2020年10月16日 (金)
こんばんは。
新型コロナによる自粛で、
外出が減って運動不足で『コロナ太り』したとか、
私の糖尿病患者さんでもかなりの人が仰ってました。
また、飲み会、女子会などコミュニケーション機会が減って
『コロナうつ』だと仰る方も時におられました。
まあ、本格的うつ病というよりは、
うつ状態、うつ傾向といった軽いものですが・・・。
糖尿病という病気と心理的な問題は、何か関係あるのでしょうか?
糖尿病の治療というと、
<厳格なカロリー制限の食事療法、
お酒は飲んではだめ、運動療法、内服薬、インスリン注射・・・>
複雑で時間がかかり制限と苦痛を伴う治療を、
長期間続けなくてはならないのですから、糖尿人は結構大変です。
このように、経済的にも肉体的にも一定の負担があり、
結果として心理的負担もかなり大きいので当然気分も滅入りやすいし、
うつにもなりやすいのです。
しかもカロリー制限の食事療法を続けている限りは、HbA1c 6.9%
以下のコントロール良好を達成できている糖尿人は、
インスリンを打っても薬を飲んでも、統計的には約半分です。
つまり、現状では、半分の糖尿人は血糖コントロール不良で、
医師や栄養士から無言の非難を浴びている感じがしますし、
自分でも言われたとおりにちゃんと食事も運動もしているのに
「なぜだー!」という心境でしょう。
こうなると投げやりになったり、うつっぽくなっても不思議ではありませんね。
実際、糖尿病とうつ病ですが、Diabetes Care という米国の医学雑誌に
『糖尿病患者はうつ病になるリスクが2倍も高い』
という論文がのったことがあります。
つまり、糖尿人はうつになりやすいようですし、また厄介なことに、
うつがあると糖尿病も悪化しやすいという側面もあります。
うつがあると運動不足、肥満などが出現しやすく、インスリン抵抗性が増します。
また、うつにより治療へのコンプライアンスの悪さもでてきます。
これらにより糖尿病が悪化するのです。
また、たとえHbA1cが基準値内でも、
普通の糖尿病食(カロリー制限高糖質食)で、
血糖値が急に上昇したり下がったりする『質の悪いHbA1c』だと、
心理的に不安定になりやすく、うつ状態にもなりやすいのです。
ここまで糖尿人にとってやや暗いお話でしたが、救いはあります。
つまり、逆に言えば、うつ病の治療をきっちりすることで、
糖尿病が改善することもあるということですね。
そして、高雄病院お奨めの『糖質制限食』だと、カロリー計算は要らないし、
お酒も飲めるし、お肉もお魚も食べ放題。運動もしたくない方はしなくてもOKです。
HbA1cも、血糖変動幅が最小限ですむ『質の良いHbA1c』です。
カロリー制限の糖尿病食に比べれば、面倒くささや制約が殆どありません。
糖質摂取さえ制限すればあとは自由ですので、長期に渡って実践でき、
苦痛は少なく、心理的にはずいぶん楽ですね。 (^^)
私もスーパー糖質制限食がベースで、
たまに、ごく少量の果物を摂取するパターンですが、つらさは全くありません。
糖質制限食なら血糖変動幅の上昇がほとんどないので、
代謝が安定しますし、心理的にも安定します。
うつもスーパー糖質制限食で改善することが多いですが、
その改善の度合いには個人差があります。
お魚をたくさん食べればEPAやDHAも豊富に摂取されるので、
脳の活動にもプラスに働きます。
糖尿人の皆さん、是非とも、
美味しく楽しく末長く糖質制限食を実践してくださいね。
江部康二
新型コロナによる自粛で、
外出が減って運動不足で『コロナ太り』したとか、
私の糖尿病患者さんでもかなりの人が仰ってました。
また、飲み会、女子会などコミュニケーション機会が減って
『コロナうつ』だと仰る方も時におられました。
まあ、本格的うつ病というよりは、
うつ状態、うつ傾向といった軽いものですが・・・。
糖尿病という病気と心理的な問題は、何か関係あるのでしょうか?
