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父親のメトホルミン使用は男の赤ちゃんに先天性異常をもたらす。
こんにちは。
メトホルミン内服のリスクについて、
「ドクターシミズのひとりごとの2022/3/29の記事」
に書いてあるとの情報を通りすがりさんからコメント頂きました。
ありがとうございます。


メトホルミン内服が、肺癌や膵臓癌、大腸(結腸直腸)癌、乳癌など各種癌の予防に有効である可能性が示唆されています。


英国で行われた大規模研究「UKPDS」では、メトホルミンは他の治療薬と比べ、2型糖尿病患者の動脈硬化を抑制し、心血管疾患の発症リスクを減少させることが確かめられています。


米国立老化研究所の研究では、メトホルミンを投与したマウスはそうでないマウスに比べ、寿命が5%延びることが明らかになっています。


メトホルミンの主な副作用として、下痢、食欲不振、腹痛、吐き気、嘔吐、腹部膨満感、便秘、消化不良、発疹、かゆみ、全身けん怠感、筋肉痛などが報告されていますが、
重篤なものはなく、これまで
①②③のメリットのほうが大きいと考えられてきました。
但し、腎機能が悪化した患者さんにまれに生じることがある乳酸アシドーシス
メトホルミンの重篤な副作用です。


しかしながら、
「Preconception Antidiabetic Drugs in Men and Birth Defects in Offspring : A Nationwide Cohort Study」
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35344380/
「男性の妊娠前の糖尿病薬と子孫の先天性異常:全国コホート研究」

このコホート研究では、
「父親のメトホルミン使用は男の赤ちゃんに先天性異常をもたらす」
との結論となっています。
1997年から2016年までのデンマークでの1,255,772人の出生すべてを対象とし、
最終的な分析は1,116,779人です。
100万回以上の出生を、20年間追った研究ですので信頼度は高いです。

以下の清水先生のブログ記事にその解説があります。
【ドクターシミズのひとりごとの2022/3/29の記事
https://promea2014.com/blog/?p=18528
父親のメトホルミン使用は男の赤ちゃんに先天性異常をもたらす】


結論として、
メトホルミンは精子に影響を与えると考えられ、
男の赤ちゃんの生殖器の異常を引き起こす可能性が高まります。

こうなると、子供を作ることを考えている男性は、
メトホルミンを内服するべきではないし、
もし内服している場合は、即、中止すべきです。

『安全な薬は存在しません。糖尿病は糖質過剰症候群です。
できる限り早い段階での糖質制限で、薬の使用は回避できるはずです。』

清水先生のこのお考えに私も、全面的に賛成です。


江部康二
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