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PET検査と食事、運動。
こんにちは。
ブログ読者の皆さんも、PET検査を受ける機会があると思います。
PETの知識があると便利なので今回、記事にしました。

PETとは、陽電子放出断層撮影(Positron Emission Tomography)の略語です。
陽電子を放出する放射性同位元素で標識された薬剤を体内に静脈注射して、
その陽電子が周囲の電子と結合して消滅するときに放出される放射線を検出することにより、
薬剤の体内での分布から細胞の活動状態を画像化する撮影法です。

PETは、がんの性質を利用してがん細胞を発見します。
放射性同位元素をブドウ糖に結合させて<18F-FDG>という薬剤を作り、
静脈に注射します。

がんは正常な細胞と比べて、数倍のブドウ糖を利用する性質があるので、
それを利用してがんを見つけだします。
<18F-FDG>はブドウ糖に似た性質を持っているので、
ブドウ糖と同じようにがんにたくさん集まります。
これによりがんがどこにあるのか、
あるいはがんの広がり具合・転移している場所などがわかり、
CTやMRIなどの診断結果と合わせれば、
治療方法や治療範囲を決めるのに役に立ちます。

放射性同位元素でラベルしたブドウ糖に似た物質を静脈注射するので、
食事で糖質を摂ったりすると、正確な検査の邪魔になります。
それでPET検査6時間前までに、軽い食事を済ませて、
あとは水などゼロカロリーの飲料だけOKです。

通常の血圧の薬などは大丈夫ですが、糖尿病の薬は事前に相談が必要です。
運動により、筋肉にブドウ糖が集まるので、一定時間の安静が必要です。

食事とは無関係に、興奮したり怒ったりすると、
アドレナリンがでて、血糖値上昇することがあります。
30~60分の歩行など軽い運動だと血糖血が下がることがあります。
激しい運動だと、アドレナリンが出て、血糖値が上昇することがあります。

運動をせずに心もリラックスしていて、食事もなしなら、血糖値上昇はないと思います。

検査前日…
食事は通常通りでOKですがが、飲酒はなしです。

検査当日…
受付時間の6時間前までに軽く(腹7分目程度)済ませます。
以後は水分のみを摂るようにしましょう。
水を摂る場合は、お水・白湯に限ります。
糖質の入ったものや乳製品を飲むと、
検査に使用する薬剤の性質上、正確な検査ができなくなります。

なお、お茶やブラックコーヒーや紅茶にはカフェインが含まれているので
人によっては血糖値が上昇することがあるので、カロリーはほぼなしですが、
NGなのです。


江部康二



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