2022年11月24日 (木)
こんにちは。
高雄病院における糖尿病患者さんの糖質制限食入院治療ですが、
まず外来診察を経て、担当医が入院の適応ありと判断して、
入院の手続きが始まります。
入院OKとなれば、入院担当職員と相談していただき、
入院日、入院期間などを決めていきます。
現時点で、新型コロナウイルス対応のため
やや決めごとが以前より植えています。
通常、2週間~3週間くらいの入院が多いですが、
減量も兼ねての場合などは1ヶ月でも大丈夫です。
糖尿病や肥満が改善すれば、
高脂血症、喘息、痛風、睡眠時無呼吸症候群、高血圧、脂肪肝なども
良くなると思います。
糖尿病や脂質異常症や脂肪肝などの病名があれば、健康保険が効きます。
高雄病院には、月に数名の糖尿人が、
全国から糖質制限食治療を希望して入院されます。
遠方の方は、入院して糖質制限食で糖尿病自己管理の体験をし知識を会得してもらい、
退院されたら地元の医師にフォローしていただきます。
京都や近くの糖尿人でも、外来で、なかなか血糖値が下がりきらない時などは、
入院すると改善する人がほとんどですので、
『コントロール・教育入院』の適応となります。
入院後まずはCGM(☆)を装着し、14日間継続します。
初回入院の場合は、最初の2日間は、
経口糖尿病薬やインスリン注射は、今まで通りとして、
従来の糖尿病食(高糖質食)を食べて頂き血糖の変動をみます。
投薬は今まで通りしていても、
糖質ありの食事の度に血糖値は200mg/dlを軽く超えてきます。
入院3日目からは、スーパー糖質制限食開始です。
内服薬中止しても、血糖コントロール良好となることがほとんどです。
インスリン注射をされている時は、
3~4週間あった方が確実に単位を減量できます。
インスリンの量は1/3以下になります。
内因性インスリンがあるていど残存している方は、
インスリン離脱もできることがあります。
2型だけでなく、1型の糖尿人でも、インスリンの量は1/3以下になります。
入院して、CGMを装着することで、
『一日中15分ごとに14日間』のブドウ測定が可能となります。
「従来の糖尿病食(カロリー制限高糖質食)」と「糖質制限食」の治療効果の差が
リアルタイムに確認できます。
血糖値を上げるのは糖質だけで、タンパク質・脂質はあげないということを、
身をもって体験することで、糖質制限食へのモチベーションが高まります。
入院して糖質制限食を摂取してのCGM検査を実施しているのは、
日本中で高雄病院以外はほとんどありません。
同一カロリーでも、糖質を摂取すれば、
インスリン注射や経口血糖降下剤を内服していても、
食後血糖値は200mg/dlを超えることが多いですが、
スーパー糖質制限食なら、薬・注射なしで食後血糖値は160mg/dlのことがほとんどです。
勿論、個人差はあります。
入院中はその他、頭部CTや頸動脈エコーや心エコーなど、
糖尿病に関連するいろいろな検査もあります。
一日の尿をためて、
尿糖測定やインスリン分泌量測定(尿中Cペプチド測定)も行います。
一日尿のCペプチド測定で、トータルなインスリンの分泌量がチェックできます。
早朝空腹時の血中IRI(インスリン)を検査するか、
Cペプチド(インスリン注射をしている人はこちらを測定)を調べることで、
自分の基礎分泌のインスリンがどのくらいでているかわかります。
インスリン抵抗性の検査やインスリン追加分泌能の検査もあります。
管理栄養士による具体的な栄養指導もあります。
糖質制限食を体験し学ばれて、退院後は地元の病院で通院され、
6ヶ月に一回くらい京都観光を兼ねて高雄病院外来に来て頂いている方もおられます。
遠方の場合、年に一回、糖質制限食入院をされる方もおられます。
入院・外来治療の実績があれば、
高雄病院へ電話して頂き、栄養相談やメールでの質問もOKです。
高雄病院では現実に、北海道から沖縄まで、
日本全国、様々な遠方地域の糖尿人が入院治療されることが多いです。
糖質制限食入院をご希望の方は、
まずは高雄病院(075-871-0245)に電話でご相談頂ければ幸いです。
(☆)CGM:持続ブドウ糖測定
CGMは持続ブドウ糖測定(Continuous Glucose Monitoring)の略称。
15分間隔で継続的な、組織間液のブドウ糖測定が可能となる。
<24時間×14日間>の測定ができる
CGMを用いることで、これまで測定が難しかった血糖値の変動を把
握できるようになり、より適切な治療方針が期待できる。
江部康二
