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糖質制限食実践中に生じることがある好ましくない変化。高尿酸血症。
こんにちは。
糖質制限食実践中に好ましくない症状が出現することがあります。
「全身倦怠感」「こむら返り」「高尿酸血症」「高LDLコレステロール血症」
「便秘」「高血糖の記憶」

などです。
これらのほとんどは予防あるいは対処可能なので、
その方策などを説明しようと思います。
今回は、高尿酸血症です。


<高尿酸血症>


糖質制限食実践中に生じることがある好ましくな変化について、
今回は、「高尿酸血症」
を取り上げます。

高尿酸血症もスーパー糖質制限食実践中によく見かける所見の一つです。
尿酸(UA)値に関してスーパー糖質制限食開始後<減少、不変、増加>
の3パターンがあります。
当初は理由がわからず、経過観察が一般的対応策でしたが、
殆どの場合、自然に基準値になっていきました。

自らが痛風患者であり、痛風専門医でもある、
元鹿児島大学病院内科教授、納(おさめ)光弘先生によれば、
食事よりストレスや肥満のほうが、尿酸値への影響が大きいとのことです。(*)

尿酸値を確実に上昇させるのは、重要なものから順番に
1、ストレス
2、肥満
3、大量の飲酒
4、激しい運動
5、プリン体の摂りすぎ

です。

納先生の指摘されているストレスは、精神的なもののようです。
これらの5項目に加えて、私の考えでは、
特殊例として肉体的ストレスである
「断食や極端な低カロリーのときは尿酸値上昇」というのがあります。
高雄病院では、1984年以来、絶食療法(断食療法)を実施しています。
最近はスーパー糖質制限食で絶食療法に匹敵する効果が得られるので、
入院して絶食療法をする患者さんは、まれとなりました。

一方、1984年から10数年間は年間100人以上、絶食療法を行ってきました。
トータルすれば2000人以上ですね。
そして絶食療法を行った場合、殆ど全ての人において、
尿酸値が急上昇しました。

尿酸(UA)の基準値は3.4~7.0mg/dlです。
もともと基準値内だった人が、
絶食療法中に、8~9~11mg/dlと急上昇しました。
幸いそれで、痛風発作を起こす人は、ありませんでした。

私自身の患者さんで、スーパー糖質制限食実践後、
本来正常だった尿酸値が、基準値を超えて上昇した人が、
当初の段階で、約10名くらいおられたのですが、
絶食療法の経験を思い出して、
きっちり問診したら、
結局全員が摂取エネルギー不足だったことが判明しました。
それで、しっかり脂質・たんぱく質を摂取してエネルギーを確保したら、
速やかに高尿酸血症は改善しました。

その後、スーパー糖質制限食を実践するときは
厚生労働省のいう<推定エネルギー必要量>を、
確保するように指導してからは、高尿酸血症はほぼなくなりました。

ちなみに、私は高たんぱく食で、140~160g/日のたんぱく質を摂取しています。
すなわち、
超高たんぱく食(2.5g/kg)ですが、摂取エネルギーが充分確保されているので、
尿酸値は、何回測定しても、2.7~3.7mg/dlくらいです。
またスーパー糖質制限食実践で、酸化ストレスが極めて少ないので
抗酸化作用のある尿酸が低いという見方もできます。

尿酸値に関しては体質もあるていど関係していると思いますが、
急に上昇した場合は、摂取エネルギー不足がポイントです。
もし、スーパー糖質制限食を開始して、
今まで正常値だった尿酸値が急に上昇してきたときは、
摂取エネルギー不足を考慮していただけば幸いです。


(*)参考
「痛風はビールを飲みながらでも治る」(小学館文庫)2004年
鹿児島大学病院内科教授、納(おさめ)光弘先生 著



江部康二
コメント
私も『痛風』体験者です!!
都内河北 鈴木です。

本日記事読み、ここ1年の『尿酸値』を見て、
尿酸値(UA)をアップします!!
20,6,8,  UA7,3
20,9,7,  UA8,5
20,12,7, UA8,4,
21,3,8,  UA7,3
21,6,7,  UA8,2

でした、だから担当医I・J医師は、
常々『尿酸値』が高いと言われていたんだと、認識しました!!

