FC2ブログ
糖質制限食とコレステロール値について
【19/01/17 えりちゃん
スーパー糖質制限食を始めて2年、
総コレステロールと悪玉コレステロール値が非常に高いことと、末梢動脈疾患について

こんにちは。これまで江部先生のお導きのもとスーパー糖質制限食を実践して2年になったえりちゃん59歳です。今日はご相談があってメールをさしあげました。
平成28年夏の人間ドックで心臓の血管に動脈硬化を指摘されました。
さらにHbA1cが5,9、肝機能も数値が高かったので、ブドウ糖負荷検査をしました。
すると食後1時間の血糖値が200を越えましたが2時間後には130になっていました。
それで「境界型」と診断されました。
そこから江部先生の本を購入、またブログを参考にスーパー糖質制限食を始めました。
それから1年後の平成29年の夏に、心臓のカテーテル検査を行いましたが、
治療するほどの狭窄ではない、ということで検査のみでした。
糖質制限食のせいか肝機能の数値は改善しました。

しかし総コレステロールが300前後あり、
糖質制限2年たった今でも同じくらいで落ち着いてきません。
悪玉コレステロールが200前後も2年続いています。
中性脂肪は40前後、善玉コレステロールが90~80でこちらは大丈夫です。
先生のブログでは糖質制限を始めた当初はこのような数値が出る時もある、
とありましたのでいつも出されるコレステロールを下げるお薬は飲んでいませんでした。

ところが、先週、足のだるさから血圧脈波という両手両足の血圧を比較する検査を受けたところ、右R-ABIが0.88という数値で、
末梢動脈疾患の疑いがでました。
同時に血液検査でまた300の総コレステロール値、200の悪玉コレステロール値が出まして、お医者さんから厳しく叱られました。
薬を飲んでいなかったのと「こんなコレステロール値が上がる生活をしているから動脈がつまるんだ!」と。
同時にHgA1cが5,7もあり、こちらは糖質制限を始めた頃とほとんど変化なく、
私のスーパー糖質制限食はどこかが間違っているのかな、と思ってしょんぼりしているところです。
最近は低糖質をうたったスイーツもたくさん出ているので、そういう物をおやつに食べたりしているので、
意外に糖質を取っているのかもしれません。
ご相談というのは

①HbA1cが糖質制限をする前と変わりがないの
 はなぜか  
②糖質制限を始めて2年たっても総コレステロール値や悪玉コレステロール値が落ち着か
 ないのはなぜか。
③処方された薬を飲んだ方がいいのか。
④もしかしたらタンパク質でも血糖値が上がる体質なのか。
⑤動脈硬化が進んでいるようだ。主治医は総コ レステロール値と悪玉コレステロール値が高いせいだと言う。今後糖質制限食でこれ以上 悪化するのを防ぐことができるか。


ということです。2年間、家族の協力のもと、
おいしく楽しく糖質制限食を実践してきました。
よろしかったらアドバイスをしていただけると幸いです。
よろしくお願いいたします。

江部先生

えりちゃん 】



こんばんは。
えりちゃんから、糖質制限食とコレステロール値について
コメント・質問を頂きました。

『ブドウ糖負荷検査で、
1時間後血糖値が200を越えたが2時間値が130mg/dl』


このデータなら、診断基準的には正常型です。
2時間値が、140~199mg/dlなら、境界型です。
しかしながら、1時間血糖値が、200以上で180mg/dlを越えているので
将来糖尿病になる確率が高いです。
従って、糖質制限食を開始されて正解と思います。


『総コレステロールが300前後、
糖質制限2年たった今でも同じくらい、
悪玉コレステロールが200前後も2年続いている。
中性脂肪は40前後、善玉コレステロールが90~80mg/dl』


総コレステロール値は、診断基準から外されていますので、とりあえず気にしなくて良いと思います。
次に、
HDLコレステロール値が80~90mg/dlと、60以上あり、
中性脂肪値が40mg/dl前後と、60以下ですので、
真の悪玉の「小粒子LDLコレステロール」「酸化LDLコレステロール」は
ほぼ皆無と思われます。
従って、えりちゃんの「LDLコレステロール」は、悪玉ではなくて
標準の大きさの善玉と考えられますので心配ないです。


『平成28年夏の人間ドックで心臓の血管に動脈硬化。
先週(平成31年)、足のだるさから血圧脈波という両手両足の血圧を比較する検査を受けたところ、右R-ABIが0.88という数値で、末梢動脈疾患の疑い』


糖質制限食開始前の平成28年の時点で、心臓の血管に動脈硬化ですので、
今回、平成31年の末梢動脈疾患の疑いも、
平成28年の時点で、既に存在した可能性があります。
ともあれ、本当に末梢動脈疾患があるか否か、
『下肢動脈エコー検査』を実施するのが良いと思います。
これは侵襲のない楽な検査です。


