2021年11月24日 (水)
【21/11/23 児玉
先生のブログで糖質制限を始めた境界型の者です。
いつも勉強させていただき、感謝しています。
自己採血するようになってから気づいたのですが、
私の場合、朝の空腹時血糖値に季節傾向があるようです。
冬と春は80~90、夏と秋は95~105の範囲に収まります。
生活習慣や食べ物は変わりませんので、季節要因かなと思います。
関連で思い当たる節があるとすれば、睡眠かもしれません。
冬と春はよく眠れますし、深い睡眠がとれています。
夏と秋は寝つきもいまいちで、
朝も早く目が覚めて睡眠時間も比較的短くなりがちです。
このような季節(気温?)傾向があるのは、私だけでしょうか?
それとも一般的にあることなのでしょうか?
先生の見解を教示していただけると幸いです。】
こんばんは。
児玉さんから、朝の空腹時血糖値と季節変動について
コメント・質問を頂きました。
まず、以下の緑文字の米国の糖尿病退役軍人285,705人の研究で、
A1c値は冬に高く、夏に低く、0.22の差がありました。
HbA1cは過去1~2ヶ月の平均血糖値の指標です。
つまり28万人という大規模な研究では、
血糖値は夏に低く、冬に高いということとなります。
『毎月のヘモグロビンA1c値の季節的パターン
American Journal of Epidemiology, Volume 161, Issue 6, 15 March 2005, Pages 565–574,
要約
この研究の目的は、米国の糖尿病退役軍人における2年間(1998年10月から2000年9月まで)の月間ヘモグロビンA1c(A1c)値の季節変動を調査することでした。
研究コホートには、856,181回のA1c検査を受けた285,705人の退役軍人が含まれていました。
著者らは、全例および年齢、性別、人種、インスリン使用、および気候地域によって定義された亜集団の月平均A1c値を計算しました。
A1c値は冬に高く、夏に低く、0.22の差がありました。・・・ 以下略 』
児玉さんの場合は、冬と春は80~90、夏と秋は95~105の範囲ということですから
米国退役軍人のデータとは、逆になります。
従って、児玉さんの早朝空腹時血糖値の変動は季節要因ではない可能性が高いです。
【・・・思い当たる節があるとすれば、睡眠かもしれません。
冬と春はよく眠れますし、深い睡眠がとれています。
夏と秋は寝つきもいまいちで、
朝も早く目が覚めて睡眠時間も比較的短くなりがちです。・・・】
季節要因ではないとすれば、仰る通り、睡眠が関与している可能性があります。
睡眠不足でも寝過ぎでも空腹時血糖値は高くなります。
睡眠不足が慢性化すると、空腹時血糖値が上昇し、基礎インスリン分泌能が低下するし、
メタボリックシンドロームや糖尿病の発症リスクが上昇するという調査結果があります。
睡眠時間は長すぎても短すぎてもよろしくないようで、
さまざまなガイドラインなどで推奨される睡眠時間を参照すると、
成人の理想的な睡眠時間として、6~9時間程度が1つの目安になるそうです。
7時間くらいが理想的です。
糖質制限食実践で、血糖値の上下動が最小限となり、
心理的に安定することも睡眠の質に良い影響を与えると思います。
なお、一般には、
個人の睡眠時間は季節によっても変化します。
秋から冬にかけて日が短くなるときに睡眠時間は長くなり、
春から夏にかけて短くなることからも
日照時間と深く関わっていると思われます。
最も日の短い12月から1月に睡眠は長くなりやすく、
6月から7月の初夏に最も短くなることが分かっています。
江部康二
先生のブログで糖質制限を始めた境界型の者です。
いつも勉強させていただき、感謝しています。
自己採血するようになってから気づいたのですが、
私の場合、朝の空腹時血糖値に季節傾向があるようです。
冬と春は80~90、夏と秋は95~105の範囲に収まります。
生活習慣や食べ物は変わりませんので、季節要因かなと思います。
関連で思い当たる節があるとすれば、睡眠かもしれません。
冬と春はよく眠れますし、深い睡眠がとれています。
夏と秋は寝つきもいまいちで、
朝も早く目が覚めて睡眠時間も比較的短くなりがちです。
このような季節(気温?)傾向があるのは、私だけでしょうか?
それとも一般的にあることなのでしょうか?
