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スーパー糖質制限食と運動量と体重維持。
【20/01/02 じょん
糖質摂取量と体重増減
江部先生、あけましておめでとうございます。

スーパー糖質制限でも体重が増加するとのことですが、やはり体重増減には糖質量が関係していると思うのですが、どうなのでしょうか?糖質により、インスリンが分泌し、その結果として脂肪蓄積となるのではと思います。糖質制限食でなければ、体重増加はもっと大きいのではないかと思います。まだ体重増加といっても、水分出納の影響もあるように思います。】


じょん さん

仰る通りと思います。

<糖質摂取⇒血糖値上昇⇒インスリン大量分泌⇒筋肉細胞が血糖を取り込む⇒余った血糖は全て中性脂肪として蓄えられる。>

脂質は血糖値を上昇させず、インスリン分泌もゼロです。
タンパク質は少量のインスリンを分泌させますが、グルカゴンも分泌させるので、
血糖値の上昇はほぼないです。
1型糖尿病で、インスリン分泌が無い場合は、
タンパク質がグルカゴンを分泌させるので、
糖新生により間接的に血糖値が上昇しますが、これは特殊例です。

従って、肥満の元凶は糖質であり、脂質や蛋白質ではありません。
今回の私のケースですが、18年にわたり、
一貫して<スーパー糖質制限食>
実践していますので、水分の移動はあまり関係ないと思われます。

インスリンの作用の一つに「体内に塩分と水分を蓄える」 というのがあります。

スーパー糖質制限食を開始して、ものの2日間くらいで、
2kgくらい体重が落ちることがありますが、これは明らかに水分の移動です。
インスリンの分泌が必要最低限となったため、
水分と塩分が体外に排泄されたためということです。

今回の私のケースで、体重維持のためには
<スーパー糖質制限食+いつも通りの運動量>
という公式が成り立つのかなと思いました。

いつもと同じくらいの運動量というのは、
私の場合は一日に7000~8000歩で、その内60~70%くらいは速歩ということです。

なお私の食事は、
朝はコーヒーだけ、昼食と夕食はスーパー糖質制限食ですので
基本、半日断食です。
たまに、一日1食で夕食だけのこともありますが、
この場合は24時間断食ですね。


<スーパー糖質制限食と体重減少>
スーパー糖質制限食なら、 運動量不変で、体脂肪が減ります。

例えば、血中総ケトン体の基準値は、26~122μM/Lですが、
スーパー糖質制限食実践中は、 400~1000~2000μM/Lくらいに上昇します。

肝臓で脂肪酸の分解物のアセチルCoAからケトン体を作ります。
ケトン体の上昇は、まさに脂肪が燃えている証拠ですね。


さて、次いで、糖質制限食で何故、脂肪が燃えて減量できるのかを考えて見ます。
まず、インスリンについて考えて見ます。

<肥満ホルモンインスリン>
◇インスリンは脂肪細胞内の中性脂肪分解を抑制します。
◇インスリンは血中の中性脂肪を分解し脂肪細胞内に蓄えます。
◇インスリンは筋肉細胞に血糖を取り込ませますが、余剰の血糖は脂肪細胞に取り込ませて中性脂肪として蓄えます。
◇肥満のメカニズムはインスリンによる脂肪蓄積と考えられます。
◇インスリンを大量に分泌させるのは、糖質のみです。
◇インスリンは、別名肥満ホルモンと呼ばれています。


<スーパー糖質制限食の4つの利点>

◆<糖質制限食による体重減少効果>
①インスリン(肥満ホルモン)追加分泌が少量ですむ。
②食事中も含めて常に体脂肪が燃えている。
③食事中も含めて常に肝臓で糖新生が行われ、それにかなりのエネルギーを消費する。
④高タンパク食により、食事誘発熱産生(DIT)が亢進する。

高蛋白食は、摂食時の食事誘発熱産生(DIT)が通常食に比べて増加します。

DITによる消費エネルギーは、実質吸収エネルギーの、糖質では6%、脂質では4%、タンパク質で30%です。

食事誘発熱産生(DIT)を、もっと簡単に説明すると、食事において
100キロカロリーの糖質だけを摂取した時は、6キロカロリーが、
100キロカロリーの脂質だけを摂取した時は、4キロカロリーが、
100キロカロリーのタンパク質だけを摂取した時は、30キロカロリーが
熱に変わり、消費エネルギーとしてカウントされるということです。


