2023年03月17日 (金)
【23/03/16 そらまめ
スーパー糖質制限をしている潰瘍性大腸炎持ちの妊娠6週目の者です。
ヨミドクターのコラムにて気になる内容を見つけたので、
質問させていただいております。
以下引用です。
「英国のサウサンプトンで母子に対して行われた研究では、
妊娠初期の炭水化物摂取量と、
生まれた子どもが6歳、9歳のときの体脂肪量の関係が調べられました。
その結果、母親の炭水化物の1日の摂取量が少なかったケースほど、
子どもの体脂肪量が多くなる傾向がはっきりしたのです。
つまり、妊娠初期に糖質を制限し過ぎると、
子どもの肥満につながる可能性が指摘されました。」
UCもあり、糖質制限をやめるつもりも過剰な糖質摂取をするつもりもありませんが、
炭水化物の低摂取が胎児に影響があり、生まれてきた後も影響が残るのでしょうか?
お答えいただきますと嬉しく思います。
よろしくお願いいたします。】
こんにちは。
そらまめ さんから
ヨミドクターの記事に、
「妊婦の糖質制限は生活習慣病になりやすい子を産むことに繋がる」
という福岡秀興氏の記事が掲載されていましたが、
どうなのでしょうといういうコメント・質問を頂きました。
結論から言いますと、妊婦が糖質制限食を実践しても何の問題もありません。
日本では、宗田マタニティークリニックと永井マザースホスピタルにて、
過去、数千人以上の健康な糖質制限ベビーとママがおられます。
ヨミドクター
https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20171219-OYTET50009/
2017年12月20日
妊婦は気をつけて! 炭水化物抜きで子どもが肥満、動脈硬化、高血圧に
福岡秀興・早稲田大ナノ・ライフ創新研究機構招聘研究員は、
以前から英国のサウサンプトン研究を引用して、
糖質制限食批判をされてますが、
根本的な勘違いをしておられます。
福岡氏の引用元の論文は、
炭水化物摂取が
261.5g/日未満
297.5g/日未満
351.0g/日未満[/太字]
351.0g/日以上
の4群の妊婦の研究です。
即ち、全員が大量の炭水化物摂取をしていての研究です。
従って、そもそも糖質制限食とは、全く無関係の論文です。
糖質制限食とは130g/日以下の糖質摂取が定義となります。
糖質制限食の妊婦と、子供の肥満に関する論文はありません。
原著は以下です。
Epigenetic Gene Promoter Methylation at Birth Is
Associated With Child’s Later Adiposity
Diabetes 60:1528–1534, 2011
「出産時のエピジェネティックな遺伝子プロモーターのメチル化が、
子供の後の肥満に関係している」
という題です。
子供達が9歳のときに、肥満のチェックをしています。
261.5g/日未満の炭水化物摂取群の女性の子供が、
出産時のエピジェネティックな遺伝子プロモーターのメチル化が増加していて
それが肥満と関係しているかもしれないという仮説です。
この論文で調べられているのは、
エピジェネティック修飾のなかでもDNAのメチル化です。
著者らの結論も、「may」ですから、かもしれないという仮説レベルであり、
福岡秀興氏、これを確固たるエビデンスのように語られては、困ったものです。
繰り返しますが、この論文の結論は、所詮仮説に過ぎません。(*)
私は、この論文の仮説は、子供の肥満のごく一部の要因を説明する可能性は否定しませんが、
普通に考えて、出生後の食生活のほうがはるかに大きな要因となると思います。
また、この仮説は、少なくとも日本女性には、全くあてはまらないと思います。
悪阻(つわり)も考慮すれば、妊娠初期の日本女性のかなりの人が、
炭水化物摂取が261.5g/日未満であり、この研究における最も少ない炭水化物摂取量群に入ると思います。
しかし、過去も現在も、日本の子供が英国の子供より肥満が多いとはとても言えませんね。
なお、「炭水化物摂取量」ではなくて、「飢餓と妊婦と子供の将来の肥満」に関しては
明確なデータがあります。
第2次大戦の1944年11月から1945年のドイツ降伏まで
オランダは約半年間の飢餓状態におかれました。
この時の妊婦から生まれた子供は、成人してから、肥満と糖尿病になる確率が
高かったことが知られています。
特定の遺伝子にエピジェネチックにメチル化が起こり、
これらの発現が調整されたと考えられています。
(*)
CONCLUSIONS:
Our findings suggest a substantial component of metabolic disease risk has a prenatal developmental basis. Perinatal epigenetic analysis may have utility in identifying individual vulnerability to later obesity and metabolic disease.