高雄病院における糖尿病患者さんの糖質制限食入院治療ですが、
まず外来診察を経て、担当医が入院の適応ありと判断して、
入院の手続きが始まります。
入院OKとなれば、入院担当職員と相談していただき、
入院日、入院期間などを決めていきます。
現時点で、新型コロナウイルス対応のため
やや決めごとが以前より植えています。
通常、2週間~3週間くらいの入院が多いですが、
減量も兼ねての場合などは1ヶ月でも大丈夫です。
糖尿病や肥満が改善すれば、
高脂血症、喘息、痛風、睡眠時無呼吸症候群、高血圧、脂肪肝なども
良くなると思います。
糖尿病や脂質異常症や脂肪肝などの病名があれば、健康保険が効きます。
高雄病院には、月に数名の糖尿人が、
全国から糖質制限食治療を希望して入院されます。
遠方の方は、入院して糖質制限食で糖尿病自己管理の体験をし知識を会得してもらい、
退院されたら地元の医師にフォローしていただきます。
京都や近くの糖尿人でも、外来で、なかなか血糖値が下がりきらない時などは、
入院すると改善する人がほとんどですので、
『コントロール・教育入院』の適応となります。
入院後まずはCGM(☆)を装着し、14日間継続します。
初回入院の場合は、最初の2日間は、
経口糖尿病薬やインスリン注射は、今まで通りとして、
従来の糖尿病食(高糖質食)を食べて頂き血糖の変動をみます。
投薬は今まで通りしていても、
糖質ありの食事の度に血糖値は200mg/dlを軽く超えてきます。
入院3日目からは、スーパー糖質制限食開始です。
内服薬中止しても、血糖コントロール良好となることがほとんどです。
インスリン注射をされている時は、
3~4週間あった方が確実に単位を減量できます。
インスリンの量は1/3以下になります。
内因性インスリンがあるていど残存している方は、
インスリン離脱もできることがあります。
2型だけでなく、1型の糖尿人でも、インスリンの量は1/3以下になります。
入院して、CGMを装着することで、
『一日中15分ごとに14日間』のブドウ測定が可能となります。
「従来の糖尿病食(カロリー制限高糖質食)」と「糖質制限食」の治療効果の差が
リアルタイムに確認できます。
血糖値を上げるのは糖質だけで、タンパク質・脂質はあげないということを、
身をもって体験することで、糖質制限食へのモチベーションが高まります。
入院して糖質制限食を摂取してのCGM検査を実施しているのは、
日本中で高雄病院以外はほとんどありません。
同一カロリーでも、糖質を摂取すれば、
インスリン注射や経口血糖降下剤を内服していても、
食後血糖値は200mg/dlを超えることが多いですが、
スーパー糖質制限食なら、薬・注射なしで食後血糖値は160mg/dlのことがほとんどです。
勿論、個人差はあります。
入院中はその他、頭部CTや頸動脈エコーや心エコーなど、
糖尿病に関連するいろいろな検査もあります。
一日の尿をためて、
尿糖測定やインスリン分泌量測定(尿中Cペプチド測定)も行います。
一日尿のCペプチド測定で、トータルなインスリンの分泌量がチェックできます。
早朝空腹時の血中IRI(インスリン)を検査するか、
Cペプチド(インスリン注射をしている人はこちらを測定)を調べることで、
自分の基礎分泌のインスリンがどのくらいでているかわかります。
インスリン抵抗性の検査やインスリン追加分泌能の検査もあります。
管理栄養士による具体的な栄養指導もあります。
糖質制限食を体験し学ばれて、退院後は地元の病院で通院され、
6ヶ月に一回くらい京都観光を兼ねて高雄病院外来に来て頂いている方もおられます。
遠方の場合、年に一回、糖質制限食入院をされる方もおられます。
入院・外来治療の実績があれば、
高雄病院へ電話して頂き、栄養相談やメールでの質問もOKです。
高雄病院では現実に、北海道から沖縄まで、
日本全国、様々な遠方地域の糖尿人が入院治療されることが多いです。
糖質制限食入院をご希望の方は、
まずは高雄病院(075-871-0245)に電話でご相談頂ければ幸いです。
(☆)CGM:持続ブドウ糖測定
CGMは持続ブドウ糖測定(Continuous Glucose Monitoring)の略称。
15分間隔で継続的な、組織間液のブドウ糖測定が可能となる。
<24時間×14日間>の測定ができる
CGMを用いることで、これまで測定が難しかった血糖値の変動を把
握できるようになり、より適切な治療方針が期待できる。
江部康二
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