2022年09月26日 (月)
【22/09/26 コレステローラー
コレステロールについて
先生の御サイトをきっかけに糖質制限をはじめた者です。
お陰様で無駄に太らず、
食後の眠気も無くなり極めて快活に毎日を過ごさせていただけております。
質問ですが、私は糖質制限前よりコレステロールが高いのですが、
先日血液検査をしたところ、糖質制限前より数値が悪化しておりました。
40歳男性
身長173cm、体重54kg
総コレステロール…305
LDLコレステロール…197
中性脂肪…189
主治医から、脳梗塞や心筋梗塞の可能性高いから内服薬を出そうかと言われましたが、
保留にしております。
糖質制限を続けたらこれらの数値も正常になり得るのでしょうか?】
コレステローラーさん
『糖質制限食実践で、無駄に太らず、
食後の眠気も無くなり極めて快活に毎日を過している』
とのこと、よかったです。
【40歳男性
身長173cm、体重54kg
総コレステロール…305
LDLコレステロール…197
中性脂肪…189】
いつも本ブログで、述べていますが
HDLコレステロールが、60mg/dl以上あり
TGが 60mg/dl以下であれば、
悪玉の小粒子LDLコレステロール、酸化LDLコレステロールは皆無であり、
LDLコレステロールは全て標準の大きさの善玉なので問題ないです。
コレステローラーさんは、まずは、
絶食10時間以上で早朝空腹時の検査をして、
総コレステロール
中性脂肪
HDL-C
LDL-C
を調べてみましょう。
HDLコレステロールが、60mg/dl以上あり
TGが 60mg/dl以下であれば、LDL-Cが高値でも問題ないです。
一方、主治医の心配もわかりますので、
頸動脈エコー(Carotid echo)、
心電図(electro-cardiogram、ECG)
心エコー(Echocardiography)
を検査しましょう。
LDL-C高値で懸念されるのは、
動脈硬化や心筋梗塞のリスクとなる冠動脈狭窄なので、
画像診断で、その問題がなければ、経過をみて良いと思います。、
また、画像診断はOKでも医師がなお納得しないなら、
スタチンは何かと副作用(横紋筋融解症など)が多い薬なので
副作用が比較的少ないゼチーア(エゼチミブ、Ezetimibe)を処方して貰うのが良いです。
糖質制限食でLDLコレステロールが上昇した場合は、
食事中のコレステロールの吸収を抑えるゼチーアが劇的に効きます。
服用1ヶ月で、LDLコレステロールが100~180mg/dlくらい下がります。
①標準の大きさのLDLコレステロール:
肝臓から末梢組織にコレステロールという細胞膜の原料を運ぶ善玉。
②小粒子LDLコレステロール:
コレステロール輸送という本来の仕事をほとんどせずに、血管壁の傷などに入り込んで
活性酸素に触れ、酸化して酸化LDLコレステロールになりやすいので危険。
③酸化LDLコレステロール:
異物であり血管壁にこびりついて動脈硬化の元凶となる真の悪玉。
つまり、危険なのは②と③であり、
①はなくてはならない大切なものなのです。
http://promea2014.com/blog/?p=1101
ドクターシミズのひとりごと
に掲載してある、図を見て頂ければ上記が確認できます。
(図はAtherogenic lipoprotein phenotype. A proposed genetic marker for coronary heart disease risk.M A Austin, M C King, K M Vranizan and R M Krauss Circulation. 1990;82:495-506より抜粋)
清水先生、ありがとうございます。
江部康二
コレステロールについて
先生の御サイトをきっかけに糖質制限をはじめた者です。
お陰様で無駄に太らず、
食後の眠気も無くなり極めて快活に毎日を過ごさせていただけております。
質問ですが、私は糖質制限前よりコレステロールが高いのですが、
先日血液検査をしたところ、糖質制限前より数値が悪化しておりました。
40歳男性
身長173cm、体重54kg
総コレステロール…305
LDLコレステロール…197
中性脂肪…189
主治医から、脳梗塞や心筋梗塞の可能性高いから内服薬を出そうかと言われましたが、
保留にしております。
糖質制限を続けたらこれらの数値も正常になり得るのでしょうか?】
コレステローラーさん
『糖質制限食実践で、無駄に太らず、
食後の眠気も無くなり極めて快活に毎日を過している』
とのこと、よかったです。
【40歳男性
身長173cm、体重54kg
総コレステロール…305
LDLコレステロール…197
中性脂肪…189】
いつも本ブログで、述べていますが
HDLコレステロールが、60mg/dl以上あり
TGが 60mg/dl以下であれば、
