2023年04月25日 (火)
こんにちは。
糖尿人が、本やネットで糖質制限食に辿り着いて、
HbA1c10.0%ていどが、半年で6.0%ていどに改善したというケースは、
外来患者さんでもブログコメントでもたくさんあります。
一方、
糖質制限食で成功→油断→糖質普通に摂取⇒HbA1c再悪化
というケースも外来患者さんでもブログコメントでも時々あります。
人は皆、弱い側面を持っているので、糖質制限食継続というのが困難な人が
やはりおられるのです。
勿論、油断して糖質を食べて、一旦HbA1cが6%未満から、
7.0%以上に悪化しても、再びスーパー糖質制限食を実践すれば、
ほとんどの場合、速やかに血糖コントロールが良好となり、
HbA1c6.0%未満になる可能性が高いと思います。
再起をかけてのスーパー糖質制限食は、早ければ早いほど良いです。
180mg/dlを超える食後血糖値があれば、
膵臓のβ細胞がダメージを受けます。
それが長引けば、β細胞は、徐々に死滅していきます。
また、国際糖尿病連合によれば、
食後1時間・2時間血糖値が、160mg/dl以上になると
合併症や動脈硬化や発がんのリスクとなります。
インスリンを作るβ細胞がたくさん死滅してしまうと、
スーパー糖質制限食でもコントロールが困難なレベルとなり、
インスリン注射が必要となります。
糖質制限というと、制限がつらいと思われる方は
『糖質制限食は、言いかえれば脂質・タンパク質食べ放題食』
というふうに認識して頂ければ、気分が楽と思います。
私自身は、両親が糖尿病でした。
は糖尿病ながら、糖質制限食が間にあって、
91才で入院し、3ヶ月で大往生で、天寿を全うしました。
一方、父は糖質制限食導入が間に合わず、77才で糖尿病性足病変(足の指の壊疽)のため、右下肢を膝上から切断し、
その後、心筋梗塞や肺炎を繰り返して80才で永眠しました。
父の姿を見てきたことが、私自身の糖質制限食継続へのモチベーションを一定高めていることは、間違いないです。
一方、私は2002年から、スーパー糖質制限食を足かけ21年続けているわけですが、
全然つらくないし、我慢していることもありません。
カロリー制限食に比べれば、スーパー糖質制限食はとても楽であり、
美味しく楽しく満足・満腹するまで食べることができるので、
長く続けて行くことに、苦痛はまったくありません。
糖質さえ制限すれば、あとは、
肉類・魚貝類・卵・乳製品・大豆製品・野菜・海草・茸・・・すべてOKで、
糖質制限なアルコールもOKなのですから、
これほど気楽な食事療法は他にないと思います。
最後に、戒めの言葉と言いますか、医療のもつ現実的側面を語ることとします。
具体的には医師・患者関係で、それぞれがはたす役割があるということです。
1)
医師は糖質制限食という糖尿病を克服する食事療法を患者さんに教えることができます。
スーパー糖質制限食の治療効果や合併症予防効果を説明して
患者さんに理解・納得して貰えるように務めるのが医師の役割です。
2)
スーパー糖質制限食を、理解し納得して、治療法として選択して続けて行くのは患者さんの役割です。
糖尿病と診断されたとき、初期の段階なら、ほとんどの人は
スーパー糖質制限食実践なら健康人、糖質を食べたら糖尿人です。
そして、1)2)の如く医師の仕事と患者さんの仕事は峻別されているのです。
患者さん自身がやるべき仕事を医師がやることは不可能なのです。
江部康二
糖尿人が、本やネットで糖質制限食に辿り着いて、
HbA1c10.0%ていどが、半年で6.0%ていどに改善したというケースは、
外来患者さんでもブログコメントでもたくさんあります。
一方、
糖質制限食で成功→油断→糖質普通に摂取⇒HbA1c再悪化
というケースも外来患者さんでもブログコメントでも時々あります。
人は皆、弱い側面を持っているので、糖質制限食継続というのが困難な人が
やはりおられるのです。
勿論、油断して糖質を食べて、一旦HbA1cが6%未満から、
7.0%以上に悪化しても、再びスーパー糖質制限食を実践すれば、
ほとんどの場合、速やかに血糖コントロールが良好となり、
HbA1c6.0%未満になる可能性が高いと思います。
再起をかけてのスーパー糖質制限食は、早ければ早いほど良いです。