①HbA1cが糖質制限をする前と変わりがないのはなぜか
HbA1cが5.9%なら、平均血糖値は122.6mg/dlです。
HbA1cが5.7%なら、平均血糖値は116.9mg/dlです。
もともとが正常範囲の血糖値が、基準値内でも改善しています。
糖質制限前も基準値なので、改善もこんなものと思います。

②糖質制限を始めて2年たっても総コレステロール値や悪玉コレステロール値が落ち着か
 ないのはなぜか。

上述の如く、問題ないと思います。

③処方された薬を飲んだ方がいいのか。

内服の必要はないと思います。

④もしかしたらタンパク質でも血糖値が上がる体質なのか。
1型糖尿病でないなら、タンパク質の心配はまず必要ないです。

⑤動脈硬化が進んでいるようだ。主治医は総コレステロール値と悪玉コレステロール値が高いせいだと言う。今後糖質制限食でこれ以上悪化するのを防ぐことができるか。

上述のように、悪玉ではないので問題ないと思います。


コレステロールに関して、より詳しくは
2018年10月30日 (火)の本ブログ記事
『LDLコレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪。善玉。悪玉。』
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-4722.html


をご参照頂けば幸いです。

現時点で、相変わらず、日本動脈硬化学会と日本脂質栄養学会が
バトル中であり、前者はコレステロール値は低いほど良いとし、
後者は、コレステロール値が高いほうが長生きという
全く異なる見解をだしています。
世界的にも、日本と同様、コレステロール低下派の医師と
コレステロールは高値でOKという立場の医師が対立している状況です。

私は、小粒子LDLコレステロールや酸化LDLコレステロールがないなら
LDLコレステロールが高値でもOKという立場です。

江部康二
コメント
やはりコレステロール神話は根深いですね
ネームが重なるようなので、クワトロから猫へと変更させていただきます(笑)
コレステロールは此れ捨てロールかと・・・
くだらないだじゃれが浮かんだので一つ・・・。
高い数値=病気じゃないかという先入観を拭い去るのは難しいですね。
その癖、偏差値教育は高いのが好まれるわけですが、これも一種のびょ・・・。
Coの目安としては本当に中性脂肪の値だけに注目すれば、まず問題ないのではないかと思いますが・・・。
どうなんでしょうね。
2019/01/19(Sat) 12:53 | URL | 猫 | 【編集
江部先生こんにちは。
お忙しい中すみません、AGEについて質問です。
果物のAGEは多い事は分かりましたが、ワインのAGEも多いのでしょうか?残糖が少ない辛口ワインならAGEは少ないのでしょうか?

2019/01/19(Sat) 14:50 | URL | めいめい | 【編集
Re: やはりコレステロール神話は根深いですね
猫 さん

そうですね。

①空腹時中性脂肪値60mg/dl以下
②空腹時HDLコレステロール値60mg/dl以上


が達成されていれば、基本、「小粒子LDLコレステロール」「酸化LDLコレステロール」は、皆無なので
安心と言えます。
2019/01/19(Sat) 18:30 | URL | ドクター江部 | 【編集
お疲れ様です
わざわざご回答ありがとうございました。
HDLも目安に入れるのですね。
2019/01/19(Sat) 19:02 | URL | 猫 | 【編集
江部先生

お返事をありがとうございました!
えりちゃんです。
コレステロールに関する件については安心しました。数値が落ち着いてくれば他の医者も驚いたり薬を処方したりしなくてすむようになると思うのですが、糖質制限を始めて2年、もうそろ数値が落ちついてほしいです。検査のたびに驚かれるのです。先日は「こんな生活で」と叱られましたし。個人差があると先生のブログにありましたので、このまま糖質制限を続けながら様子をみてみます。
また、「下肢動脈エコー」もさっそくお願いしてやってもらおうと思います。アドバイス、ありがとうございました。

あと、また質問をしてもいいでしょうか。
① スーパー糖質制限をして2年。体脂肪が増
 え、体重も増えています。これは今までがや 
 せ形だったので適正体重になっているというこ
 となのでしょうか。それとも私の糖質制限のし
 かたがまだ緩いのでしょうか。
② 先生のブログには糖質1グラムで2型糖尿
 病の体重6?㎏の人の血糖値を3㎎あげます、
 とよく書かれていますが、私のように境界線に いて女性で体重が47㎏だと糖質1グラムでど 
 のくらいの血糖値があがるのでしょうか。
③ 今後、ブドウ糖負荷検査を何年かに1回くら
 いはした方がいいのでしょうか。このまま糖質
 制限食を継続すればブドウ糖負荷検査は必  要ないでしょうか。
④ 点滴をしてもらう時に、ブドウ糖ではなく生
 理食塩水にしてもらったのですが、それでよ 
 かったでしょうか。

またたくさんの質問をして申し訳ありません。

先日、京都に旅行に行きまして先生のブログに出てくるカフェハルビンの予約をとろうとしましたら、月曜日だったので定休日でした 泣
それで、湯葉のおいしいお店に行きましたが大満足でしたよ^^糖質制限でも食べられます。
糖質制限を始めてから肝機能の数値はすぐに改善し、その後は一度も上がっていません。また私は59歳になりましたが白髪が全くなく、これも糖質制限のおかげかと思っています。