その『痛風』の『辛い痛みをを体感している私』は、
自身か感じる『辛い痛み』などは、皆無なので現在迄来ましたが、
本日は、納得しました!!!

私は、バブルはじけてましたが26年位前、
私のいた宮内庁御用の調理場は、まだまだ銀行同様に、バブル期でした!!
その時期に『痛風』だと医師に言われ、暫く薬を服用し、
プリン体に注意して改善しました!!

当時は、ブカブカの長靴を履けないくらいの痛みでしたが、
まさに『痛風』だと自身が実感しました!!

現在も尿酸値が高いと言われますが、私自身人は、
感じる痛み、違和感などは、<<一切ありません!!>>

2012年10月1日より、
<<【江部先生『糖質制限理論』】を理解把握実践して、
9年目現在<<『生還、覚醒、5度の再覚醒、』>>している
現在がありますから、
『痛風』なんぞは、成るわけは無いかなと感じています!!

<<『痛風』の辛い痛みなどの事実ありませんからです!!>>

『摂取エネルギ~』は、176Cm、80Kg、BMIは、25チョイですから、
『エネルギ~不足は、皆無かなと、考えます!!』

<<痛風・改善への服用薬の名前などは、忘れました現在です!!>>

*何しろ『日本医療界』も、時代進化して、
『世界医療界の基準』を弁え、
<<『健康改善への数値の改善幅を、再認識すべきかなと考えます!!』>>

それには、『日本医療界』も
<<世界医療界が受容する時代進化した
【江部先生『糖質制限理論』】を、認識して、受容しろ!!>>
と『日本医療界』が、改善する発言して行きます!!>>

<<<現実だからです!!>>>

本日も時代進化した、
<<『健康への有益学習出来、大変感謝いたします!!』>>

江部先生には、<<『生還、覚醒、5度の再覚醒、』>>して、
更なる『改善』を期待できる健康状況で、9年目に生活できる事に、
感謝尽きません!!
ありがとうございます。
敬具




2021/06/29(Tue) 20:23 | URL | 都内河北 鈴木 | 【編集
尿酸値高値に関して

江部先生、こんにちわ。いつもありがとうございます。

緩徐進行型1型糖尿病のボーンでございます。

スーパー糖質制限を始めて1年と4カ月目になりました。
このスーパー糖質制限のおかげでHbA1cは6.0をキープしており、体調もすこぶる快調です。

ただ、例に漏れず尿酸値が高く、直近2回の検診で指摘されました。
前々回:11.3、前回:9.0となっており次回12月の検査で同じぐらいだったら薬を出しましょうと言われてしまいました。

原因はこちらの記事にある通り、摂取エネルギー不足でした。
食事だけですと1日1000kcal以下の計算になります(朝・夕の2食/1日制です)。
アルコール含めても1200~1300kcalだと思います。

そこで質問なのですが、
1.どのぐらいの期間、必要摂取エネルギーに戻せば改善するのでしょうか?

2.そもそも尿酸値の4.0-7.0という基準値は信用できるのでしょうか。コレステロールの基準値の様に製薬会社の意向が入っていたりしないのでしょうか?

3.痛風や尿路結石などの原因は本当に尿酸値高値なのでしょうか。痛風や尿路結石などの原因は別にあり、患った人の尿酸値が高いだけということはないのでしょうか?(ケトン体高値がケトアシドーシスの原因では無いのと同じ様に)


拙い質問で申し訳ありませんが宜しくお願いいたします。


私の基本情報は以下の通りです。

56歳、男性、身長167.3cm。(1年で0.7cm縮んじゃいました)
体重63,8kg。

2型糖尿病歴20年—>今年3月に緩徐進行1型糖尿病と診断。
2020年7月まで薬を服用、プラス2018年2月〜2020年7月までインスリン投与。

1食の糖質10g以下目標のスーパー糖質制限を2020年8月1日より始めて投薬は自主離脱。
2021年3月からは朝・夕の1日2食制を継続中。

2021/11/16(Tue) 12:01 | URL | ボーン | 【編集
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