fc2ブログ
糖尿病合併症と罹病期間、コントロール目標

こんにちは。

今日は、糖尿病合併症と罹病期間、コントロール目標のお話しです。

慢性の糖尿病合併症ですが、罹病(りびょう)後、
長期間血糖コントロールの悪い状態が持続して、
細小血管や大血管に傷害が生じて初めて発生します。
罹病後というのは、診断後と同一ではありません。

糖尿病と診断される前に、例えば5年間高血糖状態をほったらかしていたら、
診断時にはすでに罹病後5年間が経過しているわけです。

細小血管合併症には、糖尿病神経障害、糖尿病網膜症、糖尿病腎症など、
大血管合併症には、心筋梗塞、脳卒中、糖尿病足病変などがあります。

長期間というのは、一般的には、糖尿病発症後、数年間以上の単位です。

通常は、少なくともHbA1c7.0%以上、通常は7.4%以上の血糖コントロール不良が、
数年間以上継続して初めて細小血管や大血管に障害が生じて合併症を生じます。

糖尿病神経障害は、特に早ければ罹病後2~3年、
通常は罹病後5~10年で発症してきます。
罹病期間が長くなるにつれて有病率が高くなります。

糖尿病網膜症は、通常は罹病後、5年以降に始まります。
網膜症を発症する率は、糖尿病の罹病期間が長くなるにつれて高くなり、
罹病期間が20年を超えると80%以上になります。

網膜症が重症化し視力障害を来し、失明にいたる例は、
最近では年間3000人以上とされ、成人の中途失明の原因の第2位です。

糖尿病腎症は、通常糖尿病発症5~10年で
患者さんの約20%が第3期腎症(顕性腎症)に陥るとされています。

もっともこれらは血糖コントロールが悪いから、合併症を発症するわけです。

日本糖尿病学会の見解では、

① 空腹時血糖値130mg/dl未満
② 食後2時間血糖値180mg/dlmg/dl未満
③ HbA1c7.0%未満


上記①②③を達成していれば、
合併症は予防できるし進行を阻止できるとされています。
(2013年の日本糖尿病学会「熊本宣言」)

上記は、我々糖質セイゲニストにとっては、簡単な目標ですね。

糖質セイゲニストは
① 空腹時血糖値110mg/dl未満
② 食後2時間血糖値140mg/dlmg/dl未満
③ HbA1c6.2%未満


達成を目指したいです。
美味しく楽しく末長く糖質制限食実践で、目標達成をめざしましょう。

なお、従来の糖尿病食(高糖質食)では、
日本糖尿病学会の目標をクリアしていても、
合併症が防げない可能性が高いのです。

糖尿病食(高糖質食)の場合は、HbA1cは7.0%未満を達成していても
食後高血糖と空腹時低血糖を伴う『質の悪いHbA1c』の可能性が高いのです。
これでは、『食後高血糖』『平均血糖変動幅増大』という酸化ストレスリスクを予防することは困難であり、
糖尿病合併症予防もまた困難なのです。


江部康二
コメント
10代基礎疾患なしでも重症化しています
ほとんどの人にワクチンかイベルメクチンが予防として必要では

大阪府で初めて基礎疾患ない10代の重症患者 7カ所でクラスターも 新たに1224人の感染確認

https://news.yahoo.co.jp/articles/fc42146709aa60eca90180364909886b51430607
2021/08/05(Thu) 18:53 | URL | 久堀 | 【編集
Re: タイトルなし
久堀 さん

情報をありがとうございます。
デルタ株が危険ですね。
2021/08/05(Thu) 22:16 | URL | ドクター江部 | 【編集
江部先生『糖質制限理論』の健康改善への解明の脅威!!
都内河北 鈴木です。

本日記事の『コントロ~ル目標』は、
江部先生『糖質制限理論』を理解把握して実践で、
私は、江部先生『糖質制限理論』の『コントロ~ル目標』を達成できたから、
現在の私が<<『健康改善して存在している』>>のだなと、考えます!!!

