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インスリンと脳。筋肉のインスリン抵抗性と脳のインスリン抵抗性。
【19/05/04 neiri
インスリンと脳について
江部先生

先生の御本と当ブログにご教示いただきながら糖質制限食に取り組み8年となりました。先日の血液検査ではHba1cが5.6でお蔭様で順調です。感謝の一語に尽きます。
本日伺いたいのは、すでに取り上げられていましたらお許しください。

近頃NHKでまた人体シリーズを放送していまして、
録画していたものをこの連休に一気に視聴しました。

その内、脳の回で、海馬の中の歯状回を活発化させ、
記憶力をアップする物質がインスリンだと、
インスリンだけが、脳の血管壁を突破できる物質で、
認知症治療薬もインスリンを基に開発中であるとのことでした。

以前より、先生はインスリンは脳に多く行かない方が良い、
多すぎるとアルツハイマーの原因になる、
糖質制限食は最低限のインスリンしか引き出さないので
膵臓にも負担がかからないのみならず、
脳に溢れることもないのでアルツハイマーの危険も
回避でき得るとおっしゃっていました。

この度のシリーズ人体で発表されていた見解を
どのように解釈すればよろしいのでしょうか。
一定量は必要ということでしょうか。

何がどうあろうと、糖質制限食を止めることは考えてはおりませんが、
どういうことなのだろうかと思い伺いました。
ご教示くださいますれば幸いに存じます。】


こんにちは。
neiri さんから、インスリンと脳について
コメント・質問を頂きました。

まずは、少しインスリンと脳について、知識整理をしておきましょう。
例えば肥満などで「筋肉のインスリン抵抗性」があると、
インスリン作用を確保するために、
膵臓のβ細胞が大量のインスリンを分泌して辻褄を合わせます。

そうすると分泌された大量のインスリンに対して
インスリン分解酵素が、目一杯働く必要があります。
実はインスリン分解酵素は、
アミロイドβ蛋白というアルツハーマー病の元凶を分解する役目も有しています。

従って、インスリンが大量に分泌されている人は、
インスリン分解酵素が不足気味となるので
結果としてアミロイドβ蛋白が蓄積しやすく、
アルツハイマー病を発症しやすくなります。

有名な久山町の研究で、白米を沢山食べる人ほど、
アルツハイマー病になりやすいことが分かっていますが、
白米摂取でインスリンが多量に分泌されたためと思われます。

さらに、ロッテルダム研究により、
糖尿病でインスリン注射をしている高齢者は、
糖尿病でない高齢者に比して、
4.3倍アルツハイマー病になりやすいと報告されています。

つまり、過剰のインスリンが身体(脳)に良くないことは間違いないです。
一方、適切な量のインスリンが分泌されなければ、人は生命を維持できません。
スーパー糖質制限食の場合は、
必要最低限の適切なインスリン分泌で健康を維持できます。

インスリンは膵臓のβ細胞で、製造・分泌されますが、
実は、脳の海馬でもインスリンが製造・分泌されていることが
近年の研究で明らかとなりました。(☆)

脳のインスリンは記憶力を高める作用があります。
膵臓で作られたインスリンも、脳の海馬で作用しますが、
インスリン抵抗性がなければ、少量のインスリンで十分なのです。

インスリンが脳内で適切に作用するには、情報伝達リレーが必要ですが、
糖尿病やアルツハイマー病の脳では、
このリレーが上手くいかなくて「脳のインスリン抵抗性」を生じやすいのです。

