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非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)心臓発作 脳卒中 癌死亡 全死亡のリスク上昇。
こんにちは。
非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)のことを、
2019/11/27(水)のブログ記事で書きました。

広島人さんから、非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)に関する追加情報を、
コメント頂きました。
ありがとうございます。

FDA(米国食料医薬品庁)
によれば、
「NSAIDs心臓発作 脳卒中 癌死亡 全死亡のリスク上昇」
とのことです。

また、夏井睦先生のサイトにも
「アスピリン 癌死亡と全原因死亡を有意に増加」
NEJM プラセボコントロール無作為化試験
の情報が掲載されていて、転載させて貰いました。
夏井睦先生、かってに転載して申し訳ありません。 m(_ _)m           

少なくとも、内科の医師においては、
近年、非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)の使用頻度はかなりへっていて、
アセトアミノフェンに代わっていっているので、良い傾向と思います。


【19/11/29 広島人
NSAIDs心臓発作 脳卒中 癌死亡 全死亡のリスク上昇
NSAIDsに関しては、心臓発作・脳卒中、癌死亡・全死亡のリスクの上昇が報告されており、想像以上にリスクの高い医薬品のようです。

1.アメリカFDAがNSAIDsによる心臓発作・脳卒中のリスク上昇に関する警告を出しています。
医薬品安全性情報 Vol.13 No.17(2015/08/27)国立医薬品食品衛生研究所 安全情報部
http://www.nihs.go.jp/dig/sireport/weekly13/17150827.pdf
【 米FDA 】
•非アスピリン NSAID:心臓発作・脳卒中のリスク上昇に関する警告を FDA が強化
FDA strengthens warning that non-aspirin nonsteroidal anti-inflammatory drugs (NSAIDs)
can cause heart attacks or strokes
Drug Safety Communication
通知日:2015/07/09
http://www.fda.gov/downloads/Drugs/DrugSafety/UCM453941.pdf
http://www.fda.gov/Drugs/DrugSafety/ucm451800.htm
非アスピリンNSAIDの使用に伴う心臓発作や脳卒中のリスクについて,FDAは,製品表示に既に記載されている警告を強化する作業を行っている。FDAは,新たな安全性情報を包括的にレビューした結果,すべてのNSAID処方箋薬の製品表示を強化するよう要求している。OTC薬のNSAIDについても,製品表示に既に記載されている心臓発作と脳卒中のリスクに関する警告の強化を求める予定である。
◇ ◇ ◇
NSAID処方箋薬の製品表示は以下の情報を盛り込んで改訂される予定である。
• NSAIDの使用に伴う心臓発作や脳卒中のリスクは,使用開始後早くも数週間以内に上昇することがある。NSAIDを長期に使用するほど,このリスクは高くなると考えられる。
• 高用量ほどこのリスクは高まる傾向がある。
• 以前には,どのNSAIDのリスクも同程度であると考えられていた。新たな情報から,心臓発作や脳卒中のリスクがすべてのNSAIDで同程度かは,曖昧になっている。しかしながら,NSAIDの中でどれが他よりもリスクが明らかに高いか(または低いか)をFDAが判断するには,この新たな情報は不十分である。
• NSAIDは,心疾患やそのリスク因子のある患者,ない患者のいずれにおいても,心臓発作や脳卒中のリスクを高める可能性がある。多数の研究によりこの見解が支持されている。推定されているリスク上昇の程度は,研究対象の医薬品や用量によりさまざまである。
• 一般に,心疾患やそのリスク因子のある患者は,これらのリスク因子のない患者に比べ,ベースラインでのリスクが高いことから,NSAIDの使用後に心臓発作や脳卒中が発現する可能性も高い。
• 最初の心臓発作後にNSAIDで治療を受けた患者は,最初の心臓発作後にNSAIDで治療を受けなかった患者に比べ,その心臓発作から1年以内に死亡する率が高かった。
• NSAIDの使用に伴い,心不全のリスクが上昇する。


2.アスピリンが癌死亡と全原因死亡を有意に増加させる報告が夏井先生のサイトにあります。
http://www.wound-treatment.jp/new_2018-11.htm#1109-5
アスピリン 癌死亡と全原因死亡を有意に増加、NEJM プラセボコントロール無作為化試験
 19114人が参加したアスピリン100mg/日を投与するプラセボコントロール無作為化試験において、アスピリンによる癌死亡と全原因死亡の有意な増加が、インパクトファクターNo.1のNew England Journal of Medicineに発表されましたので、要旨を翻訳してご紹介します。
 最も古くから全世界で使用されているNSAIDsであるアスピリンで実施されたこの試験は、交絡因子の影響を受ける危険性のある疫学研究ではなく、合計1.91万人が参加した極めて大規模なプラセボコントロールの無作為化介入試験ですから、信頼性は高いと考えられます。
 Effect of Aspirin on All-Cause Mortality in the Healthy Elderly
 N Engl J Med. 2018 Oct 18;379(16):1519-1528. doi: 10.1056/NEJMoa1803955. Epub 2018 Sep 16.
 https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1803955
 (1)背景
 今出版されている「高齢者のイベントを低下させるアスピリン試験(ASPREE)」の一次分析において、毎日のアスピリンの使用は、高齢者の身体障害のない生存という一次エンドポイントに関して、利益(便益)を提供できなかったことを、我々は報告している。
 プラセボよりもアスピリンで二次エンドポイントの全原因死亡の数値的に高い発生率が観察された。
 (2)方法
 2010年から1024年にかけて、オーストラリアとアメリカの地域社会に居住している70歳以上の人 (アメリカの黒人とヒスパニックでは65歳以上)で、冠動脈疾患、認知症、身体障害のない人を登録した。
 参加者は、腸溶性コーティングしたアスピリン100mgまたはプラセボを服用するように無作為に割りつけられた。
 試験の群の割りつけを知らない裁定者により、根底に存在する原因に従い、死亡を分類した。
 アスピリン群とプラセボ群の間の死亡率を比較するためにハザード比を計算した、そして特定の死亡原因の事後の探索的分析を実施した。
 (3)結果
登録した19114人の内、9525人はアスピリン服用に、9589人はプラセボ服用に割りつけられた。
 中央値4.7年間の追跡期間で、合計1052人の死亡が発生した。
 全原因死亡のリスクは、1000人・年当たり、アスピリン群では12.7イベント、プラセボ群では11.1イベントであった(ハザード比1.14、95%CI 1.01-1.29)。
 癌は、アスピリン群の高い死亡率に対する主要な寄与因子であり、1000人・年当たり1.6の過剰な死亡を構成する。
 癌に関連する死亡は、アスピリン群では参加者の3.1%、そしてプラセボ群では参加者の2.3%で発生した(ハザード比1.31、95%CI 1.10-1.56)。
 (4)結論
 明らかに健康な高齢者では、毎日プラセボを服用した人よりもアスピリンを服用した人で、高い全原因死亡率が観察された。
 過去の研究の観点では、この結果は予想されないものであり、
注意して解釈すべきである。
(国立老化研究所などにより資金提供; ASPREE ClinicalTrials.gov number, NCT01038583.) 】


江部康二
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