fc2ブログ
ベジタリアンと糖尿病について。糖質制限食は?
こんにちは
以前ベジタリアンと糖尿病について、質問を頂いたことがあります。
現実にはベジタリアンも糖尿病になります。 (*_*)

私自身も、<玄米魚菜食>を18年間実践中でしたが、
52歳のとき、糖尿病を発症しました。
他にも、マクロビオティック実践中に糖尿病発症という人もおられました。
一旦糖尿病を発症したときは、糖質制限食に勝る治療法はありません。

ベジタリアンと糖質制限食ですが、
「糖質制限食は肉も魚も食べ放題」というのが売りの一つなので、
ベジタリアンで糖質制限食を実践している人は少ないと思います。

ベジタリアンのなかで、白米や白いパンや菓子パンや清涼飲料水というパターンよりは、
玄米や全粒粉のパンとかなら、血糖値が上昇しにくい分、
糖尿病発症予防という観点からは、まだましだとは思います。

例えば欧米の食事のガイドラインには、
基本的に全て「穀物を摂取するなら未精製のものとする」という文言が入っていて、
日本のガイドラインとは明確に温度差があります。

米国の文献で、白米を摂取する人は玄米摂取の人に比し、
糖尿病発症リスクが増加するという報告もあります。
しかし、運動不足の人が大量の炭水化物を摂取する生活が続くならば、
例え未精製の穀物でも、糖尿病発症のリスクとなると思います。

さて、完全植物食だと、人体に必要な要素が不足する恐れがあります。
例えば、ビタミンB12、EPA、DHA、タウリンなどは、
基本的に動物性食品
にしか含まれていません。

また鉄には 肉や魚などの動物性食品に多いヘム鉄と、
植物性食品に多い非ヘム鉄が、あります。
ヘム鉄は吸収率が20~30%ですが、非ヘム鉄では5%に過ぎません。
従って、ので注意が必要です。

「玄米菜食+魚貝類+鶏肉+卵」は、
高雄病院でも1984年から給食に導入しました。
おそらく病院給食に玄米を導入したのは、高雄病院が日本で最初だと思います。
現在もアトピー性皮膚炎など糖尿病や肥満以外の患者さんには入院中、供給しています。

幸い、「魚貝類+鶏肉+卵」といった動物食品も食べて貰ってましたので、
ビタミンB12、EPA、DHA、タウリン、鉄の不足はなく、
問題が生じたことは一度もありません。

ベジタリアンで、どうしても動物性食品が嫌なら、
「ビタミンB12、EPA、DHA、タウリン、鉄」などを
サプリで摂取するのが無難です。

せめて魚貝類だけでも、たまにではなく、
しっかり毎日摂取されたら、サプリはいらないと思いますが・・・。


江部康二
コメント
きのう尿酸値の件で質問した者です。
江部先生

コメントいただき、ありがとうございました。
追加で私の情報を書かせていただきます。

①年齢 ・性別 41歳 男
②糖質制限前の身長・体重、180㎝・115kg
③糖質制限後HbA1c 5.3%のときの体重、95kg

ちなみに、4ヶ月前の糖尿病がわかった時は、
HbA1c 11 、尿酸値4.9でした。
それが今では、HbA1c 5.3、尿酸値10.5でかなり高い数値になってしまいした。

やはり、摂取エネルギー不足が原因で、尿酸値が高くなった可能性が高いのでしょうか?

朝・昼バターコーヒー、夜スーパー糖質制限食というスタイルが体にとって良くなかったんでしょうかね? 江部先生も、確か朝はコーヒーのみで
食事は抜いてらっしゃいますよね?
朝の1食だけなら、食事を抜いてバターコーヒーだけでも問題無さそうですか?
今後、どういった食生活を続けるのがいいのか悩んでいます。具体的な解決策を教えていただけると大変ありがたいです。よろしくお願いいたします。
2022/12/02(Fri) 15:04 | URL | ホリ | 【編集
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可