fc2ブログ
インフルエンザ流行とインフルエンザワクチン。
こんにちは。
インフルエンザが流行っています。

国立感染研究所のインフルエンザ流行レベルマップによれば、
2023年 第46週 (11月13日~11月19日) 2023年11月22日現在

 2023年第46週の定点当たり報告数は21.66(患者報告数106,940)となり、
前週の定点当たり報告数17.35よりも増加しました。
43都道府県では前週の報告数よりも増加し、
4都道府県では前週の報告数よりも減少しました。
つまり、9割以上の都道府県で増加しています。

インフルエンザワクチンを既に接種した人もまだの人もおられると思います。
さて、それでは、インフルエンザワクチンの効果はどの程度あるのでしょうか?
今回は、インフルエンザワクチンについて考察してみます。


<インフルエンザワクチンに関する考察>

ワクチン接種後、抵抗力がつく まで2週間かかるとされ、
効果が持続する期間は約5か月間ですので、
10月初めに接種すれば、翌2024年の3月初めまではカバーできます。

まず、インフルエンザワクチンに関して、是非、知っておいて欲しいことは、
インフルエンザワクチンは万能ではないということです

すなわち感染防御力は基本的になくて、
重症化を防ぐことが期待されるていどの効能
です。
ワクチンを打っている人も打っていない人も、
手洗い、うがい、マスクがインフルエンザ予防の基本ですね。
特に、手洗いが思った以上に有効です。
ドアノブや電車のつり革など様々なものに触れることにより、 
自分の手にもウイルスが付着している可能性があります。
外出先から帰宅時や調理の前後、食事前などこまめに手を洗いましょう。
咳やくしゃみで飛んだ飛沫が服についても、
数時間で感染力を失うとされています。
外出から帰宅したら着替えすることも予防に役立ちます。

以下の青字は、厚生労働省サイトの記載です。
インフルエンザの予防にはみんなの「かからない」、
「うつさない」という気持ちが大切です。
手洗いでインフルエンザを予防して、かかったら、
マスク等せきエチケットも忘れないでください。
インフルエンザにかかった人は、
必ずマスクをして他人にうつさないように配慮が必要です



<インフルエンザワクチンの有効性>

インフルエンザワクチンは、A型にもB型にも対応しています。
しかし、実は現行のインフルエンザワクチンには、
水際で感染をシャットアウトするような効果はありません。
感染した後、重症化を防ぐ効果が期待されるという程度なので、
過信するのは禁物です。

理論的に考えても、ワクチンを接種することにより
IgG抗体が血液・体液中に産生されますが、
粘膜面を防御しているIgA抗体は全くできません。
従って、インフルエンザウィルスが、
咽や鼻の粘膜を突破して細胞内に侵入した後(感染が成立した後)、
はじめてIgG抗体が駆けつけて戦うことになります。
鼻への噴霧ワクチンで、粘膜面のIgA抗体をつくる試みもされていますがあまり上手くいっていません。
IgA抗体を充分量増やす技術が難しいようです。

下記の青字は国立感染研究所のホームページからの抜粋です。

【7.インフルエンザワクチンの問題点
(2)「現行ワクチンの感染防御効果や発症阻止効果は完全ではありませんので、
ワクチン接種を受けてもインフルエンザに罹患する場合があり、
この場合には患者はウイルスを外部に排泄し、感染源となります。
従って、集団接種を行っても社会全体のインフルエンザ流行を
完全に阻止することは難しいと考えられます。」

(6)「現行のインフルエンザワクチンは皮下接種されています。
しかし、不活化ワクチンの皮下接種では、
インフルエンザウイルスの感染防御に中心的役割を果たすと考えられる
気道の粘膜免疫や、
回復過程に重要であると考えられる細胞性免疫がほとんど誘導されません。
これは、インフルエンザウイルスの感染そのものを防御すると言う面では
大きな短所であると考えられています。
しかし、この様な欠点を持ちながらも、先に述べたように、
ハイリスク群に対する現行インフルエンザワクチンの効果は明らかに認められています。
また、ワクチンの皮下接種でも血中の抗体産生は十分に刺激できるので、
インフルエンザに続発する肺炎などの合併症や
最近問題となっているインフルエンザ脳炎・脳症の発生を抑えることには
期待出来ると考えられています。」】



<集団感染>
石川県のホームページに、「インフルエンザ様疾患及び新型コロナウイルス感染症による集団感染事例」が記載されています。
それによると、2023/11/13~11/19で、
26の施設で集団感染が発生していて、そのうち学校が20施設です。
これらの中で、多くの施設において、インフルエンザワクチン接種済みと
思われます。
このように、インフルエンザワクチンは、水際での感染防御により
集団感染を防ぐことに関しては、
ほとんど無力だと思われます。

