FC2ブログ
脂肪肝について その2
こんばんは。
前回の続きです。

血糖値を直接上昇させるのは、3大栄養素「糖質・脂質・タンパク質」のうち、
糖質だけなので、追加分泌インスリンが大量に必要となるのは、糖質摂取時だけです。
タンパク質は、ごく少量の追加分泌インスリンを分泌させます。
脂質は、追加分泌インスリンを分泌させません。

脂肪肝も内臓脂肪肥満もメタボリック・シンドロームも、
糖質の頻回・過剰摂取によるインスリンの頻回・過剰分泌が根本要因と思います。
内臓脂肪肥満やメタボになれば、インスリン抵抗性も出現してきて、
血糖値を正常に保つために基礎分泌インスリンの量も増加します。

このようにして、インスリン追加分泌も基礎分泌も過剰になり、
ますます、脂肪肝や内臓脂肪肥満やメタボリック・シンドロームは
進行して悪循環に陥ります。

上述の如く人体の生理・栄養・代謝面から理論的に考えてみると、

<糖質摂取→食後血糖値上昇→追加分泌インスリン大量分泌→血糖を筋肉が取り込む→
余剰の血糖は中性脂肪となる→脂肪肝・肥満>


ということが明確に理解できます。
つまり、糖質を普通に食べていたら、少々のカロリー制限をしても、
脂肪肝が改善することは極めて困難なのです。

一方、糖質制限食実践で、例えば肉・魚・豆腐などを摂取すれば、
当然高脂質・高タンパク食となりますが、
この間常に脂肪が分解されエネルギー源として使われています。
つまり、糖質制限食を食べている最中にも、血糖値を保つために糖新生が行われますが、
糖新生のエネルギー源として、中性脂肪が分解されて脂肪酸やケトン体になり、
利用されているのです。
この「脂肪酸-ケトン体エネルギーシステム」が日常的に利用されているのが、
人類本来の姿であり、農耕前の狩猟・採集時代700万年間はずっとそうでした。

糖質制限食で脂肪が分解されていた人が、糖質を摂取して血糖値が上昇すると、

<糖質制限食→中性脂肪分解→脂肪酸・ケトン体→骨格筋・心筋・内臓のエネルギー源>

というパターンが

<糖質摂取→食後血糖値上昇→追加分泌インスリン大量分泌→血糖を筋肉が取り込む→
余剰の血糖は中性脂肪となる→脂肪肝・肥満>


というパターンに変化し、脂肪肝・肥満につながるわけです。


私自身、2002年の糖尿病発覚の時点で、
メタボリックシンドロームの基準を満たしていました。

<身長167cm。 体重67kg 。高血圧140~180/90~110 。腹囲86cm。>

スーパー糖質制限食実践半年で10kg減量して57kg。
血圧は140~180/90~110  →  120~130/70~80。
内臓脂肪CTも、126cm2 → 71cm2 (正常は100未満)
メタボリックシンドロームの基準が全て正常になりました。
腹部エコーでも脂肪肝は改善しました。

私だけでなく多くの脂肪肝の患者さんが
スーパー糖質制限食で速やかに改善しています。

メルマガ読者の脂肪肝の皆さんは、安心して魚も肉も卵も野菜もしっかり食べて、
美味しく楽しくスーパー糖質制限食で、脂肪肝改善を目指して下さい。
アルコール性脂肪肝もあるので、飲酒量はほどほどにしましょう。


なお、急性妊娠性脂肪肝(AFLP)はまれな疾患(6000~7000妊娠に1例ていど)ですが、
重篤となることもあり注意が必要です。
AFLPは理論的には糖質制限食で予防できると思います。


江部康二
コメント
乾燥おからパウダーについて
いつも楽しく拝見させていただいております。ケトジェニックを初めて4日目なのですが、自分なりに色々調べ甘いものが欲しくなった際は乾燥おからパウダー40グラムに卵一つ、ラカント30グラムで蒸しパンを作って食べているのですが、ケトジェニック中でも大丈夫でしょうか?100グラムあたりの炭水化物は50グラム程度と表示されているのですが、ネットなどで調べた所40%以上が食物繊維と書いてあるのですが、江部先生はどう思われますか?長々と申し訳ございません。お忙しいと思いますが、お返事いただけたら幸いです。
2019/11/08(Fri) 18:52 | URL | ケトジェニック初心者 | 【編集
またお願いします
昨年5月に伺ってから1年半経過しました。また検査入院お願いできますか?12月11日水曜日から10日間です
2019/11/08(Fri) 18:58 | URL | 関口瑞穂 | 【編集
本日記事冒頭を読み、「生還」への納得です!!!
都内河北 鈴木です。

