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私が中年太りに至ったプロセスと、解決したプロセス。糖質制限食。  
こんにちは。

多くの人が経験する中年太り、私もモロに経験しました。
今回は、私が米摂取で中年太りに至ったプロセスと、
糖質制限食で解決したプロセスのお話しです。

私の飲酒歴は学生時代からで、タバコは一切なしです。

京大医学部入学が、1968年です。

学生時代はお金がないですから、札幌ジャイアンツ(当時の巨大な瓶ビール)や一升瓶の料理用ワイン、安物の日本酒の三倍醸造酒の一升瓶などが中心でした。

学生時代は、身長167cm、55~56kgくらいで、いくら食べても飲んでも決して太りませんでした。

三倍醸造酒で二日酔いになると最悪で、三日酔いくらいになるので、日本酒は大嫌いになりました。( ̄_ ̄|||)

それで1974年、社会人になってからは、ブランデーやウィスキーをもっぱら飲んでいました。

その頃の私は、結構な大食いのほうで、割り勘負けはまずありませんでしたが、炭水化物も含めていくら食べても飲んでも決して太りませんでした。

医学生時代は野球部で6年間練習や試合をしていたので、その分の筋肉の貯金があって、社会人になってからもしばらくは基礎代謝が盛んだったのでしょう。

とある時、尾瀬あきら作の漫画「夏子の酒」を読んで感動し、40歳過ぎからからは、純米酒に目覚めました。
三倍醸造酒は最悪ですが、純米酒は最高に美味しかったです。(⌒o⌒)v

「酒をやるなら純米大吟醸、ビール飲むなら恵比寿ビール、愛読書並びに推薦書は夏子の酒・・・」

てなキャッチコピーで、それまでのウィスキーやブランデーから純米酒と恵比寿ビールに切り替えて、当時浴びるように飲んでいました。

主食は、病院では玄米で、家では胚芽米でした。当時は「粗食のすすめ」で有名な幕内秀夫先生の推進する
「学校給食と子供の健康を考える会」にも関係していて「学校給食を完全米飯に」という運動をしていたこともあり、外食、講演や旅行などの食事や、新幹線の駅弁では、おかずよりは兎に角米飯をしっかり食べるようにしていました。忙しい時は、おにぎりだけでお腹いっぱいとかも多かったです。

肉や脂の食材は、できるだけ控えて魚介中心にして、調理油は極力使わずカロリー制限も一定していました。運動は、30才から始めた週2回のテニスです。

運動量は、社会人に成り立ての頃より、テニスの分は少し多いくらいで、食事は肉・油脂を控えてカロリー制限でそれなりに気をつけていたのですが、40才過ぎから徐々にお腹が出てきて、体重も増え始めました。年齢とともに筋肉量が減少して、基礎代謝が低下してきたのでしょう。

『食事で蓄えられた中性脂肪』と『空腹時や睡眠時に消費される中性脂肪』のバランスが崩れ始めた時期だったと思います。

兎に角、米飯を中心に炭水化物の摂取は多かったです。毎日食事の度に、大量のインスリン追加分泌を繰り返し、だめ押しに毎晩毎晩、雨の日も風の日も雪の日も晴れの日も曇りの日も、律儀に純米酒と恵比寿ビールで飲酒後もインスリン追加分泌を生じていたのでしょう。

当時は、テニスの帰りにスポーツジムにもよって、自転車こぎや腹筋・背筋運動もやってました。

30代よりは運動量も増やして食事にも気を使っていたのに、なぜか体重はさらに増加し、腹回りも順調に育っていきました。

所詮この程度の運動では、日々の大量の炭水化物摂取に拮抗できるはずもなく、インスリン過剰分泌でますます肥満していったのだ思います。

肥満すればインスリン抵抗性が増して効きが悪くなるので、益々過剰のインスリンを分泌せざるを得ません。肥満ホルモンであるインスリン分泌の悪循環ですね。

52歳、糖尿病発覚時には、とうとう体重67kgになって、学生時代より約10kg増えてしまいました。

血圧は160/100、腹囲は86cmと、メタボリック・シンドロームの診断基準を見事に満たしていました。

ここに至り、一念発起して、2002年6月から糖質制限食を開始しました。肉・魚・野菜・豆腐などおかずは食べ放題で、主食(糖質)だけはなしです。

酒は日本酒、ビールなどの糖質を含んでいる醸造酒は中止し、もっぱら焼酎(蒸留酒)としました。

辛口赤ワインだけは、醸造酒の中でも血糖値をほとんど上昇させないので、適宜飲んでいました。

純米大吟醸・恵比寿ビール時代を知る友人達からは、非難囂々、ブーイング続出でしたが、糖尿病・メタボとおさらばするために、背に腹は代えられません。

この間、スポーツジムはやめてしまい、テニスも2回/週から、1回/週に減ったので、運動量は40代に比し確実に減りました。

また、肉や炒め物や揚げ物など脂質をたっぷり摂取したので、40代の油脂は極力控えていた時代に比し、総摂取カロリーは増えていたと思います。お酒の量は、全く不変でした。

