2023年10月02日 (月)
こんにちは。
今回は、
基礎代謝と各臓器の基礎代謝の比率について考察してみます。
基礎代謝とは、
①仰向けに寝る
②食事はなし
③適温でリラックスした状態
①②③の条件を満たしたときに消費されるエネルギーのことです。
人体の基礎代謝の比率に関して、いろんなデータがネット上で出回っています。
例えば厚生労働省のe-ヘルスネットのデータは以下です。
厚生労働省e-ヘルスネット 基礎代謝の比率
骨格筋 22%
肝臓 21%
脳 20%
心臓 9%
腎臓 8%
脂肪組織 4%
その他 16%
しかしながら、これらの様々な基礎代謝に関する情報の中で一番信頼できるデータが、
<人における組織・器官の代謝率:成人>
肝臓27%、脳19%、心臓7%、腎臓10%、筋肉18%、その他19%
<人における組織・器官の代謝率:新生児>
肝臓20%、脳44%、心臓4%、腎臓7%、筋肉5%、その他20%
であり、「 FAO/WHO/UNU合同特別専門委員会報告」1989、13ページのTABLE 2に記載されています。
日本語訳はありましたが絶版です。
一般に通説として筋肉が基礎代謝の比率で一番多いとか言われていて、私も深く検証せずにそう思っていたのですが、
肝臓27%、筋肉18%というのは意外でした。
新生児の脳の比率は、すごいですね。
ともあれ、糖質制限食(高脂質・高タンパク食)においては、人体最大の基礎代謝率を占める肝臓が、
糖新生で活性化されるので、
糖質制限食で基礎代謝が増加するという仮説は、なかなか説得力があると自画自賛しています。
糖質セイゲニストにおいては、糖新生が多い分、肝臓の比率は27%より少し多い可能性もあります。
通常は、筋肉量の増加が基礎代謝の増加なのですが、例えば甲状腺機能亢進症でも、
基礎代謝の増加のために体重減少が生じます。
「エネルギー・蛋白質の必要量―FAO/WHO/UNU合同特別専門委員会報告-ヒトにおける基礎代謝率」は、医歯薬出版 (1990/03)で単行本になっているのですが、とっくに絶版です。
原著が以下のサイトに載っています。
http://www.fao.org/docrep/MEETING/004/M2845E/M2845E00.HTM
Joint FAO/WHO/UNU Expert Consultation on
Energy and Protein Requirements
Rome, 5 to 17 October 1981
BASAL METABOLIC RATE IN MAN
by
J.V.G.A. Durnin
University of Glasgow
Glasgow
Scotland
TABLE 2.Metabolic Rates of Organs and Tissues in Man
アマゾン
http://www.amazon.co.jp/dp/4263702476
エネルギー・蛋白質の必要量―FAO/WHO/UNU合同特別専門委員会報告 (WHOテクニカル・レポート・シリーズ)
単行本 – 1990/3
FAO/WHO/UNU合同特別専門委員会 (著), 井上五郎 (著)医歯薬出版 (1990/03)
残念ながら絶版です。
江部康二
今回は、
基礎代謝と各臓器の基礎代謝の比率について考察してみます。
基礎代謝とは、
①仰向けに寝る
②食事はなし
③適温でリラックスした状態
①②③の条件を満たしたときに消費されるエネルギーのことです。
人体の基礎代謝の比率に関して、いろんなデータがネット上で出回っています。
例えば厚生労働省のe-ヘルスネットのデータは以下です。
厚生労働省e-ヘルスネット 基礎代謝の比率
骨格筋 22%
肝臓 21%
脳 20%
心臓 9%
腎臓 8%
脂肪組織 4%
その他 16%
しかしながら、これらの様々な基礎代謝に関する情報の中で一番信頼できるデータが、
<人における組織・器官の代謝率:成人>
肝臓27%、脳19%、心臓7%、腎臓10%、筋肉18%、その他19%
<人における組織・器官の代謝率:新生児>
肝臓20%、脳44%、心臓4%、腎臓7%、筋肉5%、その他20%
であり、「 FAO/WHO/UNU合同特別専門委員会報告」1989、13ページのTABLE 2に記載されています。
日本語訳はありましたが絶版です。
一般に通説として筋肉が基礎代謝の比率で一番多いとか言われていて、私も深く検証せずにそう思っていたのですが、
肝臓27%、筋肉18%というのは意外でした。
新生児の脳の比率は、すごいですね。
ともあれ、糖質制限食(高脂質・高タンパク食)においては、人体最大の基礎代謝率を占める肝臓が、
糖新生で活性化されるので、
糖質制限食で基礎代謝が増加するという仮説は、なかなか説得力があると自画自賛しています。
糖質セイゲニストにおいては、糖新生が多い分、肝臓の比率は27%より少し多い可能性もあります。
通常は、筋肉量の増加が基礎代謝の増加なのですが、例えば甲状腺機能亢進症でも、
基礎代謝の増加のために体重減少が生じます。
「エネルギー・蛋白質の必要量―FAO/WHO/UNU合同特別専門委員会報告-ヒトにおける基礎代謝率」は、医歯薬出版 (1990/03)で単行本になっているのですが、とっくに絶版です。
原著が以下のサイトに載っています。
http://www.fao.org/docrep/MEETING/004/M2845E/M2845E00.HTM
Joint FAO/WHO/UNU Expert Consultation on
Energy and Protein Requirements
Rome, 5 to 17 October 1981
BASAL METABOLIC RATE IN MAN
by
J.V.G.A. Durnin
University of Glasgow
Glasgow
Scotland
TABLE 2.Metabolic Rates of Organs and Tissues in Man
アマゾン
http://www.amazon.co.jp/dp/4263702476
エネルギー・蛋白質の必要量―FAO/WHO/UNU合同特別専門委員会報告 (WHOテクニカル・レポート・シリーズ)
単行本 – 1990/3
FAO/WHO/UNU合同特別専門委員会 (著), 井上五郎 (著)医歯薬出版 (1990/03)
残念ながら絶版です。
江部康二
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