糖尿病の治療というと、
<厳格なカロリー制限の食事療法、
お酒は飲んではだめ、運動療法、内服薬、インスリン注射・・・>
複雑で時間がかかり制限と苦痛を伴う治療を、
長期間続けなくてはならないのですから、糖尿人は結構大変です。
このように、経済的にも肉体的にも一定の負担があり、
結果として心理的負担もかなり大きいので当然気分も滅入りやすいし、
うつにもなりやすいのです。
しかもカロリー制限の食事療法を続けている限りは、HbA1c 6.9%
以下のコントロール良好を達成できている糖尿人は、
インスリンを打っても薬を飲んでも、統計的には約半分です。
つまり、現状では、半分の糖尿人は血糖コントロール不良で、
医師や栄養士から無言の非難を浴びている感じがしますし、
自分でも言われたとおりにちゃんと食事も運動もしているのに
「なぜだー!」という心境でしょう。
こうなると投げやりになったり、うつっぽくなっても不思議ではありませんね。
実際、糖尿病とうつ病ですが、Diabetes Care という米国の医学雑誌に
『糖尿病患者はうつ病になるリスクが2倍も高い』
という論文がのったことがあります。
つまり、糖尿人はうつになりやすいようですし、また厄介なことに、
うつがあると糖尿病も悪化しやすいという側面もあります。
うつがあると運動不足、肥満などが出現しやすく、インスリン抵抗性が増します。
また、うつにより治療へのコンプライアンスの悪さもでてきます。
これらにより糖尿病が悪化するのです。
また、たとえHbA1cが基準値内でも、
普通の糖尿病食(カロリー制限高糖質食)で、
血糖値が急に上昇したり下がったりする『質の悪いHbA1c』だと、
心理的に不安定になりやすく、うつ状態にもなりやすいのです。
ここまで糖尿人にとってやや暗いお話でしたが、救いはあります。
つまり、逆に言えば、うつ病の治療をきっちりすることで、
糖尿病が改善することもあるということですね。
そして、高雄病院お奨めの『糖質制限食』だと、カロリー計算は要らないし、
お酒も飲めるし、お肉もお魚も食べ放題。運動もしたくない方はしなくてもOKです。
HbA1cも、血糖変動幅が最小限ですむ『質の良いHbA1c』です。
カロリー制限の糖尿病食に比べれば、面倒くささや制約が殆どありません。
糖質摂取さえ制限すればあとは自由ですので、長期に渡って実践でき、
苦痛は少なく、心理的にはずいぶん楽ですね。 (^^)
私もスーパー糖質制限食がベースで、
たまに、ごく少量の果物を摂取するパターンですが、つらさは全くありません。
糖質制限食なら血糖変動幅の上昇がほとんどないので、
代謝が安定しますし、心理的にも安定します。
うつもスーパー糖質制限食で改善することが多いですが、
その改善の度合いには個人差があります。
お魚をたくさん食べればEPAやDHAも豊富に摂取されるので、
脳の活動にもプラスに働きます。
糖尿人の皆さん、是非とも、
美味しく楽しく末長く糖質制限食を実践してくださいね。
江部康二
糖質制限を始めて二か月半、胃酸がどうしても出て、ごく軽い吐き気と空腹感を感じる事が時々ありますが、ストレスがない限り、食べたいという衝動は起きづらくなりました。
タンパク質やビタミンを摂らなければならないという気持ちから、昼と夜だけのスーパー糖質制限をしていますが、忙しい時は夜だけです。それでいて以前のような真夜中の空腹感もありません。
江部先生のお陰です。これからもよろしくお願いします。
タンパク質やビタミンを摂らなければならないという気持ちから、昼と夜だけのスーパー糖質制限をしていますが、忙しい時は夜だけです。それでいて以前のような真夜中の空腹感もありません。
江部先生のお陰です。これからもよろしくお願いします。
Masa さん
『昼と夜だけのスーパー糖質制限をしていますが、忙しい時は夜だけです。』
私も同様です。
問題ないと思います。
スーパー糖質制限食実践で、血糖値の上下動が極めて少ないので、強い空腹感は起きないようになります。
『昼と夜だけのスーパー糖質制限をしていますが、忙しい時は夜だけです。』
私も同様です。
問題ないと思います。
スーパー糖質制限食実践で、血糖値の上下動が極めて少ないので、強い空腹感は起きないようになります。
2020/10/17(Sat) 17:28 | URL | ドクター江部 | 【編集】
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