そもそもインフルエンザワクチンは
「感染防御はできないが、重症化を防ぐ」ということが効能です。
感染を防ぐためには、「手洗い、うがい、マスク」が必須です。


<誤解>

ところが、相変わらず多くの患者さんや医師が、ワクチンを接種していれば、
水際で感染防御できると誤解しておられるのです。
私は、過去10年間以上、友人の医師などに、
感染防御はできないと口を酸っぱくして言い続けてきたのですが、
皆なかなか信じてもらえませんでした。
どこかで誤った情報が流され続けていたのでしょうね。
ここ数年、新聞などでもやっと、
「感染防御はできないが、重症化を防ぐ」という真実が報道されるようになりました。
逆に言えば、過去10年以上、
あたかも感染防御できるような内容の報道に終始していたわけで、
そのことに関して自己批判も反省もないのは如何なものでしょう。

インフルエンザワクチン注射を希望する患者さんがこられたら、
私はこのことを説明して、
「手洗いやうがい、人混みを避けるなど、基本的なことが感染防御には大事なので、
ワクチンを接種したからといって油断しないでくださいね。」

と付け加えます。

<必要性>
別に私は、ワクチンが無意味といっているのではありません。
65歳以上の高齢者、呼吸器系や循環器系に慢性疾患を持つ患者、
糖尿病、腎臓病などの慢性疾患の患者、免疫低下状態の患者などでは、
インフルエンザに罹患し重症化すれば、肺炎などの重篤な合併症になり、
生命に危険が及ぶこともありますから必要だと思います。
若い人でも、受験生などは重症化したら困りますから、
接種する意味はありますね。

<感染防御>
①医療関係者は、インフルエンザ患者を診察するときはマスクをする。
 診察が終わったら必ず手洗いをし、使い捨て紙タオルでふく。
 マスクをはずしたときはうがいをする。
②急性の咳や熱がでている当事者はエチケットとして、マスクをする。
③満員電車の中など避けようがない密閉された場所にいくときはマスクをして乗る。
④人混みにでたあとは、手洗い・うがいを励行する。
⑤家族が一人インフルエンザに罹患したら、家の中でも当事者はマスクをする。
  その一人は、違う部屋で寝る。
⑥咳で飛沫が飛ぶのは約1mであるので当事者から距離を取る。
⑦鼻水や痰を封じ込めるためにティッシュを使用し、使用後のティッシュは、
 できればノンタッチごみ箱に廃棄すること

ブログ読者の皆さん、インフルエンザワクチンを接種している人も、
感染防御効果はないことをしっかり認識して、
上記①~⑦を励行してくださいね。

これが実行されていれば、上述のような院内感染が猛威をふるうことはなかったでしょう。

<終わりに>
インフルエンザワクチン接種に、賛成の人も反対の人もあると思います。
ブログ読者の皆さんには、
インフルエンザワクチンの真実を知ってもらいたくて記事にしました。

そして、日頃、自分の自然免疫を高めるような生活習慣を心がけることも大切です。
例えば、私はスーパー糖質制限食を実践して、8000歩/日(そのうち過半数は速歩)歩いています。

あとは、自分の頭で考えて、接種するか否かを選択して頂ければ幸いです。

江部康二
コメント
コロナワクチン
新型コロナワクチンも感染を防ぐ効果はないにもかかわらず、いかにもあるかのように印象操作をしてましたね。私の周囲にもいまだにワクチンを打ったらかからないと信じている人たちがいます。困ったものです。
2023/11/29(Wed) 17:58 | URL | Thomas | 【編集
HOMA-β HOMA-Rについて
江部先生

いつもお世話になっております。
空腹時のインスリン検査の結果が、以下の通りで
HOMA-β,-Rを計算しました。
IRI:6.6 血糖値:99
HOMA-β:66 HOMA-R:1.61
これは、インスリン抵抗性が、わずかにある為インスリンが少し多く出てると、考えれば良いですか。
また、糖尿人としては、インスリンがまだ出せる状態と思って喜んだ方が良いのでしょうか。
よく江部先生が、インスリンが少なくて血糖値が正常範囲内であることが望ましいと記載されていますので、
今回の結果をどう捉えれば良いものかと、思案しております。お教え下さい。
宜しくお願い致します。

なんにせよ、運動による抵抗性低下を目指そうと思います。
2023/11/29(Wed) 22:45 | URL | 糖質制限ビギナー | 【編集
Re: HOMA-β HOMA-Rについて
糖質制限ビギナー さん

HOMA-R:1.61・・・1.6以下は正常なので、ほとんど正常に近いですね。
HOMA-βの正常値は<40-60>なので、66はやや多いですね。

「これは、インスリン抵抗性が、わずかにある為インスリンが少し多く出てると、考えれば良いですか。」
また、糖尿人としては、インスリンがまだ出せる状態と思って喜んだ方が良いのでしょうか。

その考えで良いと思います。

身長と体重はどのくらいでしょうか?