180mg/dlを超える食後血糖値があれば、
膵臓のβ細胞がダメージを受けます。
それが長引けば、β細胞は、徐々に死滅していきます。
また、国際糖尿病連合によれば、
食後1時間・2時間血糖値が、160mg/dl以上になると
合併症や動脈硬化や発がんのリスクとなります。
インスリンを作るβ細胞がたくさん死滅してしまうと、
スーパー糖質制限食でもコントロールが困難なレベルとなり、
インスリン注射が必要となります。
糖質制限というと、制限がつらいと思われる方は
『糖質制限食は、言いかえれば脂質・タンパク質食べ放題食』
というふうに認識して頂ければ、気分が楽と思います。
私自身は、両親が糖尿病でした。
は糖尿病ながら、糖質制限食が間にあって、
91才で入院し、3ヶ月で大往生で、天寿を全うしました。
一方、父は糖質制限食導入が間に合わず、77才で糖尿病性足病変(足の指の壊疽)のため、右下肢を膝上から切断し、
その後、心筋梗塞や肺炎を繰り返して80才で永眠しました。
父の姿を見てきたことが、私自身の糖質制限食継続へのモチベーションを一定高めていることは、間違いないです。
一方、私は2002年から、スーパー糖質制限食を足かけ21年続けているわけですが、
全然つらくないし、我慢していることもありません。
カロリー制限食に比べれば、スーパー糖質制限食はとても楽であり、
美味しく楽しく満足・満腹するまで食べることができるので、
長く続けて行くことに、苦痛はまったくありません。
糖質さえ制限すれば、あとは、
肉類・魚貝類・卵・乳製品・大豆製品・野菜・海草・茸・・・すべてOKで、
糖質制限なアルコールもOKなのですから、
これほど気楽な食事療法は他にないと思います。
最後に、戒めの言葉と言いますか、医療のもつ現実的側面を語ることとします。
具体的には医師・患者関係で、それぞれがはたす役割があるということです。
1)
医師は糖質制限食という糖尿病を克服する食事療法を患者さんに教えることができます。
スーパー糖質制限食の治療効果や合併症予防効果を説明して
患者さんに理解・納得して貰えるように務めるのが医師の役割です。
2)
スーパー糖質制限食を、理解し納得して、治療法として選択して続けて行くのは患者さんの役割です。
糖尿病と診断されたとき、初期の段階なら、ほとんどの人は
スーパー糖質制限食実践なら健康人、糖質を食べたら糖尿人です。
そして、1)2)の如く医師の仕事と患者さんの仕事は峻別されているのです。
患者さん自身がやるべき仕事を医師がやることは不可能なのです。
江部康二
合併症の有無が、糖質制限食継続のポイントでしょう
◎重度の合併症有 → 継続
◎合併症に気付かず → 中断
合併症は、本人だけでなく、両親や兄姉なども含みます。
私らこは、若年性アルツハイマー型認知症なので、「重度合併症の有」です><
◎重度の合併症有 → 継続
◎合併症に気付かず → 中断
合併症は、本人だけでなく、両親や兄姉なども含みます。
私らこは、若年性アルツハイマー型認知症なので、「重度合併症の有」です><
2023/04/26(Wed) 07:48 | URL | らこ | 【編集】
4月10日から15日間、南西諸島の離島(奄美大島、与論島、沖縄本島、石垣島、与那国島、波照間島、西表島)をバックパッカーとして旅をしてきた所ですが、食事は本当に困ります。離島は、(特にコロナ後は)食事なしの宿も多く普通の食事でさえ簡単には入手困難な事が多く、糖質制限食など皆無の場合もあり、那覇や石垣島など比較的都会を通過する際には、賞味期限の長いソーセージやソイバーなどを買い込んで持っていきました。
夕食だけはどこの離島でも居酒屋があり、魚料理は安くて美味しく、生野菜のサラダがどの島でもてんこ盛りだったのは意外でした。現地で飲む泡盛はもちろん糖質なしで料理に合わせるととても美味しくいただく事ができました。
ただ、どうしても糖質制限食がない場合もあり、少しは普通食も食べましたが、1日2万歩ほど歩いたので帳消しと言う事にしておきます(笑)
参考まで。
夕食だけはどこの離島でも居酒屋があり、魚料理は安くて美味しく、生野菜のサラダがどの島でもてんこ盛りだったのは意外でした。現地で飲む泡盛はもちろん糖質なしで料理に合わせるととても美味しくいただく事ができました。
