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食物繊維のエネルギー換算は?ゼロ?
こんばんは。

<炭水化物=糖質+食物繊維>

です。
そして、
『①糖質は人体に消化吸収されて血糖値を上げてエネルギーも含有する。
②食物繊維は消化吸収されず血糖値を上げずエネルギーも含有しない。』

というのが、一般的な理解です。
①は正しいのですが、
②は正確ではありません。

確かに、食物繊維は人体には吸収されませんが、
腸内細菌の餌となるものがあります。
腸内細菌は食物繊維を餌にして短鎖脂肪酸を産生しますが、
それがエネルギーを含有しているのです。
つまり、血糖値は上昇させませんが、
エネルギーは含有している食物繊維があるのです。

実は、食物繊維のエネルギー換算は、 
0kcal/g、1kcal/g、2kcal/gの三群
があります。

食物繊維の発酵・分解性はその種類によって異なっているので、三群に大別されるのです。
ペクチンのように腸内細菌によって容易に発酵・分解され、短鎖脂肪酸を産生して、エネルギーを供給するもの、
セルロースのように腸内細菌による発酵・分解をほとんど受けず、
短鎖脂肪酸を生成しないもの、これらの中間的なものがあります。

一般財団法人日本食品分析センター
Japan Food Research Laboratories
No.34 Jul. 2003
食物繊維の熱量(エネルギー)について


によれば、

平成15年2月17日付の厚生労働省の2種の通知
『「栄養表示基準等の取扱いについて」の 一部改正について』(食新発 第 0217001 号)ならびに
『「栄養表示基準における栄養成分等の 分析方法等について」の一部改正について』(食新発 第 0217002 号)により、

栄養表示基準に おける食物繊維の熱量(エネルギー)の取扱いが改正されました。
食物繊維は最大で1g 当たり2kcal であり、大腸内の腸内細菌による 発酵・分解を受け難いものでは、
その発酵・分解性に応じて1g 当たり1kcal あるいは0kcal とされたようです。

奥ら(*)は、
食物繊維の発酵・分解性に基づいて食物繊維素材のエネルギー換算係数を決めるに当たっての基準として
以下を提案しています。

①発酵・分解率が 75%以上のもの2 kcal/g
②発酵・分解率が 25%以上,75%未満のもの 1 kcal/g
③発酵・分解率が 25%未満のもの0 kcal/g


市販食物繊維素材のエネルギー換算係数(奥らの表を簡略化して以下作成)
① 2kcal/g:  タマリンドシードガム、グァーガム、
             グァーガム酵素分解物
             小麦胚芽、湿熱処理でんぷん(難消化性でんぷん)、
             水溶性大豆食物繊維(WSSF)、プルラン
② 1kcal/g:  アラビアガム、難消化性デキストリン、
              ビートファイバー
③ 0kcal/g:  低分子化アルギン酸ナトリウム、寒天、
              キサンタンガム、ジェランガム、サイリウム種皮、
              セルロース、ポリデキストロース

☆☆☆ 
コーンファイバー、水溶性コーンファイバー(アラビノキシラン)、小麦ふすま、specialty dextrin、
難消化性でんぷんに関しては、データが少なかったが暫定的に、2kcal/gを用いる。


参考文献(*)
奥 恒行,山田 和彦,金谷 建一郎:日本食物繊維研究会誌,6,81-86(2002)


江部康二
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