【江部先生『糖質制限理論』(2005年発表)】を発表から、
日本糖尿病・専門組織『日本糖尿病学会』により、
21年間の間後半7年間は、担当医よりの改善への告知、指導皆無でしたが、
たまたま知り得て、理解把握、実践で、9年目現在までに、
『悪化一途で、殺されかけた患者私』が、
インスリン増量3年半余りが、インスリン自主離脱して、
<<『生還、』>>できました事実現実!!

以降は、後遺症『眼、脳梗塞、』が、
<<『覚醒、5度の再覚醒、』>>している事実現実があります!!!

何故、同じ事を発言するのか??!!

【江部先生『糖質制限理論』(2005年発表)】を
発表から今年で16年目ですが、
日本の現在の社会人は、会話してもまだまだ余りにも無知すぎるかなと、
考えます!!

糖尿病・専門組織『日本糖尿病学会』が、
時代進化・解明された『糖質・害毒』を無知だからなのか??!!

*昨年の法改定、食品表記・炭水化物(糖質%、繊維質%)!!
*飲食業界の『糖質・対応・食品・増産』の現実!!

これ等の事を何故、『法改定』、『糖質対応食品の増産』の現状を考えても、
意味を理解していないかなと考えます!!

<<『日本医療界』の『糖質・信奉医療』が、
  時代進化していない事が、理解把握できれば良いかと考えます!!>>

江部先生には、『悪化一途で、殺されかけた患者私』は、
<<『生還、覚醒、5度の再覚醒、』>>して、
更なる『改善』を期待できる健康状況で、9年目に生活できる事に、
本日記事を『健康改善』には、再認識しました!!
感謝尽きません!!
ありがとうございます。
敬具

2021/08/05(Thu) 22:59 | URL | 都内河北 鈴木 | 【編集
短命村の日常
30才前後で若年性アルツハイマー型認知症発症します。
私らこ は、25才で別の糖尿病合併症=アレルギー反応扁桃腺肥大で死にかかり、「短命村食事拒絶」に出て、49才前(47才か48才かは認知症なのでわからない)まで、引き伸ばし出来ました。

江部先生著書と江部ブログに出合えて、61才の今日まで、健康に生きられました。
本当にありがとうございます。

◎食後高血糖だけで、30台で若年性アルツハイマー型認知症で人生終了する

は、広く告知して下さい。

◎炭水化物中毒は死を引き寄せる
2021/08/05(Thu) 23:47 | URL | らこ | 【編集
10代の重症者は(意図的な?)誤報
大阪府が報告した10代の重症者、実際は中等症に「なぜ?」
中等症1で酸素投与も必要のない10代女性を重傷者として誤報したそうです。新型コロナ5類への格下げを阻止するため意図的に若者も危険だとか、後遺症があるだとか怖がらせたい人達がいるように思えます。

https://news.yahoo.co.jp/articles/75bb9636cccdde1fb9d260080b0417127adeacee
2021/08/06(Fri) 04:35 | URL | コロナは5類 | 【編集
私の目標値
私の生涯のHbA1cの最高値は6.9ですが、眼底に微少ながら出血痕が見つかっています。
HbA1c7.0未満なら合併症がないわけではないと言う事は、身をもって体験しています。
したがって、私は、バーンスタイン医師の提言どおり、健常者と同じ血糖コントロール(食後ピーク140以下)を目標にしています。
幸にも糖質制限開始から8か月後には、出血痕は消失しました。

他にも気になる点があります。
糖質制限4年目になりますが、全身の皮膚の艶が良くなり、しっとりとしてきました。
しかし、下肢の皮膚は改善が遅く、まだカサカサ感があります。
そして、最近はほとんどなくなりましたが、こむら返りも頻発していたことから考えて血流が悪くなっている事が懸念されます。
合併症で下肢切断に至る事がよくわかります。他の部位に比べて下肢は高血糖のダメージを受けやすく、または回復に時間がかかるのでしょうか。

