2008年11月17日 (月)
こんばんは。今日は妙に暖かい1日でした。明日からいきなり寒くなるんですね。温度差はこたえます。
さて今回は、九州人さんから糖質制限食と尿酸、そして尿中微量アルブミンについて、コメント・質問をいただきました。
『尿酸値がどうしても
先生お久しぶりです。以前取り上げてもらった九州人です。先日検診に行ってきました。五月に始めた糖質制限食のおかげでA1Cが5.8になってました!主治医も大変喜んでくれてこのまま続けて下さい!と誉められました。察するにコントロールが上手くいかない患者さんが多いんでしょうね。それと一時は500位あったγGTP値が67と正常になり中性脂肪が67 HDLが91 血糖値は84とまぁまぁの数値だと思うのですが尿酸値が今回9.2 前回8.7 前前回7.3と上がってきてます。先生は以前のブログで糖質制限食と尿酸値の上昇はあまり関係ないと言われてたの記憶しているのですが、どうしたものか悩んでいます。私の息子も糖質制限食実行しているのですが同じように尿酸値が高くなってきたと言っています。それと尿中アルブミンの検査もしたのですが2月時点でブラス1、今回プラス2と上がってきてるのも気になります。主治医からは尿中アルブミンが出てる事はそんなに気にしなくてもいいから今のままで大丈夫ですと言われてますがやっぱり気になります。尿酸値と尿中アルブミンについて先生なりの見解がありましたら教えて頂ければ幸いです。
by 九州人 2008/11/13』
九州人さん。お久しぶりです。
11月23日、日曜日、午後2時から、博多駅前の福岡交通センターで、九州初の「糖質制限食講演会」を開催いたしますので、是非ご参加下さいね。
さて、HbA1c5.8%素晴らしいデータですね。おめでとうございます。(^-^)v(^-^)v
主治医殿も理解ある人で良かったですね。
尿酸値に関しては、糖質制限食で減少する人、不変の人、増加する人と個人差が大きいです。ただ、低カロリーすぎると、どんな内容の食事でも、尿酸値が上昇することがあるので注意が必要です。
糖質制限食を実践すれば、相対的に高タンパク・高脂質食となります。高タンパク食だと尿酸値が上昇するとされていますが、それほど単純ではありません。
例えば、江部康二は、スーパー糖質制限食実践で130g~150g/日のタンパク質を摂取していて、かなりの高タンパク食ですが、尿酸値は2.4~2.8mg/dlていどと低いです。兄も糖質制限食ですが、尿酸値は、私と同じていどです。
通常、糖質制限食でいったん尿酸値が上昇した人も、数ヶ月で元の値に戻ることが多いです。
九州人さんも、このまま経過をみていただいて良いと思います。
尿酸値は、従来、肉の摂りすぎや、ビールの飲み過ぎということが常識だったのですが、食事由来の尿酸は約100mgで、一日に生産される総量約700mgに比し、かなり少ないということが判明しました。
自らが痛風患者であり、痛風専門医でもある、鹿児島大学病院内科教授、納(おさめ)光弘先生によれば、食事よりストレスや肥満のほうが、尿酸値への影響が多いことがわかってきました。
尿酸を確実に上昇させるのは、重要なものから順番に
1、ストレス
2、肥満
3、大量の飲酒
4、激しい運動
5、プリン体の摂りすぎ
だそうです。
これに特殊例として、「断食や極端な低カロリーのとき尿酸値上昇」というのが、一番上にくる感じですね。
尿中微量アルブミンは、もっとも早期にでてくる、糖尿病腎症の鋭敏な検査です。尿中微量アルブミン陽性は、腎症の初期段階ですので、糖質制限食を行ってよいです。
糖質制限食で血糖コントロールが良くなれば、微量アルブミンの段階なら、回復して正常に戻る可能性が充分ありますよ。 (^_^)
**参考
「痛風はビールを飲みながらでも治る」(小学館文庫)
鹿児島大学病院内科教授、納(おさめ)光弘先生 著
