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インスリンの功罪。
[19/02/16 アキ
タイトルなし
江部先生は文中でインスリンは肥満ホルモンであると言い切っていますが、
肥満ホルモンというより同化ホルモンではないでしょうか?
肥満の為のホルモンなら要らないと思いますが、私は同化に重要なホルモンだと思います。

糖質制限系の医師ではインスリンは要らないという方もいるようですが、
江部先生もそうお考えでしょうか?]



アキ さん

仰る通り、インスリンは同化ホルモンであり、極めて重要なホルモンです。
インスリンが分泌できないレベルの1型糖尿病は、
インスリンが発見されるまでは余命半年の不治の病でした。
そのインスリンが、炭水化物の過剰摂取により、
肥満ホルモンと化してしまっているのが現代の状況と言えます。


1)
基礎分泌インスリンは、ヒトの生命維持に必要不可欠。

2)
スーパー糖質制限食でも、基礎分泌の2~3倍レベルのインスリンは追加分泌される。

3)
インスリン注射で、1型糖尿病患者の命が助かるようになり、近年、1型糖尿病患者の平均寿命が延びた。


4)
過剰なインスリンは活性酸素を発生させ、酸化ストレスとなり、がん、老化、動脈硬化、糖尿病合併症、アルツハイマー病などのリスクとなる。



こんにちは。

今回はインスリンの功罪について考察してみます。

インスリンには、24時間継続して少量出続けている基礎分泌と、
糖質を摂取したときに大量に出る追加分泌の2種類があります。

タンパク質摂取でも少量のインスリンが追加分泌されますが、
脂質摂取では、インスリンは追加分泌されません。
<糖質+蛋白質>だと、一番多くのインスリンが追加分泌されます。

これでまず解るのは、食物を摂取していないときでも、
人体の代謝には、少量のインスリンが必須ということです。

このインスリンの基礎分泌がなくなったら、人体の代謝全体が崩壊していきます。
つまり、基礎分泌のインスリンがないと、全身の高度な代謝失調が生じ、生命の危険があります。
実際1921年インスリンが発見され、1922年から臨床応用されるまでは、
1型糖尿病で内因性インスリンがゼロの場合は平均余命は、僅か半年でした。

例えば「運動をしたらインスリン非依存的に血糖値がさがる」といっても、
インスリン基礎分泌が確保されているのが前提のお話です。
もし、基礎インスリンが不足している状態で運動すれば、
運動で血糖値はかえって上昇します。

また、肝臓で行っている糖新生も、基礎インスリンが分泌されていなければ制御不能となり、
空腹時血糖値が300mg/dl~400mg/dl、或いはこれ以上にもなります。

また、糖質を食べて血糖値が上昇したとき、
追加分泌のインスリンがでなければ、高血糖が持続します。
高血糖の持続は糖毒といわれ、膵臓のβ細胞を傷害し、インスリン抵抗性を悪化させます。

さてブドウ糖が、細胞膜を通過するためには、特別な膜輸送タンパク質が必要です。
それが糖輸送体(GLUT)であり、現在GLUT1~GLUT14まで確認されています。
GLUT1は赤血球・脳・網膜などの糖輸送体で常に細胞の表面にあり、
血流さえあれば即血糖を取り込めます。

これに対して筋肉細胞と脂肪細胞に特異的なのがGLUT4で、
基礎分泌のインスリンレベルだと、通常は細胞内部に沈んでいます。
GLUT1~GLUT14の中で、インスリンに依存しているのはGLUT4だけで特殊です。
筋肉細胞と脂肪細胞にあるGLUT-4は、
インスリン追加分泌がないと細胞内に沈んでいるのでブドウ糖を取り込めません。
インスリンが追加分泌されるとGLUT-4は細胞表面に移動して血糖を取り込むのです。

このようにインスリンは、生命の維持に必須の重要なホルモンであることが確認できました。

また近年、1型糖尿病患者の寿命は延びています。
以下、糖尿病ネットワークから一部抜粋。
http://www.dm-net.co.jp/calendar/2016/024725.php
1975年に米国で行われた調査では1型糖尿病患者の寿命は、
健康人に比べて27年短いとされていました。

スコットランドのダンディー大学が2万4,691人の1型糖尿病患者を対象に行った調査では、
20代前半の糖尿病患者の予想される平均余命は、
健康な人に比べ男性で11.1年、女性で12.9年短いという結果になりました(2015年1月報告)。


このようにインスリンの使用法や種類が改善されたことで、
1型糖尿病患者の寿命はかなり改善されてきています。
インスリン注射が、おおいに役に立っているわけです。


一方で過剰なインスリンの害にはエビデンスがあります。
たとえ基準値内でも、インスリンの血中濃度が高いほど、
アルツハイマー病、がん、肥満、高血圧などのリスクとなります。
これは内部で産生したインスリンでも外部から注射したインスリンでも同じことです。

また、高インスリン血症は活性酸素を発生させ、酸化ストレスを増加させます。
酸化ストレスは、老化・癌・動脈硬化・その他多くの疾患の元凶とされていて、
パーキンソン病、狭心症、心筋梗塞、アルツハイマー病などにも関与しています。
つまり、過剰なインスリンは『百害あって一利なし』ということです。


ロッテルダム研究によれば、
インスリン使用中の糖尿人ではアルツハイマー病の相対危険度は4.3倍です。

Rotterdam研究(Neurology1999:53:1937-1942)
「高齢者糖尿病における、脳血管性痴呆(VD)の相対危険度は2.0倍。
アルツハイマー型痴呆(AD)の相対危険度は1.9倍。
インスリン使用者の相対危険度は4.3倍」



