FC2ブログ
糖尿病と合併症①
こんばんは、江部康二です。

今日は「糖質制限食 夏のレシピ」(東洋経済新報社)の発売日です。嬉しいような不安なような、子供の頃に戻って運動会の前みたいな気分です。

それから嬉しいついでに、カウンターが5.19土曜日に遂に1万を突破しました。4月にカウントを始めたので2ヶ月にならない内に初期目標達成で、赤飯を炊いて(冗談ですよ(=`ー´=))お祝いです。これも皆さんのおかげです。ありがとうございます。

さて権現森さん、お待たせしました。今回は糖尿病合併症のお話です。

合併症はまず大きく分けて、急性と慢性があります。
急性合併症
1 糖尿病性昏睡
2 感染症(肺炎、尿路感染、皮膚感染など)
 
糖尿病性昏睡は、「血糖値600~1500mg、血液の浸透圧が上昇、脱水」などを伴って意識障害になる高血糖高浸透圧昏睡と、「血糖値250~1000mg、酸性血症、血中ケトン体上昇、脱水」などを伴って意識障害になる糖尿病ケトアシドーシスがあります。このレベルの超重症の糖尿人はさすがに今は少ないです。

感染症は糖尿病のコントロールが悪いとリスクが確実に高まります。「肺炎で入院して調べたら糖尿病が発見された」といったパターンは時々あります。

慢性合併症には
1 糖尿病網膜症
2 糖尿病腎症
3 糖尿病神経障害
4 糖尿病足病変
5 動脈硬化性疾患
があります。

1、2、3は「細小血管障害」がベースの合併症です。糖尿病で問題なのは、高血糖状態3~5年続くと、毛細血管の壁が厚くなったり、もろくなったりすることです。さらに進んでいくと、細小血管にも障害が生じてきます。糖尿病特有のこれらの病変を「細小血管障害」と呼んでいます。

これに対して、4、5は比較的大きな血管の動脈硬化がベースにあって発症する合併症です。この「大血管障害」も糖尿病による高血糖が続いたために動脈硬化が進行して出現してきます。高血圧があったりタバコを飲む人はやはり大血管障害のリスクが高まるので、糖尿人でタバコを飲む人はリスク倍増ですからご用心ご用心。(=_=)

ここで少し復習ですが、4.22のブログで紹介したUKPDSのことを思い出してください。空腹時血糖値108mg/dl以下に厳格に管理したグループは、緩やか管理グループに比し、糖尿病網膜症と糖尿病腎症の細小血管障害のリスクは減少しましたが、心筋梗塞など大血管障害のリスクは減少しなかったのです。

1998年にUKPDSの結果が報告されたあと、「大血管障害を防ぐには空腹時血糖値だけではだめで、食後高血糖を改善することが必要である」ということが、世界中の糖尿病専門医の共通認識となりました。

そして何度もしつこいようですが、薬に頼らず食後高血糖を防ぐ唯一の食事療法が「糖質制限食」なのです。
<合併症篇、続く>
                 
☆お知らせ
2007年6月10日(日)
食事で治す糖尿病・肥満・メタボリックシンドローム
<講師> 江部康二(京都・高雄病院理事長/リボーン運営委員代表)
<時間> 10時~11時50分
<会場> なかの芸能小劇場
<会費>1000円
<申し込み・連絡先>
アトピー・ネットワーク・リボーン
TEL・ファックス/03-3388-5428
(平日午前10時から午後5時まで/不在時は留守電で対応します)
e-メール/reborn@big.or.jp
<郵便振替> 
口座番号 00180-2-771553
口座名称 アトピー・ネットワーク・リボーン


お近くの方、是非、生江部康二に会いに来てくださいね。
質問コーナーももうけますよ!
テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
ありがとうございます
江部先生おはようございます。権現森です。
お忙しい中二度に亘り私のコメントにブログの紙面をさいて頂いて、本当にありがとうございます。
私みたいな1読者の、しかも勝手なリクエストにお答え頂けるなんて、感謝感激です。なんてお礼を言っていいのか分かりません。
今の主治医に、江部先生の爪のアカを煎じて飲ましてやりたいです。
これからも続けてブログ読ませて頂きます。
2007/05/22(Tue) 10:13 | URL | 権現森 | 【編集
はじめまして
はじめまして。
いつも楽しくブログを拝見させていただいております。
昨日、ネットで申し込んでいました、「糖質制限食 夏のレシピ」を含めて、江部先生の糖尿病関係の本ー4冊が届きました。
6月18日に、初診の予約をさせていただいており、それまでに、この4冊を読んで勉強したいと思います。
よろしくお願い致します。
2007/05/22(Tue) 10:25 | URL | xiangdao | 【編集
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
 
トラックバック
この記事へのトラックバック