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糖質制限食に対する米国糖尿病学会の見解の変遷。
【19/07/24 りんご
糖質制限について
https://ojyokoita.blog.fc2.com/blog-entry-921.html
こちらのブログで糖質制限について論文を用いて危険性について書かれています。
江部先生のブログもこちらのブログも両方全て読みましたが、
言っていることが違う点が多々あり混乱しています。
どちらが正しいのかわからず、色々自分なりに調べても
結論を見出だせず毎日何を食べたらいいのかわからなくなり苦しいです。
江部先生からみて何か反論するところはありますでしょうか。】


こんにちは。
りんごさんから、糖質制限食について、賛成や反対のサイトがあり、
何を信じたらよいかわからないとのコメントを頂きました。

確かに、ネット上には情報があふれていて、どのサイトが信頼できるのか
判断が難しいことも多々あります。

ネット上で、一個人が何を言うかは個人の自由です。
しかし、例えば米国糖尿病学会の見解と
一個人の意見ではエビデンスレベルが全く異なります。
いわば、「月とスッポン」くらいの差ですので、惑わされないようにしましょう。


『米国糖尿病学会が
「成人糖尿病患者の食事療法に関する声明」で糖質制限食を正式に容認』


このように、米国糖尿病学会は2013年10月、
「成人糖尿病患者の食事療法に関する声明」で
糖質制限食を正式に容認しました。
すなわち、長年の『糖質制限食の是非論争』に関して
国際的には是として決着がついたと言えます。


糖質制限食の安全性と有効性に関しては、
米国糖尿病学会(ADA)によって、
下記のような経過を経て保証されています。

米国糖尿病学会の糖質制限食に対する見解の経年的変化を見れば、
わかりやすいです。

1)2007年までは、糖質制限食を否定です。
2)2008年に、肥満を伴う糖尿病患者に1年間の期限つきで有効性を認めました。
3)2011年に、肥満を伴う糖尿病患者に2年間の期限つきで有効性を認めました。
4)2013年10月、「成人糖尿病患者の食事療法に関する声明」を
  2008年以来5年ぶりに改訂し、
  適切な三大栄養素比率は確立されていないことを明言しました。
  そして「糖質130g/日が平均的な最小必要量」という文言を削除し、
  肥満の有無は関係なく、期限なしで、正式に糖質制限食を容認しました。
  そして患者ごとに個別に様々な食事パターン〔地中海食,ベジタリアン食,糖質制限  食,低脂質食,
  DASH(Dietary Approaches to Stop Hypertension)食〕が受容可能としました。


つまり、米国糖尿病学会は2008年以降、
数々のエビデンスに基づいて糖質制限を容認の方向に踏み出しました。

その後、5年間のエビデンスの蓄積(糖質制限食肯定も否定も含めて)を経て
2013年に糖質制限食を正式容認です。

米国糖尿病学会の見解は、個人の医師の見解や動物実験とは異なり、
多くのエビデンスに基づくものですから、信頼度は高く意義は大変大きいです。

2型糖尿病に対する食事療法として、
米国では今や糖質制限食は重要な位置を占めるようなってきています。

例えば、米国のデューク大学(米ノースカロライナ州ダーラム)は、
糖質制限食に関する臨床研究を積極的に行っています。

デューク大学のWilliam S. Yancy Jr.准教授は
2013年10月のADA声明改訂委員の1人でもあります。

一般内科のEric C. Westman准教授は同大学生活習慣医学クリニック所長です。
Westman准教授は、炭水化物20g/日未満をクリニックで実践しています。

このようにデューク大学では、
高雄病院のスーパー糖質制限食よりさらに厳格なケトジェニックダイエットを
糖尿病治療食の標準として実践しています。


2013年10月に、
米国糖尿病学会(ADA)が糖質制限食を正式に容認したという事実は
日本の糖質制限食推進派医師にとっても、大きな追い風となりました。
例えば、東大病院で2015年4月から
摂取比率40%の『緩やかな糖質制限食』が導入されたのも
米国糖尿病学会の見解の影響と思われます。


さらに、米国糖尿病学会は、2019年4月、
「成人糖尿病患者または予備軍患者への栄養療法」コンセンサスレポート
において、『糖質制限食(Low-carbohydrate eating patterns)が、
血糖コントロールに関してエビデンスが最も豊富である』
と明言しています。

このように糖質制限食の信頼度はますます高まっています。


江部康二
コメント
「糖質制限理論」について、疑問有る方!!
都内河北 鈴木です。

マダマダ「糖質制限理論」の効果・無知な人達は、存在しています!!
私の通院医にもいました!!
しかし私の脳梗塞・頸動脈プラ~ク「覚醒」事実から、
「糖質制限理論」改善効果を確信したようです!!