先生の見解を教示していただけると幸いです。】
こんばんは。
児玉さんから、朝の空腹時血糖値と季節変動について
コメント・質問を頂きました。
まず、以下の緑文字の米国の糖尿病退役軍人285,705人の研究で、
A1c値は冬に高く、夏に低く、0.22の差がありました。
HbA1cは過去1~2ヶ月の平均血糖値の指標です。
つまり28万人という大規模な研究では、
血糖値は夏に低く、冬に高いということとなります。
『毎月のヘモグロビンA1c値の季節的パターン
American Journal of Epidemiology, Volume 161, Issue 6, 15 March 2005, Pages 565–574,
要約
この研究の目的は、米国の糖尿病退役軍人における2年間(1998年10月から2000年9月まで)の月間ヘモグロビンA1c(A1c)値の季節変動を調査することでした。
研究コホートには、856,181回のA1c検査を受けた285,705人の退役軍人が含まれていました。
著者らは、全例および年齢、性別、人種、インスリン使用、および気候地域によって定義された亜集団の月平均A1c値を計算しました。
A1c値は冬に高く、夏に低く、0.22の差がありました。・・・ 以下略 』
児玉さんの場合は、冬と春は80~90、夏と秋は95~105の範囲ということですから
米国退役軍人のデータとは、逆になります。
従って、児玉さんの早朝空腹時血糖値の変動は季節要因ではない可能性が高いです。
【・・・思い当たる節があるとすれば、睡眠かもしれません。
冬と春はよく眠れますし、深い睡眠がとれています。
夏と秋は寝つきもいまいちで、
朝も早く目が覚めて睡眠時間も比較的短くなりがちです。・・・】
季節要因ではないとすれば、仰る通り、睡眠が関与している可能性があります。
睡眠不足でも寝過ぎでも空腹時血糖値は高くなります。
睡眠不足が慢性化すると、空腹時血糖値が上昇し、基礎インスリン分泌能が低下するし、
メタボリックシンドロームや糖尿病の発症リスクが上昇するという調査結果があります。
睡眠時間は長すぎても短すぎてもよろしくないようで、
さまざまなガイドラインなどで推奨される睡眠時間を参照すると、
成人の理想的な睡眠時間として、6~9時間程度が1つの目安になるそうです。
7時間くらいが理想的です。
糖質制限食実践で、血糖値の上下動が最小限となり、
心理的に安定することも睡眠の質に良い影響を与えると思います。
なお、一般には、
個人の睡眠時間は季節によっても変化します。
秋から冬にかけて日が短くなるときに睡眠時間は長くなり、
春から夏にかけて短くなることからも
日照時間と深く関わっていると思われます。
最も日の短い12月から1月に睡眠は長くなりやすく、
6月から7月の初夏に最も短くなることが分かっています。
江部康二
江部先生いつも参考になる資料をありがとうございます。
児玉さんもご自分の血糖値をはかりつつ糖質制限できていて素晴らしいですね。そして朝の血糖値があまり高くなくて良い数値のほうではないでしょうか?
私はほぼスーパー糖質制限をしておりますが、朝は血糖値が高いです。あまり低いときがないので参考になるかわかりませんが、季節変動もあり(冬が高い)、ストレスでも高くなります。
現在はメトアナで安定してはいますが、朝は相変わらず120-150等ですね。
昼休みに速歩ができる時間があるようになるといくらか下がってきます。自分の体で実験すると色々わかって面白いです。
江部先生の言う通り、「速歩」は空腹時の血糖値を下げるにはとても良いようだなと思っています。他に血糖値を下げる運動とか紹介されていますが効果があったことがありませんので。
江部先生ありがとうございます。
児玉さんもご自分の血糖値をはかりつつ糖質制限できていて素晴らしいですね。そして朝の血糖値があまり高くなくて良い数値のほうではないでしょうか?
私はほぼスーパー糖質制限をしておりますが、朝は血糖値が高いです。あまり低いときがないので参考になるかわかりませんが、季節変動もあり(冬が高い)、ストレスでも高くなります。
現在はメトアナで安定してはいますが、朝は相変わらず120-150等ですね。
昼休みに速歩ができる時間があるようになるといくらか下がってきます。自分の体で実験すると色々わかって面白いです。
江部先生の言う通り、「速歩」は空腹時の血糖値を下げるにはとても良いようだなと思っています。他に血糖値を下げる運動とか紹介されていますが効果があったことがありませんので。
江部先生ありがとうございます。
2021/11/25(Thu) 11:51 | URL | hanamizuki | 【編集】
都内河北 鈴木です。
『朝の空腹時血糖値の変動』には、
『糖質制限理論・食生活』当初には悩みますが、
本ブログでの説明には、大変助かりました!!
現在の私は<<『生還、覚醒、5度の再覚醒、』>>している現在がありますっが、再三の読破の度に、再認識しています!!
只、上記の改善は、食生活から『糖質・害毒』を
排除した食生活をしただけなのですから、
驚くばかりです!!
江部先生には、時代進化・解明した、真の食生活だと、
命救われ、後遺症も改善していることが証明だと、申し上げておきます!!
感謝尽きません!!
ありがとうございます。
敬具
『朝の空腹時血糖値の変動』には、
『糖質制限理論・食生活』当初には悩みますが、
本ブログでの説明には、大変助かりました!!
現在の私は<<『生還、覚醒、5度の再覚醒、』>>している現在がありますっが、再三の読破の度に、再認識しています!!
只、上記の改善は、食生活から『糖質・害毒』を
排除した食生活をしただけなのですから、
驚くばかりです!!
江部先生には、時代進化・解明した、真の食生活だと、
命救われ、後遺症も改善していることが証明だと、申し上げておきます!!
感謝尽きません!!
ありがとうございます。
敬具
2021/11/25(Thu) 23:00 | URL | 都内河北 鈴木 | 【編集】
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