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血糖値と血圧の関係。糖尿病と動脈硬化。
【22/05/18       境界型の40代  
血糖値と血圧の関係について
江部先生、いつも拝見しております。
糖尿病は一義的には糖代謝異常の病気であると認識していますが、
本質的には血管を障害する病気かなと思います。
血管を障害する(≒動脈硬化)と考えると、
結果として血圧が上昇すると考えて良いのでしょうか?
つまり、血圧上昇を伴わない場合、心配はいらないのでしょうか?
江部先生が長年、診てこられた糖尿病患者さんの血糖値と血圧の関係について、
教えていただけるとありがたいです。
よろしくお願いします。】

 
 
こんにちは。
境界型の40代 さんから、
糖尿病患者さんの血糖値と血圧の関係について、コメント・質問を頂きました。
仰る通り、糖尿病は高血糖のため、
血管が早く老化(≒動脈硬化)していく病気
と言えます。
 
糖尿病の慢性合併症に関して、細小血管の病変
大血管の病変に分けることができます。
細小血管の病変には、高血圧は関与していないので、
糖尿病があれば、血圧が正常でも、油断は禁物です。
 
A)三大合併症(細小血管の病変)

① 糖尿病網膜症
②糖尿病性腎症
③糖尿病性神経障害
 

B)動脈硬化(大血管の合併症)
①冠動脈疾患
②脳血管障害
③末梢動脈疾患

 
C)糖尿病性足病変
糖尿病性足病変は、細小血管障害も大血管障害も両方、関係しています。
糖尿病性多発性神経障害、微小循環障害、末梢動脈疾患、外傷、感染症などが
複雑に関係しています。
 
 
【糖尿病患者さんの血糖値と血圧の関係について】

糖尿病による高血糖で、血管の内皮細胞に傷がつくと、
内皮が持っている動脈硬化を防ぐ働きが失われます。
この状態を「内皮機能障害」と言い、動脈硬化の初期段階とされています。
血管が硬くなって柔軟性が失われている状態です。
こうなると、血液が送り出される圧力(血圧)によるダメージを受けやすくなります。
 
動脈硬化は中高年になってから起こるものだと思いがちですが、
実は、10歳前後から徐々に進行し、
30歳ごろになると完成された動脈硬化が現れるようになります。
動脈硬化は自覚症状なく進行して、ある日突然、
心筋梗塞や脳卒中などを起こすリスクが高くなってしまいます。
糖尿病や糖尿病予備軍の人は、特に要注意です。
 
血管は中を流れる血液の量に合わせて収縮・拡張することで、
スムーズな血流を助けています。
動脈硬化になると柔軟性がなくなるため自在な伸縮ができなくなって、
高血圧の発症や進行の原因になります。
また、高血圧による血管への過剰な圧力は、動脈硬化自体を進ませます。
<動脈硬化+高血圧>の悪循環ですね。
 
ともあれ、糖尿病患者であっても、血糖コントロール良好を保てば、
動脈硬化は、正常人と同じくらいの加齢に伴う動脈硬化ていどで済みます。
 
糖尿病も予備軍も、<スーパー糖質制限食>  を実践して
血糖コントロール良好を保つことが肝要です。
 
 
江部康二
コメント
糖質制限で腎機能の低下?
江部先生の糖質制限に出会って以来、糖質制限を実践しています(しかし、糖質の誘惑に負けてしまう初心者です。)。

質問なのですが、毎日新聞の記事に、糖質制限をすると腎機能が低下する旨の記載がありました(高槻赤十字病院、金子至寿佳医師)。
https://mainichi.jp/premier/health/articles/20220513/med/00m/100/011000c
「ブドウ糖を唯一のエネルギー源にしている脳」と記載しており、ケトン体のことが一切触れられていないなど、どこまで信用できるのかと疑問なのですが、江部先生は糖質制限と腎機能の低下の関連性についてはどうお考えでしょうか。ご意見を聞かせて頂ければ幸いです。
2022/05/19(Thu) 09:10 | URL | Taka | 【編集
感謝
質問の回答を記事にしていただき、ありがとうございます。
質問を被せてしまって申し訳ないのですが、血圧が正常であれば、境界型であっても心配はないと考えてよろしいのでしょうか?
もちろん、糖質制限を続けることが前提ですが。
2022/05/19(Thu) 21:04 | URL | 境界型の40代 | 【編集
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