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『糖質制限食と耐糖能』について。正常人。糖尿人。境界人。
【24/02/15 なな

先生こんにちは😊
いつもためになるブログをありがとうございます!(´▽`)

私は4ヶ月でスーパー糖質制限をして20kg痩せました!
ここ1ヶ月ほどは1日の糖質量を10g以下に抑えています。
人生で今がいちばん元気です😄💪

早速ですが
2ヶ月後、結婚式にお呼ばれし、
糖質たっぷりの料理を食べることになりそうです🥹
コース料理なので 料理にかかっているソース等はなるべく避けて食べるようにしますw
ただデザートはどうしても避けようがないのです😭

ここで質問です。

数ヶ月もしくは数年の間、糖質を1日10g以下にしていて
急にケーキとか食べたら一般的に体はどうなりますか?(人によると思いますが🥲)

お忙しいところすみません(;_;)
よろしくお願いいたします(>人<;)】



こんにちは。
ななさんから、糖質制限食と耐糖能について
コメント・質問を頂きました。

【私は4ヶ月でスーパー糖質制限をして20kg痩せました!
ここ1ヶ月ほどは1日の糖質量を10g以下に抑えています。
人生で今がいちばん元気です😄💪】


素晴らしい成果です。
現在、身長と体重と年齢は、どのくらいですか?
厚生労働省は、BMIが20以上25未満で、その人の体調が良いなら
その体重でOKとしています。
厚生労働省の言う「推定エネルギー必要量」を摂取して
上記目標を達成して頂ければ幸いです。


【数ヶ月もしくは数年の間、糖質を1日10g以下にしていて
急にケーキとか食べたら一般的に体はどうなりますか?(人によると思いますが🥲)】

おそらく、血糖値が爆上がりすると思います。
血糖値の乱高下で、眠気が生じる可能性があります。
ショートケーキの糖質量は28gくらいなので、
冷や汗がでるほどの血糖降下はないと思います。

また一回だけの食後高血糖で。、動脈硬化になることはありません。
食後高血糖の長年の積み重ねで、動脈硬化となっていきます。


さて今回は、『糖質制限食と耐糖能』について考えてみます。


A)正常人
耐糖能正常な人が
スーパー糖質制限食を続けていて、
いきなり糖質摂取すると
血糖値が爆上がりする人が、おられます。
勿論、どうもない人もいます。

75g経口ブドウ糖負荷試験を実施する前の3日間は
150g/日以上の糖質を摂取することが推奨されています。

つまり、しばらく糖質制限食を続けていると、
いきなりの大量の糖質摂取に対して、
β細胞の準備ができていないので今までよりも、
血糖が上昇する人がいることは間違いないです。

しかし、スーパー糖質制限中でも、インスリン基礎分泌は出ていますし
野菜分の1回に約10gの糖質摂取に対して、
追加分泌インスリンも少量は出ています。
また、たんぱく質の摂取でもインスリンとグルカゴンが分泌されます。
従ってスーパー糖質制限食実践中でも、β細胞はある程度活動しています。

また、過剰な糖質摂取に対してβ細胞が疲弊して、
分泌能力が極端に減ってしまって発症するペットボトル症候群(清涼飲料水ケトーシス)が知られていますが、
スーパー糖質制限食の場合は、
β細胞は一定の休息を得て、疲弊はなく、基本的に元気です。
つまり、本当に耐糖能が低下しているのではないのです。

従って、150g/日の糖質を3日間摂取して、準備期間をおけば
β細胞はしっかりインスリンを分泌するので、本来の耐糖能に戻ると思います。



「糖質制限食を行うと耐糖能が低下する」という説を最初に唱えたのは、
ヒムスワースです。
「健康人に糖質の少ない食事を1週間与えて糖負荷試験を行った。高糖質食を与えたときには耐糖能は正常であったのに、
低糖質食によって糖尿病と判定されるほどに耐糖能が悪化した。」
というのが、ヒムスワースが1935年に発表した論文の結論です。

Himsworth HP. The dietetic factor determining the glucose tolerance and sensitivity to insulin of healthy men. Clin Sci 2, 67-94, 1935.

☆☆
ウィルカーソンらは
「糖質制限食を行っても耐糖能は低下しない」という論文を発表しました。
1960年、ウィルカーソン(Wilkerson)らが、
複数の受刑者を被験者として低糖質食が耐糖能に与える影響を再検討して、
糖質の摂取量を1日50グラムに制限しても、
耐糖能には大きな影響を及ぼさないという報告を行いました。
この報告がNew England Journal of Medicineという
影響力の大きな医学誌に掲載されました。

Wilkerson HLC, Hyman C, Kaufman M, McCuistion AC, Francis JO. Diagnostic evaluation of oral glucose tolerance tests in nondiabetic subjects after various levels of carbohydrate intake. N Engl J Med 262, 1047-1053, 1960.



B)糖尿人
2型糖尿病の診断基準をしっかり満たした人が、
1年間のスーパー糖質制限食実践で血糖値もHbA1cも正常値となり、
試しに白ご飯を一人前(糖質量は55g)摂取しても、
血糖はピーク140mg/dlを超えなくなった例もあります。

これは、スーパー糖質制限食で膵臓が休養できて、
β細胞が回復して耐糖能も改善したためと考えられます。

2008/10/29のブログ「糖質制限食と耐糖能改善」
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-590.html


もご参照いただければ幸いです。

以下は、糖尿人・江部康二のHOMA-βの推移です。
           HOMA-β            HbA1c(NGSP)
2004年:     12                5.5%(4.6~6.2)
2008年:     21                   5.7%
2009年:     29                    5.7%
2012年:     40                    5.9%
2014年:     40                    5.7%
2015年:     25.0                   5.9%
2016年:     40.6                   5.9%
2017年:     22.97                 5.8%
2018年:     31.6                   5.7%
2019年:     36.0       5.8%
2020年:          48                5.7%
2021年:         36                 5.7%
2022年:         33                 5.7%
2023年:        18.5        5.7% 