だから本ブログの価値はデカイです!!!

「糖質制限理論」について、疑問有る方は、
私達の改善・感謝コメントを読んでくださいです!!

私は、糖尿尿・重症化する21年間が、3か月足らずで「生還、」!!
以降、後遺症「眼、脳梗塞、」が「覚醒、再覚醒、」しました!!

江部先生の御苦労は、計り知れないですね!!
私としては、今回記事を戒めに、感謝です!!

私は更なる「改善・覚醒」を、コメントしたく考えています!!

江部先生には、「生還、覚醒、再覚醒、」でき、感謝尽きません!!
ありがとうございます。
敬具
2019/07/25(Thu) 19:37 | URL | 都内河北 鈴木 | 【編集
糖質制限できない?
江部先生こんばんは。
昨年よりゆるい糖質制限を実施しております。先生の監修された、糖質制限の大百科、とても参考になります。

伺いたいことがあるのですが、8月のお盆時期に主人の実家に二泊三日で帰省する予定があります。
糖質制限をしていることは実家の人間はもちろん知らず、伝えるつもりもありません。
ですが、でてくる食事、いわゆる健康食??といいますか、ご飯に畑で採れた野菜の甘酢漬け、甘い煮物、芋類などなど…食べないわけにはいかず、自分の分だけ別に用意も出来るわけがなく。
こんな時、どのように考えたら良いのでしょうか?たった二泊三日だからまあいいや、と考えて良いものか、どこかでうまく帳尻を合わせるのか…
もう、チャーハン食べただけで体調悪くなってしまうくらいなので切実です。

あまりにも馬鹿馬鹿しい内容で大変恐縮ですが、こんな場合の良い対処法などありましたら教えて頂けますか?

2019/07/25(Thu) 21:06 | URL | ゆり | 【編集
りんごさんへ
りんごさん、だいぶ悩まれているようですね。

江部先生がおっしゃるように一個人の論理には限界がありますし、自分の論理に都合が良い論文をツギハギで並べ立てても、それは膨大な論文からのエビデンスに裏付けされた結果は覆りません。しかもこれまでの経緯を見てもアメリカ糖尿病学会は時間をかけて糖質制限の有効性と安全性を確認しているはずです。
たまたま、糖尿病が寛解した人がたまたま実践していた方法を持ってこの方法の方が正しい、糖質制限は間違っていると言っている方、そしてそれを支持する方がいますが、この方たちはアメリカ糖尿病学会と張り合えるだけの裏付けが果たしてあるのでしょうか。とてもそんな風には思えません。そして間違った方法で糖質制限を実施して失敗した例を必ず上げてきます。間違ってるので失敗して当たり前です。糖質制限について正しい知識がないのはこの方たちのブログなどを見ていると明らかです。
私は江部先生をはじめとする糖質制限を支持しますが、私も迷うことはありますよ(笑)
りんごさん、正しく実践して改善されていくご自身の感覚を信じてくださいね。
2019/07/26(Fri) 08:18 | URL | 西村典彦 | 【編集
きちんとした情報が大切
糖質制限していると自称している人が、「タピオカドリンク 飲んでまーす!」とかSNSに載せてることも多いとか。結局、多くの個人はいい加減なので、江部先生などの本をきちんと読んで、自分の体は自分で守るしかないと思います。

糖質制限の失敗は、それ自体の問題ではなく、きちんと実践していないからです。自分と家族で人体実験しての感想です。
2019/07/26(Fri) 13:32 | URL | ファニー | 【編集
白米2.5キロを強制
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190719-00022576-asahibcv-l28

市立尼崎高校野球部では白米を1人あたり2.5キロ毎日食べることを強制したとのこと。
間違いかと思いましたが、朝日新聞にも同様の記載がありました。
2.5キロが本当かは別にして、こんなにたくさん食べたら高校生といえども、血糖値が上昇してしまうのではないかと思います。
普通の体罰よりひどいですね。
2019/07/26(Fri) 13:41 | URL | yanosono | 【編集
Re: 糖質制限できない?
ゆり さん

