2019年09月02日 (月)
こんにちは。
日本では、一般に、脂質摂取比率が増えて、糖質摂取比率が減少して
糖尿病が増加したというのが、定説です。
この定説が真実なのか否かを検証するために、
日本全体の三大栄養素の摂取比率の推移と
糖尿病有病数や予備軍有病率の推移を
検討してみました。
すると実際には、
脂質摂取比率が増えて、炭水化物摂取比率が減少して、
糖尿病増加数が急減し、糖尿病予備軍数は減少していました。
厚生労働省は、毎年国民健康・栄養調査を実施しています。
その中で、4~5年に1回、糖尿病有病数を集計しています。
今回2016年の糖尿病有病数は、2012年に比し、約50万人増加で、
前回と同じぐらいです。(2017年9月21日に厚生労働省発表)

1990年:560万人
1997年:690万人(130万人増加)
2002年:740万人(50万人増加)
2007年:890万人(5年間で150万人増加) 予備軍:1320万人
2012年:950万人(5年間で60万人増加) 予備軍:1100万人(220万人減少)
2016年:1000万人(4年間で50万人増加) 予備軍:1000万人(100万人減少)
これで見ると、2002年→2007年の増加数が、
150万人と半端じゃないですね。
2007年→2012年の増加は、60万人で
1997年→2002年の増加、50万人と似たようなもので、
2002年→2007年の増加、150万人に比しかなり少ないです。
2012年→2016年の増加、4年間で50万人は前回と同じくらいです。
糖尿病予備軍は、2012年に約1100万人で、2007年から約220万人減少で、
国民健康・栄養調査が始まって以来の初めての減少でした。
さらに2016年は糖尿病予備群は約1000万人で、
2012年から約100万人減少で、前回と同様の傾向です。
冷静に考えて、糖尿病増加の勢いが弱まって、
糖尿病予備軍はとうとう減少に転じたことになります。
実はずっと増え続けていた炭水化物摂取比率が、
2008年から2010年にかけて、60.4%から59.4%に減っています。
2010年から2012年にかけては、59.4%から59.2%に減っています。
2012年から2015年にかけて、さらに59.2%から58.4%に減っています。
そして、ずっと減少傾向だった脂質摂取比率が、
2008年から2010年にかけて、24.9%から25.9%に増えているのです。
さらに2010年→2012年→2015年と、25.9→26.2→26.9%と増えています

そして、これを受けて、20007年から2012年にかけて糖尿病の増加が急減して、
糖尿病予備群は220万人も減少しているのです。
2012年から2016年も糖尿病は増加していますが、歯止めがかかっていて
予備群も前回の調査に続いて減少です。
保健所や一般の医師・栄養士の食事指導は、
旧態依然たる日本糖尿病学会推奨で唯一無二のカロリー制限食で、
数十年来不変ですので、今更この影響はないと思います。
なお、2000年~2015年まで日本の人口は
1億2700万~1億2800万くらいで大きな変化はありません。
そして、この間、高齢化はどんどん進んでいるので、普通に考えると
高齢者に多い病気である糖尿病は、より増加し易い状況だったと言えます。
それが歯止めがかかったというわけです。
<日本の総人口の変遷>
平成12(2000) 126926人
平成17(2005) 127768
平成18(2006) 127901
平成19(2007) 128033
平成20(2008) 128084
平成21(2009) 128032
平成22(2010) 128057
平成23(2011) 127799
平成24(2012) 127515
平成25(2013) 127298
平成26(2014) 127038
平成27(2015) 127095人
こうなると、炭水化物摂取が減って脂質摂取が増えて、
糖尿病の激増に歯止めがかかったという事実は、
糖質制限食の影響の可能性がありえますね。(^^)
☆☆☆
国民健康・栄養調査|厚生労働省
エネルギー 脂肪エネルギー比率 炭水化物エネルギー比率
2010年 1849kcal 25.9% 59.4%
2011 1840 26.2 59.2
2012 1874 26.2 59.2
2013 1873 26.2 58.9
2014 1863 26.3 59.0
2015 1889 26.9 58.4
江部康二
日本では、一般に、脂質摂取比率が増えて、糖質摂取比率が減少して
糖尿病が増加したというのが、定説です。
この定説が真実なのか否かを検証するために、
日本全体の三大栄養素の摂取比率の推移と
糖尿病有病数や予備軍有病率の推移を
検討してみました。
すると実際には、
脂質摂取比率が増えて、炭水化物摂取比率が減少して、
