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糖尿病とα-グルコシダーゼ阻害剤
おはようございます。

今朝は、家の中で10度しかありませんでした。夜中に寒くて目が覚めて、毛布を追加して寝直しました。 (*_*)

新聞を取りに行ったら吐息が真っ白です。

昨日の朝日カルチャーセンター京都での糖質制限食の講座は、おかげさまで大盛況でした。
皆さんとても熱心で、質問も相次いで、糖質制限食の認知度が確実に上がっているのを実感しました。(⌒o⌒)v

さて今回は、ゆうさんから、α-グルコシダーゼ阻害剤の処方について、コメント・質問をいただきました。

『08/11/15 ゆう
αグルコシダーゼ阻害剤の頓服的な処方について
江部先生こんばんは。
ゆうです。

早速のわかりやすいご回答を本当にありがとうございました。今後質問してくる正常人にはきちんと理由をつけて糖質制限OKと言うことにいたします。
ところで、私は糖質制限をあまりつらいとは思わないのですが、先日の先生の日記において、「「スーパー糖質制限食だと通常は内服薬も不要ですが、人間ですから、たまにはラーメンとか白ご飯とか食べたいときがありますよね。(´_`?)

こういうとき、グルコバイ、ベイスン、セイブルなどαグルコシダーゼ阻害剤(2008年8月4日ブログをご参照くださいね)を食直前に飲んでおくと、デンプンの分解・吸収がゆっくりになって、急峻な-食後高血糖(ブドウ糖スパイク)が防げます。αグルコシダーゼ阻害剤は膵臓に全く影響を与えないので使いやすいです。」」
の部分が非常に気になりました。
私の場合ですとどうしても外食などでラーメンなどを食べなくてはならないときにαグルコシダーゼ阻害剤があればと思うのですが、例えば主治医に「こういうときに必要だから少量回数分だけ処方してください」と頼めるものなのでしょうか?いわば頓服的な処方となりますが、保険診療からしたら「そんな処方は無理」と言われそうな気がするのですが。もし無理ならあきらめるしかないのでしょうか。
重ねての質問になってしまい誠に恐縮ですがお答えはいつでもかまいません。
それでは失礼いたします。』


ゆうさん。コメントありがとうございます。

デンプンのような多糖類は、α-アミラーゼという消化酵素の作用を得て、二糖類(麦芽糖や蔗糖)、やオリゴ糖に分解されます。

この二糖類やオリゴ糖は、マルターゼ、スクラーゼ、グルコアミラーゼなどの酵素により単糖(ブドウ糖、果糖、ガラクトースなど)に分解されて小腸から体内に吸収されます。マルターゼ、スクラーゼ、グルコアミラーゼなどの酵素を総称して、α-グルコシダーゼと呼びます。

この、α-グルコシダーゼの働きを阻害することにより、腸管からの糖質の分解・吸収を遅延させて、食後高血糖を抑制するお薬が、『α-グルコシダーゼ阻害剤』(グルコバイ、ベイスン、セイブルなど)です。

グルコバイ(アカルボース)はα-グルコシダーゼだけではなく、α-アミラーゼに対する阻害作用も、もっています。ベイスン(ボグリボース)やセイブル(ミグリトール)は、α-グルコシダーゼの活性を阻害しますが、α-アミラーゼには影響を与えません。従って、グルコバイのほうが少し効果が強いですが、副作用もややでやすいです。

作用機序から考えて、膵臓のβ細胞には全く影響を与えないので、SU剤のように疲れた膵臓を鞭打つといった欠点はありません。ベースに糖質制限食を実践している糖尿人が、たまに主食を食べるときに食直前に内服して、食後高血糖を防ぐという意味ではそれなりに重宝なお薬です。

健康保険適用ですので、糖尿病の病名がついている人には処方できます。通常のカロリー制限食の糖尿人なら、「1日3回食直前に内服」となります。糖質制限食実践中なら、例えば「1日1回主食摂取直前に内服」とかで処方します。

例えば私は、スタンダード糖質制限食実践中の糖尿人なら

グルコバイ100mg、昼食前 28日分 とかで処方します。

さらに

グルコバイ100mg、主食前 10回分

とか、昼食以外で糖質摂取する時にオプションで処方することもあります。

ゆうさんも、主治医殿に相談したら処方してもらえると思いますよ。 (^_^)

江部康二


【講演会・講座のお知らせ】

☆☆糖質制限食講演会・福岡
日時  2008年11月23日(日) 14:00~15:45
会場  福岡交通センター 8階大ホール 福岡市博多区博多駅中央街2-1
会費 1500円
お問い合わせは、京都高雄倶楽部
TEL 075-873-2170
FAX 075-873-2270
E-mail takaoclub@ktk-kyoto.jp
営業時間は、8:45から17:00(くらい)お休みは土・日・祝です。


☆☆ 糖質制限食講演会・東京・中野
日時:2008年11月30日(日)9:30~11:40
会場:なかのZERO 視聴覚ホール(東京・中野)
会費:1500円
申し込みは、糖質制限食ネット・リボーン 曽我部ゆかり
(T/F)03−3388−5428
(e-mail) reborn@big.or.jp


☆☆講座「糖尿病・メタボはこう予防する!~糖質制限食のすすめ」京都
朝日カルチャーセンター京都 http://www.asahi-culture.co.jp/www/kyoto-c.html
075-231-9693
2009年2月17日(火)13:00~14:30


【糖質制限食コントロール・教育入院のご案内】
お問い合わせは高雄病院 http://takao-hospital.jp/
住所:京都市右京区梅ヶ畑畑町3 
電話:075-871-0245
ベットが空くまでお待ち頂くこともありますがご了承下さい。


