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米国糖尿病学会と糖尿病食事療法。その変遷。糖質制限食。
こんばんは。
高雄病院の推奨する「スーパー糖質制限食」ですが
現在では、世界的に容認されています。
米国糖尿病学会の糖質制限食に対する見解の経年的変化を見れば、
わかりやすいです。

その前にまずは、米国糖尿病学会による推奨食事療法の変化です。

1950年、米国糖尿病学会(ADA)ガイドラインを初制定。
  炭水化物40%を推奨。
1971年改訂、炭水化物45%を推奨。
1986年改訂、炭水化物60%を推奨。
1994年改訂の際は、
  総摂取カロリーに対するたんぱく質摂取量の割合は、
  10〜20%という規定はあるものの、炭水化物・脂質の規定は撤廃。


*1921年のインスリンの発見以後、炭水化物の摂取比率は増え続けましたが、
 1994年で一定の歯止めがかかりました。

つぎに、米国糖尿病学会の糖質制限食に対する見解です。

1)2007年までは、糖質制限食を否定です。
2)2008年に、肥満を伴う糖尿病患者に1年間の期限つきで有効性を認めました。
3)2011年に、肥満を伴う糖尿病患者に2年間の期限つきで有効性を認めました。
4)2013年10月、「成人糖尿病患者の食事療法に関する声明」(ガイドライン)を
  2008年以来5年ぶりに改訂しました。
  そして適切な三大栄養素比率は確立されていないことを示し、
  全ての糖尿病患者に適した唯一無二の食事パターンは存在しないと明言しました。
  そして「糖質130g/日が平均的な最小必要量」という文言を削除し、
  肥満の有無は関係なく、期限なしで、正式に糖質制限食を容認しました。
  そして患者ごとに個別に様々な食事パターン
〔地中海食,ベジタリアン食,糖質制限  食,低脂質食,高血圧食〕が
  受容可能としました。


つまり、米国糖尿病学会は2008年以降、
数々のエビデンスに基づいて糖質制限を容認の方向に踏み出しました。
その後、5年間のエビデンスの蓄積(糖質制限食肯定も否定も含めて)を経て
2013年に糖質制限食を正式容認です。
米国糖尿病学会の見解は、個人の医師の見解や動物実験とは異なり、
多くのエビデンスに基づくものですから、信頼度は高く意義は大変大きいです。

2型糖尿病に対する食事療法として、
米国では今や糖質制限食は重要な位置を占めるようなってきています。
例えば、米国のデューク大学(米ノースカロライナ州ダーラム)は、
糖質制限食に関する臨床研究を積極的に行っています。
デューク大学のWilliam S. Yancy Jr.准教授は
2013年10月のADA声明改訂委員の1人でもあります。
一般内科のEric C. Westman准教授は同大学生活習慣医学クリニック所長です。
Westman准教授は、炭水化物20g/日未満をクリニックで実践しています。
このようにデューク大学では、
高雄病院のスーパー糖質制限食よりさらに厳格なケトジェニックダイエットを
糖尿病治療食の標準として実践しています。

2013年10月に、
米国糖尿病学会(ADA)が糖質制限食を正式に容認したという事実は
日本の糖質制限食推進派医師にとっても、大きな追い風となりました。
例えば、東大病院で2015年4月から
摂取比率40%の『緩やかな糖質制限食』が導入されたのも
米国糖尿病学会の見解の影響と思われます。

さらに、米国糖尿病学会は、2019年4月、
「成人糖尿病患者または予備軍患者への栄養療法」コンセンサスレポート
において、『糖質制限食(Low-carbohydrate eating patterns)が、
血糖コントロールに関してエビデンスが最も豊富である』
と明言しています。

http://care.diabetesjournals.org/content/42/5/731
Nutrition Therapy for Adults With Diabetes or Prediabetes: A Consensus Report
Diabetes Care 2019 May; 42(5): 731-754.https://doi.org/10.2337/dci19-0014
http://care.diabetesjournals.org/content/42/5/731