糖尿病増加数が急減し、糖尿病予備軍数は減少していました。
厚生労働省は、毎年国民健康・栄養調査を実施しています。
その中で、4~5年に1回、糖尿病有病数を集計しています。
今回2016年の糖尿病有病数は、2012年に比し、約50万人増加で、
前回と同じぐらいです。(2017年9月21日に厚生労働省発表)

1990年:560万人
1997年:690万人(130万人増加)
2002年:740万人(50万人増加)
2007年:890万人(5年間で150万人増加) 予備軍:1320万人
2012年:950万人(5年間で60万人増加) 予備軍:1100万人(220万人減少)
2016年:1000万人(4年間で50万人増加) 予備軍:1000万人(100万人減少)
これで見ると、2002年→2007年の増加数が、
150万人と半端じゃないですね。
2007年→2012年の増加は、60万人で
1997年→2002年の増加、50万人と似たようなもので、
2002年→2007年の増加、150万人に比しかなり少ないです。
2012年→2016年の増加、4年間で50万人は前回と同じくらいです。
糖尿病予備軍は、2012年に約1100万人で、2007年から約220万人減少で、
国民健康・栄養調査が始まって以来の初めての減少でした。
さらに2016年は糖尿病予備群は約1000万人で、
2012年から約100万人減少で、前回と同様の傾向です。
冷静に考えて、糖尿病増加の勢いが弱まって、
糖尿病予備軍はとうとう減少に転じたことになります。
実はずっと増え続けていた炭水化物摂取比率が、
2008年から2010年にかけて、60.4%から59.4%に減っています。
2010年から2012年にかけては、59.4%から59.2%に減っています。
2012年から2015年にかけて、さらに59.2%から58.4%に減っています。
そして、ずっと減少傾向だった脂質摂取比率が、
2008年から2010年にかけて、24.9%から25.9%に増えているのです。
さらに2010年→2012年→2015年と、25.9→26.2→26.9%と増えています

そして、これを受けて、20007年から2012年にかけて糖尿病の増加が急減して、
糖尿病予備群は220万人も減少しているのです。
2012年から2016年も糖尿病は増加していますが、歯止めがかかっていて
予備群も前回の調査に続いて減少です。
保健所や一般の医師・栄養士の食事指導は、
旧態依然たる日本糖尿病学会推奨で唯一無二のカロリー制限食で、
数十年来不変ですので、今更この影響はないと思います。
なお、2000年~2015年まで日本の人口は
1億2700万~1億2800万くらいで大きな変化はありません。
そして、この間、高齢化はどんどん進んでいるので、普通に考えると
高齢者に多い病気である糖尿病は、より増加し易い状況だったと言えます。
それが歯止めがかかったというわけです。
<日本の総人口の変遷>
平成12(2000) 126926人
平成17(2005) 127768
平成18(2006) 127901
平成19(2007) 128033
平成20(2008) 128084
平成21(2009) 128032
平成22(2010) 128057
平成23(2011) 127799
平成24(2012) 127515
平成25(2013) 127298
平成26(2014) 127038
平成27(2015) 127095人
こうなると、炭水化物摂取が減って脂質摂取が増えて、
糖尿病の激増に歯止めがかかったという事実は、
糖質制限食の影響の可能性がありえますね。(^^)
☆☆☆
国民健康・栄養調査|厚生労働省
エネルギー 脂肪エネルギー比率 炭水化物エネルギー比率
2010年 1849kcal 25.9% 59.4%
2011 1840 26.2 59.2
2012 1874 26.2 59.2
2013 1873 26.2 58.9
2014 1863 26.3 59.0
2015 1889 26.9 58.4
江部康二
私らこ がスーパー糖質制限食実行開始が2009年9月です。
まだ、江部先生の「糖質制限食本」が3冊しか無かった頃です。
近所の大きな本屋で店頭の糖尿病本全部に目を通して、江部先生本3冊と釜池先生本1冊だけ購入して熟読しました。
それ以来、白米も玄米もパンも麺も芋も一切食べていません。
2012年の予備軍減少と時期が合致してます。
江部ブログ開始が2007年。
この年が「糖質制限食元年」と言えると、私らこ は感じております(ペコッ
まだ、江部先生の「糖質制限食本」が3冊しか無かった頃です。
近所の大きな本屋で店頭の糖尿病本全部に目を通して、江部先生本3冊と釜池先生本1冊だけ購入して熟読しました。
それ以来、白米も玄米もパンも麺も芋も一切食べていません。
2012年の予備軍減少と時期が合致してます。