テニスのジョコビッチ選手の小麦アレルギー(グルテンフリー)は有名ですので、
知っている人も多いと思います。

『ジョコビッチと似たようなもので、私は砂糖とデンプンが合わない・・・
アレルギーみたいになる。しんどくなる。すいません。』


くらいで、逃げを打っては如何でしょう。
2019/07/26(Fri) 17:10 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 白米2.5キロを強制
yanosono さん

宮沢賢治の『雨ニモ負ケズ』において

『一日ニ玄米四合ト 味噌ト少シノ野菜ヲタベ』

とあり、多いなと思っていました。

一日に2.5kgの米なら、約17合であり、
茶碗40杯分ですね。
衝撃的な量です。
2019/07/26(Fri) 17:22 | URL | ドクター江部 | 【編集
白米2.5kg/日 は拷問
yanosono さん

貴重な情報ありがとうございます。
体罰、というよりも「拷問」ですね。
牛肉ステーキ2.5kgにすればいいのに
2019/07/26(Fri) 19:51 | URL | らこ | 【編集
Re:りんごさんへ
りんごさん、西村典彦さんこんばんは

西村典彦さん、りんごさんを思いやるすてきなコメントですね。

西村さんが、いつも真剣に糖質制限と向き合っているからできる、コメントだと思いました。

私は、読者の皆さんのコメントを楽しみにこちらのブログを拝見しています。

これからも、たくさんの方からのコメントを楽しみにしています。
りんごさんもまたコメントくださいね。
2019/07/26(Fri) 20:48 | URL | オスティナート | 【編集
JCEMについて
The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism

過去100年間において生物学・医学分野で最も影響力のある雑誌として名高い、世界トップレベルの内分泌臨床研究に関する査読誌だそうです

impact factor=5.455

https://academic.oup.com/jcem/

あまり有名じゃないね
2019/07/26(Fri) 22:11 | URL | 中嶋一雄 | 【編集
中性脂肪と尿酸値の上昇について
お世話になります
昨年夏からスーパー糖質制限始めてから、検査結果、体重減、また頭の回転が良くなりました。
しかしながら今年夏の検診で、中性脂肪、尿酸値が大幅にUPしてしまいました
何が原因なのか、主治医(一般内科)でも分からず、卵とチーズじゃないかという話になりました(卵やチーズは大好きで一日3個以上食べることもあります)
また体重も順調に減ってたのが、今年に入ってからほとんど変わらず、これについてもご指導頂きたくお願いいたします

食生活
1.朝:緑茶500x1のみ
2.昼:ローソンのロカボパン+生ハム+マヨネーズ、ゆで卵、チキンサラダ、ロカボチルド品など
3.夜:毎晩の晩酌は欠かさず
スタイルフリー500x4本+焼酎お茶割350x2程度
肴は枝豆、豆腐、チーズ、卵、焼き魚、焼き肉(塩コショウのみ)など (旨い酒のつまみを参照にいろいろ作ってます)
  当然〆は何も食べないか、木綿豆腐か卵豆腐一丁くらい

ここ5年の検査記録載せます
  HbA1c FBS TG CRE γGT HDL LDL UA 体重
2015.12 6.8 156 802 3.33 167 55 138 5.6 83
-------2015.12 従来の糖尿病治療開始--------------------
2016.04 6.0 130 500 0.93 83 32 108 7.5 83
2017.06 6.7 156 771 0.93 376 43 104 8.7 83
2018.07 6.6 160 892 0.93 433 44 93 8.9 81
-------2018.8頃からスーパー糖質制限開始----------------
2019.02 4.7 104 100 0.93 31 63 83 5.1 75
2019.05 4.8 130 165 0.93 32 59 98 5.8 74
2019.07 5.2 118 *841 0.85 75 58 127 *11.3 73

転勤出張が多く、毎年のようにあちこち引っ越しを繰り返し、主治医も毎年変わってます
4年ほど前(2015.12)にステージ3と診断され、従来の糖尿病療法開始し、CREのみ3カ月程度で通常値に戻りましたが、それ以外は殆ど変らず。
昨年友人からの口コミで糖質制限を知り、江部先生や糖質制限推進者ドクターの本を読み漁り昨年秋から本格的にスーパー糖質制限を始め、その結果半年で結果がでました(上記表の通り)
都内河北鈴木様の声を借りれば、まさに自分も「生還!覚醒!再覚醒!」です!
9月末に東京講演があると聞き、早速申し込みました
よろしくお願いいたしますm(_)m
2019/07/27(Sat) 13:40 | URL | 量産型ギムレット | 【編集
Re: 中性脂肪と尿酸値の上昇について
量産型ギムレット  さん