有酸素運動を、継続できれば、インスリン抵抗性は改善すると思います。
お奨めは<インターバル速歩>です。
以下の本ブログ記事をご参照頂ければ幸いです。

「2千歩でも速歩でも効果 ウォーキングの研究」。 インターバル速歩がより簡単。
2022年11月16日 (水)
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-6133.html
2023/11/30(Thu) 17:06 | URL | ドクター江部 | 【編集
江部先生

身長171.5cm 体重64.5kgです。
2023/11/30(Thu) 17:43 | URL | 糖質制限ビギナー | 【編集
インフルエンザ
江部先生、こんばんは                         

早いもので、今年もあと1か月になりました。
少し長文になりますが、申し訳ありません。

全国的にインフルエンザが、かなり流行っているようですね。
私はインフルエンザワクチンは、高校までは強制だったので打っていましたが、大学からは任意でしたので以来、現在まで一度も打っていません。それでも感染し高熱が出た事も一度も有りません。時々急に鼻水が多量に出る事はありますが、この時は恐らく鼻の粘膜にウィルスが付着し、増殖している時と思い、鼻うがいをその日は何回かやると、翌日はもう良くなっています。熱もありません。まあ〇〇はカゼひかんともいいますが。

ところで少し前から中国ではまた新たな疫病が発生し、特に子供の感染者が激増していますね。中国は「原因はマイコプラズマによる肺炎」で大した事ないとしています。
しかしマイコプラズマ検査では多くの子供が陰性とされているようです。大都市の病院はパニック状態のようで、感染者数、死亡者数も中国は公表していないので実体がわからない状態です。日本のマスゴミは報道しない自由で、一切報道しませんね。アメリカはもう中国への渡航制限をしています。
日本は「中国さん、いらっしゃ~い」で、以前のコロナの時と、危機管理は何も変わっていません。

尚、現在日本の超過死亡がとても増えているようですが、我那覇 真子さんのユーチューブで、元国会議員秘書でユーチューバ―の藤江 成光氏が詳しく述べられています。下に貼り付けます。
我那覇さんは、2020年のアメリカ大統領選での大規模不正選挙実態等、体を張って現地からユーチュ―ブで発信されていました。いつも日本の為に頑張っておられます。

これ以外にも国というか、厚労省は秘密裏にパンデミック条約締結に、日本として合意で話は進めているようで、WHOに対し特に加盟しない旨を示さなければ承認となりますね(来年5月頃)
これに加盟すると、もうワクチンは強制になり拒否できなくなります。とても危険です。
但しこの場合確か、厚労省の職員等や国会議員は省く法律を1年位前でしたか、こっそり作り通していましたね(激おこ!)

(197) 【生配信】跳ね上がる日本人の死者数!藤江成光氏インタビュー - YouTube

https://www.youtube.com/watchv=8anlfndHuK4

2023/11/30(Thu) 18:55 | URL | モン吉 | 【編集
江部先生

インスリンが多く出ており、
抵抗性が正常に近いという事は、
私は食事後の追加分泌が遅いタイプの
糖尿人という事になるのでしょうか。
それとも、空腹時のインスリンは、
正常人と同じ位出ているが、
脾臓はある程度やられており、
食後の追加分泌ができる程は
インスリンが出せない状態の糖尿人と思えば
良いのでしょうか。
空腹時の血糖値が下がってくれば、
抵抗性が改善されてきていると判断すれば良いですか。
長々と質問して申し訳ありませんが、
宜しくお願いします。
2023/11/30(Thu) 19:33 | URL | 糖質制限ビギナー | 【編集
URJ再送
江部先生、URLが間違っていたようです。
申し訳ありません。

https://www.youtube.com/watch?v=8anlfndHuK4

2023/11/30(Thu) 20:42 | URL | モン吉 | 【編集
Re: タイトルなし
糖質制限ビギナー  さん

これ以上、詳しいことは、主治医にご相談頂ければ幸いです。
私は主治医ではないので、糖質制限ビギナーさんの個々のデータを掌握しているわけではありませんので
今まで回答した以上に詳しいことは、よくわかりません。
2023/12/03(Sun) 09:35 | URL | ドクター江部 | 【編集
江部先生

回答ありがとうございます。
2023/12/03(Sun) 20:02 | URL | 糖質制限ビギナー | 【編集
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可