2023年11月16日 (木)
【23/11/16 びお
糖質と糖類
糖質と糖類はどうちがうのでしょうか?エリスリトールは、
糖質ゼロで糖類約100%??だそうですが、
エリスリトールは食しても大丈夫でしょうか?
ちなみに糖尿病ではなくアトピー持ちですが、
アトピーコントロールに糖質制限をしようかと考えています。】
こんにちは。
ぴおさんから、炭水化物、糖質、糖類の違いなどについて
コメント・質問を頂きました。
まず、エリスリトールについてです。
エリスリトールは糖類ではありません。
エリスリトールは糖質に分類されますが、
カロリーゼロで血糖値の上昇もゼロです。
すなわち、糖質セイゲニストが摂取しても大丈夫です。
糖質制限食は、糖尿病やアトピー性皮膚炎など生活習慣病のほとんどに有効です。
逆に言えば、生活習慣病は糖質摂取過剰病と言うことができます。
さて
日頃何気なく使っている言葉、「炭水化物、糖質、糖類」これらの違いはどうなっているのでしょう。
健康増進法における栄養表示基準というのがあって、各メーカーさんはこれに従っています。
栄養表示基準では栄養成分表示を行う場合、
基本表示は<エネルギー、たんぱく質、脂質、炭水化物、ナトリウム>の5成分表示とされています。
「炭水化物、糖質、糖類」を整理すると下記の如くにまとめることができます。
①栄養表示基準上はたんぱく質や脂質、灰分(ミネラル分)のいずれにも分類されないものは炭水化物に計算。
②炭水化物=糖質+食物繊維
③糖質=糖類+三糖類以上+糖アルコール+合成甘味料
④糖類=単糖類+二糖類
*三糖類以上=でんぷん、オリゴ糖、デキストリン
*二糖類=砂糖、麦芽糖、乳糖
*単糖類=ブドウ糖、果糖、ガラクトース
*糖アルコール=エリスリトール、キシリトール、マルチトール、ソルビトール、ラクチトール、マンニトールなど
*合成甘味料=アセスルファムK、スクラロース、アスパルテーム、サッカリン、ネオテーム、アドバンテームなど
**食物繊維
一、水溶性食物繊維
a)ポリデキストロース
海藻、こんにゃくの他、野菜、果汁類にも含まれる水溶性の食物繊維
です。ぶどう糖などから作られます。
b)難消化性デキストリン
とうもろこしなどに含まれる水溶性の食物繊維です。とうもろこしでんぷん
などを分解して作られます。糖質の吸収を穏やかにする作用があり、
血糖値が高めの方向けの特定保健用食品の機能素材となっています。
二、不溶性食物繊維 セルロース
物の細胞壁の構成成分です。不溶性の食物繊維です。食品には粘性を
与えたりするために利用されています。
食品100g中の炭水化物を表示するとき、基準に則れば、
炭水化物=100g-<水分+タンパク質+脂質+灰分>
となります。
つまり、栄養表示上は、たんぱく質、脂質、灰分のいずれにも分類されないものは、炭水化物に計算されます。
合成甘味料が糖質に分類されるのは、何だか変ですが、
炭水化物・糖質の栄養表示基準の定義に従えばそうなるようです。(∵)?
結論としては、
①糖質だけが血糖値を上昇させる。
②糖質のなかで、合成甘味料とエリスリトールは血糖値を上昇させない。
となります。
糖類・糖質・炭水化物の違いについては
アサヒ飲料のホームページ
https://www.asahiinryo.co.jp/customer/dictionary/ing_label.html
お客様相談室 栄養成分表示
にわかりやすく解説・図解してあるので、是非覗いてみて下さいね。
アサヒ飲料さん、お世話になります。
今日の記事は、おおいに参考にさせていただきました。
ありがとうございます。 m(_ _)mV
なお、栄養表示基準に則り、糖類ゼロなら、無糖と表示できます。
つまり砂糖やブドウ糖などの二糖類、単糖類がなければ、
合成甘味料や糖アルコールが含まれていても無糖と表示できるのです。
従って、無糖表示でマルチトールやキシリトールが含まれていても法律上はOKだけど、
血糖値は上昇することになりますので、糖尿人の皆さんはご用心ご用心。(=_=;)
国連の食糧農業機関(FAO)及び世界保健機関(WHO)は、
JECFA(Joint Expert Committee on Food Additives)を設けて、
甘味料など添加物のの安全性評価を公表していますが、
糖アルコールは、極めて安全性が高いとされています。
妊婦にも大丈夫です。
糖アルコールの中でエリスリトールだけは、
カロリーゼロで、血糖値の上昇もありません。
エリスリトールは、ワインや果物の天然の甘味成分です。
なお、食品のラベルに糖質量の表示がないことも多いです。
そういう時は、以前、西村 典彦 さんにコメント頂きましたが、
糖質量=【総カロリー ― (タンパク質×4+脂質×9) 】 ÷ 4
この式で、糖質量が計算できます。
これなら、「炭水化物・食物繊維・糖質」の表示がなくても、
糖質量を正確に知ることができますね。
西村さん、ありがとうございます。
最後に追加ですが、「糖分」という単語は、かなり曖昧に使用されています。
糖質あるいは糖類と同じ意味で、一般用語として使用されていて、ますます混乱の元となっています。
栄養表示基準には「糖分」という言葉は記載無しです。
私は、基本的に糖分という言葉は、使わないようにしています。
江部康二
糖質と糖類
糖質と糖類はどうちがうのでしょうか?エリスリトールは、
糖質ゼロで糖類約100%??だそうですが、
エリスリトールは食しても大丈夫でしょうか?
