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久山町研究・1988年→2002年、糖尿病有病率
おはようございます。

以前、久山町の研究をブログで紹介したことがありますが、数字が正確でなかったのと、さらに興味深いデータが判明したので再考察してみます。

久山町は、福岡市の東に隣接する、人口8000人足らずの町です。この町の年齢・職業構成は、過去40年以上にわたり全国平均とよく一致し、住民の栄養摂取状況も国民栄養調査の成績とほとんんど変わりありません。即ち、久山町住人は、偏りがほとんどない、標準的な日本人のサンプル集団といえます。

1961年から九州大学医学部が、ずっと継続して40才以上の全住民を対象に研究を続けていて、日本の医療におおいに貢献してきました。またこの研究は、世界的な評価も高いです。

5年に一度の健康診断の受診率は約80%もあり、他の市町村に比し高率です。また、死後の解剖検査も82%の住民において実施されていて、精度の高い研究の支えとなっています。

1961年当時、日本の脳卒中死亡率は非常に高く問題となっていましたが、久山町の研究により、高血圧が脳出血の最大の原因であることが判明しました。

それを受けて、食事の減塩指導や降圧剤の服用で血圧のコントロールを行ったところ、久山町の脳卒中は1970年代には1/3に激減し画期的な成果をあげました。

その後、久山町では、糖尿病が最重要研究テーマとなっています。その研究の結果、糖尿病心筋梗塞脳梗塞、悪性腫瘍、アルツハイマー病などの発症要因となることが判明しました。

2007年9月2日(日)の朝日新聞朝刊一面トップに「糖尿病 万病の元」と衝撃的な文言で久山町研究の記事が載ってました。

「九州大学の清原裕教授(環境学)らの研究によると、福岡県久山町の住民約800人を、15年間追跡して分析した結果、糖尿病やその予備軍の人は、そうでない人よりアルツハイマー病になる危険性が4.6倍も高い。」

「また、別に約2400人を12年間研究した結果、糖尿病の人はそうでない人に比べてガン死亡の危険性が3.1倍、脳梗塞も1.9倍、心筋梗塞なども2.1倍高かった。」

というとても怖い内容でした。

その久山町で、1988年と2002年に40~79才の年齢層の80%近い住民を対象に75g経口血糖負荷試験を用いた糖尿病の有病率調査が行われたのです。

<続く>


江部康二
テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
「ボタニカ」が紹介されてました
有名なPC情報サイトで「ボタニカ」が紹介されてました。
江部先生の名前も出ています。


【レポート】糖尿病に効く? 有名シェフ考案の低糖質イタリア料理を直撃
http://journal.mycom.co.jp/articles/2009/02/24/botanica/index.html
2009/02/25(Wed) 01:52 | URL | 通りすがり | 【編集
Re: 「ボタニカ」が紹介されてました
通りすがりさん。

情報ありがとうございます。
早速覗いて見ました。
阿曽シェフ、新井田シェフの写真入りで
料理の写真も美味しそうで
糖質制限食に好意的なとても嬉しくなる記事でした。
ありがとうございます。
2009/02/25(Wed) 08:12 | URL | 江部康二 | 【編集
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