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「人類は本来、一日三食か二食かはたまた、一食か?」。朝食は?
こんばんは。
「人類は本来、一日三食か二食かはたまた、一食か?」
興味ある問題です。

かく言う私は、1984年の第一回目の断食(34歳のとき)以降は、
朝食抜きの一日二食で、間食は、チーズとかナッツとか摂る日もあれば、摂らない日もあります。
朝は、コーヒーと生クリーム10mlとしています。
たまに間食として、少量の果物も食べていたこともありますが、ここ3年は果物の摂取は止めました。
現代の果物は糖度が高く、大きさも大きいので、糖質制限NG食品なのです。
ご先祖が食べていた「野イチゴ」と現代の「アマオウ」を比べてみれば明らかですね。

一日一食で三ヶ月くらいやったことがありますが、欲望に負けてしまいました。

欲望に負けたといっても、空腹感とか食欲に負けたのではありません。

そもそも糖質制限食だと腹が減って動けないというような強烈な空腹感はありません。

糖質を食べていると、この強い空腹感が生じるのですが・・・。

それで一日一食でお腹が空いてかなわないからギブアップしたのではなくて、
一日一食だと、何といっても食事回数が減りますから、一生で味わう食べる楽しみの回数が減ることになります。
一日一食だと、二食に比べたら食事を楽しむ回数が半減ですから、
34才から100才?までだと、ざっと24000回くらいの食事の楽しみが消滅します。(-_-;)

また団体旅行に行った時など、一日一食だと周囲の人々とのコミュニケーションとか間が持ちません…。
なんか、いろいろと言い訳してますが、まあ実は、肉、魚、貝、蟹、海老、ナッツ類、豆腐、納豆、野菜、果実などなど、
何でもいろいろ食べたいという欲望がすべてなのです。

それで、キャッチコピーとしては、「清く正しく」よりは「美味しく楽しく」 糖質制限食ということで、
一日一食とはとはおさらばして、一日二食に戻しました。

日本の歴史をみても、長い間、一日二食が普通でした。
佐伯栄養専門学校の星屋英治氏によれば、江戸時代まで日本人は一日二食で生活していたそうです。(*)
歴史的にも、一日二食の習慣は貴族社会で一般的でした。
鎌倉時代以降、武士の間では一日三食で過ごす者も現れましたが、庶民や貴族は一日二食でした。
後醍醐天皇撰の『日中行事』は、宮中における日々の行事や毎月の月奏祭・祓などを記した書ですが、「朝の御膳は午(うま)の刻なり。(中略)申の刻に夕の午前まいる。」との記載があります。(**)
後醍醐天皇(ごだいごてんのう1288-1339)は、
鎌倉時代後期から南北朝時代初期にかけての第96代天皇で、南朝の初代天皇です。

このように平安時代や鎌倉時代の貴族は一日二食であり、朝食が午(うま)の刻(正午)で、夕食が申(さる)の刻(午後4時)です。
庶民が1日に3回食事を摂るきっかけとなったのは、江戸時代の明暦の大火(1657年)という説もあります。
幕府は、焼失した江戸を復興するため全国から大工や職人を集めて、朝から夕方まで一日中、働かせました。
この時に朝食と夕食だけでは体力が持たないため、昼にも食事を出すようになり、
一日三食の習慣が広まっていったという説です。

三食が定着していったことには、明治維新後に陸軍ができたことが大きな役割を果たしました。
陸軍が一日三食を提供して、「白米が毎日3回食べれる」というキャッチコピーで
貧しい農家の次男や三男を勧誘したのが実態のようです。
これにより全国的に一日三食が普及していきました。
狭義の明治維新は、1867年の大政奉還から1868年の明治政府の成立までの流れを、いいます。

1920年に、国立栄養研究所が開設され、佐伯矩博士が初代所長に任命されました。
佐伯博士が栄養士制度を発展させるため1924年に設立した“世界初の栄養学校”が、佐伯栄養専門学校です。
日本で一日三食が積極的に奨励されるようになったのは、
1935年、国立栄養研究所の佐伯矩医学博士が提唱したことに始まります。

イギリスやフランスなどヨーロッパの国々でも、
15~16世紀頃に、二食から三食になっていったので三食の歴史は意外に浅いのです。
英語の朝食はbreakfastですが、
一日の最初の食事(断食を破る)を意味していたのが転じて朝食になりました。
当初のbreakfastは、一仕事終えたあと、正午頃食べていたのかもしれませんね。
世界的に見ても、伝統的なライフスタイルを保っている部族は、一日二食のことが多いようです。

