FC2ブログ
ケトン体と生理。
【19/02/10 カピバラ
ケトン体と生理
江部先生、はじめまして。先生の著書、人類最強の糖質制限論を読み、
糖質制限を始めて4ヶ月過ぎ、93kg→76kgまで落ちました。
病気と言うわけではなく、ダイエットで参考にさせて頂いてます。

この記事とは関係ないのですが…ケトスティックを毎朝使用していますが、
今月の生理が来てから反応が0.5ミリモルと、すごく弱い反応を示しています。
糖質は1日60g以内ですし、たんぱく質も100g位は平均して毎日取れているのですが、
生理期間中だとケトン体の働きが鈍くなる…と言う事はあるのでしょうか?】


こんにちは。
カピバラさんから、
拙著「人類最強の糖質制限論」を読んで減量成功という
嬉しいコメントを頂きました。
拙著のご購入、ありがとうございます。

まずは血糖値と生理について考察してみます。

女性ホルモンは、インスリンにも影響を与えています。
エストロゲンはインスリンの効きを良くし、
プロゲステロンは効きを悪くすると考えられています

従って、月経中と月経が終了してしばらく(エストロゲンが上昇する卵胞期)は、
血糖値は低めになりますが、
排卵後月経前までの2週間程度(プロゲステロンが上昇する黄体期)は
血糖値が上昇しやすくなります。

少なくとも1型では生理前に血糖値が上昇することが多いようです。
早朝空腹時血糖値も60mgとか上昇することがあり、2型に比し差が顕著です。
1型糖尿病女性を対象に調査した研究では、70%の人が月経前に血糖が上がり、
約半数の人が月経初日に血糖が下がったとの報告があります。
つまり、1型でも個人差があるということです。

2型だと生理前に理論的には上昇傾向があ留はずですが、1型ほどではありません。
個人差はありますが、インスリン分泌能が充分残っている2型糖尿病なら、
黄体期にも血糖値上昇がないようです。


次にケトン体ですが、以下はあくまでも私の仮説です。

エストロゲンが上昇する卵胞期はインスリンの効きが良いので
ケトン体はやや上昇しにくいと思われます。
プロゲステロンが上昇する黄体期はインスリンの効きが良くないので
ケトン体は上昇しやすいと思われます。
プロゲステロン濃度が低下して、月経が始まれば
インスリン作用が良くなるので、血中ケトン体値は理論的には低下すると思います。
勿論、個人差はあると思います。

本日の記事は、「糖尿病と女性のライフサポートネットワーク」
田中佳代準教授の記事(☆)を参考にさせて頂きました。謝謝。



(☆)糖尿病と女性のライフサポートネットワーク
http://www.dm-net.co.jp/dlsnw/information/001/001/02.php
代表 田中 佳代(久留米大学医学部看護学科母性看護学准教授)



江部康二

コメント
江部先生、お返事ありがとうございます。まさか記事にして頂けるなんて思ってなかったので、とても感激しています。

江部先生のブログで、糖質制限を続けているとケトン体の出方も落ち着いてくるとの記述があったので、そうなのかな?とも思っていたのですが、いきなりガクンと反応が弱くなり、不安になってお聞きしました。これからも自信持って糖質制限、続けていきます。ありがとうございました。
2019/02/12(Tue) 13:27 | URL | カピバラ | 【編集
Re: タイトルなし
カピバラ さん

血中ケトン体が高値となるので、尿中のケトン体が、スーパー糖質制限開始当初は、陽性となります。

しかし3ヶ月から半年経過すると、血中ケトン体が少々高値でも、
心筋や骨格筋や脳など体細胞が効率よくケトン体を利用するようになるので、
尿中ケトン体は陰性となります。

わたしの血中総ケトン体値は、400~600~1200くらいですが、
尿中ケトン体は陰性です。

難治性小児てんかんのケトン食レベルの食事だと、総ケトン体は4000~5000レベルとなり、
尿中ケトン体は年余にわたり陽性です。
2019/02/12(Tue) 14:33 | URL | ドクター江部 | 【編集
テストステロンと血糖値の関係
江部先生

いつも本当に有益な記事をありがとうございます。血糖値と女性ホルモンの関係を示す今回の記事も非常に参考になりました。また、調べたところ、男性ホルモンであるテストステロンにも、インスリンの効きを良くする働きがあるようですね。

このことを踏まえると、境界型糖尿病の初期段階で起こる、インスリン抵抗性、または、耐糖能の異常の発現は、更年期に近くに起こる性ホルモンの低下が大きな原因、きっかけになっていると言えないでしょうか?

先生のご意見を是非お聞かせください。
2019/02/12(Tue) 17:27 | URL | ジョー | 【編集
スーパー糖質制限を始めて4ヶ月過ぎてますので、体内で効率よくケトン体が使われてるから、反応が薄いのだと思えば納得です。病気を患って糖質制限を始めた訳ではないので、血中ケトン体を計るという所までしていませんでした。BMIは、まだ29なので標準まで頑張ります。ありがとうございました。
2019/02/12(Tue) 18:59 | URL | カピバラ | 【編集
Re: テストステロンと血糖値の関係
ジョー さん

男性更年期の年齢で、耐糖能異常が出現する場合、
おっしゃる通り、テストステロン低下が関与している可能性があると思います。
以下のサイトが参考になります。

日本MensHealth医学会
http://www.mens-health.jp/726
2019/02/13(Wed) 12:19 | URL | ドクター江部 | 【編集
月経前は血糖値が高めになります
江部先生こんにちは。
私は40代前半の女性ですが、やはり月経前は血糖値が高めになります。2型糖尿病なのでそれほどめちゃくちゃ顕著に上がるわけではありませんが、朝の血糖値が10ぐらい高くなる感じです。

このような時期にいくら運動しても血糖値が下がるわけではないので「仕方がない」と割り切るようにしています。

閉経後は血糖値が今よりも高くなるのではないかと少々不安でもあります。実際のところどうなのでしょうか?
2019/02/13(Wed) 13:15 | URL | よっしー | 【編集
Re: 月経前は血糖値が高めになります
よっしー さん

コメントありがとうございます。
2型糖尿病で、原型前のプロゲステロン分泌の時期は血糖値が10mgくらいの上昇なのですね。
参考になります。

閉経後は、エストロゲンもプロゲステロンも両方とも大きく減少するので、
変動は少なくなると思います。
一方、エストロゲンが低下することでインスリンの効きが落ちるので、
血糖値は少し上昇する可能性があります。
2019/02/14(Thu) 13:11 | URL | ドクター江部 | 【編集
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可