尿酸の上昇は、摂取エネルギー不足の可能性が高いです。
厚生労働省のいう「推定エネルギー必要量」を目安としましょう。

中性脂肪値の上昇ですが、食後の検査ではないですか?
食後であれば、数時間くらいは、食事中の中性脂肪がカウントされます。
中性脂肪値は、10時間以上あけて、朝に検査しましょう。
2019/07/28(Sun) 08:06 | URL | ドクター江部 | 【編集
りんごさんの疑問に加えて
江部先生

はじめまして、東郷と申します。62才男、Ⅱ型糖尿病歴約15年ですが、現在は境界型糖尿病へと治ってきています。よろしくお願いいたします。

今回、りんごさんのコメントに対して回答なさっていますが、その件について教えてください。

先生の言われるように、例えば米国糖尿病学会の見解と一個人の意見ではエビデンスレベルが全く異なるのは確かだと思います。

りんごさんが引用された王城さんのブログの記事についても、特に前半は個人の意見に見える部分もあるかもしれません。
しかし、全体を読めばりんごさんも言われるように、世界トップレベルにある査読誌の論文を用いて、原文を引用しながら主旨を述べられています。

ただ個人の意見というだけでエビデンスレベルが低いと却下するのではなく、記事の内容について反論を示していただけませんでしょうか?

また、先生は米国糖尿病学会が2013年に糖質制限食を正式容認したことなどを強調されながら、王城さんのブログへの反論に代えておられます。

一方、王城さんも米国糖尿病学会と糖質制限食について説明しています。
同ブログ記事の下に「米国糖尿病学会はケトン体について何と言っているのか?」がリンクされています。このリンク先をクリックしてさらに下の関連記事に行くと、「糖質制限の嘘八百!米国糖尿病学会は本当はなんと言っているのか?」の記事がリンクされています。

これを見ても2013年の米国糖尿病学会の糖質制限への解釈は、江部先生と王城さんとでは随分と異なっています。

王城さんは原文を引用しながら説明されていますが、江部先生の結論はどこから出てきたのか判然としません。

先生の表現だと、自分たちの勧める糖質制限食を米国糖尿病学会も正式に容認しているかのように読めます。
先生は、常日頃から糖質を減らした分、脂肪の摂取を増やすべきと言われています。また、飽和脂肪酸も多く摂取しても構わないと。

このような食事方法を米国糖尿病学会がいつ、どのように容認したのでしょうか?
原文を示してご説明頂けると幸いです。
2019/07/29(Mon) 20:13 | URL | 東郷 | 【編集
Re: りんごさんの疑問に加えて

東郷さん

ADA「成人糖尿病患者または予備軍患者への栄養療法」 コンセンサス・レポート発表。
2019年05月23日 (木)
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-4903.html


このブログ記事をお読み頂ければ幸いです。
「超低炭水化物食」は必然的に「高脂肪食」となります。
超低炭水化物食は、スーパー糖質制限食と同じ、食事療法です。

2013年10月に米国糖尿病学会が「栄養療法に関する声明」において
『糖質制限食』を地中海食などど共に正式に認めました。
米国糖尿病学会の「栄養療法に関する声明」の改訂委員の一人は
デューク大学のヤンシー先生でした。
デューク大学では、2008年から、
炭水化物を20g/日未満に制限する「糖質制限-ケトジェニック食」(ケトン食)
を臨床に用いています。
2019/07/31(Wed) 07:47 | URL | ドクター江部 | 【編集
β細胞機能が阻害された???
江部先生

件のブログ内で取り上げられた論文についてですが、これは単に見方の問題ではないでしょうか?