特に、朝起きて何の活動もしていないのに、
すぐ食事を摂るという現代人のような「変な?習慣」は、人類の歴史上ほとんどなかったと考えられます。  


ちなみにエビデンスとは言えませんが、
私は、34歳(1984年)から、朝食抜きの1日2食ですが、
玄米魚菜食のころは、40歳ごろから太り始め、
52歳で、167cm67kg、メタボ・糖尿・高血圧を発症しました。
そこからは、朝食抜きの1日2食でスーパー糖質制限食を開始して
半年後には57kgと減量できて学生時代の体重に戻り、
メタボ・糖尿・高血圧もすべて改善しました。
73歳の現在も57kgを維持しています。
体重減少には食事の回数や朝食抜きは関係なくて、
糖質ありかなしかが一番関与するということですね。
なお、身長も167cmで、20歳の頃から縮んでいません。

さてそれでは糖質セイゲニストの食事回数ですが、どうなのでしょう?
また、朝食摂取に関してもあり?なし?

まずは食事回数ですが、
一日一回でも問題ないと思います。
この場合は、夕食がベストです。
夕食で摂取したタンパク質で夜寝ているときに筋肉が修復され、
トレーニングなどしていれば筋力アップになります。

一日二食の場合は、夕食は確保として、あと一回は朝食でも昼食でもどちらでもいいと思います。
しいて言えば、前の日の夕食から連続して絶食で昼食摂取の方が、ミニ断食効果が期待できます。
すなわち、朝食抜きの一日二食ですね。

子供達は、学校生活の観点からみて、バトルをしても仕方ないので、
一日三食でも仕方ないと思います。
糖質セイゲニストの大人は、朝食抜きの一日二食が推奨です。


(*)Sports Graphic Number Do 2014 Early Summer 太らない生活 2014
(**)生活習慣病に克つ新常識―まずは朝食を抜く! (新潮新書 ) 小山内博著 2003年


江部康二



コメント
ケトン食3年目の者です。いつも参考にさせていただいております。
最近、ケトジェニックダイエットが骨密度の低下を招くという記事および論文を目にしました。
https://vitaminj.tokyo/archives/10405
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31398763/

記事内ではケトン体は酸性だから体内phを保つために骨からミネラルが溶け出すのではないかと推論がなされていましたが、骨密度の低下は骨粗しょう症だけでなくシワやたるみにもつながりますから、ケトが老化を促進するという可能性すら考えられてしまいます。これについて先生の見解をお伺いしたいです。

また、もしこれが真ならばカルシウムやビタミンDの摂取量を増やす等なんらかの対策は可能なのかについても知りたいです。

よろしくお願いします。
2023/11/27(Mon) 01:23 | URL | ケト3年目! | 【編集
糖質制限時の体重が落ちる仕組みについて
初めまして。
中西と申します。

糖質制限について色々調べる中で
Yahoo知恵袋にこのような
質問がありました。

https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14289171484

私も糖質制限について
ある程度は理解しているつもりでしたが、

カロリーを十分摂っているのに
なぜ痩せるのか?
(この方は1日2300kcal摂っていた)

糖質制限時、体に何が起こって
どう言う仕組みで痩せるのか?

と聞かれると
科学的、専門的に
答える自信がなく、
まだまだ勉強不足だと感じました。

一般的には
糖代謝からケトン体代謝に切り替わり
グルコースではなく、
脂肪が主なエネルギーになるので
無駄な体脂肪が落ちていく

というのが
糖質制限をした際の
体重が落ちるメカニズムだと
なんとなく理解はしているのですが、

もっと深い部分まで理解したいです。
先生でしたら、
患者さんからこちらのYahoo知恵袋の方の
ような質問があったら

どのように回答されますでしょうか?
何卒、ご教授のほど、
よろしくお願いいたします。
2023/11/27(Mon) 04:17 | URL | 中西健一郎 | 【編集
糖質制限時の体重が落ちるメカニズム
初めまして。
添付したYahoo知恵袋の質問に
関してお聞きしたいのですが、

私自身、糖質制限について
ある程度は理解しているつもりでしたが、
仕組みを深く理解していなかったと感じました。

先生の病院で
もし同じ質問を患者さんからされたら
どうお答えになりますでしょうか?

何卒、ご教授のほど
よろしくお願いいたします。
2023/11/27(Mon) 05:57 | URL | 中西圭一郎 | 【編集
朝食1食実施で健康継続中
スーパー糖質制限食実施14年越えの らこ です。

優先順位は次の通りで、朝食1食実施となりました。

1. 必ず寝る直前に焼酎呑む
2. 寝る前には食事しない
3. 16時間空腹は出来る限り実行
4. 嫌いな納豆食わないと便秘必須。食う時間が読めない。3時間掛かる日もあり。

週5日働くが、出勤前に食い切るには朝から食うしか時間が取れない。
納豆喰ってる限り健康です。
食わないと便秘。
2023/11/27(Mon) 13:12 | URL | らこ | 【編集
Re: タイトルなし
ケト3年目! さん

https://vitaminj.tokyo/archives/10405
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31398763/