江部ブログ開始が2007年。
この年が「糖質制限食元年」と言えると、私らこ は感じております(ペコッ
2019/09/02(Mon) 23:54 | URL | らこ | 【編集】
いつも、有益な情報ありがとうございます。
今日は、大変恐縮ですが、反論を書いてみたいと思います。
お示し頂いております糖尿病患者数の推移のデータは、集計した年数がバラバラですから各期間の1年間の増加数に直してみました。
さらに、脂質の摂取比率と重ねてみました。
各期間の1年間の増加数
1990-1997 18.6万人
1997-2002 10.0万人
(2002-2007 30.0万人)
2007-2012 12.0万人 脂質(24.9%<25.9%<26.2%)
2012-2016 12.5万人 脂質(26.2%<26.9%)
1997-2002の期間は、前期間に比べて、一旦、減っています(18.6万→10.0万)。
しかし、2007-2012、2012-2016には増加傾向に転じているように見えます。
2002-2007は他に比べてあまりにも突出しているので、データの信憑性が疑われます。
したがって、このデータを除くとやはり1997年以降、増加傾向は継続(10.0万<12.0万<12.5万)しており、歯止めがかかったようには見えません。
そして、その間、脂質摂取比率は増え続けています。
以上の様に私には、江部先生のご指摘とは全く逆に見えます。
統計値は見方によっていろんな見え方をしますから、以上はあくまでも私が見た考察です。
ただ、糖尿病予備軍は絶対数が減少していると言う事ですから、今後は、糖尿病患者の増加も減少していくと思われます。
間違った見方をしているようでしたら、ご指摘ください。
今日は、大変恐縮ですが、反論を書いてみたいと思います。
お示し頂いております糖尿病患者数の推移のデータは、集計した年数がバラバラですから各期間の1年間の増加数に直してみました。
さらに、脂質の摂取比率と重ねてみました。
各期間の1年間の増加数
1990-1997 18.6万人
1997-2002 10.0万人
(2002-2007 30.0万人)
2007-2012 12.0万人 脂質(24.9%<25.9%<26.2%)
2012-2016 12.5万人 脂質(26.2%<26.9%)
1997-2002の期間は、前期間に比べて、一旦、減っています(18.6万→10.0万)。
しかし、2007-2012、2012-2016には増加傾向に転じているように見えます。
2002-2007は他に比べてあまりにも突出しているので、データの信憑性が疑われます。
したがって、このデータを除くとやはり1997年以降、増加傾向は継続(10.0万<12.0万<12.5万)しており、歯止めがかかったようには見えません。
そして、その間、脂質摂取比率は増え続けています。
以上の様に私には、江部先生のご指摘とは全く逆に見えます。
統計値は見方によっていろんな見え方をしますから、以上はあくまでも私が見た考察です。
ただ、糖尿病予備軍は絶対数が減少していると言う事ですから、今後は、糖尿病患者の増加も減少していくと思われます。
間違った見方をしているようでしたら、ご指摘ください。
2019/09/03(Tue) 12:31 | URL | 西村 典彦 | 【編集】
都内河北 鈴木です。
「糖質制限理論」実体感した人は、らこさんと同様の
「江部先生・糖質制限理論」ネット開始を、
2007年を「糖質制限理論元年」だと、私は日増しに体感します!!
私「都内河北 鈴木」は、命救われたのですから!!
そして時代進化解明した「糖質害毒」を、摂取しないだけで
「生還」だけでなく、糖尿病で悪化した
「眼、脳梗塞」が「覚醒、再覚醒、」しているのです!!
*医療デ~タは、全て存在しています!!
本日は、脳のMRI検査でしたが、
結果は「最小部の血管が明確に画像に写されていました!!」
半年ごとのMRI検査ですが、薬使わず改善している事に感激です!!
私は江部先生の偉大さを、日増しに8年目後半の現在に感じています!!!
私は江部先生には、「生還。覚醒、再覚醒、」でき、感謝尽きません!!
ありがとうございます。
敬具
「糖質制限理論」実体感した人は、らこさんと同様の
「江部先生・糖質制限理論」ネット開始を、
2007年を「糖質制限理論元年」だと、私は日増しに体感します!!
私「都内河北 鈴木」は、命救われたのですから!!
そして時代進化解明した「糖質害毒」を、摂取しないだけで
「生還」だけでなく、糖尿病で悪化した
「眼、脳梗塞」が「覚醒、再覚醒、」しているのです!!
*医療デ~タは、全て存在しています!!
本日は、脳のMRI検査でしたが、
結果は「最小部の血管が明確に画像に写されていました!!」
半年ごとのMRI検査ですが、薬使わず改善している事に感激です!!