糖質摂取が当たり前な現在の人々から見れば、
「インスリンが阻害された!これはヤバい!」
となるのでしょうけれど、
糖質セイゲニストから見れば、
「酷使され続けたβ細胞が通常に戻っただけ。さらにケトン体がβ細胞を保護してくれている。」
となる訳で、
結論としては後者が正解なのかなと思うのですが。。。

ケトン体が悪者という見方がそもそも時代遅れですね。
2019/08/01(Thu) 11:24 | URL | 福助 | 【編集
Re: Re: りんごさんの疑問に加えて
江部先生

東郷です。
お忙しい中、回答いただき誠に有難うございました。
論点がいくつかありそうなので、順に解決できれば、と考えています。

>2013年10月に米国糖尿病学会が「栄養療法に関する声明」において
『糖質制限食』を地中海食などど共に正式に認めました。

このくだりは、江部先生が以前から何度も用いられている表現です。

米国糖尿病学会が『糖質制限食』を正式に認めたのは、2013年10月の同声明のどの部分のどの文章なんでしょうか?
2019/08/03(Sat) 12:16 | URL | 東郷 | 【編集
Re: Re: Re: りんごさんの疑問に加えて
東郷 さん

https://care.diabetesjournals.org/content/36/11/3821

POSITION STATEMENT

Nutrition Therapy Recommendations for the Management of Adults With Diabetes
ALISON B. EVERT, MS, RD, CDE1 JACKIE L. BOUCHER, MS, RD, LD, CDE2 MARJORIE CYPRESS, PHD, C-ANP, CDE3 STEPHANIE A. DUNBAR, MPH, RD4 MARION J. FRANZ, MS, RD, CDE5 ELIZABETH J. MAYER-DAVIS, PHD, RD6 JOSHUA J. NEUMILLER, PHARMD, CDE, CGP, FASCP7 ROBIN NWANKWO, MPH, RD, CDE8 CASSANDRA L. VERDI, MPH, RD4 PATTI URBANSKI, MED, RD, LD, CDE9 WILLIAM S. YANCY JR., MD, MHSC10

care.diabetesjournals.org DIABETES CARE 1 POSITION STATEMENT Diabetes Care Publish Ahead of Print, published online October 9, 2013

Optimal mix of macronutrients

・ Evidence suggests that there is not an ideal percentage of calories from carbohydrate, protein, and fat for all people with diabetes (B); therefore, macronutrient distribution should be based on individualized assessment of current eating patterns, preferences, and metabolic goals. (E) Although numerous studies have attempted to identify the optimal mix of macronutrients for the meal plans of people with diabetes, a systematic review (88) found that there is no ideal mix that applies broadly and that macronutrient proportions should be individualized. On average, it has been observed that people with diabetes eat about 45% of their calories from carbohydrate, ;36–40% of calories from fat, and the remainder (;16–18%) from protein (89–91). Regardless of the macronutrient mix, total energy intake should be appropriateto weight management goals. Further, individualization of the macronutrient composition will depend on the metabolic status of the individual (e.g., lipid profile, renal function) and/or food preferences. A variety of eating patterns have been shown modestly effective in managing diabetes includingMediterranean-style, Dietary Approaches to Stop Hypertension (DASH) style, plant-based (vegan or vegetarian), lower-fat, and lower-carbohydrate patterns (36,46,72,92,93).


次の章の
Eating patterns
の中の、テーブル3に載っています。

Table 3-Reviewed eating patterns


ADAは、文化や人種や嗜好やいろんなことが関与するので
エビデンスもないし、2型糖尿病患者への「唯一無二の食事療法」はないというのがまず主たる主張です。
つまりいろんな食事療法があってよいという立場です。

その上で、最も代表的な
<糖質制限食、地中海食、ベジタリアン食、低脂肪食、高血圧食>を
きっちり研究・評価してみたというスタンスです。

2019年4月のコンセンサス・レポートでは、糖質制限食が、一番エビデンスが多いと明確に記載しています。
2019/08/03(Sat) 16:49 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re4: りんごさんの疑問に加えて
江部先生

東郷です。
お忙しい中、回答いただき誠に有難うございました。

2013年10月に米国糖尿病学会の「栄養療法に関する声明」について教えていただいた部分を中心にざっと見てみました。

>>米国糖尿病学会が『糖質制限食』を正式に認めたのは、2013年10月の同声明のどの部分のどの文章なんでしょうか?

