2020年05月11日 (月)
トロント。カナダのの生活情報サイト
TORJA TORONT+JAPAN MAGAZINE
https://torja.ca/covid19news_kawasakibyou
5月 8日、 2020年
川崎病と新型コロナウイルスに関連性はあるのか!? カナダでもケベック州で乳幼児が集団で発症の症例が報告。
こんばんは。
カナダの生活情報サイト
TORJA(TORONT+JAPAN)マガジンに
2020年5月8日
川崎病と新型コロナウイルスに関連性はあるのか!?
カナダでもケベック州で乳幼児が集団で発症の症例が報告。
https://torja.ca/covid19news_kawasakibyou
という記事が掲載されました。
以下、私の要約と解説です。
<川崎病とは>
川崎病は日本では、増えてきていましたが、欧米では希な病気でした。
川崎病は乳幼児に好発する急性熱性疾患であり、
全身の中型・小型の筋性動脈での血管炎を主病変とした血管炎症候群です。
無治療の場合には3〜4人に1人の割合で冠動脈病変を合併します。
1970年以降、ほぼ2年ごとに川崎病全国調査が施行されています。
1979年、1982年、1986年に全国的な流行が認められたのち、
年間患者数は5,000人前後で推移していましたが、1990年代後半から年々増加傾向にあり、
2005年に年間患者数が1万人を突破し、その後も増加の一途をたどっています。
原因不明ですが、何らかの感染がきっかけとなって、自然免疫系の過剰な活性化を生じ、
炎症性サイトカインおよびケモカインの上昇を伴い、サイトカインストームとなり、
発熱、眼球結膜充血、血管炎、発疹、手指の紅斑などを誘発してくるものと考えられています。
ヨーロッパ諸国に比較して日本での罹患率が10~20倍と非常に高いこと、
日系人の発生頻度が高いことから、遺伝的要因が関与している可能性が高いです。
<あらゆる場所で同時期に多数の症例数が出ることは異様>
このように欧米では比較的まれとされる川崎病ですが、
今回は、発病者が世界各地で報告されており、カナダでもでも見つかりました。
カナダのケベック州の一つの病院で、
ここ数週間に渡って少なくとも12名の小児患者が川崎病にかかったと診断されました。
川崎病は地域的な流行が見られることがあるものの、今回のように、
世界各地で同時期に多数の症例数が出ることは、かつてありませんでした。
そのためら欧米をはじめ、モントリオールの医師たちも何らかの形で
新型コロナウイルスが川崎病の発症に関連している可能性を研究し始めています。
イタリアでも同様にある病院にて数週間で5件の患者が発見されており、
これは通常では年間の症例数であるといいます。
アメリカでも生後6ヶ月の乳幼児が川崎病と診断され、
その後行われた検査で新型コロナウイルスの感染も確認されました。
イギリスではさらに深刻な症例が報告されており、
約12名の子供が川崎病で入院しています。
<現時点ではその関連性はまだ判明しておらず、
医師や専門家らは結論を出すにはまだ早すぎる段階とのこと>
CTVの記事では、トロントの小児病院「SickKids」のコーン医師は、
『イギリスの症例は大変興味深いものであるが、
同時にその患者の中には新型コロナウイルスの感染が認められなかった人もいる』
として新型コロナと関連づけるにはまだ早いと述べています。
イギリスの症例では、新型コロナウィルスの感染認められた場合もあるし、
認められない場合もあるということで、
単純に『新型コロナウィルス感染⇒川崎病』とは言えないということです。
また、モントリオールのカッカー医師は、
『医療の世界ではたまに特にこれといった原因なしに集団感染が起きたり、それがあっという間に解決したりということもあるが、
今回のような事例はなぜこのようなことが起きているのかを調査し理解することが必要である』
としています。
ケベック州で見られる川崎病集団感染の件では、通常5歳以下の乳幼児が発症することが多いのに対し、
今回はもう少し年上の子供の間でも発症が確認されています。
感染者は乳幼児から思春期までと普段よりも幅広いといいます。
なお日経メディカル5月8日の記事によると、
COVID-19と関連する川崎病に類似した症状を有する症例は日本では認められていません。
NEWS◎日本川崎病学会による緊急アンケート速報
「川崎病症状を伴うCOVID-19、日本では認めず」
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/report/t344/202005/565460.html
日本では、全く増えていませんが、欧米諸国に比べると、
新型コロナに感染する小児そのものが、極めて少ないことも関与しているかもしれません。
欧米並みに小児のCOVID-19感染者が増加すれば、川崎病も増えるという意見もあります。
しかし私は、日本株BCGの自然免疫パワーアップ効果を信じていますし、
『三密』を避ける日本人の良識も信じていますので、
小児感染者増加もオーバーシュート(感染爆発)も起こらないと思いますし、そう願うものです。
江部康二
いつも参考になる記事を掲載いただきありがとうございます。
京大の結核胸部疾患研究所におられた江部先生がBCGについて書かれると、特に説得力がありますね。
さて、勤務先の産業医が社員向けに随時の「健康講話」を発行してくださるのですが、新型コロナ肺炎についての記事がとてもわかりやすかったのでご紹介します。(産業医には「「拡散してえーよ。ネタ元にも確認してるし」と言ってもらっています)
[健康講話 COVID-19コロナ肺炎:ここまで判った
社員の皆さんこんにちは。産業医の佐伯です。今回はコロナ肺炎について今、どこまで判っているか、どういう対応を今後とっていけば良いか、最新の知見を解説します。
●最初に:アレルギーとは何か?