悪玉の小粒子LDLコレステロール、酸化LDLコレステロールは皆無であり、
LDLコレステロールは全て標準の大きさの善玉なので問題ないです。
コレステローラーさんは、まずは、
絶食10時間以上で早朝空腹時の検査をして、
総コレステロール
中性脂肪
HDL-C
LDL-C
を調べてみましょう。
HDLコレステロールが、60mg/dl以上あり
TGが 60mg/dl以下であれば、LDL-Cが高値でも問題ないです。
一方、主治医の心配もわかりますので、
頸動脈エコー(Carotid echo)、
心電図(electro-cardiogram、ECG)
心エコー(Echocardiography)
を検査しましょう。
LDL-C高値で懸念されるのは、
動脈硬化や心筋梗塞のリスクとなる冠動脈狭窄なので、
画像診断で、その問題がなければ、経過をみて良いと思います。、
また、画像診断はOKでも医師がなお納得しないなら、
スタチンは何かと副作用(横紋筋融解症など)が多い薬なので
副作用が比較的少ないゼチーア(エゼチミブ、Ezetimibe)を処方して貰うのが良いです。
糖質制限食でLDLコレステロールが上昇した場合は、
食事中のコレステロールの吸収を抑えるゼチーアが劇的に効きます。
服用1ヶ月で、LDLコレステロールが100~180mg/dlくらい下がります。
①標準の大きさのLDLコレステロール:
肝臓から末梢組織にコレステロールという細胞膜の原料を運ぶ善玉。
②小粒子LDLコレステロール:
コレステロール輸送という本来の仕事をほとんどせずに、血管壁の傷などに入り込んで
活性酸素に触れ、酸化して酸化LDLコレステロールになりやすいので危険。
③酸化LDLコレステロール:
異物であり血管壁にこびりついて動脈硬化の元凶となる真の悪玉。
つまり、危険なのは②と③であり、
①はなくてはならない大切なものなのです。
http://promea2014.com/blog/?p=1101
ドクターシミズのひとりごと
に掲載してある、図を見て頂ければ上記が確認できます。
(図はAtherogenic lipoprotein phenotype. A proposed genetic marker for coronary heart disease risk.M A Austin, M C King, K M Vranizan and R M Krauss Circulation. 1990;82:495-506より抜粋)
清水先生、ありがとうございます。
江部康二
こんにちは、いつも勉強させて頂いております、内科医のとしのです。
質問お願い申し上げます。
周知のように果糖は血糖値を上げません。
痩せ型女性や高齢で、食の細い糖尿病患者さんには糖質制限はし難い部分を感じます。
このような方には積極的に果物摂取を勧めでよろしいでしょうか?
食べる順番として、果物ファーストとした場合、インスリン分泌やglp 1分泌により食後高血糖を防げそうですが、どのようなものでしょうか?
果糖でもAGEが増えるため、よくないのでしょうか?
不勉強で誠に申し訳ありません。
宜しければご回答お願い申し上げます。
質問お願い申し上げます。
周知のように果糖は血糖値を上げません。
痩せ型女性や高齢で、食の細い糖尿病患者さんには糖質制限はし難い部分を感じます。
このような方には積極的に果物摂取を勧めでよろしいでしょうか?
食べる順番として、果物ファーストとした場合、インスリン分泌やglp 1分泌により食後高血糖を防げそうですが、どのようなものでしょうか?
果糖でもAGEが増えるため、よくないのでしょうか?
不勉強で誠に申し訳ありません。
宜しければご回答お願い申し上げます。
としの さん
果糖は、ブドウ糖の数十倍、AGEsに変わりやすいので、良くないです。
特に、現代の大きくなって糖度の高い果物は、毒に近いです。
私自身は、近年、果物は一切食べていません。
50歳、60歳以上の年齢なら、動物性蛋白質をしっかり食べて、筋力低下を予防しましょう。
また動物性脂肪も積極的に食べて、体重を増やしましょう。
果糖は、ブドウ糖の数十倍、AGEsに変わりやすいので、良くないです。
特に、現代の大きくなって糖度の高い果物は、毒に近いです。
私自身は、近年、果物は一切食べていません。
50歳、60歳以上の年齢なら、動物性蛋白質をしっかり食べて、筋力低下を予防しましょう。
また動物性脂肪も積極的に食べて、体重を増やしましょう。
2022/09/28(Wed) 13:30 | URL | ドクター江部 | 【編集】
先生早々のご回答誠にありがとうございました。
そうなのですね。
よく分かりました!
そうなのですね。
よく分かりました!
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