結論:
私たちの知見は、代謝性疾患リスクの実質的な要素が、出生前の発育基盤を有することを示唆している。周産期エピジェネティック分析は、後の肥満および代謝疾患に対する個々の脆弱性を確認するのに有用かもしれない。
江部康二
スーパー糖質制限をしている潰瘍性大腸炎持ちの妊娠6週目の者です。
ヨミドクターのコラムにて気になる内容を見つけたので、
質問させていただいております。
以下引用です。
「英国のサウサンプトンで母子に対して行われた研究では、
妊娠初期の炭水化物摂取量と、
生まれた子どもが6歳、9歳のときの体脂肪量の関係が調べられました。
その結果、母親の炭水化物の1日の摂取量が少なかったケースほど、
子どもの体脂肪量が多くなる傾向がはっきりしたのです。
つまり、妊娠初期に糖質を制限し過ぎると、
子どもの肥満につながる可能性が指摘されました。」
UCもあり、糖質制限をやめるつもりも過剰な糖質摂取をするつもりもありませんが、
炭水化物の低摂取が胎児に影響があり、生まれてきた後も影響が残るのでしょうか?
お答えいただきますと嬉しく思います。
よろしくお願いいたします。】
こんにちは。
そらまめ さんから
ヨミドクターの記事に、
「妊婦の糖質制限は生活習慣病になりやすい子を産むことに繋がる」
という福岡秀興氏の記事が掲載されていましたが、
どうなのでしょうといういうコメント・質問を頂きました。
結論から言いますと、妊婦が糖質制限食を実践しても何の問題もありません。
日本では、宗田マタニティークリニックと永井マザースホスピタルにて、
過去、数千人以上の健康な糖質制限ベビーとママがおられます。
ヨミドクター
https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20171219-OYTET50009/
2017年12月20日
妊婦は気をつけて! 炭水化物抜きで子どもが肥満、動脈硬化、高血圧に
福岡秀興・早稲田大ナノ・ライフ創新研究機構招聘研究員は、
以前から英国のサウサンプトン研究を引用して、
糖質制限食批判をされてますが、
根本的な勘違いをしておられます。
福岡氏の引用元の論文は、
炭水化物摂取が
261.5g/日未満
297.5g/日未満
351.0g/日未満[/太字]
351.0g/日以上
の4群の妊婦の研究です。
即ち、全員が大量の炭水化物摂取をしていての研究です。
従って、そもそも糖質制限食とは、全く無関係の論文です。
糖質制限食とは130g/日以下の糖質摂取が定義となります。
糖質制限食の妊婦と、子供の肥満に関する論文はありません。
原著は以下です。
Epigenetic Gene Promoter Methylation at Birth Is
Associated With Child’s Later Adiposity
Diabetes 60:1528–1534, 2011
「出産時のエピジェネティックな遺伝子プロモーターのメチル化が、
子供の後の肥満に関係している」
という題です。
子供達が9歳のときに、肥満のチェックをしています。
261.5g/日未満の炭水化物摂取群の女性の子供が、
出産時のエピジェネティックな遺伝子プロモーターのメチル化が増加していて
それが肥満と関係しているかもしれないという仮説です。
この論文で調べられているのは、
エピジェネティック修飾のなかでもDNAのメチル化です。
著者らの結論も、「may」ですから、かもしれないという仮説レベルであり、
福岡秀興氏、これを確固たるエビデンスのように語られては、困ったものです。
繰り返しますが、この論文の結論は、所詮仮説に過ぎません。(*)
私は、この論文の仮説は、子供の肥満のごく一部の要因を説明する可能性は否定しませんが、
普通に考えて、出生後の食生活のほうがはるかに大きな要因となると思います。
また、この仮説は、少なくとも日本女性には、全くあてはまらないと思います。
悪阻(つわり)も考慮すれば、妊娠初期の日本女性のかなりの人が、