春先になると花粉症の方は鼻水に苦しみます。実はあの鼻水は血液です。花粉症の患者さんは花粉の微粒子が鼻粘膜に接触すると、粒子周囲の鼻の粘膜の毛細血管がアレルギー反応を起こし、血液成分中の透明な血漿成分が毛細血管から外へ漏れ出して鼻水として垂れてくるのです。つまり、アレルギーとは、特定の物質が粘膜に付着した結果、周囲の毛細血管から透明な血漿成分が血管外へ漏れ出すことなのです。
●COVID-19コロナウイルスだけが急性肺炎を起こす機序が最初は不明だった
最初は他のウイルス肺炎のように、COVID-19コロナウイルス自体の毒性が原因で肺炎が生じると考えられていました。しかし、そもそもコロナウイルスは毎冬期に流行る軽症のウイルス性の風邪の原因菌であり、どうしてこの、COVID-19コロナウイルスのみが重篤な急性肺炎を起こすのかは良く判りませんでした。
●肺炎の本体はウイルスではなく、アレルギー
何らかの素因を持った方がこのCOVID-19コロナウイルスを肺に吸い込むと、丁度花粉症の方が花粉を鼻に吸い込んだ時のように、肺の粘膜・血管で急性のアレルギー反応が起こります。肺血管の急性アレルギー反応が制御不能にまで重篤化した状態をサイトカインストームと呼び、この状態に至ると肺のあらゆる毛細血管から大量の鼻水(=透明な血漿成分)が肺実質に漏れ出し、肺が水浸しになり呼吸ができなくなるのです。これがCOVID-19コロナウイルス肺炎の本質であると考えられています。
●早急に「肺の鼻水」を止めないと手遅れになる。
鼻水を拭かずに放置したらどうなるでしょうか?皮膚表面の鼻水はカチンカチンに固まり、黄色いベールのようなものが鼻の下にへばりつくと思います。これを医学用語で硝子化といい、肺全体の毛細血管の表面が全てこの鼻水のあとのような黄色いベールで被われてしまうと、もう肺でガス交換が全く出来なくなります。へばりついた黄色いベールを取り除く術はないので、患者さんの肺がこの状態に陥れば、たとえECMO(人工心肺)に繋いでも数日の命ということになります。
●早期にアビガンを内服させて、肺炎が起こる前にステロイド(オルベスコ)を吸入させる。
以前にも指摘しましたが、アビガンを内服するとコロナウイルスは増殖することができません。但し、内服時期が遅れてウイルスが多量に増殖した後では効果が薄くなります。次に肺炎の徴候が出てきたら、花粉症の薬=ステロイド(オルベスコ)を早めに吸入させて、肺の鼻水を止めてしまう。ウイルス自体の毒性はさほどではないので、こうしてウイルス量を一定以下に保ち、肺炎化を防止しさえすれば、10日前後で体内に抗体ができて完治する。
友人の某医大呼吸器内科教授はそう話してくれました。本日の講義はここまで。
○○○○○○株式会社 産業医 佐伯クリニック 佐伯英次郎]
新型コロナの肺炎が急激に悪化すること、いろんな病気用の薬が使われ、それぞれの効き方がありそうなことも、ウィルスによる風邪の部分と、アレルギーによる肺炎の両方を治療する必要があるからなのでしょうね。ステロイド薬でもオルベスコだけがピンポイントに効くというのも不思議。日本株BCGに抑制力があるというのも、今後、アレルギー反応や免疫の視点から解明されていくのでしょうね。ネパールは、故岩村昇医師が感染症対策に尽力されたので、BCGは日本株ですね。観光立国なのに死亡者がいないのは嬉しいことです。
京大の結核胸部疾患研究所におられた江部先生がBCGについて書かれると、特に説得力がありますね。
さて、勤務先の産業医が社員向けに随時の「健康講話」を発行してくださるのですが、新型コロナ肺炎についての記事がとてもわかりやすかったのでご紹介します。(産業医には「「拡散してえーよ。ネタ元にも確認してるし」と言ってもらっています)
[健康講話 COVID-19コロナ肺炎:ここまで判った
社員の皆さんこんにちは。産業医の佐伯です。今回はコロナ肺炎について今、どこまで判っているか、どういう対応を今後とっていけば良いか、最新の知見を解説します。
●最初に:アレルギーとは何か?