江部康二
さて今回は、九州人さんから糖質制限食と尿酸、そして尿中微量アルブミンについて、コメント・質問をいただきました。
『尿酸値がどうしても
先生お久しぶりです。以前取り上げてもらった九州人です。先日検診に行ってきました。五月に始めた糖質制限食のおかげでA1Cが5.8になってました!主治医も大変喜んでくれてこのまま続けて下さい!と誉められました。察するにコントロールが上手くいかない患者さんが多いんでしょうね。それと一時は500位あったγGTP値が67と正常になり中性脂肪が67 HDLが91 血糖値は84とまぁまぁの数値だと思うのですが尿酸値が今回9.2 前回8.7 前前回7.3と上がってきてます。先生は以前のブログで糖質制限食と尿酸値の上昇はあまり関係ないと言われてたの記憶しているのですが、どうしたものか悩んでいます。私の息子も糖質制限食実行しているのですが同じように尿酸値が高くなってきたと言っています。それと尿中アルブミンの検査もしたのですが2月時点でブラス1、今回プラス2と上がってきてるのも気になります。主治医からは尿中アルブミンが出てる事はそんなに気にしなくてもいいから今のままで大丈夫ですと言われてますがやっぱり気になります。尿酸値と尿中アルブミンについて先生なりの見解がありましたら教えて頂ければ幸いです。
by 九州人 2008/11/13』
九州人さん。お久しぶりです。
11月23日、日曜日、午後2時から、博多駅前の福岡交通センターで、九州初の「糖質制限食講演会」を開催いたしますので、是非ご参加下さいね。
さて、HbA1c5.8%素晴らしいデータですね。おめでとうございます。(^-^)v(^-^)v
主治医殿も理解ある人で良かったですね。
尿酸値に関しては、糖質制限食で減少する人、不変の人、増加する人と個人差が大きいです。ただ、低カロリーすぎると、どんな内容の食事でも、尿酸値が上昇することがあるので注意が必要です。
糖質制限食を実践すれば、相対的に高タンパク・高脂質食となります。高タンパク食だと尿酸値が上昇するとされていますが、それほど単純ではありません。
例えば、江部康二は、スーパー糖質制限食実践で130g~150g/日のタンパク質を摂取していて、かなりの高タンパク食ですが、尿酸値は2.4~2.8mg/dlていどと低いです。兄も糖質制限食ですが、尿酸値は、私と同じていどです。
通常、糖質制限食でいったん尿酸値が上昇した人も、数ヶ月で元の値に戻ることが多いです。
九州人さんも、このまま経過をみていただいて良いと思います。
尿酸値は、従来、肉の摂りすぎや、ビールの飲み過ぎということが常識だったのですが、食事由来の尿酸は約100mgで、一日に生産される総量約700mgに比し、かなり少ないということが判明しました。
自らが痛風患者であり、痛風専門医でもある、鹿児島大学病院内科教授、納(おさめ)光弘先生によれば、食事よりストレスや肥満のほうが、尿酸値への影響が多いことがわかってきました。
尿酸を確実に上昇させるのは、重要なものから順番に
1、ストレス
2、肥満
3、大量の飲酒
4、激しい運動
5、プリン体の摂りすぎ
だそうです。
これに特殊例として、「断食や極端な低カロリーのとき尿酸値上昇」というのが、一番上にくる感じですね。
尿中微量アルブミンは、もっとも早期にでてくる、糖尿病腎症の鋭敏な検査です。尿中微量アルブミン陽性は、腎症の初期段階ですので、糖質制限食を行ってよいです。
糖質制限食で血糖コントロールが良くなれば、微量アルブミンの段階なら、回復して正常に戻る可能性が充分ありますよ。 (^_^)
**参考
「痛風はビールを飲みながらでも治る」(小学館文庫)
鹿児島大学病院内科教授、納(おさめ)光弘先生 著
江部康二
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