【糖質制限食外来治療のご案内・予約制】
高雄病院  電話:075-871-0245
京都市右京区梅ヶ畑畑町3

高雄病院京都駅前診療所  電話:075-352-5050
京都市下京区七条通り烏丸東入ル(50M)北側 ネオフィス 七条烏丸4F

江部診療所 電話:075-712-8133
京都市左京区下鴨高木町6 アトリエ・フォー 2F


テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
処方していただけませんでした(T_T)
いつもお世話になってます こころです

先日 定期検診だったので グルコバイの処方をお願いしたのですが 経過が良いので必要ありませんと はね除けられてしまいました^^;

担当の先生がいたく感心され 注目されているのがHbA1cの数値の変動で
食事だけで こんなに減るとはと感心されていらっしゃると同時に 糖質制限食に少し関心を示して下さるようになりました

発覚当初 9.2
2ヶ月後 7.8
3ヶ月後 6.7
4ヶ月後 6.1

糖質制限食を始めてたのは 発覚1ヶ月後なので 現在3ヶ月目です
なので最初の1ヶ月で 1.4も減ったことになります

このような結果です

いろんなものを食べた後 自己血糖値で計って人体実験を繰り返している最中ですが 手作り弁当(昼食)でも1時間後で239まで上昇するので 本当は薬欲しいんですが そのことを話しても注意すれば大丈夫っておっしゃって出していただけません もちろん玄米ですが あまり効果ありませんね(-_-;) 今日は玄米取り合えず半分に減らしてみてます
2008/11/19(Wed) 09:33 | URL | こころ | 【編集
有難うございます
おはようございます。早速のコメント有難うございます。尿酸値や尿中微量アルブミン値はいづれ落ち着くと信じて糖質制限食続けていこうと思います。23日の福岡講演にも妻と二人でお伺いします。先生にお会い出来るの楽しみにしてますね。
2008/11/19(Wed) 10:32 | URL | 九州人 | 【編集
食後高血糖
こころさん。

比較的理解のある主治医殿のようですね。

血糖自己測定器で食後高血糖
1時間値239mg、
2時間値・・・

を見てもらって、できれば180mg/dl以下にしたいと相談してみては如何でしょう。

私の本を読んでいただくとか
ブログを見てもらう選択肢もありますね。
2008/11/19(Wed) 12:52 | URL | 江部康二 | 【編集
ありがとうございました。
江部先生、こんばんは。
ゆうです。

今回もわかりやすいご回答を本当にありがとうございました。
次回の受診はクリスマスの日なので、もし主治医が処方をしぶった場合の作戦をそれまでに今から色々考えてみようと思います。

ここ北海道も一夜にして雪一色となりました。江部先生、機会がありましたらまた是非ご来道ください。こころよりお待ちしております。



2008/11/19(Wed) 18:21 | URL | ゆう | 【編集
ありがとうございました。
江部先生こんばんは。

18日の朝日カルチャーでの講座に参加しました。
私は10分前に会場に着いたのですが、教室の入り口から長い行列が出来ていて驚きました。
先生の説明はとても面白く、1時間半があっという間に過ぎてしまいました。
先生の書籍は持っていたので、ある程度理解していたつもりだったのですが、
改めて認識することも多く、参加して良かったです。
それと、11月14日付けの記事のコメントで質問をしていたのですが、
この講座の終わりに先生に直接お伺いする事が出来ました。
本当にありがとうございました。
2008/11/20(Thu) 00:27 | URL | ふじ | 【編集
血液検査
ベィビィ さん。

血液検査で女性ホルモンとかも調べることができますので、
洋一郎氏に頼んでみてください。
2008/11/20(Thu) 07:35 | URL | 江部康二 | 【編集
朝日カルチャー
ふじさん。

朝日カルチャーに出席しておられましたか。ありがとうございます。
お話し楽しんで頂いて良かったです。
ふじさんのご質問の腎機能のことは、今日の夜に記事にする予定です。確認していただけば幸いです。
2008/11/20(Thu) 07:41 | URL | 江部康二 | 【編集
糖尿病人と点滴
拝啓 江部先生
 いつも貴重な情報をご提供いただきまして有難うございます。

 さて、季節の変わり目になりまして、毎年この時期に決まって私は風邪をひいてしまいます。今年は熱は出なかったのですが、熱発することも多く39度前後まで上がることも珍しくありません。病院嫌いの私も流石にこういう場合は受診するのでが、場合によっては点滴1本(30分適度)注入されることがあります。
 聞いた話ですが、点滴はいわゆるスポーツドリンクなどと同じ成分(ブドウ糖?)が入っていると聞きいたのを先日思い出し、典型食後高血糖タイプの私はドキッとしてしまいました。
 点滴も病状により成分も異なり一概には言えないのでしょうが、こういう風邪症状の場合の点滴は担当医に一言「糖尿病人」であることを告げた方が良いものでしょうか。食後受診は控えた方がよいのかとも思ってしまいました。
 いつもながら不躾な質問ですが、ご教示いただけましたら幸いです。江部先生も季節がらお体ご自愛下さいませ。
2008/11/22(Sat) 14:49 | URL | まー | 【編集
糖尿人と点滴
まーさん。

担当医には糖尿病のことを告げた方がいいです。

ブドウ糖の入った点滴は血糖値を上昇させるので、生理的食塩水で補液(水分補給)するのが良いと思います。
2008/11/22(Sat) 17:11 | URL | 江部康二 | 【編集
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