で、全文を見ることができます。
一方、非常に効果があるので、脱水や低血糖の予防の必要があり
開始時に医師などに相談するようにとの記載があります。

今回も、マクロ栄養素・コンセンサス・リコメンデーションにおいて
「エビデンスは、糖尿病および予備軍における最適な炭水化物、蛋白質、脂質のカロリー比率はないことを示唆している」との記載があります。
それで、糖質制限食以外にも以下の食事パターンも取り上げてあります。
総じて、基本姿勢は、2013年と2019年と同様ですが糖質制限食が目立ってきた感じです。

糖質制限食の次に記載ボリュームが大きいのは地中海食です。
あくまでも、私見ですが、エビデンスが蓄積してきた結果、ADAは
「糖質制限食」「地中海食」の二つを他とは別格に
有効性があると捉えているように思えます。

1)Mediterranean-Style Eating Pattern(地中海食)
2)Vegetarian or Vegan Eating Patterns(ベジタリアン食)
3)Low-Fat Eating Pattern(低脂肪食)
Very Low-Fat: Ornish or Pritikin Eating Patterns
4)Low-Carbohydrate or Very Low-Carbohydrate Eating Patterns
(低炭水化物食、超低炭水化物食)

5)DASH Eating Pattern(高血圧食)
6)Paleo Eating Pattern(パレオ食)
7)Intermittent Fasting(間欠的断食)

このように糖質制限食の信頼度はますます高まっています。


江部康二

コメント
時代進化解明理論の返還・説明!!
都内河北 鈴木です。

本日記事内容は、日本医療界の専門組織
「日本糖尿病学会」は、どの様の考えているのでしょうか??

私は糖尿病21年間の後半7年間は「日本糖尿病学会」信奉・病院、担当医に
重症化し悪化以上、殺されかけましたが、
それは江部先生「糖質制限理論」理解把握して、実践で、
インスリンスリン増量投与者が翌日より「血糖値・半減し」、
3か月足らずで「ヘモグロビン正常化!!」した3か月後に、

「医療世界情報・隠蔽」されて「改善可能性皆無の「カロリ~制限理論」信奉組織」だと指導されていた事が原因だと
「結果を出して」確認・理解しましたから発言します!!!

*2004年・ADA「血糖値、上昇は糖質のみ!!」発表!!
*2005年・江部先生「糖質制限理論」発表!!

私は現在、「糖質は、害毒作用しかない事を理解あれです!!」

本日記事内容は、後遺症の「眼、脳梗塞、」も
「覚醒、再覚醒、」して9年目初頭ですが、
「更なる覚醒、」へ繋がる、再認識・学習には、
何よりの安心のブログ講義内容だと、感謝尽きません!!

江部先生には、「生還、覚醒、再覚醒、」でき、感謝尽きません!!
ありがとうございます。
敬具
2019/10/17(Thu) 23:40 | URL | 都内河北 鈴木 | 【編集
健康診断結果
江部先生、いつもブログを参考にさせて頂いています。ナカヤマと申します。江部先生のブログを拝見させていただいております。とても有益な情報、ありがとうございます。 主人のために先生の著書を購入してさっそく読み始めたところです。

今回は、主人のことでご相談させていただきます。主人は将来糖尿病にならないため(主人のお父さんは糖尿病で)、二年前からスーパー糖質制限を始めまして、普段お米やパン類など食べずに、お肉やチーズなどを糖質制限を行う前と比べて多くたべています。(たまにお昼はご飯を食べたことがあります、量はすこしだけ) 主人は40歳、身長は173.8cm、体重は76.9 、 今年8月1日の健康診断の結果は 血圧は128、92 中性脂肪 84 (去年9/27日 69) HDLコレステロール 46 (去年9/27日 50)
LDLコレステロール 135 (去年9/27日 151総コレステロール 197 (去年9/27日 216

先生のブログで空腹時採血で、中性脂肪:60~80ng/gl以下、HDL-コレステロール:60mg/dl以上を達成すれば、悪玉の小粒子LDL-コレステロールは、ほぼなくなり、LDL-コレステロールのほとんど全てが、標準の大きな大きさの善玉LDL-コレステロールとなると書かれてます。 でも、主人の数値をみて、ちょっと心配です。この数値は問題がありますか。