◆<糖質を摂取した場合>
A)血糖値が上昇してインスリン(肥満ホルモン)がたっぷり分泌される。
B)体脂肪は燃えなくなり、血糖値が中性脂肪に変わり蓄積される。
C)肝臓の糖新生はストップする。
D)高タンパク食よる亢進した食事誘発熱産生(DIT)はなくなる。


①②③④とA)B)C)D)両者を比べてみれば、高糖質食より糖質制限食の方が、
体重減少効果が高いことが一目でわかると思います。

たとえ低脂質食でカロリー制限していても、
糖質を摂れば体重減少への利点がすべて消えてしまうわけです。

これは食べ物に含まれるカロリーとは無関係の生理学的な特質であり、
あくまで糖質を摂るかどうかがカギとなります。


<摂取エネルギーと消費エネルギー、基礎代謝量、身体活動量、食事誘発熱産生>

1)摂取エネルギー > 消費エネルギー   → 体重増加
  摂取エネルギー = 消費エネルギー   → 体重不変
  摂取エネルギー < 消費エネルギー   → 体重減少

2)通常のカロリー制限食(高糖質食)なら
  「消費エネルギー=基礎代謝量+身体活動量(運動や家事)+食事誘発熱産生(DIT)」

3)糖質制限食なら、高糖質食の時には無い
 「肝臓の糖新生でエネルギーを消費」→基礎代謝の増加
 「高蛋白食摂取」→食事誘発熱産生(DIT)の増加 」
 が認められる。

1)は生理学的事実です。
2)3)を比較すると糖質制限食の方が高糖質食に比し、
体重が減少しやすいことは明白です。


なお、スーパー糖質制限食実践においては、
カロリー制限は必要ありません。
脂質と蛋白質はしっかり摂取して、
厚生労働省の言う<推定エネルギー必要量>を確保しましょう。
特殊例を除いて、カロリー制限食は、百害あって一利なしです。




江部康二
コメント
本日の「体重増減」解説には、納得です!!
都内河北 鈴木です。

本日の「体重増減!!」の、
江部先生の解説に自身の体験からも納得です!!

私は、日本医療の専門組織「日本糖尿病学会」に、
21年間、後半7年間医療世界情報・隠蔽されて、殺されかけた私が、
江部先生「糖質制限理論」を理解把握して実践で、インスリン増量投与者が、
インスリン自主離脱して「ヘモグロビン正常化」して「生還」した事実!!

9年後現在迄に後遺症「眼、脳梗塞、」が、
「覚醒、再覚醒、」している事実から、
先ず言いたいのは「人類は、糖質を何故食べるのか??」です!!

近代史から見ても日本人の「高木兼寛医師」が気付いた「脚気・原因」!!
自身の父親「ガダルカナルから戦争帰りの食生活」!!
この事から日本の専門医に殺されかけた私は、
江部先生「糖質制限理路」を理解把握するには、
瞬時でした!!

「糖質制限理論」実践翌日、「血糖値半減」効果有り!!

以上の事から本日の「体重増減」解説は、
私自身の「生還、覚醒、再覚醒、」している事から、より一層の納得だと、
安心理解しました!!

バ~ンスタイン医師の頃より容易になった「血糖自己測定器」あれば
より改善効果を自覚できますが、
無くても「BMI」を測定して行けば改善効果を理解できる事だと考えます!!!

私はまだまだ後遺症「眼、脳梗塞、」の改善を目指していますが、
「体重増減」の本日の解説には納得です!!

江部先生には、「生還、覚醒、再覚醒、」でき、感謝尽きません!!
ありがとうございます。
敬具

2020/01/03(Fri) 20:52 | URL | 都内河北 鈴木 | 【編集
こんばんは。いつも貴重な情報をありがとうございます。ご質問ですが、牡蠣などに沢山含まれるグリコーゲンは、大量摂取によって血糖値スパイクを発生させるものでしょうか?
2020/01/03(Fri) 22:32 | URL | まっちゃん | 【編集
Re. スーパー糖質制限食と運動量と体重維持。
江部先生、おはようございます。
改めて糖質制限の機序がよくわかりました。特に水分移動の点です。
今後ともよろしくお願いいたします。
2020/01/04(Sat) 05:46 | URL | じょん | 【編集
「食の達人」国策で認定??
都内河北 鈴木です。

ネットニュ~スで見ました、
『「食の達人」を人間国宝の対象、 文化庁が検討、海外にPR』
1月3日(金)21:00配信 KYOUDO

『人間国宝 食の達人も追加検討』
1月3日(金)23:04  共同通信

これ等の国政への疑問が出ます??
私は宮内庁御用の調理師もしていましたが、
現在は江部先生「糖質制限理論」で、
「生還、覚醒、再覚醒、」を実体験している現在があるから、
この国策発表には、何かがオカシイとしか考えられません??!!

