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人類の進化と食生活⑤  言葉を獲得した人類
こんばんは、江部康二です。
今回は久しぶりに「人類の進化と食生活」シリーズです。

外来通院中の糖尿病ではない患者さんから、肥満ダイエットのことも書いて欲しいと頼まれてますし、まあ単純糖尿病以外にもいろいろ書いていきますので、宜しくお願いします。

さて、氷河期は過去何回もあったのですが、最後の氷河期であるウルム氷河期が約7万年前に始まって、約1万年前に終わっています。

氷河期の最大の特徴は、それはまあなんと言っても寒いことでしょうが、もう一つ決定的に重要なことがあります。それは何でしょう?

氷河期にアフリカから出た私達の祖先がヨーロッパやアジア、アメリカ、オーストラリアに移住していきますが、凍った海面をツルツル滑ったり転んだりしながら渡っていると思ってた人いませんか???

何を隠そう、私も最初はそう思っていたのですが・・・ (×。×)

実は、氷河期には海位が百数十mくらいは下がって、アラスカとシベリアとかが陸続きになるんです。今のペルシャ湾などは全て陸地です。我が祖先は、氷ではなく大地を踏みしめて移住していたんですね。

ヨーロッパに渡ったホモ・サピエンスは先住民のネアンデルタール人と約12000年共存しますが、その後ネアンデルタール人は滅びます。両者の興亡には、言葉を持っていたか否かが決定的な要因になったと思われます。

ネアンデルタール人を始めとして、 私達現世人類(ホモ・サピエンス)以外のヒト属(絶滅した十数種)は、基本的に言語を持っていなかったと考えられます。

約20万年前アフリカ東海岸高地で現世人類(つまり私達の直接の祖先)が誕生した時、「裸+華奢な体つき」そして「誤嚥しやすい不自由な喉頭の構造」といった生存のためには明らかにに不利な変化の突然変異を持った種でした。

人類以外のサル、そしておそらく絶滅した十数種のヒト属には誤嚥は基本的にありません。例えばチンパンジーでは食物のルートと空気のルートが別々に確保されているので、食べ物を食べながらでも声を出せるし、食べ物を飲み込む時も呼吸を止めることはないのです。

この不自由な喉頭は、後に言語の発達という奇跡に繋がりました。

裸というハンディを、衣服・家・火の発明に結びつけたことといい、言葉の発明といい、私達のご先祖様って凄い奴等ですよね。

<つづく>

 
テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
はい!外来通院中の糖尿病ではない患者です。覚えていてくださり、ありがとうございます。糖質制限食を始めてすぐに2kg減り、その後、自動制御装置が作動して3週間の体重停滞、先生のお言葉を信じて短気な私ですが、ひたすらスーパー糖質制限を続けております。やっと体の軽さを感じるとともに体重の動きがでてきたようです。ホッ♪どうも糖質代謝から脂質代謝に体が同意してくれたみたいで、また楽しくなってきました。
2007/05/15(Tue) 09:49 | URL | kara | 【編集
なるほど。
生き物の発達の凄さというか、気の遠くなるような時間を感じるというか、物凄い時間の経過が組織を変化させていく様子が伺えました。
我々糖尿人は、炭水化物の摂取不足がもたらす影響よりも遥に永い歴史を持つ炭水化物を常食しなかった時代に戻り、糖尿病やメタボを克服するわけですね。ここ100年の近代化がもたらした負の遺産と便利な炭水化物の摂取が、私の頭の中で重なり合ってきました。
2007/05/15(Tue) 09:56 | URL | ピッチ | 【編集
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