インスリン注射をしている糖尿人は、メトグルコで治療している糖尿人に比べて
ガンのリスクが1.9倍というカナダの研究もあります。

2005年の第65回米国糖尿病学会、
カナダのSamantha博士等が、10309名の糖尿病患者の研究成果を報告、
その後論文化。コホート研究。
 「メトフォルミン(インスリン分泌を促進させない薬)を使用しているグループに比べて、
インスリンを注射しているグループは、癌死亡率が1.9倍高まる。
SU剤(インスリン分泌促進剤)を内服しているグループは癌死亡率が1.3倍高まる。」 
Diabetes Care February 2006 vol. 29 no. 2 254-258


このようにインスリンの弊害を見てみると、
インスリンは血糖コントロールができている限り少なければ少ないほど、
身体には好ましいことがわかります。

別の言い方をすれば、農耕開始後、精製炭水化物開始後、
特に第二次大戦後に世界の食糧事情が良くなってからの
糖質の頻回・過剰摂取が、インスリンの頻回・過剰分泌を招き、
様々な生活習慣病の元凶
となった構造が見えてきます。

スーパー糖質制限食を実践すれば、
血糖コントロール・体重コントロールは勿論のこと
インスリンの分泌が必要最小限で済むようになり、
様々な生活習慣病の予防・改善が期待できます。

ブログ読者の皆さんも、スーパー糖質制限食実践で、
必要最低限のインスリンで血糖こントロールを維持して、健康ライフを送ってくださいね。

インスリンは糖質代謝の調整が主作用ですが、
それ以外にも下記のごとくいろいろな働きがあります。


☆☆☆インスリンの作用

インスリンは、グリコーゲン合成・タンパク質合成・脂肪合成など、
栄養素の同化を促進し、筋肉、脂肪組織、肝臓に取り込む。
インスリンが作用するのは、主として、筋肉(骨格筋、心筋)、脂肪組織、肝臓である。

A)糖質代謝
*ブドウ糖の筋肉細胞・脂肪細胞内への取り込みを促進させる。
*グリコーゲン合成を促進させる。
*グリコーゲン分解を抑制する。
*肝臓の糖新生を抑制し、ブドウ糖の血中放出を抑制する。

B)タンパク質代謝
*骨格筋に作用してタンパク質合成を促進させる。
*骨格筋に作用してタンパク質の異化を抑制する。

C)脂質代謝
*脂肪の合成を促進する。
*脂肪の分解を抑制する。



江部康二
コメント
インスリンの功罪。詳細を知り!!
都内河北 鈴木です。

本日記事を読み、「日本糖尿病学会」医療者は何故本日の内容同様の説明ができないのか
不思議です!!

私は和食会席調理師として、糖尿病発症したバブル期も料理作っていましたから当時からの和食料理の疑問が全て解消して行く事が、
本日の江部先生の「糖質制限理論」の時代進化説明で詳細を知り、
現在の日本医療界、特に「日本糖尿病学会」という
「改善皆無の糖尿病専門組織」の存在が気になります!!

現在の私自身の「糖尿病・重症化」したのは、
時代進化した「理論隠蔽・対策の遅延」です!!

患者だった私の考えは、2000年以降欧米先進国が
現在も「カロリ~制限理論」を
「既得権益亡者医療者」が信奉しているからだと、
私は「日本糖尿病学会」公認医に21年間診療を受け、
後半7年間は「医療世界情報・隠蔽」の被害者として考えます!!

世界医学には無い「カロリ~制限理論」信奉している事を、
何度も発言している事は記憶にあるかと思います!!

*上記発言の「生還、覚醒、」証明の医療デ~タは存在します!!
 この当時の病院経営者、担当医療者、他関係医療者の書付も存在します!!

本日記事説明内容により、
私の糖尿病・重症化患者が、面識無い、利害関係ない、
江部先生の「糖質制限理論」を理解把握して、
「生還、覚醒、」している事が、
証明となっているのだと、理解把握しました!!

江部先生には御苦労でしょうが、ネット配信で、
「生還、覚醒、」している患者がいることを念頭に入れておいてください!!

私は更なる改善を目指しています!!

江部先生には、「生還、覚醒、」出来て、感謝尽きません!!
ありがとうございます。
敬具


2019/02/16(Sat) 17:22 | URL | 都内河北 鈴木 | 【編集
花粉症・冷え性・歯肉炎は完治した
この時期になると、花粉症の人が激増します。
かく言う私らこ も、10年前の49才までは花粉症でした。その前は冷え性で、ダウンジャケットの下にシャツにパンツにホッカイロを貼りまくっておりました。
 さらに、年中歯茎から出血だらけ(泣
10年前の49才の時にスーパー糖質制限食開始したら、全部縁遠くなってくれましたw

・両眼性複視
・両足の指先のしびれ
・小銭が勘定できない

などの合併症も全部飛びました。現在残っているのは、

・副鼻腔炎
・脂漏性皮膚炎

だけです。副鼻腔炎は「なた豆茶」飲んでさえいれば寛解していますが、飲み忘れるとつまります。脂漏性皮膚炎は頭部だけに収まって、特に生活に支障はありません。
 これも、江部先生の「スーパー糖質制限食」を教えて頂いたおかげさまです。
 今も「焼酎のなたまめ茶割り」飲みながらコメントしておりますw
2019/02/17(Sun) 00:23 | URL | らこ | 【編集
Re: 花粉症・冷え性・歯肉炎は完治した
らこ さん

10年前の49才の時にスーパー糖質制限食開始して、いろんな症状が良くなっていますね。
良かったです。
2019/02/17(Sun) 11:52 | URL | ドクター江部 | 【編集
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