ちなみに糖尿病ではなくアトピー持ちですが、
アトピーコントロールに糖質制限をしようかと考えています。】
こんにちは。
ぴおさんから、炭水化物、糖質、糖類の違いなどについて
コメント・質問を頂きました。
まず、エリスリトールについてです。
エリスリトールは糖類ではありません。
エリスリトールは糖質に分類されますが、
カロリーゼロで血糖値の上昇もゼロです。
すなわち、糖質セイゲニストが摂取しても大丈夫です。
糖質制限食は、糖尿病やアトピー性皮膚炎など生活習慣病のほとんどに有効です。
逆に言えば、生活習慣病は糖質摂取過剰病と言うことができます。
さて
日頃何気なく使っている言葉、「炭水化物、糖質、糖類」これらの違いはどうなっているのでしょう。
健康増進法における栄養表示基準というのがあって、各メーカーさんはこれに従っています。
栄養表示基準では栄養成分表示を行う場合、
基本表示は<エネルギー、たんぱく質、脂質、炭水化物、ナトリウム>の5成分表示とされています。
「炭水化物、糖質、糖類」を整理すると下記の如くにまとめることができます。
①栄養表示基準上はたんぱく質や脂質、灰分(ミネラル分)のいずれにも分類されないものは炭水化物に計算。
②炭水化物=糖質+食物繊維
③糖質=糖類+三糖類以上+糖アルコール+合成甘味料
④糖類=単糖類+二糖類
*三糖類以上=でんぷん、オリゴ糖、デキストリン
*二糖類=砂糖、麦芽糖、乳糖
*単糖類=ブドウ糖、果糖、ガラクトース
*糖アルコール=エリスリトール、キシリトール、マルチトール、ソルビトール、ラクチトール、マンニトールなど
*合成甘味料=アセスルファムK、スクラロース、アスパルテーム、サッカリン、ネオテーム、アドバンテームなど
**食物繊維
一、水溶性食物繊維
a)ポリデキストロース
海藻、こんにゃくの他、野菜、果汁類にも含まれる水溶性の食物繊維
です。ぶどう糖などから作られます。
b)難消化性デキストリン
とうもろこしなどに含まれる水溶性の食物繊維です。とうもろこしでんぷん
などを分解して作られます。糖質の吸収を穏やかにする作用があり、
血糖値が高めの方向けの特定保健用食品の機能素材となっています。
二、不溶性食物繊維 セルロース
物の細胞壁の構成成分です。不溶性の食物繊維です。食品には粘性を
与えたりするために利用されています。
食品100g中の炭水化物を表示するとき、基準に則れば、
炭水化物=100g-<水分+タンパク質+脂質+灰分>
となります。
つまり、栄養表示上は、たんぱく質、脂質、灰分のいずれにも分類されないものは、炭水化物に計算されます。
合成甘味料が糖質に分類されるのは、何だか変ですが、
炭水化物・糖質の栄養表示基準の定義に従えばそうなるようです。(∵)?
結論としては、
①糖質だけが血糖値を上昇させる。
②糖質のなかで、合成甘味料とエリスリトールは血糖値を上昇させない。
となります。
糖類・糖質・炭水化物の違いについては
アサヒ飲料のホームページ
https://www.asahiinryo.co.jp/customer/dictionary/ing_label.html
お客様相談室 栄養成分表示
にわかりやすく解説・図解してあるので、是非覗いてみて下さいね。
アサヒ飲料さん、お世話になります。
今日の記事は、おおいに参考にさせていただきました。
ありがとうございます。 m(_ _)mV
なお、栄養表示基準に則り、糖類ゼロなら、無糖と表示できます。
つまり砂糖やブドウ糖などの二糖類、単糖類がなければ、
合成甘味料や糖アルコールが含まれていても無糖と表示できるのです。
従って、無糖表示でマルチトールやキシリトールが含まれていても法律上はOKだけど、
血糖値は上昇することになりますので、糖尿人の皆さんはご用心ご用心。(=_=;)
国連の食糧農業機関(FAO)及び世界保健機関(WHO)は、
JECFA(Joint Expert Committee on Food Additives)を設けて、
甘味料など添加物のの安全性評価を公表していますが、
糖アルコールは、極めて安全性が高いとされています。
妊婦にも大丈夫です。
糖アルコールの中でエリスリトールだけは、
カロリーゼロで、血糖値の上昇もありません。
エリスリトールは、ワインや果物の天然の甘味成分です。
なお、食品のラベルに糖質量の表示がないことも多いです。
そういう時は、以前、西村 典彦 さんにコメント頂きましたが、
糖質量=【総カロリー ― (タンパク質×4+脂質×9) 】 ÷ 4
この式で、糖質量が計算できます。
これなら、「炭水化物・食物繊維・糖質」の表示がなくても、
糖質量を正確に知ることができますね。
西村さん、ありがとうございます。
最後に追加ですが、「糖分」という単語は、かなり曖昧に使用されています。
糖質あるいは糖類と同じ意味で、一般用語として使用されていて、ますます混乱の元となっています。
栄養表示基準には「糖分」という言葉は記載無しです。
私は、基本的に糖分という言葉は、使わないようにしています。
江部康二
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