2020年11月04日 (水)
こんばんは。
新型コロナウィルス感染に対するマスクの効果について、
『あり』という立場の医師と『なし』とする立場の医師がいます。
初期の段階で、WHOと米国CDCが、
新型コロナウィルス対策にマスクは無効という情報を流したことも混乱の一因と思います。
その後、WHOもCDCも一転して、マスクが有効という立場に変わりました。
米疾病管理予防センター(CDC)は2020年4月3日、新型コロナウイルスの拡散を防ぐ一環として、
「医療用ではない布マスク」を市民が着用することを推奨しました。
これまでCDCは、新型コロナウイルス感染症「COVID-19」の症状が出ている人だけにマスクの着用を勧めていました。
しかし現在は強制ではないものの、体調が悪くない人にもマスクの着用を推奨しています。
私は、一貫してマスクは有効であるという立場です。
https://mainichi.jp/premier/health/articles/20200603/med/00m/100/001000c
実践!感染症講義 -命を救う5分の知識-新型コロナ 感染は「サージカルマスク」で
防げる谷口恭・太融寺町谷口医院院長
さて、
毎日新聞医療プレミアに2020年6月3日、上記の記事が掲載されました。
文章が長いので、肝要なところをまとめてみました。
「呼気に含まれるウイルスとマスクの有効性」という論文をを香港大の研究者たちが発表しましたが、
この内容がとても興味深いものでした。
研究では3種類の感染症に罹患(りかん)した人に協力してもらっています。
かぜのコロナウィルス、インフルエンザ、ライノウィルスです。
30分間特殊な器械に顔を入れて呼吸をしてもらい、
サージカルマスクを装着した場合としない場合で、
どの程度呼気に含まれるウイルス量が変わるのかが調べられています。
サージカルマスクは市販されている不織布の普通のマスクで、
医療関係者も使用しますが、N95マスクではないです。
粒子の大きさ1000分の5mm超が飛沫で、1000分の5mm以下がエアロゾルです。
<感染者の口から出た飛沫やエアロゾルからウィルスが検出された割合>
飛沫 エアロゾル
マスクなし あり マスクなし あり
風邪のコロナウィルス 30% 0% 40% 0%
(10人中3人) (11人中0人) (10人中4人) (11人中0人)
インフルエンザウィルス 26% 4% 35% 22%
(23人中6人) (27人中1人) (23人中8人) (27人中6人)
ライノウィルス 28% 22% 56% 38%
(32人中9人) (27人中6人) (34人中19人) (32人中12人)
サージカルマスクを着用すれば、
マスクを通して吐いた息からはコロナウイルスが排出されていません。
従って、新型コロナ感染者がサージカルマスクをしていれば、
ウィルスは外には排出されないと言えます。
また健常者がマスクをしていれば、少なくても飛沫やエアロゾルからの
新型コロナウィルス感染は防げるということになります。
インフルエンザは、患者さんがマスクをしていても、5人に1人くらいは、
ウィルスがマスクの外に出ていくので、感染しないように注意が必要です。
ライノウィルスは、小さくて大きさはコロナウィルスの1/5くらいです。
インフルエンザウィルスの大きさは、コロナとライノの中間くらいです。
ライノウィルスは、普通の風邪の原因として最も多い病原体です。
ライノウィルスに関しては、サージカルマスクの効果はそれほど期待できないようです。
なお、「布マスク」は日本ではサージカルマスクとは異なるものであり、
ほとんどの粒子を通過させてしまうので、ほぼ無意味と言えます。
CDCのいう布マスクは、サージカルマスクのことなのでしょうか?
この研究では、普通の風邪のコロナウィルスですが、
新型コロナウィルスも大きさは一緒なので、
マスクの効果も同一と考えてよいと思います。
江部康二
新型コロナウィルス感染に対するマスクの効果について、
『あり』という立場の医師と『なし』とする立場の医師がいます。
初期の段階で、WHOと米国CDCが、
新型コロナウィルス対策にマスクは無効という情報を流したことも混乱の一因と思います。
その後、WHOもCDCも一転して、マスクが有効という立場に変わりました。
米疾病管理予防センター(CDC)は2020年4月3日、新型コロナウイルスの拡散を防ぐ一環として、
「医療用ではない布マスク」を市民が着用することを推奨しました。
これまでCDCは、新型コロナウイルス感染症「COVID-19」の症状が出ている人だけにマスクの着用を勧めていました。
しかし現在は強制ではないものの、体調が悪くない人にもマスクの着用を推奨しています。
私は、一貫してマスクは有効であるという立場です。
https://mainichi.jp/premier/health/articles/20200603/med/00m/100/001000c
実践!感染症講義 -命を救う5分の知識-新型コロナ 感染は「サージカルマスク」で
防げる谷口恭・太融寺町谷口医院院長
さて、
毎日新聞医療プレミアに2020年6月3日、上記の記事が掲載されました。
文章が長いので、肝要なところをまとめてみました。
「呼気に含まれるウイルスとマスクの有効性」という論文をを香港大の研究者たちが発表しましたが、
この内容がとても興味深いものでした。
研究では3種類の感染症に罹患(りかん)した人に協力してもらっています。
かぜのコロナウィルス、インフルエンザ、ライノウィルスです。
30分間特殊な器械に顔を入れて呼吸をしてもらい、
サージカルマスクを装着した場合としない場合で、
どの程度呼気に含まれるウイルス量が変わるのかが調べられています。