炭水化物摂取が261.5g/日未満であり、この研究における最も少ない炭水化物摂取量群に入ると思います。
しかし、過去も現在も、日本の子供が英国の子供より肥満が多いとはとても言えませんね。
なお、「炭水化物摂取量」ではなくて、「飢餓と妊婦と子供の将来の肥満」に関しては
明確なデータがあります。
第2次大戦の1944年11月から1945年のドイツ降伏まで
オランダは約半年間の飢餓状態におかれました。
この時の妊婦から生まれた子供は、成人してから、肥満と糖尿病になる確率が
高かったことが知られています。
特定の遺伝子にエピジェネチックにメチル化が起こり、
これらの発現が調整されたと考えられています。
(*)
CONCLUSIONS:
Our findings suggest a substantial component of metabolic disease risk has a prenatal developmental basis. Perinatal epigenetic analysis may have utility in identifying individual vulnerability to later obesity and metabolic disease.
結論:
私たちの知見は、代謝性疾患リスクの実質的な要素が、出生前の発育基盤を有することを示唆している。周産期エピジェネティック分析は、後の肥満および代謝疾患に対する個々の脆弱性を確認するのに有用かもしれない。
江部康二
こんにちは、江部先生!
夫のA1cが、5.3になったので、嬉しくてご報告にまいりました!
他の数値も、全て問題なく、高血圧が残るのみ、となりました。
A1c10.5を叩き出して、ハッキリ糖尿病、と、診断された人には、5台に戻るのはなかなか難しい、と聞いていたので、ましてや、5.5以下になるなんて、本当に驚きました。
途中、一度、6.0に戻って焦ったこともありましたが(笑)
やはり、コロナで、プール通いも一時中断していましたし、私の捻挫で、ウォーキングもままならなくなっていたのがテキメンでした。(ご近所が物騒になって、ウォーキングなどは、2人で行うように、とお達しが出ていたので、1人では腰が重かった…)
すぐに、数値に出てくるので、対処も早く、普段はスタンダードとスーパーの間くらいでしたが、運動があまりできない間は、スーパー糖質制限に戻したところ、スッと戻りました。いや、むしろ良くなりました。
ただ、主人の場合、どれくらいの期間かはわかりませんが、高血糖を放置していたツケは回って来て、白内障の進行が思ったより早く、この春には、白内障の手術が決まりました。
毎年、キチンと検診に通っていたので、そろそろと言われてはいて、落ち着いて受け止めることができました。
一方、私の方は去年、コロナ騒動で、健診ものびのびになってしまい、ご報告もできませんでした。(いつも1月だったのが、この3年間は3月になってしまいました)
2年まとめてご報告に…
2022年3月→2023年3月
血圧 131/87→118/79
総コレステロール 229→246
中性脂肪 76→75
HDL 60→67
LDL 159→163
血糖値 98→110
A1c 5.9→6.0
血糖値は100前後、A1cは6.0前後をウロウロして、スパッと下がりきりませんが、糖質制限をしての6.0なので、昔みたいに心配していません。
コレステロールは、近所のお魚屋さんが店じまいをしてしまい、いいお魚がなかなか手に入り辛くなっていて、肉食が増えていたことも原因の一つかな、と反省しています。このくらいの数値のうちに、立て直そうと思います。ちょっと車で出なくてはなりませんが、いい魚介を扱っているスーパーまで買いに行きます。
女性は更年期からコレステロールが高くなりがちとは聞いていたので、心配ではあり、今年はオプションで、動脈硬化度の検査もしてみました。
CAVIは8.4で、境界線とは言え、ギリギリセーフ!