これからもずっとスーパー糖質制限を続けていきたいとおもいますが、血圧は良くなる可能性がありますか。

質問がたくさんで申し訳ありません。
どうしたら良いかどうか教えて頂きたく投稿させて頂きました。

長々失礼致しました。
ご返答頂けますと幸いです。

どうぞ宜しくお願い致します。






   
2019/10/18(Fri) 00:55 | URL | なかやま | 【編集
日本糖質制限協会・推進協会・連携医でした!!
都内河北 鈴木です。

ネットで、「おかしな健康診断、、、日本人は「糖質中毒」にさせられている!!」
市川壮一郎医師、
10,17、(木)9:00配信 幻冬舎OLD ONLINE

市川壮一郎医師の
「国が国民を「糖質中毒に仕立てている!?」
を読むと、ほぼ江部先生のパクリかなと調べると
「資格・所属学会」の中に
「糖質制限・推進協会・連携医」とありました事から、
ならば当然至極の時代進化理解の医療者の著書内容だなと思いました!!

・レ~ル1:「お上」の誘導
・レ~ル2:白米への憧れ
・レ~ル3:赤ちゃんの頃からの習慣
・レ~ル4:カロリ~のウソ
・レ~ル5:産業界の思惑
・レ~ル6:おかしな健康診断

等は本ブログで江部先生が語りつくした事ばかりですが、
連携医ならではの理解力発言だなと思いました!!

この様な時代進化した医療医師が続出する事を、
悪化から殺されかけて、
「糖質制限理論」理解把握して実践で
「生還、覚醒、再覚醒、」している現在には、
市川壮一郎医師の様な時代進化理解した医療者が多数続出して欲しいと願いたいです!!

江部先生んは、「生還、覚醒、再覚醒、」でき、
感謝尽きません!!
ありがとうございます。
敬具


2019/10/18(Fri) 02:02 | URL | 都内河北 鈴木 | 【編集
ジェネリックについて
先日、整形外科で処方された処方箋はジェネリックを認めないものでした。
どうして、ジェネリックを認めないのでしょうね。
江部先生はジェネリック賛成派ですか 反対派でしょうか?

お薬手帳には、この薬にはジェネリックがありますとして薬価まで書いているのにジェネリックを認めないのは、損した気持ちになりますね。

ジェネリックより先発医薬品を選ぶべき」と医師が考える訳
https://www.news-postseven.com/archives/20190106_836473.html
2019/10/18(Fri) 12:15 | URL | yanosono | 【編集
ジェネリックの改善効果は、以前皆無だと知りましたが、、、!!
都内河北 鈴木です。

yanosonoさんのジェネリック薬品への疑問は、
期日指定はできませんが、
私は以前、夏井睦先生ブログでジェネリック薬品の改善・効果薄いからだと詳細説明有りましたので、
確かにうなずける事だと私は納得しています!!

江部先生は、どの様な返答かを知りたいと考えます!!
宜しくお願い致します!!
敬具
2019/10/18(Fri) 20:24 | URL | 都内河北 鈴木 | 【編集
Re: 健康診断結果
なかやま さん

拙著のご購入、ありがとうございます。

長は173.8cm、体重は76.9 ⇒ BMI:25.46

糖質制限開始前は、何キロでしょう?

2019年8月1日の健康診断
血圧は128、92 ⇒ 体重がBMI25未満となってくれば、血圧は正常化すると思います。

中性脂肪 84 HDLコレステロール 46 LDLコレステロール 135 216

現段階では、やや問題ありですね。

<空腹時採血で、中性脂肪:60~80ng/gl以下、HDL-コレステロール:60mg/dl以上>

を目指しましょう。

<スーパー糖質制限食+インターバル速歩>


で、血圧も体重も脂質データも目標達成できると思います。
2019/10/19(Sat) 07:38 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 日本糖質制限協会・推進協会・連携医でした!!
都内河北 鈴木 さん

「おかしな健康診断、、、日本人は「糖質中毒」にさせられている!!」
市川壮一郎医師著


私も、持っています。
良書と思います。

仰る通り、市川壮一郎医師は、
日本糖質制限医療推進協会提携医
です。
2019/10/19(Sat) 07:41 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: ジェネリックについて
yanosono さん

私はジェネリックも処方しますが、
原則、患者さんの選択に任せています。

「是非ジェネリックでお願いします。」
という患者さんもおられますし、
「先発品でお願いします、ジェネリックは嫌です。」
という患者さんもおられます。

2019/10/19(Sat) 07:47 | URL | ドクター江部 | 【編集
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