本日記事冒頭の
『血糖値を上昇させるのは、3代栄養素「糖質、たんぱく質、脂質、」のうち、糖質だけなので、追加分泌インスリンが大量に必要になるのは、
糖質摂取時だけです。』

この言葉が、私の「糖尿病・重症化」して無知な専門医に、殺されかけた病態が、
「生還」し、以降に後遺症の「眼、脳梗塞、」が
「覚醒、再覚醒、」しているのだなと、
再認識して、9年目初頭に江部先生への病態改善の患者として
感謝を考えます!!

「脚気」原因解明した「高木兼寛医師」の明治初頭より140年後に、
時代進化解明した『江部先生「糖質制限理論」』を認めない
「日本医療界」には、
日増しに疑問感じます!!!

1患者が糖尿病専門医「日本糖尿病学会」に21年間通院して
(後半2005年転院時より医療世界情報・隠蔽されて)
「糖尿病」転院4年後「脳梗塞」発症して「重症化」するのが、

『江部先生「糖質制限理論」』理解把握、実践で、
2012年10月1日より3か月足らずでインスリン投与
3年半余り(最終時、ヒュ~マリン・1日8・6・6)を自主離脱して
「ヘモグロビン正常化して、命救われ」て、

その後「後遺症」が「覚醒、再覚醒、」している9年目初頭に、
江部先生には、コメントしかできない事に悔いはありますが、
更なる改善目指して、後遺症の為にブログは常に読破しています!!

江部先生「糖質制限理論」に出会えて、「生還、覚醒、再覚醒、」でき、
感謝尽きません!!
ありがとうございます。
敬具
2019/11/08(Fri) 19:50 | URL | 都内河北 鈴木 | 【編集
損なアジア人
米国のDr.Lustigによると、メタボリックシンドロームで不健康な症状が出てくるBMIの数値は人種によって違いがあるらしく、白人では30、アフリカ系の人たちは35、逆にアジア人は25だそうです。。。。アジア人は損ですね(確かに黒人の人たちは太っていても活発な印象があります)。

先生の昔のBMIを計算させていただいたところ24ですので、アジア人としては上限まで近づいてしまったのですね。でも玄米菜食は健康的な食事に思えますが、お米の消費量が多かったのでしょうか?日本酒のせいですか?

糖質の合計摂取量が問題とはいえ、やはり玄米食は白米より食べ過ぎを抑えられますし、野菜(繊維)を摂取することで糖質の吸収も穏やかになると思われます。玄米菜食で糖尿病というのが何となくイメージしにくいです。。。それとも甘いものですか?(すみません、先生の御本に書いてあったかもしれませんが忘れてしまいました)
2019/11/08(Fri) 23:26 | URL | neko | 【編集
Re: 乾燥おからパウダーについて
ケトジェニック初心者 さん

乾燥おからパウダーの糖質は<100g中に9g>です。
卵は糖質ほぼゼロ、とラカントSは血糖値を上げる糖質はほぼゼロです。

従って自家製おから蒸しパン1個あたりの、血糖値を上げる糖質は<3.6g>であり
糖質制限OK食品です。
2019/11/09(Sat) 07:28 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: またお願いします
関口瑞穂 さん

075-871/0245
高雄病院に電話して、入院担当事務と、ご相談頂けば幸いです。
医事課には、私からメールしておきました。
2019/11/09(Sat) 07:30 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 損なアジア人
neko さん

私は、<玄米魚菜食+鶏肉+恵比寿ビール+純米酒>18年間で、「糖尿病+メタボ」になりました。

私以外にも玄米菜食者で糖尿病になる人は、結構多いです。
GIが白米より低いとはいえ、玄米も所詮はデンプンですので、血糖は勿論上昇します。

私の場合は、ご飯一杯の玄米で1時間後のピークの血糖値が228mg/dlくらいになります。
ご飯一杯の胚芽米なら250mg/dlになります。
確かに玄米の時のほうが、やや血糖値上昇は少ないですが、所詮180mg/dlを超えているので
糖尿病合併症リスクとしては、ほとんど同じことです。


2019/11/09(Sat) 07:50 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 損なアジア人
ありがとうございます。
先生のご説明は実測値に基づいているのでとても説得力があります。わかりやすくていつも感謝しております。
やはり糖分の総量が問題なのですね。
2019/11/09(Sat) 09:28 | URL | neko | 【編集
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可