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手足口病発症が激減、昨年の1/100に!コロナ予防の手洗いが有効か。
こんばんは。

2020/7/25(土)読売新聞の朝刊によると、
手足口病が、昨年(2019年)に比し、激減しています。

ヤフーニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/6128712997e801809da70e79b5bcb6eb21aba432
「手足口病」昨年の100分の1、過去最低水準…「コロナ予防で手洗い徹底」

2020/7/25(土)読売新聞 朝刊

国立感染症研究所によると、
7月6~12日の1週間に
全国約3000の小児科から報告のあった患者数は436人(昨年同期約4万人)。
この時期としては、1981年に統計を取り始めて以来、最低水準でした。
40000人 ⇒ 436人 手洗い効果で、まさに激減としかいいようがありません。

手足口病は夏季に流行し、7月にピークを迎えるウイルス性の感染症です。
潜伏期間は、3〜6日間で、
手掌や足底や口腔内に水疱がでて、発熱します。
特に治療法はありませんが、
発熱は2~3日、水疱は7~10日くらいで治ります。

発熱はそれほど高熱でなく、通常は38度以下です。
口内炎の痛みから、飲食が困難の時は、脱水注意で、
時に点滴が必要なこともあります。
5歳未満の小児が80%を占めますが、まれに大人にも感染します。
回復後も口から1〜2週間、
便から2〜4週間にわたってウイルスが排泄されるので、要注意です。

ごく稀なのですが、髄膜炎や脳炎や心筋炎といった
重大な病気を生じることがあります。


感染経路は「飛沫感染」「接触感染」ですので、新型コロナと同様です。
新型コロナ対策で手洗いを徹底していることで、
手足口病のウィルス感染も予防できているというわけです。

ヘルパンギーナや咽頭結膜熱(プール熱)といった夏に流行する他の感染症も
低水準で推移しているので、手洗いって感染症対策に極めて有用ですね。
手洗いさえキッチリしておけば、普通に登園して普通に授業を受けても
大丈夫ということなので、これはなかなかの朗報です。


江部康二

コメント
インフルエンザ感染者数
糖質制限の普及にご尽力いただきありがとうございます。
さて、手足口病ではなくインフルエンザについてお聞きしたいと思います。
厚労省のホームページの「インフルエンザ発生状況」を見てみますと、今年の3月30日から4月5日までのインフルエンザの報告数は、全国で750件(昨年同期7227件)。6500件ほど昨年同期と比べて減っています。
これも手洗いが増えたからと考えるべきなのか、単にインフルエンザの症状(咳やのどの痛みなどの呼吸器の症状だけでなく、高熱、全身のだるさ(倦怠感)、食欲不振など)が出た場合、今はコロナの疑いでPCR検査をしているからとも考えられないでしょうか。
PCR検査では、インフルエンザでも陽性となるという情報もありますので、単なるインフルエンザをコロナと誤解してるのではと思います。
推測の域を出ませんが、インフルエンザの感染者数が例年の1割というのは、おかしなデータだと思いませんか。
2020/07/25(Sat) 20:34 | URL | たか | 【編集
新型コロナに対するケトン体の試験戦略
主に老化関連疾患を研究する米バック研究所(The Buck Institute)が中心となり、呼吸器ウイルス感染に対する免疫代謝的対策としてのケトン体の研究をする中で、彼ら以外の多くの研究者に対しても新型コロナや季節性インフルエンザなどの呼吸器感染症の治療としてもっとケトン体に注目するように促しています。その理由のポイントとして「すでに基礎研究において、BHB(ケトン体であるβ-ヒドロキシ酪酸)が炎症誘発性経路NLRP3の活性化を直接阻害することが証明されているが、このNLRP3は新型コロナの重症化原因の中心であるサイトカインストームの一因となっている可能性が高い。」と言ってます。また「BHBが感染後の自然免疫にどのように影響するかを解明することは、研究者が積極的に取り組んでほしい重要な前臨床問題の一つである。」とも言っています。結論としてケトン体を研究することは、(糖尿病や心血管疾患だけでなく)新型コロナとの闘いにおいて有望であり、私たちの寿命を延ばすのに役立つだろうといってます。この研究が広まれば糖質制限がさらに見直される機会になるかもしれません。
https://www.sciencedaily.com/releases/2020/07/200715131230.htm
https://www.cell.com/med/fulltext/S2666-6340(20)30013-1
2020/07/26(Sun) 03:26 | URL | 駐在君 | 【編集
Re: インフルエンザ感染者数
たかさん

A)
インフルエンザの出席停止期間の基準が
「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児にあっては3日)を経 過するまで」
です。
発症した日からかぞえると、
6日間の 出席停止が必要ということになります。
インフルエンザは、このように短期間で決着がつきます。

B)
新型コロナは、罹病期間がもっと長いです。
新型コロナウイルスは罹患(りかん)した人の呼吸器内に最長37日間とどまることができます。

平均的には
1. 感染から約 5 ⽇間(1〜14 ⽇間)の潜伏期を経て,
2. 感冒様症状(発熱,咳,喀痰,咽頭痛,鼻汁等),倦怠感等が出現し,
3. ⼀部の患者では嘔吐,下痢などの消化器症状を呈することもあり,
4. それら症状が比較的長く,約 7 ⽇間持続する

その後
5. 約 8 割の患者は,自然に軽快して治癒する
6. 約 2 割の患者は,肺炎を合併する.特に,高齢者や基礎疾患がある場合は肺炎を
合併しやすい
7. 肺炎に進展した患者のさらに⼀部が,重症化して集中治療や人工呼吸を要する


C)
インフルエンザも「飛沫感染」「接触感染」ですので、
手足口病が1/100に減ったと同様に、手洗いと三密を避けることで予防された可能性が高いです。
2020/07/26(Sun) 08:21 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 新型コロナに対するケトン体の試験戦略
駐在君

いつも有用な情報をありがとうございます。
早速見てみます。
2020/07/26(Sun) 08:37 | URL | ドクター江部 | 【編集
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