動脈硬化のこともありますので、このままスーパー糖質制限食を継続していきたいと思っています。いつもブログを楽しみにしています^^
これからもよろしくお願いいたします。

江部先生へ

えりちゃんより

2019/01/20(Sun) 08:38 | URL | えりちゃん | 【編集
Re: タイトルなし
えりちゃん

59歳で白髪なしとは、素晴らしいですね。

① スーパー糖質制限をして2年。体脂肪が増
 え、体重も増えています。これは今までがや 
 せ形だったので適正体重になっているというこ
 となのでしょうか。それとも私の糖質制限のし
 かたがまだ緩いのでしょうか。


糖質制限食で、肥満の人も痩せた人も適正体重になります。
適正体重とは、BMIが20以上25未満で、
その人の体調が良い体重です。

② 先生のブログには糖質1グラムで2型糖尿
 病の体重6?㎏の人の血糖値を3㎎あげます、
 とよく書かれていますが、私のように境界線にいて女性で体重が47㎏だと
糖質1グラムでどのくらいの血糖値があがるのでしょうか。


アバウトですが、体重64kgくらいの糖尿人で、1gの糖質が3mg血糖を上げます。
47kgなら、3mg × <64kg/47kg> です。
境界型は、1.5~2mgくらいです。


③ 今後、ブドウ糖負荷検査を何年かに1回くら
 いはした方がいいのでしょうか。このまま糖質
 制限食を継続すればブドウ糖負荷検査は必要ないでしょうか。


糖質制限食を続けられるなら、
ブドウ糖負荷試験は必要無いと思います。


④ 点滴をしてもらう時に、ブドウ糖ではなく生理食塩水にしてもらったのですが、それでよかったでしょうか。

生理的食塩水なら、血糖値が上昇しないので、良いと思います。
2019/01/20(Sun) 11:46 | URL | ドクター江部 | 【編集
ワインの残糖
めいめいさんこんにちは、

めいめいさんがご心配のAGEsで問題の果糖(フルクトース)ですが、日本食品標準成分表2015年版(七訂)から推定しますと、

●残糖に対する割合
ブドウ糖(グルコース)1:果糖(フルクトース)1:ショ糖(スクロース)tr(微量)
だと思われます。

参考にしていただけたら幸いです。


私、ワインはあまり飲まないのですが、レストランのお客様のために
ココ・ファーム・ワイナリー こころみ学園のワイン醸造場
https://cocowine.com/shop_and_cafe/
から、ワインを購入していました。

以前、こころみ学園のワイン醸造場に
赤ワイン(オークバレル赤)の糖質について問い合わせたことがあります。

以下、担当者からの回答です。
【このたびは、お問合せをいただきましてありがとうございます。

2014 オークバレル赤の糖質につきまして、
分析値からの数値は、残糖: 0.40 % となります。
ご参考にいただければ幸いに存じます。

各ワインの分析値につきましても、
データシート一覧から詳細情報がご覧いただけます。
 →http://cocowine.com/shopping/datasheetlists/

どうぞよろしくお願いいたします。】

ココ・ファーム・ワイナリーのワインの残糖が、他のワイナリーのワインよりはるかに低いことがわかり、以後継続的に購入しています。

※お勧めは、値段も手ごろで、味もよく、残糖が0.11%と少ない赤ワイン「農民ロッソ」、白ワインでは残糖0.08%と超少ない「農民ドライ」です。


〇残糖:ワインの原料(ぶどう)の中の糖(グリコ)がアルコール発酵に使われ、その後残った糖(グルコース・フルクトース等)の総量(%/100g)。

〇赤ワインの食品成分
日本食品標準成分表2015年版(七訂)
可食部100g当たりg
・炭水化物:1.5
・食物繊維:0
・ブドウ糖:0.1
・果糖:0.1
・しょ糖:(tr)
(利用可能炭水化物計:0.2)
2019/01/20(Sun) 13:38 | URL | オスティナート | 【編集
Re: タイトルなし
めいめい さん

果物には、果糖は多いですが、AGEsが多いわけではありません。
果糖がAGEsにブドウ糖の数十倍なりやすいので注意が必要ということです。

ワインの果糖は果物に比べればごく少量であり、
問題ないと思います。
2019/01/20(Sun) 18:08 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: ワインの残糖
オスティナート さん

ワインの残糖の情報をありがとうございます。
大変参考になります。
2019/01/20(Sun) 18:10 | URL | ドクター江部 | 【編集
有難うございます。
オスティナートさん、江部先生ありがとうございます。
こころみ学園のワイン美味しそうですね(*^^*)
私は現在山梨に住んでいます。ワインを飲む機会が多いので、これからも安心して飲む事が出来そうで嬉しい限りです。
飲み過ぎに気を付けて糖質制限ライフを楽しみたいと思います。
2019/01/20(Sun) 19:34 | URL | めいめい | 【編集
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可