>Eating patterns
の中の、テーブル3に載っています。

確かにここには、糖質制限食についての記述はありますが、食事療法の一例としてその内容を紹介しているだけです。その是非についての見解はありません。

米国糖尿病学会の糖質制限食に対する評価はその後の文章に出てきます。
次の頁の中ほどには、こう記載されています。

「高炭水化物食と比較して、炭水化物の含有量を21gから総摂取量の40%まで下げた食事が血糖値やインスリン感受性の改善を示す幾つかの研究があるが、他方、4つのランダム化比較試験(RCT:Randomized Controlled Trial)では血糖値の有意差は示されていない。

これらの研究の多くは小規模/短期間で、而もリテンション率が低い。

同様に幾つかの研究は、高炭水化物食に比べて低炭水化物食の方が、中性脂肪、VLDL中性脂肪、VLDLコレステロール、総コレステロール、HDLコレステロールなど血清中脂質やリポ蛋白の改善を示したが、一方では有意差が認められなかったとする研究もある。

これらの研究はリテンション率が低く、サイズ効果を検出する確率ロスや偏った結果を招く可能性があることに注意しなければならない。」

つづく
2019/08/05(Mon) 09:29 | URL | 東郷 | 【編集
Re4-2: りんごさんの疑問に加えて
原文は以下のとおり。

Some published studies comparing lower levels of carbohydrate intake (ranging from 21 g daily up to 40% of daily energy intake) to higher carbohydrate intake levels indicated improved markers of glycemic control and insulin sensitivity with lower carbohydrate intakes (92,100,107–111).

Four RCTs indicated no significant  difference in glycemic markers with a lower-carbohydrate diet compared with higher carbohydrate intake levels (71,112–114). Many of these studies were small, were of short duration, and/or had low retention rates (92,107,109,110,112,113).

Some studies comparing lower levels of carbohydrate intake to higher carbohydrate intake levels revealed improvements in serum lipid/lipoprotein measures, including improved triglycerides, VLDL triglyceride, and VLDL cholesterol, total cholesterol, and HDL cholesterol levels (71,92,100,107,109,111,112,115).

A few studies found no significant difference in lipids and lipoproteins with a lower-carbohydrate diet compared with higher carbohydrate intake levels.
It should be noted that these studies had low retention rates, which may lead to loss of statistical power and biased results (110,113,116).

(訳文については、
https://good-looking.at.webry.info/201310/article_14.html
から引用させていただきました。(中段から下の方にあります))
以下同じ。

つづく
2019/08/05(Mon) 09:33 | URL | 東郷 | 【編集
Re4-3: りんごさんの疑問に加えて
実はこの「声明」の最大の要点は、「Eating patterns の中の、テーブル3」の頁の一番最後の方に、まとめのように記載されています。

「全ての糖尿病患者に有用と決定づけられる理想的な食事パターンはない。糖尿病患者にとって、どの食事パターンを選ぼうとも重要なのは総エネルギー摂取量である。
食事のパターンは、食品のアベイラビリティや特定の健康食品への理解、更に個人の嗜好/文化/宗教/知識/健康信念/予算/収入の問題などによって影響されるので、これらの諸要因を各人個別化評価して考慮すべきである。

There is no “ideal” conclusive eating pattern that is expected to benefit all individuals with diabetes (88). Total energy intake (and thus portion sizes) is an important consideration no matter which eating pattern the individual with diabetes chooses to eat.
Because dietary patterns are influenced by food availability, perception of healthfulness of certain foods and by the individual’s preferences, culture, religion, knowledge, health beliefs, and access to food and resources (e.g., budget/income) (95), these factors should be considered when individualizing eating pattern recommendations.

つづく
2019/08/05(Mon) 09:35 | URL | 東郷 | 【編集
Re4-4: りんごさんの疑問に加えて
2013年の米国糖尿病学会の「声明」および、これにおける糖質制限食へのスタンスをまとめますと、

1.全ての糖尿病患者に有用と決定づけられる理想的な食事パターンはないとし  た。
  また患者個人の事情や考え方をこれまでより優先する方向を打ち出した。

2.1.の流れの中で、療法のひとつとして糖質制限食を取り上げたに過ぎず、  江部先生の言われる「正式に承認した」とはニュアンスが大きく異なる。

3.どの食事パターンを選ぼうとも重要なのはカロリー制限である(この方針は  日本糖尿病学会と同様)。

以上、長文失礼しました。
2019/08/05(Mon) 09:44 | URL | 東郷 | 【編集
Re: Re4-4: りんごさんの疑問に加えて
東郷 さん

2013年の米国糖尿病学会の「声明」のご丁寧な解説ありがとうございます。


2013年の米国糖尿病学会の「声明」および、
これにおける糖質制限食へのスタンスをまとめますと
1.全ての糖尿病患者に有用と決定づけられる理想的な食事パターンはないとした。
  また患者個人の事情や考え方をこれまでより優先する方向を打ち出した。