只、美味しければだけで「食の達人」国策で認定しては、
駄目だなと考えます!!!

『人体への害毒が解明されている、現在にです!!』

私は江部先生「糖質制限理論」で、
「生還、覚醒、再覚醒、」している改善効果の現在に、感謝尽きません!!
ありがとうございます。
敬具


2020/01/04(Sat) 06:00 | URL | 都内河北 鈴木 | 【編集
江部康二先生の患者さんで合併症起きたり、人工透析になる患者さんはいらっしゃいますか?
いた場合毎年何人くらいですか?
2020/01/04(Sat) 07:30 | URL | みゅう | 【編集
Re: タイトルなし
まっちゃん  様


牡蠣:1個(むき身) 20g。
栄養成分(1個、むき身、20g):糖質は0.98g、蛋白質は1.38g、脂質は0.44g
牡蠣のカロリーは20g(1個、むき身)で12kcalのカロリー。


牡蠣100gあたりの糖質は4.9gで、低糖質食品の範疇です。
むき身1個の糖質は、0.98gです。

むき身を五個食べても、4.9gですので、許容範囲ですね。
十個食べたら9.8gの糖質なので、糖尿人が食べると30mgくらい血糖値が上昇しますが、
グルコーススパイクレベルではないですね。
2020/01/04(Sat) 08:44 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 「食の達人」国策で認定??
都内河北 鈴木 さん

情報をありがとうございます。

和食の料理人や日本酒造りの職人(杜氏)など「食の達人」

が対象のようですね。
伝統芸という範疇が対象であり、「健康になるための食生活」という観点はなしです。
2020/01/04(Sat) 08:48 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: タイトルなし
みゅう さん

興味深い質問をありがとうございます。

糖質制限食導入前と導入後で差があるか
早速調べてみます。

2020/01/04(Sat) 09:48 | URL | ドクター江部 | 【編集
推定平均血糖値
2015年11月16日ブログにある推定平均血糖値を求める計算式というのは、就寝中を含めた値になるのでしょうか。
それとも昼間の食事に対しての平均値(測定の7~8回)と見るものなのでしょうか。
ちなみに、江部先生の数値はこの式にほぼ一致しておられるのですか。
2020/01/04(Sat) 15:25 | URL | たみ | 【編集
暁現象克服
伸之介です。
本年も宜しくお願い申し上げます。
この一年、暁現象の登場で喜憂の毎日です。
最大の弱点は納得しています。家庭の生活パターンの都合で、毎日の食事時刻が
朝09:00・昼15:00・夕21:00
と、夕食が遅い時間帯なのです。これは先生のアドヴァイスに反しております。
就寝は23:00乃至24:00なので、その間に代謝を向上すべく「室内ウオーカー(ベルト式)」を段取りしたのですが、晩酌及び寄る年波のせいか、なかなか実行できません。
一昨年は、夕食後の夜間散歩を頑張ったりしていましたが、晩酌後の69歳にとって、この運動の維持が難しくなった次第です。
この二か月は、起床時の朝一の空腹時血糖値の測定値が130を越えることが多く、癪に障るので、測定前に外に出て「速歩15分」で、胡麻化しています。この陰で測定値は「120~130」におさまっています。これは邪道だと反省するも、血糖値を下げる行動については正しいのだと、屁理屈こねております。
4歳年長の兄は数年前からインシュリン適用でして、「透析」に移行せぬように医師からの指導(新薬の治験等)を受けており、私は糖質制限で生涯を無薬で通そうとしていて八年目です。
暁現象対策として、格好な飲用薬のアドヴァイスもある様ですが、今後70歳代・80歳代の毎日を描いた時、どのような改善策が考えられるでしょうか?
この一年間のHb・a1cの値は、「ウエルシア」店頭で数回測定しており、「6.4~6.6(昨年11月)」です。
また、連続血糖値測定を適用した人の記録例では、血糖値は深夜は下降気味ですが、明け方の05:00頃から上昇に転じて150程度に達する、様相です。これが典型的な夜間の血糖値変化パターンであるならば、05:00頃の「血糖値上昇反転時刻」以前に起床して、軽い運動を行えば、暁現現象を回避出来るのではないかと、勝手な推察をしております。
毎日の夕食メニューは穀物無しのほぼ糖質20gです。但し晩酌付きです。
生活改善での工夫に知恵絞り、何とかギリギリの血糖値を目指すべきか、長期的生活を考慮して、糖質制限食生活は継続しつつ、暁現象を抑える飲用薬のお世話になるのが良いのか、先生のコメントをお願いします。
2020/01/04(Sat) 15:28 | URL | 伸之介 | 【編集
糖質制限後の悪化合併症、人工透析??!!
都内河北 鈴木です。