サージカルマスクは市販されている不織布の普通のマスクで、
医療関係者も使用しますが、N95マスクではないです。
粒子の大きさ1000分の5mm超が飛沫で、1000分の5mm以下がエアロゾルです。
<感染者の口から出た飛沫やエアロゾルからウィルスが検出された割合>
飛沫 エアロゾル
マスクなし あり マスクなし あり
風邪のコロナウィルス 30% 0% 40% 0%
(10人中3人) (11人中0人) (10人中4人) (11人中0人)
インフルエンザウィルス 26% 4% 35% 22%
(23人中6人) (27人中1人) (23人中8人) (27人中6人)
ライノウィルス 28% 22% 56% 38%
(32人中9人) (27人中6人) (34人中19人) (32人中12人)
サージカルマスクを着用すれば、
マスクを通して吐いた息からはコロナウイルスが排出されていません。
従って、新型コロナ感染者がサージカルマスクをしていれば、
ウィルスは外には排出されないと言えます。
また健常者がマスクをしていれば、少なくても飛沫やエアロゾルからの
新型コロナウィルス感染は防げるということになります。
インフルエンザは、患者さんがマスクをしていても、5人に1人くらいは、
ウィルスがマスクの外に出ていくので、感染しないように注意が必要です。
ライノウィルスは、小さくて大きさはコロナウィルスの1/5くらいです。
インフルエンザウィルスの大きさは、コロナとライノの中間くらいです。
ライノウィルスは、普通の風邪の原因として最も多い病原体です。
ライノウィルスに関しては、サージカルマスクの効果はそれほど期待できないようです。
なお、「布マスク」は日本ではサージカルマスクとは異なるものであり、
ほとんどの粒子を通過させてしまうので、ほぼ無意味と言えます。
CDCのいう布マスクは、サージカルマスクのことなのでしょうか?
この研究では、普通の風邪のコロナウィルスですが、
新型コロナウィルスも大きさは一緒なので、
マスクの効果も同一と考えてよいと思います。
江部康二
江部先生、こんばんは
新型コロナウィルスのマスクの効果については、先月東大がマネキン人形を使い、人に見立てて実際にコロナウィルスを使用して、マスクに効果がある事の実験をしたニュースをテレビで見ました。記事元を貼り付けます。
https://www.ims.u-tokyo.ac.jp/imsut/jp/about/message/post_19.html
下記で検索されても出てくると思います。
新型コロナウイルスの空気伝播に対するマスクの防御効果
新型コロナウィルスのマスクの効果については、先月東大がマネキン人形を使い、人に見立てて実際にコロナウィルスを使用して、マスクに効果がある事の実験をしたニュースをテレビで見ました。記事元を貼り付けます。
https://www.ims.u-tokyo.ac.jp/imsut/jp/about/message/post_19.html
下記で検索されても出てくると思います。
新型コロナウイルスの空気伝播に対するマスクの防御効果
2020/11/04(Wed) 20:22 | URL | モン吉 | 【編集】
都内河北 鈴木です。
マスクの予防効果は、本日の江部先生の説明を読み、
理路整然とした説明・内容で、納得できました!!!
<<江部先生『糖質制限理論』同様で、
説明され、受け取る患者も、予防、改善への思考が、
時代進化しているという事かなと考えます!!>>
こんな新型コロナウイルス世界の時代に、
日々多岐にわたり有益学習でき、感謝尽きません!!
本日記事内容の解説を、糖尿病患者には免疫力・低下で、予防は切実です!!
「日本糖尿病学会」信奉・医療者は、説明できるのかなと、考えます!!
無理だろうなと、考えます!!
「日本糖尿病学会」信奉・医療達の『改善皆無のカロリ~制限理論』では、
改善皆無だと、自覚皆無なのだから!!
『社会は、時代進化・解明している!!』のだから、当然至極かなと、
21年間の『悪化一途の殺されかけた患者・被害者』として、
『改善・医療デ~タ』、『無知の複数・書付』、をもって証明します!!
江部先生には、『生還、覚醒、4度の再覚醒、』している9年目に
生活できることに、感謝尽きません!!
ありがとうございます。
敬具
マスクの予防効果は、本日の江部先生の説明を読み、
理路整然とした説明・内容で、納得できました!!!
<<江部先生『糖質制限理論』同様で、
説明され、受け取る患者も、予防、改善への思考が、
時代進化しているという事かなと考えます!!>>
こんな新型コロナウイルス世界の時代に、
日々多岐にわたり有益学習でき、感謝尽きません!!
本日記事内容の解説を、糖尿病患者には免疫力・低下で、予防は切実です!!
「日本糖尿病学会」信奉・医療者は、説明できるのかなと、考えます!!
無理だろうなと、考えます!!
「日本糖尿病学会」信奉・医療達の『改善皆無のカロリ~制限理論』では、
改善皆無だと、自覚皆無なのだから!!
『社会は、時代進化・解明している!!』のだから、当然至極かなと、
21年間の『悪化一途の殺されかけた患者・被害者』として、
『改善・医療デ~タ』、『無知の複数・書付』、をもって証明します!!
江部先生には、『生還、覚醒、4度の再覚醒、』している9年目に
生活できることに、感謝尽きません!!
ありがとうございます。
敬具
2020/11/04(Wed) 23:58 | URL | 都内河北 鈴木 | 【編集】
モン吉 さん
情報をありがとうございます。
情報をありがとうございます。
2020/11/05(Thu) 16:54 | URL | ドクター江部 | 【編集】
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