このような経験からHbA1cは、7.0未満なら大丈夫とは全く考えていません。
7.0未満と言うのは低血糖リスクとのバーターだと思いますから、リスクがないのであれば、できるだけ健常者と同じ値に近づける方が良いに決まっています。
合併症とは診断されないまでも、また、本人も意識していない(私も糖質制限で改善するまでそんなもんだと思っていた)数々の不調が発生しているはずです。
糖質制限で体調、体質が回復、改善していくにつれ、それは普通ではなく年のせいでもなかったのだと気づかされる毎日です。
2021/08/06(Fri) 07:02 | URL | 西村典彦 | 【編集
ついに
おはようございます。
先生、中日の木下投手の訃報がヤフーニュースでありました。
本当に残念です。
この国は、本当にどこを向いてるのでしょうね。
2021/08/06(Fri) 08:14 | URL | 猫 | 【編集
SGLT2阻害薬

66歳
糖質制限に詳しい病院に通っています。5月頃からHbA1cが6.6になり今も上下しながら今月の検査でも6.6でした。
薬の服用はずっとなかったのですが、先生からSGLT2阻害薬を使ってみようかと言われました。
その時は服用は断わりました。SGLT2阻害薬の副作用として尿路感染症があると聞き、少し抵抗感があり怖いです。
各人それぞれ体質が違いますが、一般的にどのぐらいの割合で副作用が発症するものなのでしょうか。
2021/08/06(Fri) 14:40 | URL | たみ | 【編集
Re: 短命村の日常
らこ さん

らこさん縁の『短命村』の状況を考慮すれば、

【◎食後高血糖だけで、30台で若年性アルツハイマー型認知症で人生終了する】

ということができますね。
2021/08/06(Fri) 14:57 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: ついに
猫 さん

本当に残念です。
2021/08/06(Fri) 17:21 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: SGLT2阻害薬
たみ さん

一般的にどのぐらいの割合で副作用が発症?

尿路感染症の頻度は低いです。
男性では経験がないです。
SGLT2阻害薬、女性で100名以上投与して、1名だけ経験しました。

最も、HbA1c6.5%で、質の良いHbA1cなので
このまま薬なしでも良いと思います。

あとは<インターバル速歩><ながらジョギング>など
運動ですね。
2021/08/06(Fri) 17:26 | URL | ドクター江部 | 【編集
本日、眼科院長の『嬉しい言葉!!』
とない河北鈴木です。

本日眼科通院日で、江部先生ブログを拝読している、
A院長先生が、私の2年後の『覚醒』の事について、感想を発言しました!!

【江部先生『糖質制限理論』(2005年発表)】食生活実践から、
9年目本日の診療時に私に伝えた言葉、
<<『確かにあなたの様に、『覚醒』(電子機器使用で確認した)の現実を、
   確認したのは、初めてだ!!』>>
と診療しだして
<<【江部先生『糖質制限理論』】の真実を体感したようです!!!>>
*A院長は、『脚気・高木兼寛医師』創立大学、慈恵医科大学出身で、
 80歳です!!
*大学当時は、水泳で有名です!!

<<私は、嬉しく帰宅した訳です!!>>

目薬受領の処方薬局店で、責任者Sさんも私の改善から、
現在は『糖質制限理論』食生活実践者です!!

私は、生活は時代進化皆無の理論推進組織、
日本・糖尿病専門組織『日本糖尿病学会』に、21年間通院したばかりに、
時代進化皆無で『隠蔽されているとは、知らず』、
『命の危機にさらされました』が、
2012年10月1日より『健康状況は、激変しました!!!』

私が体感証明した、時代進化皆無の医療、
糖尿病・専門組織『日本糖尿病学会』に
『殺されかけた患者私』が、
9年目現在<<『生還、覚醒、5度の再覚醒、』>>して、
更なる『改善』を期待できる健康状況で、9年目に生活できる事に、
『日増しの健康改善』して行くのが、楽しみです!!
感謝尽きません!!
ありがとうございます。
敬具
2021/08/06(Fri) 21:18 | URL | 都内河北 鈴木 | 【編集
Re: 本日、眼科院長の『嬉しい言葉!!』
都内河北 鈴木 さん

眼科の院長先生、私のブログをご覧になっているとは、嬉しいです。

【処方薬局店で、責任者Sさんも私の改善から、
現在は『糖質制限理論』食生活実践者です】
とは、嬉しいです。
2021/08/07(Sat) 10:43 | URL | ドクター江部 | 【編集
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可