アテロームABI 1.03(左)1.02(右)全くの正常と出ました。
少々硬くなって来てるので、高血圧もなるほどと頷けました。
来年までに、改革して、今より良くできるよう、がんばります!
PS 高血糖になったと悩んでいた知人にも、先生の本を一冊プレゼントしましたところ、大変喜んでもらえました。
こちらのブログも併せて紹介させていただきました。
これからも、ますますのご活躍をお祈り致しております。
長々と申し訳ございませんでした。
これからもよろしくお願い致します。
夫のA1cが、5.3になったので、嬉しくてご報告にまいりました!
他の数値も、全て問題なく、高血圧が残るのみ、となりました。
A1c10.5を叩き出して、ハッキリ糖尿病、と、診断された人には、5台に戻るのはなかなか難しい、と聞いていたので、ましてや、5.5以下になるなんて、本当に驚きました。
途中、一度、6.0に戻って焦ったこともありましたが(笑)
やはり、コロナで、プール通いも一時中断していましたし、私の捻挫で、ウォーキングもままならなくなっていたのがテキメンでした。(ご近所が物騒になって、ウォーキングなどは、2人で行うように、とお達しが出ていたので、1人では腰が重かった…)
すぐに、数値に出てくるので、対処も早く、普段はスタンダードとスーパーの間くらいでしたが、運動があまりできない間は、スーパー糖質制限に戻したところ、スッと戻りました。いや、むしろ良くなりました。
ただ、主人の場合、どれくらいの期間かはわかりませんが、高血糖を放置していたツケは回って来て、白内障の進行が思ったより早く、この春には、白内障の手術が決まりました。
毎年、キチンと検診に通っていたので、そろそろと言われてはいて、落ち着いて受け止めることができました。
一方、私の方は去年、コロナ騒動で、健診ものびのびになってしまい、ご報告もできませんでした。(いつも1月だったのが、この3年間は3月になってしまいました)
2年まとめてご報告に…
2022年3月→2023年3月
血圧 131/87→118/79
総コレステロール 229→246
中性脂肪 76→75
HDL 60→67
LDL 159→163
血糖値 98→110
A1c 5.9→6.0
血糖値は100前後、A1cは6.0前後をウロウロして、スパッと下がりきりませんが、糖質制限をしての6.0なので、昔みたいに心配していません。
コレステロールは、近所のお魚屋さんが店じまいをしてしまい、いいお魚がなかなか手に入り辛くなっていて、肉食が増えていたことも原因の一つかな、と反省しています。このくらいの数値のうちに、立て直そうと思います。ちょっと車で出なくてはなりませんが、いい魚介を扱っているスーパーまで買いに行きます。
女性は更年期からコレステロールが高くなりがちとは聞いていたので、心配ではあり、今年はオプションで、動脈硬化度の検査もしてみました。
CAVIは8.4で、境界線とは言え、ギリギリセーフ!
アテロームABI 1.03(左)1.02(右)全くの正常と出ました。
少々硬くなって来てるので、高血圧もなるほどと頷けました。
来年までに、改革して、今より良くできるよう、がんばります!
PS 高血糖になったと悩んでいた知人にも、先生の本を一冊プレゼントしましたところ、大変喜んでもらえました。
こちらのブログも併せて紹介させていただきました。
これからも、ますますのご活躍をお祈り致しております。
長々と申し訳ございませんでした。
これからもよろしくお願い致します。
2023/03/19(Sun) 10:35 | URL | ひのえうま | 【編集】
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