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薬を飲んでコントロールと糖質制限食のみでコントロールの差は?

こんばんは。

「糖質を摂取して薬を飲んで血糖コントロールする」

のと

「糖質制限食で薬なしで血糖コントロールする」

のと人体にとってどのくらいの差があるのでしょうか?


通常の日本糖尿病学会推奨のカロリー制限食(高糖質食)を摂取した場合、
糖質が60%ですから、例えば女性で500キロカロリー×3回/日で
合計1500キロカロリー/日なら、
1回の糖質の摂取量は約75gで一日合計225gです。

1gの糖質が約3mg、2型糖尿人の血糖値を上昇させます。
αGI薬やグリニド系薬は一定の効果はありますが、限定的で個人差もあります。

従ってαGI薬やグリニド系薬を食直前に内服していても、
ほとんどの2型糖尿人において、
従来の糖尿病食(糖質60%)を摂取する限りは、
確実に180mg/dlを超える食後高血糖が生じます。


そして、この食後高血糖のために、年余にわたりβ細胞が傷害されていくのです。
今までの糖尿病治療は、この点において根本的に間違っていたと言えます

個人差があるなかで、<αGI薬+グリニド系薬>食直前内服で、
普通に糖質ありの食事を摂取しても、
食後一時間値が180mg/dllを超えず、食後2時間値が140mg/dl未満なら、
問題ないと言えます。

しかし2型糖尿人のほとんどにおいて薬はそんなには効きませんので、
普通の食事をして、食後一時間値が180mg/dllを超えず、
食後2時間値が140mg/dl未満を達成するのが極めて困難です。

HbA1cは平均血糖値なので、食後250mg、空腹時50mgで、
凸凹状態でも、平均血糖値であるHbA1cは6.5%とかで一見良好ですが
質の悪いHbA1cなので、望ましくないのです。

グリニド系薬は膵臓のβ細胞を2~3時間だけ働かせますが、
αGI薬は、デンプンの分解をゆっくりさせて食後高血糖を防いでいますので
膵臓への直接の作用はありません。

SU剤は、食後高血糖と平均血糖変動幅改善効果がほとんどみられず、
低血糖は生じやすいので、使いにくい薬剤となりました。
ピオグリタゾンは、男性の膀胱癌の懸念でフランスでは許可していませんし、
女性には使えますが、浮腫と体重増加があるので、やや使いにくいのです。

メトホルミン、DPP-4阻害剤、SGLT2阻害薬、
経口GLP-1受容体作動薬、イメグリミン塩酸塩 も
内服薬としてありますが、食後高血糖を防ぐことはは困難です。

これに対して、スーパー糖質制限食なら
『食後高血糖』『平均血糖変動幅増大』が最小限ですむので
質の良いHbA1cとなるのです。


江部康二
コメント
グリコアルブミン測定でしょ!
>質の悪いHbA1c

糖尿病や糖尿病合併症を気にする人ならば

◎グリコアルブミン測定

ですよ。
私らこ は、グリコアルブミン=11.3
で、正常値11.6-16.4 より低いです。
2023/01/20(Fri) 16:03 | URL | らこ | 【編集
Re: グリコアルブミン測定でしょ!
らこ さん

そうですね。
グリコアルブミンは、HbA1cよりも、食後高血糖をよく反映します。
2023/01/21(Sat) 08:24 | URL | ドクター江部 | 【編集
投薬無用が、1番かなと考えます!!
都内河北 鈴木です。

投薬無用で健康改善するならば、
その事が1番かと考えます!!

何故なら私は、21年間投薬は増量して、
最終的には{投薬11錠+インスリン増量3年半余りでした!!}

21年間、解明された『糖尿病』からの病態は、
悪化一途でした!!

『日本糖尿病学会』の改善皆無の指導で、
<<糖尿病、眼科、脳梗塞、等が重症化するだけでした!!!>>

だが2012年10月1日からの
江部先生『糖質制限理論』を理解把握して食生活実践で、
・糖尿病・3ヵ月足らずで、インスリン自主離脱!!
・眼科・2年後覚醒、+α!!
・脳梗塞・11年現在迄に、5度の再覚醒!!
上記の事が日本医療者・『日本糖尿病学会』公認医により指導されていました!!

現在は、この病院には、『糖尿病』専門部署は存在しません!!

何故なんでしょう???
病院は、食生活からだと考えるのですが!!
不思議です??!!

江部先生には、<<『生還、覚醒+α、5度の再覚醒、』>>でき、
更なる改善を期待できる状況で、11年目に益々健康に成りながら生活できる事に、かんしゃつきません!!
ありがとうございます。
敬具

2023/01/22(Sun) 11:58 | URL | 都内河北 鈴木 | 【編集
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