いずれも小児ケトン食の論文ですね。
骨折や腎結石のリスクが増すようです。
しかし、そのまま成人には当てはまらないと思います。

小児難治性てんかんやGLUT4欠損症にたいして「ケトン食」が有効です。
一方、ケトン食には、副作用もあり得ます。

「改訂第2版 ケトン食の基礎から実践まで」診断と治療社 2018年5月発行
13頁に、副作用のことが書いてありますが、ケトン食に精通した医師や栄養士のもとで行えば
まず大丈夫と記載されています。

「ケトン体は酸性だから体内phを保つために骨からミネラルが溶け出すのではないかと推論がなされていましたが、骨密度の低下は骨粗しょう症だけでなくシワやたるみにもつながりますから、ケトが老化を促進するという可能性すら考えられてしまいます。」
これは、仮説に過ぎません。
ケトン体には脳保護作用、心保護作用、腎保護作用があります。
また抗炎症作用もあります。
そして、スーパー糖質制限食やケトン食実践で、AGEsの蓄積も最小限ですむので、「糖化⇒老化」という
パターンも最小限ですみますので、老化しにくいと思います。

さらに、日本人が日本列島に居住し始めたのは、38000年前の旧石器時代からです。
旧石器時代は22000年間続き、この間、主たる食事は、「マンモス、ナウマン象、オオツノジカ、ヘラジカ、シカ、イノシシ、ムササビ・・・」など肉食がほとんどで、植物食は自然薯、コケモモ、マツボックリなどしかありませんでした。
漁労の技術もまだ発達していませんでした。

日本人の身体は、22000年間、肉を食べて形作られたという事実は大きいと思います。


2023/11/27(Mon) 17:06 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 糖質制限時の体重が落ちる仕組みについて
中西健一郎 さん

以下の本ブログ記事をご参照頂ければ幸いです。

糖質制限食による体重減少効果について。
2022年12月26日 (月)
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-6168.html
2023/11/27(Mon) 17:10 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 朝食1食実施で健康継続中
らこ さん

了解です。
1日一食なのですね。
それで納豆を食べて、健康ならとても良いと思います。
2023/11/27(Mon) 17:13 | URL | ドクター江部 | 【編集
骨密度、体重
スーパー糖質制限6年、75歳、55kg、170cmです。糖質制限始めてから、毎年の検診で骨密度は若年層の平均をうわまってます。主食はオーストラリア産牛肉です。精肉なので、血抜きされたり、筋肉部分だけだったりで、生肉や内臓、小骨などではないので、当然カルシュウムや、ビタミンCなどが不足すると思われます。そのため、補助食材として、煮干し、レバー、キャベツ、キノコ、レモン、昆布(微量)、ニガリを摂ってます。
現在の摂取カロリーは概ね2300kcalです。それで55kgを維持してます。毎朝体重を測定します。増える傾向がでれば、バラ肉30g単位で減らしていきます。減る傾向がでれば、逆にバラ肉30g単位で増やしていきます。現在の1日の主食肉の摂取量は肩ロース620g、バラ肉350gです。1年前はバラ肉だけ900g以上摂取して体重65kgにしましたが、腹回りの脂肪が気になったので、肩ロースを増やして、バラ肉を減らすことで、タンパク質を増やしながら減量し、現在の55kgにしてます。
2023/11/28(Tue) 09:20 | URL | yk | 【編集
Re: 骨密度、体重
yk さん

コメント、体験報告をありがとうございます。
とても参考になります。
骨密度が、同年代ではなくて、若年層の平均を上回っているとはすごいです。
2023/11/28(Tue) 11:49 | URL | ドクター江部 | 【編集
ご教授いただき、ありがとうございました!
江部先生
ご返信いただき、ありがとうございました!
とてもよくわかりました!
2023/11/28(Tue) 14:43 | URL | 中西 | 【編集
間欠的ファスティング
いつも役に立つ情報ありがとうございます。

一日16時間以上断食すると健康によいとよく聞きますが、これについて先生はどうお考えでしょうか?
2023/11/28(Tue) 18:01 | URL | 麻婆茄子 | 【編集
Re: 間欠的ファスティング
麻婆茄子 さん

私は、17時間断食を実践しています。
ケトン体リッチとなって、健康に良いと考えています。
ケトン体がとても優れものなのです。
私の食生活は、以下の如くです。

夕食が18時~19時。
翌朝は、ブラックコーヒーと生クリーム10ml。
昼食は正午~13時に、高雄病院の糖質制限給食。


2023/11/29(Wed) 10:58 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re:Re:間欠的ファスティング
江部先生 ご回答ありがとうございます!先生もファスティングをされているのですね!私もぜひ試してみようと思います! 麻婆茄子
2023/11/29(Wed) 13:04 | URL | 麻婆茄子 | 【編集
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