運動量は減って、総摂取エネルギーは増加したにも関わらず、6ヶ月間の糖質制限食で、体重は約10kg減って57kgにおち、血圧も120/70、HbA1Cも4.9%(当時JDS⇒NGSP換算なら5.3%)と改善しました。メタボリック・シンドロームも解消しました。

このように、私の肥満(中年太り)には総摂取エネルギーよりも総糖質摂取量のほうが、色濃く関係していたことは間違いありません。

『糖質摂取で血糖値上昇→インスリン追加分泌→脂肪細胞表面にGLUT4発現→血糖を取り込んで中性脂肪に合成して脂肪細胞内に蓄積』

『糖質摂取で血糖値上昇→肝臓が取り込んで中性脂肪合成→中性脂肪はVLDLとして血中に放出→余剰の中性脂肪は脂肪細胞に取り込まれて蓄積』

という悪循環が、糖質制限食で断ち切れたのだと思います。

その後は、2019年現在に至るまで、身長、体重は167cm、56~57kgとほぼ一定で、血圧も120~130/70~80ていど、HbA1cは5.6~5.8%(NGSP)ていどです。

今は、主食(糖質)を食べなければ正常人、主食(糖質)を食べれば糖尿人です。
美味しく楽しく末長く糖質制限食で、HbA1cは、今ぐらいで維持したいと思っています。 (^^)


江部康二
コメント
江部ヒストリー、楽しませてもらいました
先生、見事に健康志向の罠にはまった感じですね(笑)
私の周りにも、この人はあえて過酷なダイエットをしたがっているのでは?と、思える人がいます。
単純に、まずは炭水化物を抜き、肉・魚・野菜を増やせばいいわけです。
先生の記事でもありましたが、朝食などどうせ同じメニューなのですから、卵1個だけでもいいと思います。
私も、かなり朝食は少なくなりました。
食べることはできるのですが、食べなくても平気です。
ただ、自作のカスピ海ヨーグルトはやや多めに食べています。

簡単な方法ほど、見えてもみたくないのかもしれませんね。
高かろうよかろうの思考でしょうか(笑)

今年も後少しとなりました、セイゲニストの皆様も体調を崩されませんように。
2019/12/05(Thu) 17:05 | URL | 猫 | 【編集
面白いです!
面白いと言っては失礼なのですが、ユーモア溢れる文面に思わずニヤニヤ。糖質制限は「もっと早く知っていれば!」という気持ちと「今知って良かった!」という気持ちと複雑ですよね。

幸い私は糖尿病になる前に先生の著書やブログを発見したのでラッキーでした。心から感謝してます。それまでは炭水化物大好きで1日パンだけでも満足。飲み物は100%フルーツジュースが健康的と信じてました。もっと多くの人に気がついて欲しいです。糖尿病の義母も長年言い続けているのに食生活変えないし。。。本当に不思議です。
2019/12/06(Fri) 10:00 | URL | neko | 【編集
Re: 江部ヒストリー、楽しませてもらいました
猫 さん

江部ヒストリー、楽しんで頂けたなら嬉しい限りです。

健康志向はおおいにあったのですが、
結局私は、<玄米魚菜食>で糖尿病を発症してしまったのです。
2019/12/06(Fri) 17:55 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 面白いです!
neko さん

コメント、ありがとうございます。

まだ間に合う内に、
糖質摂取の害、『食後高血糖』『AGEsの蓄積』
に、もっと多くの人に気がついて欲しいものですね。



2019/12/06(Fri) 18:03 | URL | ドクター江部 | 【編集
頑張ります!
こんばんは
先生の糖質オフ!健康法を読ませて頂きました。
昨日から糖質オフ生活の始まりです。
一ヶ月後の血液検査が楽しみです
2019/12/06(Fri) 22:13 | URL | たか | 【編集
Re: 頑張ります!
たか さん

拙著のご購入、ありがとうございます。
美味しく楽しく末長く、糖質制限食で健康ライフを目指しましょう。
2019/12/07(Sat) 07:24 | URL | ドクター江部 | 【編集
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