私は江部先生の偉大さを、日増しに8年目後半の現在に感じています!!!
私は江部先生には、「生還。覚醒、再覚醒、」でき、感謝尽きません!!
ありがとうございます。
敬具
2019/09/03(Tue) 16:06 | URL | 都内河北 鈴木 | 【編集】
西村 典彦 さん
「2002-2007は他に比べてあまりにも突出しているので、
データの信憑性が疑われます。」
毎年、同じ方法で調査しているので
さすがにそれはないと思います。
各期間の1年間の増加数
1990-1997 18.6万人
1997-2002 10.0万人
(2002-2007 30.0万人)
2007-2012 12.0万人 脂質(24.9%<25.9%<26.2%)
2012-2016 12.5万人 脂質(26.2%<26.9%)
18.6万⇒10万⇒30万⇒12万⇒12.5万
糖尿病患者数は、年間30万人をピークに、その後はかなり減少傾向です。
そしてご指摘通り、糖尿病予備群の絶対数が減少しているので、
今後は糖尿病患者数も減少する可能性が高いと思います。
「2002-2007は他に比べてあまりにも突出しているので、
データの信憑性が疑われます。」
毎年、同じ方法で調査しているので
さすがにそれはないと思います。
各期間の1年間の増加数
1990-1997 18.6万人
1997-2002 10.0万人
(2002-2007 30.0万人)
2007-2012 12.0万人 脂質(24.9%<25.9%<26.2%)
2012-2016 12.5万人 脂質(26.2%<26.9%)
18.6万⇒10万⇒30万⇒12万⇒12.5万
糖尿病患者数は、年間30万人をピークに、その後はかなり減少傾向です。
そしてご指摘通り、糖尿病予備群の絶対数が減少しているので、
今後は糖尿病患者数も減少する可能性が高いと思います。
2019/09/03(Tue) 18:15 | URL | ドクター江部 | 【編集】
都内河北 鈴木 さん
本日は、脳のMRI検査でしたが、
結果は「最小部の血管が明確に画像に写されていました!!」
それは素晴らしいです。
良かったです。
本日は、脳のMRI検査でしたが、
結果は「最小部の血管が明確に画像に写されていました!!」
それは素晴らしいです。
良かったです。
2019/09/03(Tue) 18:17 | URL | ドクター江部 | 【編集】
2009年当時の江部先生本には「糖質中毒」の記載が無かったような記憶がぼんやりあります。
当時食っていた「発芽玄米」「はちみつ」「ゴボウ」「麺」などを全部止めて、「豚バラスライス」を焼いて、にんにく+醤油でガンガンに食いました。
1週間足らずで、糖尿病合併症が次々に消えました。
1.両眼性複視
2.小銭を勘定できるように復帰=アルツハイマー型認知症寛解
3.口呼吸を45年以上ぶりに止め、鼻呼吸に復帰
「糖質中毒」から離脱した時に「糖質中毒から抜けたな」との実感は全くありませんでした。記載が無かったように感じていたからです。
江部ブログを読んでいると
◎スーパー糖質制限食実行が最も楽、かつ 効果大。「糖質中毒」が即切れるから
と感じます。「プチ糖質制限食」では「糖質中毒」は解消しないように見えます。
3.
当時食っていた「発芽玄米」「はちみつ」「ゴボウ」「麺」などを全部止めて、「豚バラスライス」を焼いて、にんにく+醤油でガンガンに食いました。
1週間足らずで、糖尿病合併症が次々に消えました。
1.両眼性複視
2.小銭を勘定できるように復帰=アルツハイマー型認知症寛解
3.口呼吸を45年以上ぶりに止め、鼻呼吸に復帰
「糖質中毒」から離脱した時に「糖質中毒から抜けたな」との実感は全くありませんでした。記載が無かったように感じていたからです。
江部ブログを読んでいると
◎スーパー糖質制限食実行が最も楽、かつ 効果大。「糖質中毒」が即切れるから
と感じます。「プチ糖質制限食」では「糖質中毒」は解消しないように見えます。
3.
2019/09/05(Thu) 00:28 | URL | らこ | 【編集】
らこ さん
仰る通りと思います。
スーパー糖質制限食が一番効果があるし、一番のお薦めです。
一方、プチでも、3食糖質を食べている人に比べればましです。
仰る通りと思います。
スーパー糖質制限食が一番効果があるし、一番のお薦めです。
一方、プチでも、3食糖質を食べている人に比べればましです。
2019/09/05(Thu) 17:39 | URL | ドクター江部 | 【編集】
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