江部先生「糖質制限理論」の効果は、
私の日本医療の専門組織「日本糖尿病学会」信奉・病院、担当医、により
21年間「悪化から殺されかけた患者」が、
江部先生「糖質制限理論」理解把握して実践で、
3か月でインスリン自主離脱して「生還、」!!、

以降9年目現在までに「覚醒、再覚醒、」している医療デ~タが存在しているように、
『改善しか有り得ないかなと、考えます!!!』

江部先生も「興味深い質問」と発言ありますが、
「糖質制限理論」理解把握して実践するならば、
私は「合併症、人工透析」などは、回避可能だと考えます!!!
『私は、回避しましたからです!!!』

時代は進化・解明している事が、理解できる事実かなと考えます!!

江部先生「糖質制限理論」に疑問質問ある方は、
私の江部先生「糖質制限理論」理解把握・実践で、
「生還、覚醒、再覚醒、」している1患者が存在している事を御理解いただければ、
良いかなと考えます!!

江部先生には、「生還、覚醒、再覚醒、」でき、感謝尽きません!!
ありがとうございます!!
敬具

2020/01/04(Sat) 16:28 | URL | 都内河北 鈴木 | 【編集
Re: 推定平均血糖値
たみ さん

HbA1cからの計算式です。
HbA1cは、過去1~2ヶ月間の平均血糖値を反映しています。
従って、食前、食中、食後、空腹時、睡眠時・・・全ての時間帯の平均血糖値です。
私個人のデータはおいておいて、以下の米国の研究により、HbA1cとAG(平均血糖値)の関係の計算式が決定されました。

(2)ADAG研究
HbA1cとAGの間の数学的関係をよりよく定義する目的でデザインされ,より最近に(2006~2008年)行われたA1c-Derived Average Glucose Study(ADAG研究)では,18~70歳の1型糖尿病患者(n =335),2型糖尿病患者(n=236),非糖尿病者(n=90),計661例が参加し,最終的に507例のデータが解析されました。HbA1c値に影響を及ぼす貧血や赤血球ターンオーバー変化などの可能性のある検体は解析から除外されています。本研究では,週3回以上1日7回の毛細血管血糖値測定(自己血糖測定)と,最低2日間の連続持続血糖測定(C GM)が計4回ずつ施行されました。1日の測定回数はCGMが288回程度,自己血糖測定が7回と,後者が圧倒的に少ないため,各測定結果が同一測定日の全測定回数の逆数に比例するように重み付けして推定平均血糖値(estimated AG:eAG)が算出された結果,線形回帰分析に基づくeAGとHbA1cの間の相関が,eAG(mg/dL)=(28.7×HbA1c)-46.7(r2=0.84)の計算式で示されました3)。
2020/01/04(Sat) 17:20 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 暁現象克服
伸之介 さん

日本糖遺尿病学会の基準では、
早朝空腹時血糖値130mg/dl未満が目標です。
HbA1cは6.4~6.6%で、
糖質制限食なので「食後高血糖」「平均血糖変動幅増大」もない、
良質なHbA1cです。

薬物なしで、曉現象を改善するのに、
一番持続可能なのは<インターバル速歩>と思います。
2019年02月20日 (水)の本ブログ記事
インターバル速歩と体力。8000歩/日との比較。
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-4826.html

をご参照いただけば幸いです。
2020/01/04(Sat) 17:30 | URL | ドクター江部 | 【編集
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