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インスリン抵抗性
こんばんは。

今朝、車に乗ろうとしたら、金木犀の香りがただよってきました。橙黄色の花が満開です。我が家の庭もいよいよ秋ですね。

さて今回は、インスリン抵抗性についてカーボバスターさんから、コメント・質問をいただきました。

インスリン抵抗性の改善
初めまして。41歳 男性 カーボバスターと申します。
先生のブログを、毎回とても楽しみにしております。

本日は「インスリン抵抗性が、減量でどの程度改善するのか? 」について
質問させていただきます。

2年前の06年12月になりますが(当時身長175cm、体重86kg、体脂肪28%、腹囲100cm↑↑)
空腹時血糖90mg/dl、 空腹時インスリン 12.7μU/ml、HbA1c 4.7%
75g OGTT 90mg/dl(前)、90mg/dl(30分)、93mg/dl(60分)、102mg/dl(120分)
後日、食後60分(かなり食べました)では、血糖150mg/dl、インスリン480μU/ml

このままのではいけないと改心し、カロリーを制限するダイエットを始め、今年の3月に
先生の著書やブログに出会ってからは、糖質制限食の実践で確実に痩せることができ、

現在、体重72kg、体脂肪20%、腹囲89cmになりましたが・・・
空腹時血糖93mg/dl、 空腹時インスリン 12.8μU/ml、HbA1c 4.8%

依然として空腹時インスリンが下がらず、HOMA-IRによればインスリン抵抗性があると
解釈されますが、本当に減量でインスリン抵抗性は改善されるのでしょうか?
一度インスリン抵抗性になると、元に戻らないのでは・・・・と思いはじめています。

これからは糖質制限食に運動も取り入れながら、さらに減量を進めたいと思っています。
運動は筋トレや水泳を考えていますが、アドバイスなども頂ければ幸いです。
よろしくお願い申し上げます。
by カーボバスター 2008/09/27 18:13』


カーボバスターさん、コメントありがとうございます。

HOMA-R=空腹時インスリン値×空腹時血糖値/405
2.5以上がインスリン抵抗性あり。1.6以下が正常。


「空腹時血糖90mg/dl、 空腹時インスリン 12.7μU/ml HOMA-R:2.82
空腹時血糖93mg/dl、 空腹時インスリン 12.8μU/ml HOMA-R:2.94」

カーボバスターさんのデータを拝見すると、

「インスリン抵抗性があって、そのため高インスリン血症もある。高インスリンで代償しているので耐糖能は75gブドウ糖負荷試験で正常。」

という段階で、糖尿病ではありませんね。しかし、インスリン抵抗性が悪化したり長期に続けば、糖尿病の発症のリスクが高まります。糖質制限食で体重が14kg減っておられますので、展望は明るいと思います。ヾ(^▽^)

2型糖尿病は「インスリンの分泌不足」と「インスリン抵抗性」が合わさって<インスリン作用不足>となり、発症します。日本人の場合、インスリン分泌不足が主で、欧米人の場合は、インスリン抵抗性(インスリンの効きが悪い状態)が主のことが多いとされています。

しかし、日本でも、肥満傾向の増加と共に、徐々にインスリン抵抗性が主の2型糖尿病が増えてきているようです。

一般に、インスリン抵抗性が出てくる原因としては、遺伝、肥満、 運動不足、ストレスなどがあげられています。

これらの中で、肥満とインスリン抵抗性に関しては、あるていどわかってきています。肥満、特に内臓脂肪肥満では、その脂肪細胞が分泌する物質が、インスリン抵抗性を引き起こしてます。

肥満してないとき(脂肪細胞が膨らんでいないとき)は、脂肪細胞からアディポネクチンというインスリンの働きを良くする物質が出ています。

しかし、肥満してくると、脂肪細胞が膨らんできて、アディポネクチンが出なくなり、逆にインスリンの働きを悪くするTNA-αなどが分泌されます。こうしててインスリン抵抗性が出てきます。

血中のアディポネクチン濃度の低下は、インスリン抵抗性とよく相関するとされています。インスリン抵抗性があると、代償的に高インスリン血症となりますが、高インスリン血症は、細胞表面のインスリン受容体を減少させるので、さらにインスリンの効きが悪くなり、悪循環します。

TNF-αは、脂肪細胞や筋肉細胞でインスリン受容体を抑制し、糖輸送担体(GLUT4)が細胞表面に移動するのを抑制します。このためインスリンの効きが悪くなり、インスリン抵抗性がでてきます。

インスリン抵抗性に関して、まだよくわからないことも多いのですが、肥満とインスリン抵抗性に関しては、上述の如く言われています。

従いまして、減量成功のカーボバスターさんのインスリン抵抗性は、今後、基本的に改善の方向に向かうことは間違いないと思います。 (^_^)

運動ですが、糖尿病専門医研修ガイドブックによれば、散歩やジョギングなどの有酸素運動を長期にわたって続けることが、インスリン抵抗性改善に効果があるそうです。

江部康二

テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
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