。
なお
一流のボディビルダー・山本義徳氏が、ご自身のサイトで以下の言を述べておられます。
1. ケトーシスは身体に悪い、という医者がいたら、それは無学である。
2. 脳のエネルギーはブドウ糖だけである、という栄養士がいたら、それは無知である。
3. ローカーボだと筋肉が落ちやすい、というトレーナーがいたら、それは無能である。
http://ameblo.jp/doronjo7/entry-11599159896.html
次に
空腹時血糖値100と111な、有意差なしでいいのではないでしょうか。
それから、同じHbA1c5.6%でも、質がいいものと質が悪いものがあります。
糖質を摂取すると正常から境界型でも、血糖変動幅が増大します。
例えば食後が180mgくらいで、一方空腹時は60mgくらいになったりします。→ 質の悪いHbA1c
一方糖質制限食なら、食後血糖値は140mgを超えず、空腹時も80mgを下まわるとはなく
変動幅が極めて少なくなります。→ 質のいいHbA1c
即ち糖質制限後のHbA1cと前のHbA1cは、質が違うので心配ないと思います。
2012年06月26日 (火)
「上質のHbA1cとは?」
をご参照いただけば幸いです。
2014年07月16日 (水)のブログ記事
「ケトン食で、オフロード自転車競技者の運動能力が向上」
で書きましたように、持久力、低~中強度の運動に関しては、ケトン食のほうが優位です。
一方、高強度の運動では糖質ありの普通食の方が優位です。
筋肉増大に関しては、「高蛋白食+抵抗運動」が効果があるという論文があります。
ここらへんに関しては一度記事にして考察したいと思います。
なお
一流のボディビルダー・山本義徳氏が、ご自身のサイトで以下の言を述べておられます。
1. ケトーシスは身体に悪い、という医者がいたら、それは無学である。
2. 脳のエネルギーはブドウ糖だけである、という栄養士がいたら、それは無知である。
3. ローカーボだと筋肉が落ちやすい、というトレーナーがいたら、それは無能である。
http://ameblo.jp/doronjo7/entry-11599159896.html
次に
空腹時血糖値100と111な、有意差なしでいいのではないでしょうか。
それから、同じHbA1c5.6%でも、質がいいものと質が悪いものがあります。
糖質を摂取すると正常から境界型でも、血糖変動幅が増大します。
例えば食後が180mgくらいで、一方空腹時は60mgくらいになったりします。→ 質の悪いHbA1c
一方糖質制限食なら、食後血糖値は140mgを超えず、空腹時も80mgを下まわるとはなく
変動幅が極めて少なくなります。→ 質のいいHbA1c
即ち糖質制限後のHbA1cと前のHbA1cは、質が違うので心配ないと思います。
2012年06月26日 (火)
「上質のHbA1cとは?」
をご参照いただけば幸いです。
2014/07/20(Sun) 12:11 | URL | ドクター江部 | 【編集】
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