2.1.の流れの中で、療法のひとつとして糖質制限食を取り上げたに過ぎず、
江部先生の言われる「正式に承認した」とはニュアンスが大きく異なる。

3.どの食事パターンを選ぼうとも重要なのはカロリー制限である(この方針は日本糖尿病学会と同様)。


ご指摘通りと思います。
ADAは、文化や人種や嗜好やいろんなことが関与するので
エビデンスもないし、2型糖尿病患者への「唯一無二の食事療法」はないというのが
まず主たる主張です。
つまり、そもそもいろんな食事療法があってよいという立場です。

その上で、
<糖質制限食、地中海食、ベジタリアン食、低脂肪食、高血圧食>
の5つの食事パターンを評価してみたというスタンスです。

私は、数ある中で、これら5つの食事パターンを、
わざわざ取り上げているので、これら5つの食事パターンに対して
ADAは一定の高評価を持っているのだと考察しました。

なお2019年4月のコンセンサス・レポートでは、糖質制限食が、
一番エビデンスが多いと明確に記載しています。
2019/08/05(Mon) 14:01 | URL | ドクター江部 | 【編集
脂質について
こんにちは江部先生
米国糖尿病学会が糖質制限食を採用したと言う事で糖質制限しようと思ってるのですが疑問がでたので質問させて頂きます。 米国糖尿病学会は飽和脂肪酸に対して制限があります。
しかし江部先生は肉、油を積極的にとるように指導されてます。
米国糖尿病学会の糖質制限しようとすると江部先生の糖質制限は飽和脂肪酸の制限にひっかかりできません。
これはどうしたら良いのでしょうか?
2019/08/06(Tue) 12:31 | URL | 雅 | 【編集
Re: 脂質について
雅 さん

ガイドラインは、その性質上、結局、総花的な表現とならざるをえないと思います。
今回の、ADAガイドライン2019も、極めて総花的という印象を受けました。
飽和脂肪酸に関しても、従来の保守的なスタンスが踏襲されています。
ガイドラインというのは、所詮、参考になることも参考にならないこともあるということと思いました。

私自身は、スーパー糖質制限食やケトン食であれば、
血流・代謝が良くなり、心血管リスクが減少するので
飽和脂肪酸の摂取は全く問題ないと考えています。
以下、飽和脂肪酸の安全性を担保するような論文もあります。


コホート研究
21論文、約35万人をメタアナリシスして、5~23年追跡して1.1万人の脳心血管イベントが発生。
飽和脂肪摂取量と脳心血管イベントハザード比を検証してみると、
飽和脂肪酸摂取量と脳心血管イベント発生は、関係がないことが判明。
Am J Clin Nutr, 2010. 91(3): p. 535-46.


2019/08/06(Tue) 15:46 | URL | ドクター江部 | 【編集
江部先生ありがとうございます
江部先生返信ありがとうございます。
欧州心臓学会からは糖質制限は危険で避けるべきと発表されてます。
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-08/esoc-lcd082318.php

脳心血管疾患は50%、癌による死亡率が35%増加とかいてあります。


書いてあることが真逆過ぎてどちらを信じたら良いのか。

2019/08/07(Wed) 09:51 | URL | 雅 | 【編集
Re: 江部先生ありがとうございます
雅 さん

分析に使用したNHANESのデータは追跡調査期間が6年しかありません。
また調査データはある時点から被験者の自己申告によるものとなっているため、
どの程度の糖質制限だったのか、明確ではありません。

また、既に心臓病や脳卒中、高血圧のリスクが高い人が糖質制限ダイエットを行っていた可能性も指摘されています。

従って糖質制限ダイエットを行っていた人の心臓病・脳血管疾患・ガンのリスクが高まったからといって、
それらの原因が糖質制限ダイエットであるかどうかは不明です。
2019/08/07(Wed) 12:45 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: Re: 江部先生ありがとうございます
「雅」氏は、筋肉馬鹿ブログ主本人で、「東郷」氏が子分
2019/08/07(Wed) 23:13 | URL |  | 【編集
Re: Re: 江部先生ありがとうございます
東郷氏と雅氏の正体はこちらのコメントです。
https://ojyokoita.blog.fc2.com/blog-entry-965.html#comment5947
2019/08/08(Thu) 16:15 | URL | 読者 | 【編集
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