ただ、どうしても糖質制限食がない場合もあり、少しは普通食も食べましたが、1日2万歩ほど歩いたので帳消しと言う事にしておきます(笑)
参考まで。
2023/04/26(Wed) 13:21 | URL | 西村典彦 | 【編集】
西村典彦 さん
興味深い体験をご報告頂き、ありがとうございます。
『4月10日から15日間、南西諸島の離島(奄美大島、与論島、沖縄本島、石垣島、与那国島、波照間島、西表島)をバックパッカーとして旅をしてきた所』
いやはや、メチャクチャ元気ですね。
『夕食だけはどこの離島でも居酒屋があり、魚料理は安くて美味しく、生野菜のサラダがどの島でもてんこ盛りだったのは意外でした。現地で飲む泡盛はもちろん糖質なしで料理に合わせるととても美味しくいただく事ができました。』
さすが、日本ですね。
諸外国では田舎にはなかなか居酒屋もないように思います。
興味深い体験をご報告頂き、ありがとうございます。
『4月10日から15日間、南西諸島の離島(奄美大島、与論島、沖縄本島、石垣島、与那国島、波照間島、西表島)をバックパッカーとして旅をしてきた所』
いやはや、メチャクチャ元気ですね。
『夕食だけはどこの離島でも居酒屋があり、魚料理は安くて美味しく、生野菜のサラダがどの島でもてんこ盛りだったのは意外でした。現地で飲む泡盛はもちろん糖質なしで料理に合わせるととても美味しくいただく事ができました。』
さすが、日本ですね。
諸外国では田舎にはなかなか居酒屋もないように思います。
2023/04/26(Wed) 13:45 | URL | ドクター江部 | 【編集】
糖質制限食って慣れるととても楽です。別にお米やパンや麺類を食べなくても美味しいものは沢山ありますからね。料理がシンプルになるし、味付けが自然に薄くなるので素材の味を楽しめるようになるので一石二鳥、三鳥です。無駄に大食いしなくなるので、結果的に食費も少なくなります。
ところで先生の少し前の記事、”痩せ気味の人は肉魚ファースト”、参考になりました。私は野菜が好きなので野菜から先に食べてお腹が一杯になることも多々あり、タンパク質不足に気をつけないといけないからです。肉魚ファーストはご飯を食べたい人にも当てはまりますね。
ところで先生の少し前の記事、”痩せ気味の人は肉魚ファースト”、参考になりました。私は野菜が好きなので野菜から先に食べてお腹が一杯になることも多々あり、タンパク質不足に気をつけないといけないからです。肉魚ファーストはご飯を食べたい人にも当てはまりますね。
2023/04/26(Wed) 18:42 | URL | ファニー | 【編集】
江部先生
お世話になります。
昨日の夜診ありがとうございました。
僕は4年前a1c7.8くらいから 糖質制限
のおかげで 4年くらい5.5を保っていました。
最近6くらいに上がり反省しています。
この先経過をみながら先生に診断していただき考えていきます。
僕の親族糖尿すごく多いです。
0.5上がった原因心の中では分かっています
何か刷新しないととはおもっているので
宜しくお願いします。
お世話になります。
昨日の夜診ありがとうございました。
僕は4年前a1c7.8くらいから 糖質制限
のおかげで 4年くらい5.5を保っていました。
最近6くらいに上がり反省しています。
この先経過をみながら先生に診断していただき考えていきます。
僕の親族糖尿すごく多いです。
0.5上がった原因心の中では分かっています
何か刷新しないととはおもっているので
宜しくお願いします。
ファニー さん
仰る通りです。
痩せている人や50歳、60歳以上の人は
糖尿人も健常人も、<肉魚ファースト>のほうが
筋肉量を確保できて、望ましいです。
仰る通りです。
痩せている人や50歳、60歳以上の人は
糖尿人も健常人も、<肉魚ファースト>のほうが
筋肉量を確保できて、望ましいです。
2023/04/26(Wed) 19:30 | URL | ドクター江部 | 【編集】
糖尿人 さん
了解です。
江部康二
了解です。
江部康二
2023/04/26(Wed) 19:31 | URL | ドクター江部 | 【編集】
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