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イヌイット。糖質制限食。平均寿命。骨粗鬆症。
こんばんは。
糖質制限食の勉強をしていると、
イヌイットのことは、避けて通ることができません。
今回は、
イヌイットと骨粗鬆症、平均寿命、糖質制限食などについて考察してみます。

イヌイットは極寒の特殊環境に住んでいる民族です。
日光が少ないので、ビタミンDが作りにくくて
骨粗鬆症になりやすいと考えられます。

両手・顔を晴天日の太陽光に露出したと仮定した場合、
紫外線の弱い冬の12月の正午では、
那覇で8分、つくばでは22分の日光浴で
必要量のビタミンDを生成することができるものの、
緯度の高い札幌では、つくばの3倍以上の76分が必要です。(☆☆☆ )
イヌイットの生活環境は、札幌よりはるかに日光が少ないですね。

そしてイヌイットの平均寿命は世界でかなりも短い部類に入ると思います。
死因の一位は、狩猟時などに、海への転落とかクレバスに落ちるとか事故死です。
妊娠・出産に伴う周産期死亡もとても多いです。
若者が事故で死亡し、赤ちゃんや母親が出産で死亡するので
平均寿命が短くなります。

イヌイットとは真逆で、日本は、
周産期死亡は世界で一番少ないレベルですし、事故死も少ないと思います。

0才児の平均余命が「平均寿命」です。
平均寿命でポイントとなるのが乳幼児死亡率です。
例えば江戸時代の平均寿命は30~40歳と短いのですが、
生まれた子どもの半分以上が5歳までに死亡していた
ようです。
出産時の死亡や周産期の死亡、その後は感染症での死亡もあります。
麻疹や天然痘、コレラやインフルエンザ、
そして脚気でも多くの人が亡くなっています。
飢饉や火事、台風、水害など災害でも多くの人が亡くなっています。
江戸時代は出産で死亡する女性もかなり多かったとされています。

江戸時代も含め、昔は
赤ちゃんや乳幼児の死亡率、そして出産時の死亡率が高いので、
必然的に、平均寿命は短くなります。
実は、明治時代までは、
乳幼児死亡率と出産時の赤ちゃんの死亡率はかなり高かったのです。

赤ちゃんや乳幼児死亡、出産で死亡する女性は
医療の発展で激減しました。
江戸、明治までは、医療が未発達だったので、
赤ちゃんの死亡や出産時に死亡する女性は、かなり多かったのです。

平成の時代に、赤ちゃんが亡くなるとか、出産時に母親が亡くなることは
極めてまれなできごとなので、大変な事態なのですが、
江戸、明治では日常的な出来事だったのです。



それから長寿の人の糖質摂取が多いのは当たりまえであり、
現在の高齢者の方々の時代には糖質制限食自体が存在しません。
現代は<食糧事情、住宅事情、上下水道、医療水準が安定>といった条件が整ったので、
長寿が達成できたものと思われます。

糖質制限食が高雄病院で開始されたのが1999年です。
なお日野原重明先生は、文書で確認できた限りでは、
少なくとも100歳の時には糖質制限食を実践されていました。
確認はできていませんが、もっと以前から糖質制限食だったと思われます。
105歳で逝去されました。

ちなみに、
52歳で糖尿病発症時から、
スーパー糖質制限食を74歳現在まで22年間継続実践中の江部康二は、
1)歯は全部残っており、虫歯なし。
2)目は裸眼で広辞苑の文字が読め、車の運転もできます。
3)聴力低下なし。
4)夜間尿なし。
5)身長の縮みなし。
6)52歳で糖尿病発症ですが、一貫して、定期的内服薬なし。
7)糖尿病合併症なし。
8)整体師のかたに、70代としては、尻と足の筋肉量がかなり多いと褒められました。
9)1日8000歩、歩き、そのうち5~6割は速歩です。
10)テニスは日曜日しか行けませんが、朝11時から中級コースで90分間練習して、
  昼からダブルスを3~4試合して、15時半頃、帰路につきます。

明らかに、老化が比較的防げていると言えます。
<糖化 ⇒ 老化>
が最小限で済んでいる結果だと考えられます。
糖化が52歳から、最小限で済んでいるので、
<糖化⇒老化>も予防できていると思われます。

このように考察してくると、
現代のように<食糧事情、住宅事情、上下水道、医療水準が安定>している中での糖質制限食なら
動脈硬化や西洋型がんの予防が期待でき、
血流・代謝が良くなり免疫力も増強で肺炎予防効果
もあり、
平均寿命が延びる可能性が高いと考えられます。


なお、
イヌイットが理想的なスーパー糖質制限食を実践していたのは1855年頃までです。
バング、ダイアベルグらの試算で、
伝統的食生活の頃(1855年)のイヌイットは、3202kcal/日
蛋白質:377g・・・47.1%・・・1508kcal
炭水化物:59g・・・7.4%・・・236kcal
脂質:162g・・・45.5%・・・1459kcal
です。

1976年の調査
             Eskimos      Danes
Protein          23          11%
Fat             39         42%
Carbohydrate      38          47%
(*)Am.J.Clin.Nutr.33:2657-2661.1980.

1976年の調査ではかなり糖質が増えています。

1950年代半ば以降になると、カナダ政府の定住化政策もあり、
北ケベックのイヌイットは、急速な社会変動と食生活の変化を経験しました。
都市化、欧米化の進行です。
1993年、カナダのマッギル大学の先住民栄養環境研究センターの調査によれば、
イヌイットの若者は、
ハンバーガー、ピザ、ポテトチップス、コーラ、ガム、チョコレートを好み、
摂取カロリーの大半が、これら糖質を大量に含むジャンク・フ-ドでした。
このような食生活の変化により、疾病構造も急速に変化していきました。
かつて、極めて少なかった心筋梗塞や糖尿病が、
米国やカナダを上回るほど増えてしまったのです。



(☆☆☆)
https://www.nies.go.jp/whatsnew/2013/20130830/20130830.html
体内で必要とするビタミンD生成に要する日照時間の推定
-札幌の冬季にはつくばの3倍以上の日光浴が必要-
(筑波研究学園都市記者会配布)
平成25年8月29日(木)
独立行政法人国立環境研究所 
地球環境研究センター
地球環境データベース推進室長 
中島英彰
同  高度技能専門員 
宮内正厚

国立環境研究所と東京家政大学の研究チームは、このほど健康な生活を送るのに必要不可欠な成人の1日のビタミンD摂取量の指標とされる、5.5 μgすべてを体内で生成するとした場合に必要な日光浴の時間を、日本の3地点である札幌、つくば、那覇について、季節や時刻を考慮した数値計算を用いて求めました。

その結果、両手・顔を晴天日の太陽光に露出したと仮定した場合、紫外線の弱い冬の12月の正午では、那覇で8分、つくばでは22分の日光浴で必要量のビタミンDを生成することができるものの、緯度の高い札幌では、つくばの3倍以上の76分日光浴をしないと必要量のビタミンDを生成しないことが判りました。紫外線を浴びすぎるとシミやしわ、皮膚がんの原因となることから、最近極度に紫外線を忌諱する風潮も一部で見受けられますが、冬季の北日本などでは食物からのビタミンD摂取に加え、積極的な日光浴が推奨されることが今回の研究で明らかとなりました。
なお、本研究結果は、8月30日発行の日本ビタミン学会の機関誌「Journal of Nutritional Science and Vitaminology」に掲載されます。




江部康二
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