2008年10月19日 (日)
おはようございます。
糖尿人には、やせたい派と太りたい派と両方おられます。今回は太りたいPannyさんから、コメントをいただきました。
『太りたい場合
私ももう少し太りたい一人で、ナッツの間食も実践しています。
最近、オリーブ油を意識して使うようにしてみました。大匙1杯15ccで120kcalもあり、簡単に大匙2~3杯は使えますよね。私はドレッシングにたくさん入れるようにしています。
そうしたところ、特に苦労はせず少しずつ体重が増え始めました!
糖質を増やせば体重が簡単に増えるのでしょうがそうはいきませんので、何か健康的で簡単にできることはないか?とはじめてみました。オリーブ油でしたら動物性脂肪(動脈硬化の一因)でもなくリノール酸(アレルギーの一因)でもないのでよいのではないか、という素人考えからですが。何かのご参考になればうれしいです。
by Panny 2008/10/14 06:15 』
Pannyさん。貴重なコメントありがとうございます。確かにオリーブオイルはいいですね。 (^_^)
生でドレッシングにも使えますし、火を通してもオリーブオイルは一番酸化しにくいので何かと重宝です。やせてる糖尿人には、「ナッツ類、果物適量、オリーブオイル」が三種の神器でしょうか。
オリーブ油に含まれるオレイン酸(一価不飽和脂肪酸)や紫蘇油・エゴマ油に含まれるα-リノレン酸は、心筋梗塞の予防効果があり、魚油に含まれるEPAやDHAは脳の代謝に良く、血液をサラサラにするので、積極的に摂取したいものです。
α-リノレン酸は白菜・キャベツ・大根などナタネ科、カボチャ、ネギ、ピーマン、トマト、ホウレン草、春菊などの野菜、芋類、大豆、マメ科植物、果実にも含まれています。
ただα-リノレン酸は残念ながら、熱に非常に弱いです。しそ油やエゴマ油などα-リノレン酸を豊富に含む油を、熱を加えずに生で使用するのも、体重増加に良いかもしれませんね。
なお調理に使う油脂に関してですが、近年リノール酸(大豆油、コーン油、紅花油などほとんどの植物油の主成分)の過剰摂取 が、アレルギーや炎症や心筋梗塞・脳梗塞の誘因になると指摘されています。
確かにリノール酸はα-リノレン酸と共に必須脂肪酸と呼ばれ、人体内で合成できないので、必ず食物から摂取する必要があります。
しかし、日本人のリノール酸1日必須量は1~2g以下で良いのに、現実には平均20gと大量に摂取しているのが問題となっているのです。
肉類などの飽和脂肪酸、コーン油・大豆油・紅花油など多くの植物油の多価不飽和脂肪酸(リノール酸など)は一価不飽和脂肪酸(オリーブ油やキャノーラ油などの主成分)よりやや少なめに摂取するのがよいでしょう。
厚生労働省は 「S:M:P=3:4:3」 を推奨しています。
Sは飽和脂肪酸、Mは一価不飽和脂肪酸、Pは多価不飽和脂肪酸です。
江部康二
糖尿人には、やせたい派と太りたい派と両方おられます。今回は太りたいPannyさんから、コメントをいただきました。
『太りたい場合
私ももう少し太りたい一人で、ナッツの間食も実践しています。
最近、オリーブ油を意識して使うようにしてみました。大匙1杯15ccで120kcalもあり、簡単に大匙2~3杯は使えますよね。私はドレッシングにたくさん入れるようにしています。
そうしたところ、特に苦労はせず少しずつ体重が増え始めました!
糖質を増やせば体重が簡単に増えるのでしょうがそうはいきませんので、何か健康的で簡単にできることはないか?とはじめてみました。オリーブ油でしたら動物性脂肪(動脈硬化の一因)でもなくリノール酸(アレルギーの一因)でもないのでよいのではないか、という素人考えからですが。何かのご参考になればうれしいです。
by Panny 2008/10/14 06:15 』
Pannyさん。貴重なコメントありがとうございます。確かにオリーブオイルはいいですね。 (^_^)
生でドレッシングにも使えますし、火を通してもオリーブオイルは一番酸化しにくいので何かと重宝です。やせてる糖尿人には、「ナッツ類、果物適量、オリーブオイル」が三種の神器でしょうか。
オリーブ油に含まれるオレイン酸(一価不飽和脂肪酸)や紫蘇油・エゴマ油に含まれるα-リノレン酸は、心筋梗塞の予防効果があり、魚油に含まれるEPAやDHAは脳の代謝に良く、血液をサラサラにするので、積極的に摂取したいものです。
α-リノレン酸は白菜・キャベツ・大根などナタネ科、カボチャ、ネギ、ピーマン、トマト、ホウレン草、春菊などの野菜、芋類、大豆、マメ科植物、果実にも含まれています。
ただα-リノレン酸は残念ながら、熱に非常に弱いです。しそ油やエゴマ油などα-リノレン酸を豊富に含む油を、熱を加えずに生で使用するのも、体重増加に良いかもしれませんね。
なお調理に使う油脂に関してですが、近年リノール酸(大豆油、コーン油、紅花油などほとんどの植物油の主成分)の過剰摂取 が、アレルギーや炎症や心筋梗塞・脳梗塞の誘因になると指摘されています。
確かにリノール酸はα-リノレン酸と共に必須脂肪酸と呼ばれ、人体内で合成できないので、必ず食物から摂取する必要があります。
しかし、日本人のリノール酸1日必須量は1~2g以下で良いのに、現実には平均20gと大量に摂取しているのが問題となっているのです。
肉類などの飽和脂肪酸、コーン油・大豆油・紅花油など多くの植物油の多価不飽和脂肪酸(リノール酸など)は一価不飽和脂肪酸(オリーブ油やキャノーラ油などの主成分)よりやや少なめに摂取するのがよいでしょう。
厚生労働省は 「S:M:P=3:4:3」 を推奨しています。
Sは飽和脂肪酸、Mは一価不飽和脂肪酸、Pは多価不飽和脂肪酸です。
江部康二
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