春先になると花粉症の方は鼻水に苦しみます。実はあの鼻水は血液です。花粉症の患者さんは花粉の微粒子が鼻粘膜に接触すると、粒子周囲の鼻の粘膜の毛細血管がアレルギー反応を起こし、血液成分中の透明な血漿成分が毛細血管から外へ漏れ出して鼻水として垂れてくるのです。つまり、アレルギーとは、特定の物質が粘膜に付着した結果、周囲の毛細血管から透明な血漿成分が血管外へ漏れ出すことなのです。
●COVID-19コロナウイルスだけが急性肺炎を起こす機序が最初は不明だった
最初は他のウイルス肺炎のように、COVID-19コロナウイルス自体の毒性が原因で肺炎が生じると考えられていました。しかし、そもそもコロナウイルスは毎冬期に流行る軽症のウイルス性の風邪の原因菌であり、どうしてこの、COVID-19コロナウイルスのみが重篤な急性肺炎を起こすのかは良く判りませんでした。
●肺炎の本体はウイルスではなく、アレルギー
何らかの素因を持った方がこのCOVID-19コロナウイルスを肺に吸い込むと、丁度花粉症の方が花粉を鼻に吸い込んだ時のように、肺の粘膜・血管で急性のアレルギー反応が起こります。肺血管の急性アレルギー反応が制御不能にまで重篤化した状態をサイトカインストームと呼び、この状態に至ると肺のあらゆる毛細血管から大量の鼻水(=透明な血漿成分)が肺実質に漏れ出し、肺が水浸しになり呼吸ができなくなるのです。これがCOVID-19コロナウイルス肺炎の本質であると考えられています。
●早急に「肺の鼻水」を止めないと手遅れになる。
鼻水を拭かずに放置したらどうなるでしょうか?皮膚表面の鼻水はカチンカチンに固まり、黄色いベールのようなものが鼻の下にへばりつくと思います。これを医学用語で硝子化といい、肺全体の毛細血管の表面が全てこの鼻水のあとのような黄色いベールで被われてしまうと、もう肺でガス交換が全く出来なくなります。へばりついた黄色いベールを取り除く術はないので、患者さんの肺がこの状態に陥れば、たとえECMO(人工心肺)に繋いでも数日の命ということになります。
●早期にアビガンを内服させて、肺炎が起こる前にステロイド(オルベスコ)を吸入させる。
以前にも指摘しましたが、アビガンを内服するとコロナウイルスは増殖することができません。但し、内服時期が遅れてウイルスが多量に増殖した後では効果が薄くなります。次に肺炎の徴候が出てきたら、花粉症の薬=ステロイド(オルベスコ)を早めに吸入させて、肺の鼻水を止めてしまう。ウイルス自体の毒性はさほどではないので、こうしてウイルス量を一定以下に保ち、肺炎化を防止しさえすれば、10日前後で体内に抗体ができて完治する。
友人の某医大呼吸器内科教授はそう話してくれました。本日の講義はここまで。
○○○○○○株式会社 産業医 佐伯クリニック 佐伯英次郎]
新型コロナの肺炎が急激に悪化すること、いろんな病気用の薬が使われ、それぞれの効き方がありそうなことも、ウィルスによる風邪の部分と、アレルギーによる肺炎の両方を治療する必要があるからなのでしょうね。ステロイド薬でもオルベスコだけがピンポイントに効くというのも不思議。日本株BCGに抑制力があるというのも、今後、アレルギー反応や免疫の視点から解明されていくのでしょうね。ネパールは、故岩村昇医師が感染症対策に尽力されたので、BCGは日本株ですね。観光立国なのに死亡者がいないのは嬉しいことです。
ミーハー さん
コメントありがとうございます。
情報拡散OKも助かります。
コメントありがとうございます。
情報拡散OKも助かります。
2020/05/14(Thu) 07:20 | URL | ドクター江部 | 【編集】
2020/05/16(Sat) 16:20 | URL | 中嶋一雄 | 【編集】
中嶋一雄 先生
情報をありがとうございます。
情報をありがとうございます。
2020/05/16(Sat) 17:01 | URL | ドクター江部 | 【編集】
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