全身性の「筋肉のインスリン抵抗性」と脳局所の「脳のインスリン抵抗性」とは
異なるメカニズムで生じると考えられます。


(☆)アルツハイマー病は「脳の糖尿病」 2017年
   講談社 鬼頭昭三、新郷明子 著
   115ページ


江部康二
コメント
勉強になりました
脳でもインスリンが製造・分泌されているのですね。
衝撃を受けました。
コストパフォーマンス的には少量で最大限の効果が望まれますが、人の身体のシステムもそういう風に変化してきてるのでしょうか?
しかし、すべてではないところが人の人たる所以かとも思ってしまいます。
効率を追求するのは良いのですが、偏ると何か不具合が起こってしまう。
計算だけで片付かないのが、生きて動くシステムの面白みと言えばそれまでですが・・・
ともかく、勉強になりました。
ありがとうございます。
2019/05/07(Tue) 19:35 | URL | 猫 | 【編集
糖質中毒でなければ、少量インスリンでいいのか・・・
私らこ も、江部先生も「糖質中毒」で糖尿病発症したんだよね(w
スーパー糖質制限食で、インスリンは必要最小限出している様子。
この状態が「寛解」を引き出しているのだから、継続することが肝要。
江部先生の日常からして「飲酒が多少オーバーしても、糖尿病にはほとんど影響しない」を信じて、好きなだけ毎晩焼酎を飲酒しております。カネがあれば、ブランデーかウイスキーがいいのですがwww
2019/05/08(Wed) 00:46 | URL | らこ | 【編集
Re: 糖質中毒でなければ、少量インスリンでいいのか・・・

らこ  さん

仰る通りです。
私は、玄米魚菜食とエビスビールと純米大吟醸で、晴れて糖尿病になりました。

今は、焼酎、ハイボール、辛口ワイン、糖質ゼロ発泡酒と、スーパー糖質制限食で
健康を保っています。

ただ、
米国糖尿病学会は、
アルコール24g(30ml)/日を食事と共に摂る程度なら
適量としていますが、
ビール(5%)なら600ml
ワイン(15%)なら200ml
ウイスキー(43%)なら70ml
焼酎(25%)なら120ml
糖質ゼロ発泡酒(4%)なら750ml

に相当します。

私の飲酒量は、上記をかなり超えています。
あとは、個人差もあるので、アルコール摂取量は
自己管理・自己責任ということですね。
なお、私は定期的に血液検査はして、肝機能もチェックしています。
2019/05/08(Wed) 13:05 | URL | ドクター江部 | 【編集
今、A1Cが11程ある状況で数年前から薬剤による治療法を受けていました。先月からインスリン注射に切り替えてからは1日4回打ちながらウルソとクレストールを飲んでおります。いっぺんに今後は糖尿病にメタボ、高脂血症を治療していかないとならず、注射を打っても頭がかっかしたり体調不良があります。その症状も含め、血糖のコントロールはできてきません。
先生の本を拝読しました。
先生と同じ考えの病院を紹介して頂けますか?
2019/05/08(Wed) 13:47 | URL | モモ | 【編集
肝機能チェック
江部先生、お返事ありがとうございます。
私らこ は、腎臓老化でフェブリク10mgを毎日服薬してます。増量は60mgまでで、それ超すと透析です(涙
投薬量決めるため、3ヶ月毎に血液検査しており、肝機能はOKです。
2019/05/08(Wed) 14:09 | URL | らこ | 【編集
Re: タイトルなし
モモ さん

日本糖質制限医療推進協会の提携医療機関をご参照頂けば幸いです。
https://www.toushitsuseigen.or.jp/med-institution

2019/05/08(Wed) 14:44 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: 肝機能チェック
らこ さん

尿酸(UA)が高値でも、
血清クレアチン値や血清シスタチンC値が正常なら、腎機能は大丈夫ですよ。

肝機能正常で良かったです。
2019/05/08(Wed) 14:46 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re:モモさんへ
都内河北 鈴木です。

モモさんの病態で21年間糖尿病重症化していました!!

私は江部先生「糖質制限理論」を知り、理解把握し、実践で、
当時食前に3年半余り最終的にインスリン1日、8,6,6、を投与し、
同時に糖尿病薬6錠服用していましたが、
3か月足らずでインスリン自主離脱し、ヘモグロビン正常化しました!!

*全て医療デ~タ存在しています!!

以降、「眼、脳梗塞、の覚醒!!」
   「脳梗塞、再覚醒!!」
等もあり、江部先生の言われる
「人類本来の食生活理論」だと私が証明できました!!

私自身が会席調理師をして「米を何故食べるのか疑問視」もありましたので、
「糖質制限理論」を知った時は、即日実践し翌日より
「血糖値激減」し継続の「生還、覚醒、再覚醒、」の結果です!!

モモさん頑張ってください!!

江部先生には、感謝尽きません!!
ありがとうございます。
敬具

2019/05/08(Wed) 19:07 | URL | 都内河北 鈴木 | 【編集
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