HOMA-β ・・・正常値:40-60  

インスリン分泌能は、トータルにみるとやや低めですが、
一定の波はありながらも、2004年に比べると、ほぼ維持できているようです。
HbA1cもコントロール良好を維持できています。
糖尿病発症は2002年6月のことです。HbA1cが6.7%ありました。

C)境界人

新潟労災病院消化器内科部長前川智先生の論文
「耐糖能異常に対する低炭水化物食の効果に関する後ろ向き研究」
Diabetes, Metabolic syndrome, Obesity, Target and Therapy
(ニュージーランドの英文雑誌)
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4063858/  → ここで全文が閲覧可能です。

Diabetes Metab Syndr Obes. 2014; 7: 195–201.
Retrospective study on the efficacy of a low-carbohydrate diet for impaired glucose tolerance
Satoshi Maekawa,1 Tetsuya Kawahara,2 Ryosuke Nomura,1 Takayuki Murase,1 Yasuyoshi Ann,1 Masayuki Oeholm,1 and Masaru Harada3

12ヶ月間の低炭水化物ダイエット(120g/日の糖質)により、
境界型糖尿病36名中25名(69.4%)が、OGTTで正常化。
11名(30%)は境界型(IGT)のまま。
糖尿病発症は0名(0%)。

対照群(普通食)36名中、3名(8%)が正常化。
28名(78%)は不変でIGTのまま。
5名(14%)が糖尿病発症です。

糖質制限食実践により、境界型糖尿病の耐糖能が69%も正常化していて、
対照群に比べて素晴らしい成果です。


江部康二
コメント
ロッテZEROシリーズのお菓子についてのご質問
はじめまして。
いつもブログ記事を大変興味深く拝見させて頂いております。
私も糖質制限を実施しており、順調に体重、体脂肪ともに減少傾向です。

本記事の内容とは異なり恐れ入りますが、糖質制限を実施する中で一点ご質問をさせていただきたく存じます。

最近、コンビニなどでロッテの砂糖ゼロ、糖類ゼロのZEROというシリーズのお菓子をよく見かけるようになったと思います。

こちらについてですが、糖類ゼロなので糖質は含まれているようで、成分表示でもマルチトールなどが記されていました。

しかし、ビスケットなど原材料に明らかに小麦粉を使っているようで疑問に思い、自分なりに調べてみましたが、ブドウ糖のような糖類はたしかに本商品に表示上ゼロのようですが、でんぷんといった多糖類に関しては言及がないように思いました。

つまり、この商品もですが成分表示を確認する際は、食物繊維を除き糖類ゼロで糖質は含まれてると記載されていた場合、糖アルコールだけでなく、多糖類が含まれているかも懸念する必要があるということでしょうか。

不勉強で大変恐縮ですが、今まで糖類が含まれていなければ糖アルコール等の甘味料だけを気にしたらよいと思っており、混乱してしまいました。

恐れ入りますが、もしよろしければご教授いただけたら幸いです。
2024/02/17(Sat) 18:07 | URL | ゆう | 【編集
ななより
先生へ

お返事ありがとうございます!(´▽`)

現在 50歳 女性162cm61.4kg
BMIは23.4です!
スーパー糖質制限で目標達成しました🥰

今後の人生においても
死ぬまでスーパー糖質制限を続けて行くつもりです🥳
一時の美味しさを求めて糖質を摂取するより
一生の健康と元気を優先したいと思ってます。

スーパー糖質制限でこの健康と元気さ楽しさを味わったらもう二度と元には戻れないです😅

ですので年に1度や2度のお祝いごとなどで
多めに糖質を摂る機会があった場合は、その後にくる高血糖での眠気に耐えるようにします笑(ง •̀_•́)ง

この程度であれば動脈硬化になるリスクが基本的に減るのであれば問題無しですよね(๑•̀ㅂ•́)و✧

先生には本当に感謝でいっぱいです🙏
いつもありがとうございます😊
2024/02/18(Sun) 15:56 | URL | Re:江部先生へ | 【編集
Re: ロッテZEROシリーズのお菓子についてのご質問
ゆう さん

ロッテ ゼロチョコレート

原材料 ‎カカオマス(カカオ豆(ガーナ、ベネズエラ))、マルチトール、乳等を主要原料とする食品(食物繊維、バター、分離乳たんぱく)、植物油脂、ラクチトール、ココアバター、ミルクペースト、食塩、カカオエキス、大豆胚芽エキス/乳化剤、香料、甘味料(アスパルテーム・L-フェニルアラニン化合物、スクラロース)、ビタミンP

マルチトールが、主たる甘味料です。
マルチトールは、大雑把ですが、砂糖の半分くらい血糖値を上昇させます。
残念ながら、糖質制限NG食品となります。
2024/02/18(Sun) 18:50 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: ななより
なな さん

すので年に1度や2度のお祝いごとなどで
多めに糖質を摂る機会があった場合は、その後にくる高血糖での眠気に耐えるようにします笑(ง •̀_•́)ง

この程度であれば動脈硬化になるリスクが基本的に減るのであれば問題無しですよね(๑•̀ㅂ•́)و✧


問題なしです。
2024/02/18(Sun) 18:52 | URL | ドクター江部 | 【編集
江部先生へ
ありがとうございます(* ᴗ͈ˬᴗ͈)”
これからもスーパー糖質制限ライフを楽しんで行きます\(^▽^)/!
2024/02/18(Sun) 20:06 | URL | Re:ななより | 【編集
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